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最近の投稿
1. 第4回1998年コンテスト ハブ by santou
2. Urons 1998 2007 by Dr_Kasugai
3. 第3回1998年コンテスト ハブ by O-92_Mallet
4. Seafield13の1998年 by seafield13
5. テストページ/drk3 by Dr_Kasugai
── STORY ──
1998年、初夏。とあるカルト組織がポーランドで行った儀式は、巨大な異形の神を呼び込んだ。召喚された神は不完全ながらも強大で、野原を引き裂き、町々を踏み砕き、完全体になるべく聖地を目指し進軍していった。
これに対し、SCP財団、世界オカルト連合、ポーランド政府は協力して実体の討伐に乗り出した。同国プロショビツェに築かれた戦場で決戦が行われ、苛烈な戦いの末に、彼らは神を討つことに成功する。
しかし衆目下での大規模戦闘、そして実体討伐時の奇跡論的バックラッシュでポーランド南部がまるまる吹き飛んでしまったことによって、財団や異常の存在は露見した。これまで「異常」と「正常」を分け隔てていた、神秘のヴェールが破り去られた日だった。
それから長い年月が経った。もはや財団は誰もが知る存在となり、超科学や魔術は我々の日常を構成しつつある。ニュースには亜人種のコメンテーターが登場し、合間のCMではプロメテウス・ラボラトリーズの新商品が高らかに喧伝されている。
一方で、全てが良くなったわけではない。あの日のポーランドで撒かれた火花は全世界に引火し、超常的な事件・災害が度々起こるようになっていた。新しい形の事故や傷病、社会問題が日々ニュースを騒がせ、世界は次第に我々のそれとは異なる形に変貌していく。
これは、新たな世界と対峙し、なおも進んでいく人類の物語。
記事一覧
記事一覧
第一歩を踏み出す覚悟はいいか、探索者?
この広大な世界を旅してまわろう。
シーズン
1998年カノンの世界において歴史の転換点となった出来事、およびそれに関する社会動向を描く作品群です。カノンの本編に相当します。
シーズンのタイトルに併記されている数字は、そのシーズンの核となる出来事の発生年です。そのシーズン全体の前提を定義する作品は根幹記事に区分され、それ以外の作品は参加記事に区分されます。
基本的に、各シーズンは背景がゆるやかに繋がっているものの、舞台や時代、主要なキャラクターは異なり、それぞれ独立しています。
ワルツの夜
ポーランドで発生した神格存在の出現事案はヴェールを捲り取り、これまで隠し通されてきた闇は白日の下に晒された。広がる混乱の最中、人類は新たな一歩を踏み出すことを余儀なくされている。
── 根幹記事 ──
- SCP-1710-JP - ショパン・ゴジラ
- by Dr_Kasugai (2019)
- 1998年、とあるカルトが神を召喚した。その身体は巨大な蝉だった。
- 1998年、初夏
- by islandsmaster (2019)
- ジャーナリストは戦火の国を駆け、いつしか神秘の内側へとその身を投じていく。
── 参加記事 ──
- UIUファイル: 1999-074 - "セミショパニスト"
- by TF2045 (2019)
- 結局のところ、我々は自らの信仰の行先が怪物でないとは保証できない。
- せ-B-1998"セミバスターダケ"販売カタログ
- by kumer1090 (2019)
- うるさいセミを一網打尽!
- SPC-1710-JP - ショパン・ゴリラ
- by Dr_Kasugai (2020)
- ゴジラの次は……ゴリラ? やれやれ、面倒事ばかりが増えていく。
- 財団・GOC大失敗 南ポーランドが崩壊
- by Mishary (2021)
- ポーランドで起きた未曾有の大災害。その責任はどこにある? そしてその向かう先は? 夜明けは何処と記者は憂う。
- 調査報告書: 聖ショパンの再臨
- by stengan774 (2021)
- かの大事件は陰謀が生み出したフェイクなのか? SAPHIR調査員がレポートを綴る裏側で、世界は更なる変遷に向けて突き進む。
- SCP-2654-JP - それが愛なら!
- by kyougoku08 (2021)
- セミ娘 シケイダビーツ! 好評配信中!
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……アメリカ繁栄の中心地たるニューヨークで陰謀が渦巻き、今まさに我々のあずかり知らぬ何かが起ころうとしている。ともすれば、3年前の“聖ショパンの再臨”事件すら超える規模の何かが。
合衆国の一番長い日
3年間の安寧は、3機の銀翼によって破られた。マンハッタンを異界に沈めた前代未聞の超常テロを前に、ヴェールなき世界の矛盾が顕わになる。9月11日を生き延びる、人々の戦いが始まった。
── 根幹記事 ──
《マンハッタン・クライシス》
取り返せ、我々の世界まちを。
- 狂騒序曲
- by islandsmaster (2020)
- 帰りチケットの無い旅客、裏路地で独り言ちる少年、新たに浮上したテロ組織……。運命の日に向けて、役者たちは舞台へ登っていく。
- マンハッタン次元崩落 GOC介入目前か
- by stengan774 (2020)
- ハイジャックされた飛行機の突入とともに、マンハッタンは地獄に堕ちた。組織の背には政治事情、人々の前には悪魔の軍勢。歴史を変えた5日間が今始まる。
- SCP-2910-JP - 魔法少女はマンハッタンの紅き闇を飛ぶ
- by O-92_Mallet (2020)
- いつの世も、魔法少女は悪と戦うものだ。前代未聞の超常テロリズムの中でさえ!
- SCP-2911-JP - 合衆国の一番長い日
- by islandsmaster (2020)
- 地獄へ堕ちたマンハッタンには、悪魔と怪物、ろくでなしどもが山ほど蠢く。本島焼失まで残された時間はあと僅か、財団は島を救えるか?
- SCP-2912-JP - 我らの壊れたる機動精神 ブロークン・ガンダム
- by stengan774 (2020)
- 俺たちは神の歯車だ。団結し、駆動せよ。我らがニューヨークを取り戻せ。
── 参加記事 ──
- NYPDと次元崩落 『アメリカ自然史博物館編』
- by karkaroff (2020)
- 悪魔に包囲された博物館を脱出するには? 当然、T-REXを蘇らせるに限る。
- SC-99/734-01/506 - カリスト作戦
- by O-92_Mallet (2020)
- 世界に人ならざる者たちが氾濫しつつある。ゆえに、我々はそれを良しとする世界に「反乱」インサージェントする。
- 職人シャウラの証言, 2001/9/11
- by FattyAcid (2020)
- 3人のオカルティストは、あの日のマンハッタンで新しい希望を見た。
- 生き物プロフィール: シガスタン!
- by stengan774 (2020)
- シガスタン、それはちょっぴり不思議なお馬さん!
- マンハッタン次元崩落テロ事件 - Wikipedia
- by Tark_IOL (2021)
- マンハッタン次元崩落テロ事件(マンハッタンじげんほうらくテロじけん、 英語 : September 11 attacks)は、ヴェール崩壊以降初の大規模超常テロ攻撃である。
- マンハッタンズ・メカニクスの左腕部 破壊される
- by santou (2021)
- 団結の象徴はただそこに座し、混沌する世界を見つめた。切り裂かれるその時も。
- 財団 SCP-606-JP“拷問教会”の機密指定を解除
- by ykamikura (2021)
- かつて財団のエージェントであり、今は彼らに立ち向かう活動家、戸神。しかし彼には誰にも言えない秘密があった。
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「コロンビアの閉鎖、麻薬汚染、拡散。やれやれ頭がおかしくなりそうなステキな単語ばかりだ」
「ほんの少し注意深く観察すればソレが見えてくるわ。ウソっぽい観光ガイドブック、旅行者の帰還率、リストにない輸送船などなど……恐ろしいほどにはっきりとね」
大麻畑でつかまえて
2006年10月2日、コロンビアは堕ちた。彼らは注射器を片手に、軽妙な口調で安っぽい自由主義を語り続けた。不道徳を嗤うエンターテイナーショー、狭苦しい正常に生きる人々は今日も惑う。
── 根幹記事 ──
- 燻る南米、あるいは堕楽園
- by Morelike (2020)
- 合衆国に広まる新種のパラドラッグの出処を追って、UIU捜査官はコロンビアの大地へ単身調査に降り立つ。
- UIUファイル: 2011-119 - "チアフルスタチュー"
- by Morelike (2020)
- 僕はグリプティキ、ニックネームはGrip。愛しき楽園から遠路遥々やってきた魔法の商人さ。
── 参加記事 ──
- 幻想都市旅行記 - ニュー・ボゴタ
- 著者: karkaroff, 投稿日: 2020/4/7
- 「ようこそ、享楽と悪徳の街、幻想国家コロンビアへ。ここは夢なのよ、誰かの、そしてあなたの、様々な人々が見る夢をつなぎ合わせた場所、空だって飛べるわ」
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「最初はキメラ化したネズミだった。馬みたいな耳や脚をしているんだ。それが大体……50匹程度、街中で目撃されていた。奇妙だなとは思ったよ。だが誰も、それが本当は何なのか気づけなかったんだ」
「──最初の犠牲者が現れたのは、それから5日後のことだった」
黄昏に沈む爪牙
奇蹄病事件──感染者約6万人、内死者約1500人となった偶発的アウトブレイク騒動はワクチンの発見によって収束を迎えた。だが、事件への恐怖はこれで終わらなかった。奇蹄病患者への差別、古来伝承の獣人種族や奇蹄病に依らない後天性AFCへの風評被害、進まぬAFC権利保証活動……。暗闇の中で足掻き続けようとも、彼らの夜は未だ明けない。
── 根幹記事 ──
── 参加記事 ──
- 畜生
- 著者: Morelike, 投稿日: 2020/6/1
- 出来の悪い犬のマスクを被った鏡の中の少年がこちらを見つめ返していた。彼はそいつが嫌いでたまらなかった。
- 新生児を遺棄した疑いで会社員の女を逮捕 背景にはAFC問題
- 著者: Morelike, 投稿日: 2020/6/13
- 苦しみの連鎖を断ち切らなくてはならない。でも、誰が、いつ、どうやって?
- 藍色の研究
- 著者: 2MeterScale, 投稿日: 2020/6/18
- 探偵と武士、二人の財団エージェントは共に連続変死事件の謎を追う。
- シルク・ドゥ・ソレイユ ACパフォーマーの募集開始を発表
- 著者: momiji_CoC, 投稿日: 2020/7/12
- カナダの有名サーカスは、新たな社会に適応しようとしている。
- 東京競馬場不法侵入事件 動物特徴保持者支援団体内で賛否両論
- 著者: kyougoku08, 投稿日: 2021/7/21
- 彼女はコースを疾走はしった。それは抗議か、あるいは……。
- そもそも人は獣である
- 著者: Urakaze_Uro, 投稿日: 2021/9/9
- 同級生が学校に来なくなって2日。テレビでは奇蹄病の報道が流れ始めた頃だった。
- 奇想天獄 2026年第2号 「超常芸人と笑いの新世代」
- 著者: aisurakuto, 投稿日: 2021/10/27
- すべてが現実になる世界では、何が一番『ウケる』のか。そのために、彼らは何を賭けているのだろうか。
- 箱根町奇蹄病大屠杀事件始末
- 著者: Etinjat, 投稿日: 2021/12/29
- 終末論者のカルトが奇蹄病患者のパーティーを襲撃し、社会に激震を与えた。
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なぜですか、なぜですか、と涙声で叫ぶ母親は、体を震わせながら天を仰ぐ。マドリードの上空は、昼であるにもかかわらず禍々しい血の色のオーロラが出ていた。大気を異常な電磁波が走り、空の色を穢れた血で侵襲している。
──彼女が願った先とは違う「神」が、スペインに顕現していた。
プルス・ウルトラ
2015年にスペイン・バルセロナで発生した神格存在出現事件は、イスパニアの地と民に大きな傷痕を残した。荒れ果てた都市で、かつてヒトであった者たちが立つ。世界のAFC対応不全、国内の種族闘争、そしてあらゆる場所で銃口の眼差しを向ける過激派たち……これは更なる前進を迫られた或る王国の記録。
── 根幹記事 ──
- カワウソのアヒージョ
- 著者: Tenten_518 & TF2045, 投稿日: 2020/4/12
- 「カワウソのアヒージョ」はある老人に特異性を与えられた、ヒトと同等の知能を持つカワウソを指す。
- 20年目の夏、スペイン
- 著者: Tenten_518 & islandsmaster, 投稿日: 2020/4/28 (改稿日: 2020/7/22)
- 「昔は皆同じヒトだったって神父様が言ってた」
「何が正しいのか、俺にはわからない」
- スペイン政府 次元穴探検公社を設立
- 著者: Mishary & Tenten_518, 投稿日: 2020/12/7
- 神格が開けた穴の向こうには、幻想の土地が広がっていた。さあ、探検を始めよう。
── 参加記事 ──
- 神聖祈念弾頭を搭載可能な大型ヒューマノイドロボット開発のための認可計画
- 著者: p51, 投稿日: 2020/5/22
- 巨大な神を殺すにはどうすればいい? プロメテウスは1つの答えを導いた。すなわち、神を殺す巨大なロボットを作ることだ。
- The “F” 2045年11月号
- 著者: Tenten_518, 投稿日: 2020/7/11
- あの災厄から30年。当時の資料を元に、その経過を辿っていこう。
- バルセロナ・フォアラッシュ爆発事件5周年式典追悼演説
- 著者: Mishary, 投稿日: 2020/8/13
- 神格出現時に大きな被害を受けた大学で行われた演説は、かつての悲劇を振り返り、世界の現在いまと未来あすを考える。
- スペイン国民の新たな姿──エスパノル・ヌートリアの生活に関する個人的考察
- 著者: SOYA-001, 投稿日: 2020/10/16
- 神格の影響でカワウソ化した人々、エスパノル・ヌートリア。その生活の様子を垣間見る。
- にんげんの息子
- 著者: seafield13, 投稿日: 2020/12/9
- おとうさんは助けに来てくれるはずだった。
- アンダーソン・ロボティクス・インストール・ガイド: アクイラ-アダルベルティ・シリーズ強化外骨格スーツ!
- 著者: stengan774, 投稿日: 2021/3/8
- 「突然カワウソになってしまって、仕事に支障が生じちゃって……」人間に戻れないと困ることは多いですよね。 そんなアナタにこの商品!
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「緊急速報です。人体発火現象、現実性不安定化、アノマリー出現多発、小規模次元崩壊、急速気温変化、などの異常現象が同時多発的に観測されました。決して異常なオブジェクトや不審なオブジェクトに近づかないで下さい。その様なオブジェクトを発見した場合は指定の専用番号にて通報を行ってください。繰り返します……」
東京事変
東京都を中心とした南関東で同時多発的に発生した異常な現象群。そして引き起こされる東京の壊滅。被害は死者350万人以上、行方不明者600万人以上。それは26年間続く悪夢の始まりであり、日本の再生の起点でもあった。
── 根幹記事 ──
── 参加記事 ──
- 政府 未だ収束の目処立たない東京事変を受け新都心構想発足
- 著者: Ryu JP, 投稿日: 2020/3/16
- 日本政府は、死した東京に代わる新たな首都を構築しようとしている。その名は中央新都心。
- The “F” 別冊 平成を振り返る P.36
- 著者: Tark_IOL, 投稿日: 2020/4/1
- 交通に使われるテレポート技術には、主に2種類が存在する。次元路、そして跳躍路だ。
- SCP-2408-JP - 明日、ようやくユキが降る
- 著者: O-92_Mallet, 投稿日: 2020/4/12
- 明日の東京の天気は晴れ、ときどき重油に沈むでしょう。
- 帝都大学、超常史料編纂所所長に穴生原真理子氏を任用へ
- 著者: Mishary, 投稿日: 2020/7/5
- 猫又である彼女は、流転する日本を見てきた時代の生き証人だ。
- 千葉県浦安市で[ハハッ]が児童を襲撃
- 著者: ykamikura, 投稿日: 2020/7/25
- 目撃者の証言によると、実体は公園で遊んでいた児童に「僕、[ハハッ]、よろしくね」などと話しかけた。
- SCP-2355-JP - 信心深き不審者
- 著者: snoj, 投稿日: 2020/10/19
- あー、警察ですか? なんか次元路で全裸のオッサンが泳いでるんですけど。
- 第一級異災特区での別次元・空間探索産業について
- 著者: Mishary, 投稿日: 2020/12/18
- 勇猛果敢なトレジャーハンターたちは、旧東京の探索に日々明け暮れている。
- 特等席より
- 著者: MeltRose, 投稿日: 2021/1/13
- 狂気に呑まれた東京で、少年と少女だったものは短くも長い時を過ごす。
- 東京復興庁視察団 TSP入り
- 著者: Ikkeby-V, 投稿日: 2021/3/29
- 東京湾第2新都心構想。それは旧東京湾に新たな都市を建造する計画。
- 「社会」の記事 2030年11月26日 - 帝都経済新聞
- 著者: seafield13, 投稿日: 2021/5/3
- 2017年に発生した東京地方広域現実性崩壊災害(東京事変)から13年──復興を最優先にしてきた日本社会の生み出したひずみが、いま臨界点を迎えている。
スピンオフ・シリーズ
地下で大災を生き延びた者たちは、独自の世界を築き上げた。他の駅と交流して物資を得るか。滅びた文明の遺物を求め探査するか。暗闇を駆け抜けるデンシャの肉を削いで喰らうか。あるいは地上への憧憬のままに、怪しげな噂話に従って博打を打つか。
君の選択を聞かせてくれ。
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2019年9月13日14時10分。財団は奇妙な投稿がSNSに増加したことを検知した。それらの多くは異常を広く受け入れ、文化として発展していることに対する戸惑いだった。同時に、アフリカ大陸及び南アメリカ大陸のサイトから緊急事態宣言が次々寄せられた。
鏡写しの正常世界
2019年9月13日、アフリカと南米は『正常』へと回帰した。住民から超常の記憶は失われ、生活は本来のありきたりな姿へと戻った。しかし、残された国際社会の歩みは止まらない。取り戻すべきかつての日常は誰のものか?全世界の30%以上を巻き込む超常史上最大事件の渦中、もはや後戻りは許されない。
── 根幹記事 ──
- The “F” 10月号
- 著者: H0H0, 投稿日: 2020/2/5
- 世界は何度も災厄を繰り返しながら、流転と前進を続けていく。そして2019年、事態は大陸規模にまで及んだ。
── 参加記事 ──
- 伝承部族連合軍がカイロ制圧を宣言 夏鳥テロ主導者は行方不明
- 著者: O-92_Mallet, 投稿日: 2021/5/9
- 我々は排外主義者を打倒した。だが……本当にこんなやり方しか無かったのだろうか?
- 三杯のヘネケト、三棟の地下室、三編の原稿
- 著者: O-92_Mallet, 投稿日: 2021/5/16
- 記者・karkaroffは三度カイロを訪れ、三つの異なる社会を見る。
- LTE-9202-Blue-Blackbuster - "亡霊ジェフティ"
- 著者: O-92_Mallet, 投稿日: 2021/6/6
- 「貴様らが言う二大陸正常化ってのは、俺にとってみれば四大陸異常化なんだよ」
- 「国際」の記事 2045年2月10日 - 帝都経済新聞
- 著者: santou, 投稿日: 2022/3/17
- サハラ戦争から20年。未だ溝は深いが、人々は次第に前を向き始めている。
- 南米と北米の財団間交渉
- 著者: Tenten_518, 投稿日: 2022/3/20
- ある日、世界の尽くが異常になったとしても、財団かれらはその責務を全うする。
- 閉蓋
- 著者: meshiochislash, 投稿日: 2022/5/28
- 再構築シナリオ発生とともに、隔離サイトにいた職員たちはただ空白に置き去られた。皆、プロトコルの通り薬を飲んで死んでいく。残ったのは自分だけ。
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この世界は残忍だ。でも、これまで足掻いて、抗って、戦ってきた人々の意志が後退を許してはくれない。僕らの権利を勝ち取らないといけないんだ。
黎明に轟く咆哮
毛皮持つ者たちは、長年苦難に耐えてきた。今、時代は変わりつつある。スペイン新憲法公布、異常性保持者保護法改正、権利保証条約案協議開始……彼らの人であろうと足掻き続けた努力が夜明けを掴もうとする一方で、それは憎悪で“畜生”と化した者たちが追い詰められたこともまた意味した。希望の陽射しは何処を向く? 黎明に向け、誰かの咆哮が轟いた。
── 根幹記事 ──
- 長野市AFC殺傷事件 日奉蓮被告に死刑判決 長野地裁
- 著者: Tenten_518, 投稿日: 2020/3/27
- 動物特徴保持者は、未だ境遇に恵まれない者たちの一つだ。2037年、過激な反異常主義者は彼らを無差別テロ事件の標的にした。
── 参加記事 ──
- 2039年7月12日、とあるアニマリーたちのデモ行進にて行われた橋本冬のスピーチ
- 著者: 0v0_0v0, 投稿日: 2020/7/13
- 僕はまだ高校も卒業していないような若輩者ですので少しだけ緊張していますが、是非最後まで聞いていただけると嬉しいです。
- 最近の政治で面白いと思ったことなど
- 著者: hitsujikaip, 投稿日: 2020/12/24
- 自称「現代パラヒューマン政治史好きすぎて共同参画社会推進会議に呼ばれた同人女」による、近未来日本の政治情勢の分析。
- 2037年度大学入試共通テスト 政治・経済
- 著者: eggplantisnasu, 投稿日: 2021/1/2
- 未来には、共通テストの内容も大きく変わっているのかもしれない。
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その日から想像の中でしかなかった出来事が起き始めたのです。魔法使い、妖精、怪物。そしてそれは病気という人類に仇なす分野においてもそうだったのです。
財団はそれを踏まえて「病院」を作らなければいけなかった?
それは当然倫理的な──
病院の窓から覗いた朝
悪疫疾患、障害増大、無明長夜。人々が「異常」の存在を認知した時、人々もまた異常へと変化していった。それはパラテックの発展やより住みやすい世界を生み出した一方で、異常疾患の出現という負の側面も兼ねていた。2041年に起きたサイト-81Q5現実崩壊事件を起点に、近未来の医療情勢を描く。
── 根幹記事 ──
- SCP-2041-JP - 財団感染病棟Q5!白き末期患者と絶望的ホスピタル
- 著者: carbon13, 投稿日: 2020/1/31
- サイト-81Q5。それは増加する異常疾患に対応する、最新鋭の財団治療センター……のはずだった。
── 参加記事 ──
- 揺籃外去
- by islandsmaster (2020)
- 「完全フルダイブします。肉体からだの意識落とすんで、事故らないでくださいね」
「安心迅速にお届けしてやる。早く行け」
- ニッソ医機 開発ストーリー 「人を人として未来へ繋ぐ。再転移型異形化抑制システム」
- 著者: Ryu JP, 投稿日: 2020/2/25
- 新生したニッソ医機は、異常疾患の患者を救うべく新技術の開発に取り組む。
- Yakushiに談合及びカルテルの疑い 公取委が立ち入り検査
- 著者: Ryu JP, 投稿日: 2020/2/27
- 日本最大規模の医療系企業連合、Yakushi。ついに彼らにもメスが入るか?
- SCP-2056-JP - 合掌
- 著者: carbon13, 投稿日: 2020/4/19
- 世界の現実性の調整に関わる奇病、「阿弥陀脳症」。そんな患者の一人がサイト-81Q5に移送されてきた。彼に割り当てられたカウンセラーの名は……。
- WPhO新基準 最初の医師国家試験、相次ぐ不正行為
- 著者: O-92_Mallet, 投稿日: 2020/5/22
- 新ガイドラインに基づく初の試験は、波乱の幕開けを迎えた。
- 第8回世界超保健会議予定通り開催 "終年症候群"再拡散問題について議論 [ZH]
- 著者: ting129, 投稿日: 2020/12/17
訳者: Tark_IOL, 和訳日: 2021/7/3 - SCP-ZH-236 / 通称“終年症候群”は東京事変によって変異し、拡散を始めた。財団は異常疾患収容/治療計画に同病を追加したが、彼らの姿勢には疑問の声が挙がっている。
- 代達洛斯計畫 [ZH/未訳]
- 著者: Sigtina, 投稿日: 2021/10/30
- ユースティア症候群──天使の翼を持つ人々に、かつての財団は非人道的な実験を繰り返した。今の財団なら事態を変えられるかもしれないが、彼らを信じるのはまだ難しい。
- 代達洛斯的逆天使 [ZH/未訳]
- 著者: Sigtina, 投稿日: 2022/3/3
- もう独りじゃない。
- 絶望的ホスピタル 補足資料
- 著者: carbon13, 投稿日: 2022/3/31
- 管理者が「特別管理区画」と呼ぶサイト-81Q5の領域は、子供達にとっては日常的な生活の場だった。誰もが重病患者のここでは、ささいな変化が命取りになる。
幕間
特定のシーズンに属するわけではないものの、カノンの世界観を採用/構成している記事です。多様な作品が存在しており、ただの番外編には留まりません。
幕間記事はいくつかの時代区分に分けられており、時系列順に掲載されています。
開幕後の世界
(1998〜2009)
ヴェールが捲られ、正常性維持機関がその手を緩めてから、あまり時間は経っていない。しかし、異常は着実に社会へ浸透し、世界は日々カラフルになっていく。
- 隔壁は未だ健在なりや
- by H0H0 (2020)
- 退屈な日常。それが打破される日が来ないかと、窓の外を見ながら思う。
- 隔壁は既に去り、1998年、夏は盛る。
- by watazakana (2020)
- ようこそ、ロシア内務省 異常調査局へ。
- 実働調査譚・シベリア鉄道の怪
- by watazakana (2021)
- 「ソーニャッ!!今すぐその窓開けて飛び出せ!」
- 20世紀、その終わり 【起承ノ編】 / 【転結ノ編】
- by watazakana (2020)
- 次第に“あの日”に近づいていく、奇妙な臨時ニュース。2人の財団=特事課兼任エージェントは捜査を開始する。
- 'ブルドッグの首輪' (FRI23/RIW32/89H91)
- by Tark_IOL (2020)
- 現実改変者グリーンを安全グリーンに。MC&Dにとって、大衆の不安と欲望は金のなる木に過ぎない。
- 2002年の夏、ギリシャにて
- by Tenten_518 (2021)
- ギリシャ共和国は、自らを特別超常行政国家として世界に宣言する。
- キャロル#014: 奇跡殺しの刃
- by p51 (2020)
- 魔法使いの彷徨く世界において、新生スピリットは彼らを殺せる武器を見つけた。
- 白銀と蒼碧
- by watazakana (2020)
- ロシア異常調査局のエージェントと財団の鮫娘は、共に極東で熊を狩る。
- GPSの異常領域向け機能 民間への解放へ
- by Ikkeby-V (2020)
- 「宙そらの灯台を、あまねく人々に」
- 特殊性を要する計画の秘匿を目的とした本社ビルディングの異時空間移設及び閉鎖学術研究都市建設のための認可計画
- by stengan774 (2020)
- 超常社会の露見は巨大な市場を生んだ一方、グループに大きな枷を与えた。プロメテウスは新たな研究拠点を必要としている。
- 【独占インタビュー】狐也氏が語る韓国の現状 "韓国革命"はなぜ起こったのか
- by Salamander724 & stengan774 (2021)
- あの激動の一ヶ月に何があったのか。その舞台裏を本紙独占インタビューでお届けする。
- SCP-2267-JP - ラクダは楽だ/そんなことはない/追悼ラクダタグ!ウィルソンズ・ワイルドライフ・ソリューションズVSボーリングでない出来事!
- by santou (2021)
- 不思議なラクダをきっかけに、WWSは今後の方針を再考せねばならなくなった。登場、WWZ!
- SCP-ZH-410 - 化工廠的鐵桶
- by vomiter (2021)
- 長年に渡り無許可で創業していたとある化学工場は、921大地震の影で躍進した。それは本当は震災ではなく、“神”災だったのかもしれない。
- 日奉一族連続殺人事件/毒蛇、毒草、毒ノ花
- by souyamisaki014 (2021)
- 2009年の初夏は、いやに雨が多かった。
──ある市民の証言
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渦巻くケイオス
(2010〜2019)
かつての異常は日常に統合されつつあるが、未だ課題も多い。先進的な技術が広まりつつも、世界の各地で不和、犯罪、災害が沸き起こり、人類社会はもはや我々の知る姿では無くなりつつある。
- SCP-664-JP - コメモドキ
- by Mishary (2020)
- このへんないきものは、もう日本にいないのです。たぶん。
- せ-G-1664"共生自足米「やどりがみ」"販売カタログ
- by Mishary (2020)
- 信仰と音楽で生きる、食事に煩わされない人生を。
- SCP-2043-JP - 死刑執行に関する法案/そして何もない/哀願完全平等A3!灰色犯罪者VS最終的プリズン
- by carbon13 (2020)
- 「今から、あなた方には殺し合いをしてもらいます」
- Op. シュガーサン
- by 2MeterScale (2020)
- Agt.応神と谷崎は大図書館の奇妙な司書と巡り合い、次第に怪異との戦いに巻き込まれていく。
- 人妖大戦: PROLOGUE
- by 2MeterScale (2022)
- もはや、夜は安寧の時ではなくなった。ヴェールが静かに上げられた世界の中、人間と「何か」の最後の舞台の幕も、また上がる。
- 理外研電算機、起死回生の神格存在計算機開発計画を発表
- by winston1984 (2020)
- 倒産回避のため、理外研電算機はスーパーコンピュータに神を組み込むことを考えた。この新たな“神託計算機”のリスクとリターンについて迫る。
- 新電脳「lightning」登場。
- by Ryu JP (2020)
- 古臭い脳髄Brainなんて捨てちまえ。
- 理外研電算機 身売りを含む選択肢を検討中か
- by Tark_IOL (2020/同年改稿)
- 変貌する超常産業の波は日本にも到達していた。混沌とする情勢のなか、不死鳥が如く蘇ったプロメテウスの魔の手が迫りくる。
- 俺の嫁を明日の秋天で走らせるスレ
- by kyougoku08 (2021)
- 俺はここで俺の愛馬を走らせることにした。走らせる馬は一択、サイレンススズカだ。
- 秋のドリル戦車「スシブレード」
- by solvex (2022)
- 「2人合わせて秋のドリル戦車です。よろしくお願いします」
「お願いしまーす!」
- 大黒工業七名労災死亡事件 労基法違反等の書類送検で調整 厚労省
- by Ryu JP (2020)
- 超常に詳しくない企業が急遽業界参入する、なんてこともちらほら見かけるようになった。時折、そこにはこういう問題もついて回る。
- 光源の里のシャドウ
- by 2MeterScale (2020)
- Agt.谷崎と応神は財団で働く傍ら、私立の怪異探偵業をやっていた。「親族が次々と赤子のように丸まり昏睡してしまう──」そんな奇妙な案件を調査するため、応神は独り問題の村へ向かう。
- テレキル合金を応用した奇跡論阻害効果を持つ新素材のための認可計画
- by p51 (2020)
- 増加する魔導犯罪を背景に、プロメテウスはかつての遺産から「奇跡殺しソーマトキル」の合金を開発する。
- 東弊重工製神的エネルギー交換実験炉「マチテラス1号炉」に関する事業評価レポート
- by Tark_IOL (2020)
- 神は新たな資源として注目を集めている。東弊重工は天照大神から光・熱エネルギーを取り出し──お湯を沸かしてタービンを回した。
- プロメテウス アンドロイド事業でARと資本提携を発表
- by Ryu JP (2020)
- プロメテウスは、新型アンドロイドの開発に際し、この事業の古株であるアンダーソン・ロボティクスと手を組むことにしたようだ。
- スペイン当局 過激派組織『ラディカルSPC』を国際テロ組織に指定
- by sugoitakaiBILL (2020)
- SPCから分離した過激派、ラディカルSPC。彼らはもはやサメを殴るに留まらない。
- 生き物プロフィール: オリバー!
- by santou (2022)
- ドラゴンはいる。今もここに、彼とともに。
- 希望の眼差し
- by Yuri Lily & watazakana (2020)
- 私はここで何をしているのだろうかと、ふとそんなことを考える。ヴェールが捲られ、異常が正常と化した社会で、無糖コーヒー片手に咬冴舞波は黄昏れる。
- 蓬莱島における新たな民主主義の形 「創制」首長は本日解凍される予定
- by vomiter (2020)
翻訳: SOYA-001 (2021) - 蓬莱島。それは洋上に浮かぶ自由の園にして、最新技術の実験場。
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発展の足取り
(2020〜2029)
現実世界と時は同じながら、全く異なる様相が広がる世界。未だ諍いは消えないが、異常と日常の統合は更に進み、人類は科学技術の発展と、新たな社会問題に対する法整備を進めている。
- 7月に保護された男性の身元判明 1942年に「戦死」した日本軍兵士
- by sugoitakaiBILL (2020)
- 「いやまあびっくりだよね。まさか助けた人が本物の昔の軍人さんだったなんてね」
- 米議事堂に悪魔実体が出現か 背景には悪魔実体差別問題
- by Hoojiro_san (2021)
- 悪魔への差別感情・陰謀論をきっかけに、合衆国は分断の危機にある。
- プロメテウス・ジャーナル2021年春号日本語版
- by Tark_IOL (2021)
- 弊社が描き出す未来予想図として、まずは本紙企画をご覧いただけると幸いです。
- Quem?
- by hey_kounoike (2022)
- 望みの企業を他所に買収されてしまったTtt社。しかし、買収先企業について調べてもほとんど情報が出てこないうえ、出てきたのは幹部全員死亡済、悪魔関係と怪しげなものだけで……。画して、ヘルメス社長とトート副社長の奇妙な調査劇が始まった。
- サウジ・イラン両指導者がメッカにて会談 宗教対立の終結及びテロ組織に対する聖戦を宣言
- by Lychee (2020)
- 時に、共通の危機には巨大な対立さえも超えさせる力がある。
- 企画案2024-998: "信仰は何の為に"
- by p51 (2021)
- Q.神はどこにいるか?
A.ファン・デル・ローエ【細部】
ニーチェ【虚構】
スピノザ【遍在する】
あなた【 】
- 帝大生の就職先人気ランキングが発表 パラテク、正常性維持機関が人気
- by Ryu JP (2020)
- ヴェール無き世界の日本では、就職先の選択にも大きな変化が生じているようだ。
- グラビタス・グラダリス
- by O-92_Mallet (2020)
- 「グラビタス・グラダリス」!またの名を超重聖杯。これならアンタの願いを叶えるのには十分な出力があるだろうね。
- 飛ぶ夏鳥、後を濁す
- by meshiochislash (2020)
- 西暦2026年のイエローストーンで、巨大な何かが起ころうとしている。
- 異災分霊を活用した神格存在の改霊・矯正の実証実験
- by Tark_IOL (2022)
- 東京で回収された新資源には、多数の“表象”が封入されていた。理外研はこれを使って人工の神を作ろうとしている。え? 表象って何って? それは……
- オーバードライブは未明に歪む
- by O-92_Mallet & souyamisaki014 (2022)
- 『このライブホールで口聞いていい奴はただ一人!エドワード・スティードマン、この俺だ。口数なら聴衆全員束になってかかってきても負けねえぜ』
- SCP-2042-JP - Agt.野町の花籠をひっくり返す/黒の蛇使いと熱狂的スクール
- by carbon13 (2020)
- 「才能」ある者たちを集めた学園で、奇妙な陰謀が渦巻いている。画して、一人のエージェントに潜入調査の任務が舞い込んだ。
- SCP-2882-JP - 暗号戦争 ~それは、人智を越えた神と悪魔の戦い~
- by HAGU RUMA (2021)
- 財団は神の目で世界を監視する。ならばと、ハッカーたちは悪魔との契約で対抗した。
- 恋昏崎新聞社社歌
- by stengan774 (2021)
- 男 広末孝行。明大政治経済学部卒、東弊重工本社総務部で十年勤続後退社し、恋昏崎新聞社へ入社。心を込めて、歌います……
- Shooting Startillery
- by p51 (2022)
- シカゴ・小隊スクワッドの砲兵は星を撃つ──強盗、殺人、恐喝、願い事の為に。
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新世代の景色
(2030〜2039)
異常はもはや異常と呼ばれず、日常の構成要素と化した近未来。超科学や魔術は街角で見かけることができ、亜種族や異能力はそう珍しいものでもなくなった。人類は新たなステージに到達しながらも、まだ見ぬ先を目指して進み続ける。
- 地球最高の礎
- by O-92_Mallet (2020)
- 人口増加に対抗すべく、プロメテウス社の開発重機がエベレストを登る。
- 僕たちはここで生きていく
- by 0v0_0v0 (2020)
- 毛布町。それはふわふわしたどこかの町。
- 東弊重工、5年連続赤字 今期最終450億円 現実性維持装置の開発が難航
- by Ryu JP (2020)
- 時は2040年、東弊重工は未だかつてない苦境に立たされていた。
- 企画案2044-664: "宇宙壁紙"
- by TOLPO (2021)
- 財団とGOCの共同声明に曰く「エイリアンが地球外に居ない可能性は99.9%」ということらしく、俺はこれに対してCoolではないと感じていた。
- ディア大学の新興宗教
- by MrDrYTisgod (2021)
- カフェテリアから世界を変えよう
- アハシマ
- by O-92_Mallet (2020)
- 様々な世界で、終末的な恐るべき神の子が目覚めている。一方、この世界では……
- 特集記事 森野雄太郎教授が語る科学の今後
- by hitsujikaip (2020)
- ヴェール崩壊当時、科学は死んだと言われていた。しかし、実際はそうでもないのかもしれない。
- 夜明けを見るための絶対条件
- by O-92_Mallet (2021)
- 今まで、世界は夜明けと共にあった。これからも、そうある必要がある。
- エレクトなんば天空店閉店在庫一掃セールのお知らせ
- by Mishary (2021)
- //お値打ち価格で**##red
- 2057年の帝都大学大学院理学研究科数学専攻に所属している教員達の簡素な紹介ページ
- by HAGU RUMA (2021)
- 世界に誇る帝都大学。そこでは日々最先端の、ちょっと奇妙にも思える講義・研究が行われている。
- 東弊重工、国際軌道エレベーター「アース・ワン」建造プロジェクト参入を発表 国内企業で中核事業者としての参入は初
- by SOYA-001 (2021)
- ぼくらの未来は、空の上に。
- 多要素共生社会の工場見学
- by carbon13 (2021)
- “多要素共生”が浸透してきた社会の中学校には、ちょっと変わった子もいっぱい。彼らはYakushi傘下企業・ハルヤ食品への工場見学に誘われるが、本来こんな大企業の見学は有り得ないはずで……。
- 複素経済のあれこれ
- by hitsujikaip (2021)
- 多様化する価値観を反映し、ついに物価が複素数で表される時代が到来した。
- 超高次元マンション、欠陥工事相次ぐ 慎重な制定が裏目に出たか
- by Morelike (2020)
- 彼らは相変わらず“鬼”のままだ。
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開幕前の黄昏
(ヴェール崩壊以前)
世界はいつだって連綿と続いている──そう、ヴェールが崩壊する前からも。今この時へ繋がる小さな特異点たちが、確かに過去にあったはずだ。デミウルゴスの死、第七次オカルト大戦、ハイ・ブラジル崩壊……世界を歪めた遠因は、一体どこにあるのだろう?
(まだ記事はありません)
遠未来への憧憬
(2100年代以降)
22世紀以後も、人類は着実に前進を続けた。正常と異常、科学と魔術、ヒトと亜人、そして地球と宇宙。もはや全てが過去の遺物となったこの遠未来で、世界はいったいどうなっているのだろうか?
- 4K序曲: 賑やかな日々
- by stengan774 (2020)
- きっと人類はこれからもこの賑わう世界を進んでいくだろう。
蜑埼█イ年
(時間異常関係)
人類の夢と希望を載せたその“塔”は、全ての因果をねじ曲げた。もはやこの世界に絶対的な時間軸など有りはしない。だが、虚空に犇めく膨大な虚の中で、現実を見つけ出そうと歩む人々がいる。
これは時空の狭間、可能性を渡り歩く者たちが見る景色。
- 進望淵旅
- by O-92_Mallet (2020)
- 時空の狭間、いくつかの物語の始まりの断片。
- 20XX年、ある休日
- by santou (2021)
- 広末サマンサには、とある秘密が存在する。
ブロード・ホライズン
(年代不定/全体)
カノンのタイムライン全体を取り扱っているなどの理由で、これといった所属年代が決められないもの。
- キャラクターイラスト集: 1998年
- by SOYA-001 (2020)
- カノンに登場する様々なキャラクターのイラストと、彼らの設定。
- SOYA-001による『1998年』世界観ポスターアートワーク
- by SOYA-001 (2021)
- カノン世界で掲載されているだろう、様々なポスターの想像。
- 絕無二心
- by BalesBomb does not match any existing user name (2022)
- 数々の世界を巡ってきた繁広化工のセールスマンと、大正時代が百年以上続く世界からやって来た自動人形メイド。これは二人の日常の一幕である。
あり得たかもしれない世界
(特殊解釈)
ジョーク作品であるなどの理由で、一般的な世界観から大きく離れている作品。
- SCP-1710-JP-J - スシン・ゴジラ
- by Mitan (2020)
- 1998年、とあるカルトと寿司職人たちが神を召喚した。その身体は巨大な鮪で、なんだかちょっと生臭かった。
- フードファイト スシブレード:未聞外伝 last in the dark
- by meshiochislash (2021)
- 闇親方の死後、四包丁たちはそれぞれの想いを抱えて己の道を進んでゆく。
- SCP-CN-1260 - 物种起源,或曰造物机械
- by ShineShadowD (2020)
- 地球は一つの生き物だ。そして、人類はその癌だった。
- フードファイト スシブレード:未聞伝
- by souyamisaki014 (2021)
- もうスシブレードをやめた少年・ユウキは、闇寿司による高校襲撃をきっかけに再び寿司を握ることになる。そしてそれはブラックハッカー、寿司界に潜む闇、謎の鯖寿司、6年前の因縁を結び付ける物語の始まりだった。
- アルファニチロ社長 「特殊人工芋にもっと汎用性と利便性を」
- by Ryu JP (2020)
- 芋は食べるだけじゃない。建材、燃料、防衛、その可能性は無限大だ。
- シン・スシブレード劇場版:天聞伝
- by renerd & souyamisaki014 (2022)
- かつて滅びたはずの闇寿司が、突如として国際軌道エレベータを占拠した。奪還に向かったG.O.C.職員達は謎のブレーダーに出会い、ある男の壮大な野望に巻き込まれていく。人類の未来をかけて、3、2、1、へいらっしゃい!
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アート他
1998年カノンに関係するアートワーク、カスタムテーマ、ユーザーコンポーネント、エッセイなどです。
アートワーク
アートワークは、イラストや音楽作品など、1998年カノンを題材に作成された文章系以外の芸術作品です。
カスタムテーマ
作品を素敵に彩るカスタムテーマです。まだ開発段階でSCP財団 日本語版に正式に投稿されていないものについては、背景情報の項目も参照してください。
コンポーネント
作品を素敵に彩るコンポーネント、あるいはユーザーコンポーネントです。まだ開発段階でSCP財団 日本語版に正式に投稿されていないものについては、背景情報の項目も参照してください。
- 記事一覧コンポーネント (通常)
- 記事一覧コンポーネント (アートワーク)
- Qingtan?
コレクション
シーズンとは別に、何らかの繋がりを持った作品群です。時系列が連続している等に作品をまとめたサブシリーズと、分派的なタイムラインの作品をまとめたサブラインが存在します。
サブシリーズ
シーズンの他にも、著者はカノン内で様々なシリーズを展開することが可能です。そうしたシリーズのうち、特定のシーズンに所属していない (複数のシーズンや幕間の年代を跨いでいる) ものをここに掲載しています。
外部の著者がシリーズに参加できるかどうかは、各シリーズによって異なります。とはいえ、シリーズに参加せずとも、その設定を使った作品を書くこと自体は自由です。
シーズン所属のサブシリーズに関しては、各シーズンの掲載欄を確認してください。
白枝三部作
病院、学校、監獄……? これは選択と白乃瀬一族についてのお話だ。迷い迷われ白枝のように分かれていく運命は、立ち枯れていくことはない。
シリーズ情報 | |
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管理名義 | carbon13 |
ステータス | 完結済 |
関連シリーズ | 白色家系図録 |
── 所属作品 ──
- SCP-2041-JP - 財団感染病棟Q5!白き末期患者と絶望的ホスピタル
- 著者: carbon13, 投稿日: 2020/1/31
- サイト-81Q5。それは増加する異常疾患に対応する、最新鋭の財団治療センター……のはずだった。
- SCP-2042-JP - Agt.野町の花籠をひっくり返す/黒の蛇使いと熱狂的スクール
- 著者: carbon13, 投稿日: 2020/3/14
- 「才能」ある者たちを集めた学園で、奇妙な陰謀が渦巻いている。画して、一人のエージェントに潜入調査の任務が舞い込んだ。
- SCP-2043-JP - 死刑執行に関する法案/そして何もない/哀願完全平等A3!灰色犯罪者VS最終的プリズン
- 著者: carbon13, 投稿日: 2020/7/25
- 「今から、あなた方には殺し合いをしてもらいます。」
人妖大戦
ヴェールが静かに上げられたとき、人と何かの最後の舞台の幕も、また上がる。
シリーズ情報 | |
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管理名義 | 2MeterScale |
ステータス | 連載中 |
関連シリーズ | 財団指定 広域怪異収容事例記録 |
── 所属作品 ──
- 藍色の研究
- 著者: 2MeterScale, 投稿日: 2020/6/18
- 探偵と武士、二人の財団エージェントは共に連続変死事件の謎を追う。
- Op. シュガーサン 前篇
- 著者: 2MeterScale, 投稿日: 2020/12/13
- Agt.応神と谷崎は大図書館の奇妙な司書と巡り合い、次第に怪異との戦いに巻き込まれていく。
- 光源の里のシャドウ
- 著者: 2MeterScale, 投稿日: 2020/6/18
- Agt.応神は「呪い」の調査依頼を受け、ある村へ単身対応に向かう。
ロシア内務省 異常調査局
変わらず前進する世界で、異常と関わる日常を二人は過ごす。
シリーズ情報 | |
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管理名義 | watazakana |
ステータス | 連載中 |
── 所属作品 ──
- 隔壁は既に去り、1998年、夏は盛る。
- 著者: watazakana, 投稿日: 2020/12/3
- 中堅の戦車乗りと組織犯罪操作局の新米は、新設された「異常調査局」へ異動する。
- 実働調査譚・シベリア鉄道の怪
- 著者: watazakana, 投稿日: 2021/1/21
- 「ソーニャッ!!今すぐその窓開けて飛び出せ!」
- 白銀と蒼碧
- 著者: watazakana, 投稿日: 2020/12/13
- ロシア異常調査局のエージェントと財団の鮫娘は、共に極東で熊を狩る。
宙舞うベンヌ
共生と対立の渦巻く人類社会は、事件を繰り返すたびに流転する。それは太陽と共に生死の宙を舞うベンヌの如く。
シリーズ情報 | |
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管理名義 | O-92_Mallet |
ステータス | 連載中 |
── 所属作品 ──
前章: サハラ戦争編
- 伝承部族連合軍がカイロ制圧を宣言 夏鳥テロ主導者は行方不明
- 著者: O-92_Mallet, 投稿日: 2021/5/9
- 我々は排外主義者を打倒した。だが……本当にこんなやり方しか無かったのだろうか?
- 三杯のヘネケト、三棟の地下室、三編の原稿
- 著者: O-92_Mallet, 投稿日: 2021/5/16
- 記者・karkaroffは三度カイロを訪れ、三つの異なる社会を見る。
- LTE-9202-Blue-Blackbuster - "亡霊ジェフティ"
- 著者: O-92_Mallet, 投稿日: 2021/6/6
- 「貴様らが言う二大陸正常化ってのは、俺にとってみれば四大陸異常化なんだよ」
- UIUファイル: 2001-745 - "アルタイル"
- 著者: O-92_Mallet, 投稿日: 2021/5/23
- UIUは老人ファイサル・バシャールを取り調べ、彼が時間遡行者であることを知る。
走れ、神のいる世界で
愛する全てが壊れてもクサいセリフで歌うことができる。神のいる世界でも俺たちは嫁と結婚できる。いこう、栄光の日曜日へ。
シリーズ情報 | |
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管理名義 | kyougoku08 |
ステータス | 完結済 |
── 所属作品 ──
- 東京競馬場不法侵入事件 動物特徴保持者支援団体内で賛否両論
- 著者: kyougoku08, 投稿日: 2021/7/21
- 彼女はコースを疾走はしった。それは抗議か、あるいは……。
- 俺の嫁を明日の秋天で走らせるスレ
- 著者: kyougoku08, 投稿日: 2021/7/21
- 俺はここで俺の愛馬を走らせることにした。走らせる馬は一択、サイレンススズカだ。
- SCP-2654-JP - それが愛なら!
- 著者: kyougoku08, 投稿日: 2021/9/11
- セミ娘 シケイダビーツ! 好評配信中!
サブライン
いくつかの記事は、メジャーラインとは離れた独自のタイムラインを採用しています。これらのタイムラインのうち、特に関連作品の多いものを「サブライン」に分類し、以下に掲載しています。
東京庭園
東京事変は発生せず、世界最大規模の首都はそのまま存続し続けた。……しかし、それは超常事件が起こらないことを意味しない。異能者を集めた学園都市は何かを策謀し、かつての妖魔たちは彼岸から這いずり出そうとしている。
- 概要
- サブライン
東京庭園では、シーズン2017の中核事件である「東京事変」が発生していません。その結果、東京都はそのまま発展し、より身近な日本像に近づいています。他方、東京都の一角に設立された、植物の集合意識を利用した悪魔工学研究地帯 (緑化地帯) では、その研究開発に関与する花籠学園が巨大な勢力を手にしています。
── 所属作品 ──
- 白枝三部作 (サブシリーズ)
- 管理者: carbon13
- 病院、学校、監獄……? これは選択と白乃瀬一族についてのお話しだ。迷い迷われ白枝のように分かれていく運命は、立ち枯れていくことはない。
- 人妖大戦 (サブシリーズ)
- 管理者: 2MeterScale
- ヴェールが静かに上げられたとき、人と何かの最後の舞台の幕も、また上がる。
- 日奉一族連続殺人事件/毒蛇、毒草、毒ノ花
- 著者: souyamisaki014, 投稿日: 2021/3/8
- 2009年の初夏は、いやに雨が多かった。
──ある市民の証言
- 東弊重工製神的エネルギー交換実験炉「マチテラス1号炉」に関する事業評価レポート
- 著者: Tark_IOL, 投稿日: 2020/11/15
- 信仰は目に見えないが、確かな力がある。だから例えば……発電にも使える。
- 花籠シンドローム!
- 著者: carbon13, 投稿日: 2020/12/29
- 放送委員会の委員長で有らせられる水夜礼鄙ひな委員長は端末から出てこないとんでもないタイプの引きこもりだ。
- The “F” 2045年11月号
- 著者: Tenten_518, 投稿日: 2020/7/11
- あの災厄から30年。当時の資料を元に、その経過を辿っていこう。
- 多要素共生社会の工場見学
- 著者: carbon13, 投稿日: 2021/5/16
- lorem ipsum
カノンガイド
1998年とは、何か?
『1998年』カノンは、その名の通り1998年に発生したヴェール崩壊をきっかけに、次第に変貌していく世界を描く作品群です。ジャンルとしては、一種の歴史改変SFに当たるでしょう。
「ヴェール」とは、財団や世界オカルト連合、複数の国家の間で意思決定されてきた、異常な事物を一般社会から隠蔽するという政策・方針のことです。財団や連合が、SCPオブジェクトに関わった一般人に対して記憶処理を行なったり、現実改変者を殺害してきたのは、この基本方針の下に平穏な人類社会を存続させるためでした。
しかしながらこのカノンにおいては、1998年にポーランドで発生した大事件のせいで、ヴェールは失われてしまいました。財団や異常の存在は知れ渡り、これまでの日常・非日常はともに新たな局面へ移り変わりつつあります。
この変化の良かった面としては、異常事象を基にした技術の台頭による科学技術の急速な発展や、これまで異常存在として抑圧されてきた人々・種族の社会進出がありました。
一方で、我々の日常に害を及ぼしてきた様々な物事もまた、異常な側面を持つようになりました。邪悪な神の降臨や、大都市を標的にした超常テロなどの大きな災厄がセンセーショナルにテレビに躍り出る傍ら、市中では異常疾患や、これまでの基準では「異常」であった人々の迫害・対立などが社会問題になっています。
未知の災厄と隣り合わせに、未だかつてない速さで変遷していく世界。そんな中でも、人類はまだ見ぬ未来へ進んでいこうとしています。
カノンの共通項
『1998年』はある世界を様々な時代、舞台、立場から描いていく、巨大かつ多面的なカノンですが、所属作品にはいくつかの共通項が存在しています。あなたが著者である場合、これらの共通項を守って執筆する必要性はありませんが、把握しておいて損は無いでしょう。
Ⅰ. ヴェールは失われた。しかし、財団は……
異常の存在を隠し通す方針、通称“ヴェール・ポリシー”。1998年にそれが消え去った結果、世界は大きく様変わりしました。かつて“異常”として排斥されていた物品、生物、人物、種族、技術といった諸々は、次第に我々の社会にやって来ています。
もちろん、全てが一挙に開放されたわけではありません。危険なアノマリーについては、変わらず財団やGOCといった、かつての“正常性維持機関”が対処を続けています。彼らの在り方は闇の中の秘密組織から、公然の対超常機関・人類守護組織へと変わり、前時代の非人道的なやり方は徐々に見直されつつあります。
両者は超常の警察・監督として振る舞い、各国政府機関と共同で、様々な超常関連問題の解決に当たっています。とはいえ、時を下るに連れて、彼ら“正常性維持機関”の在り方は更に見直されていくかもしれません。
Ⅱ. テクノロジー・ビッグバン!
通常科学の延長線上にある、超常や魔法を組み込んだ技術──“パラテクノロジー”。通称パラテックとも呼ばれるそれは、ヴェール崩壊からほどなくして全世界に広まりました。特に大きなきっかけとなったのが、プロメテウス・グループの存在です。
プロメテウスは冷戦時代に一大勢力として栄えていた世界最大のパラテック・メーカーでしたが、1991年のソ連崩壊と冷戦終結により、経営に支障をきたしました。1998年には分解が目前に迫っていましたが、そんな状況で発生したのがヴェール崩壊でした。財団・GOCは、このタイミングでプロメテウスが空中分解し、未管理のパラテクノロジーが全世界的にバラ撒かれるのは問題だと考え、プロメテウスに出資して延命させることにしたのです。
結果、ヴェール崩壊後間もなくして訪れた第二次パラテックバブルにより、プロメテウスの業績は大きく回復。そしてこれをきっかけに、次第に各国の超常技術産業も拡大していきました。これまで隠されていた技術が明らかになったことで人類知は急拡大を迎え、社会には次第にパラテクノロジーをベースにしたモノが増加しつつあります。
Ⅲ. 異なるものが出会うとき……
ヴェールとは即ち、異常と正常、過去と現実、魔法と科学、神話と政治、亜人と人類……そういった異なる二者を切り分ける存在でした。しかし、ポスト・ヴェールのこの時代、それらは共に入り交じります。異なるものが出会うとき、当然、そこには諍いが生じるでしょう。しかし、時の流れとともに緩やかに、それらは奇妙な融合を遂げていくのです。
ヴェール崩壊の後、社会にはこれまで“人ならざるもの”だとされてきた者たちが現れました。異能力者、超常疾患患者、悪魔、獣人、妖怪、亜種族、知性化存在……。社会がまだ彼らに対応できていなかった頃は、彼らが社会的に不遇を受けたり、市民から差別の眼差しを受けることも往々に見られました。特に、2010~2020年代はヘイト犯罪などもしばしば見られ、ある種の暗黒時代であったと言えます。彼らの長年に渡る権利運動により、そうした問題は2040年代頃から次第に希薄化を見せつつありますが、それでもまだ完全な解消には至っていません。
未来へ進んでいくうちに、「人類」の概念はこれらの存在を内包するかたちに変遷しつつあります。また、2050~2060年代ともなれば、異常性という単語も段々と使われなくなってきました。代わりに台頭してきているのは、「要素」の概念です。これは各人の持つあらゆる性質を、その人物を構成する要素と位置づけ、種族や異常の範疇を超えて、より多様な性質を表せるようにしたものです。近未来の社会は、高度技術に支えられて、次第にこうした多要素社会の実現に漸近しています。
Ⅳ. 騒乱に溢れた世界
ヴェール崩壊後、異常存在の発見件数は年々増加の一途にあります。単に誰もが異常を知るようになって見つけやすくなったせいなのか、あるいは他の何かが異常を呼び起こしているのか……その理由は判然としていません。そしてただ増殖するだけでなく、異常はより巨大かつ激しいものになりつつもありました。
ヴェール崩壊と共に、これまで要注意団体に指定されていた組織たちは公然と活動を始めました。巨大企業として発展するもの、過激な宗教結社としてテレビを騒がせるもの……彼らの辿る道は様々です。加えて、世界各地に広まった超常の存在は、これまでごく普通の犯罪組織であった者たちにも渡りました。今や国際犯罪シンジケート、邪神崇拝教団、過激派政治結社、悪徳企業といった面々が、その異常活動のため財団にマークされています。
故に、この世界は事件・災害に事欠きません。国家、都市……それに世界が存亡の危機に瀕することは、それほど珍しいことではないのです。嗚呼、無辜の市民に成すすべはないのでしょうか?
Ⅴ. 人類はどこまでも進んでいく。
……否。この世界の人類は滅びません。彼らの技術、団結、勇気によって、世界の終焉は最終的に回避可能です。たとえ巨大な災厄に見舞われても、彼らは何らかのかたちで着実にその生を繋げていくでしょう。
人類の歩みが止まる日は訪れません。あらゆる苦難を乗り越えて、彼らは前に進み続けるのです。
#1998年
SCP-JP公式Discordサーバー内に存在するチャンネルです。当カノンに関する話題全般を扱っており、その世界観に関する雑談がメインです。当カノンに触れるのが初めて/触れたばかりの方は、まずここを覗いてみてもいいでしょう。
参加
SCP-JP公式Discordサーバーに参加さえすれば、自由に閲覧・発言が可能です。公式サーバーへの参加方法は、ディスコードに関するルールとポリシーを参照してください。
これまでに起きた様々な問題に対処するため、色々なシステムを導入してきた結果、SCP-JP公式サーバーは、参加方法・ルールが複雑化しています。参加する前に、ガイドをよく読むようにしてください。
1998年 運営会議場
当カノンの運営や設定調整、専門的な批評などを取り扱うサーバーです。当カノンに興味がある方であれば誰でも参加可能ですが、有識者以外は一部制限を受ける場合があります。詳しくは外部サイトの『カノン「1998年」関連Discordガイド』をご確認ください。
参加
同じく外部ガイドをご確認ください。
カノン公式アカウント (@1998canon) では、新着記事のお知らせや、ハッシュタグ#canon1998タグが付いたツイートのRTなどを行っています。よろしければこちらもチェックしてみてください。
執筆ガイド
執筆するうえでの基本条項
1998年は比較的緩やかなカノンであるため、あまり厳しい規則はありません。ただし、以下のことを念頭に入れておくといいでしょう。
■ 参加要件
1998年カノンの世界観を採用しているか、あるいはそれに関連している作品がこのカノンに参加できます。
■ トーン
カノン全体としては、進歩的で前向きな空気感を有します。一方で、個々の作品単位で見れば、不幸な話や悲惨な展開も珍しくありません。こうした作品は、将来的な“夜明け”へ繋がるまでの過程の話として受け入れられています。
■ メインテーマ
1998年カノンは、主に以下3つのテーマを探求します。
1. 苦難を乗り越えて未来へ向かう。
団結した人々による大事件・大災害への勝利や、その後の復興、あるいは市街に住む個々人が抱く葛藤とその打開など、このテーマはカノンを通して様々な形で描かれます。太陽と夜明けは、本カノンにおける人類の希望・事態の打開の象徴です。
2. 相反する2つの衝突と融和。
ヴェールとはすなわち、現代科学・近代政治と、古代魔法・神話伝承の2つの世界を分け隔てる存在でした。それが消失した今、両者は世界中で衝突し、大きな混乱を生みながらも、次第に奇妙な形へと融合して行きます。文字通りの悪魔と暮らす生活は? 神を使った発電方法にはどんな問題が? 考えられるシチュエーションは数多く存在するでしょう。
3. 架空世界の構築を通した、この世界の問題の探求。
しばしば、SFでは我々の世界ではあり得ない出来事を導入しながらも、それを通して人類社会が抱く普遍的な問題を浮かび上がらせてきました。本カノンでも、異常と正常というSCP的な枠組みを通して、これらの問題を見つめ直し、再考します。
■ 設定の一貫性
1998年カノンは、作品間での設定の一貫性をそれほど重視していません。各作品は共通の出来事や設定で結びついてはいますが、厳密にはパラレル的な関係性にあると見なされます。これは、新たな著者に過度の負担を強いないようにするための措置です。
このハブの採用している設定 (メインライン) は、全シーズンの中心的事案が発生したという前提の下、主要な設定をなるべく矛盾なく結びつける形で作られたものです。作品執筆時はメインラインを採用し、ハブの設定にある程度準拠することが推奨されていますが、義務ではありません。物語上の必要に応じ、既存の解釈から離れることも可能です。
投稿方法
■ Part 1: 批評を受けよう
記事が完成したのであれば、投稿前にまずサンドボックスⅢで批評を受けることをおすすめします。カノンに詳しくないメンバーからも批評がほしい場合は、1998年カノンの概要や、その下書きに登場する各用語についても、一緒に記載しておくといいでしょう。
この際、SCP-JP公式サーバの#1998年チャンネルや、カノン専用サーバである1998年 運営会議場で、有識者の批評を募集しても構いません。
■ Part 2: 投稿しよう
作品が完成したならば、「記事を作成するには?」を確認しつつ、投稿作業を進めていきましょう。なお、投稿前に画像のライセンス情報や付与予定タグをまとめておくと便利です。
⚠重要: あなたの記事に"1998"のタグを追加してください。タグが付いていない場合、基本的にはカノンに参加していないものと見なされ、ハブに掲載できません。
また、あなたの記事に、親ページとしてこのハブを紐付けることをおすすめします。こうしておくと、一目で1998年カノンの関連作品であることがわかるようになります。
親ページ設定のやり方
1. ページ下の編集メニューから「+ Options」を見つけ、押してください。すると追加の項目が出てくるので、その中から「Parent」を見つけて押してください。2. 「Parent page name」の欄に「1998-hub」と記入して、「Save」を押してください。
3. 上手く行っていれば、ページ上部にハブへのリンクが追加されているはずです。
■ Part 3: ハブに掲載しよう
記事の投稿が完了しましたか? お疲れ様です! さて、しばらく様子を見てみましょう。記事が無事残りそうであれば、あなたの記事をハブに追加してください。ハブ掲載時の細かいルールに関しては、下の「掲載方法」を参照してください。
このハブの追記形式はやや複雑なので、よくわからなければ運営委員まで連絡してください。
掲載方法
シーズンの場合
もしシーズンに所属する記事を書いた場合は、以下の手順に従って掲載してください。
- シーズン掲載欄の編集用ページ (こちらです) を開いてください。ページ下のEditを押して編集画面に移り、ブラウザのページ内検索機能などを用いて、該当するシーズンの掲載欄を見つけてください。
- 各シーズン掲載欄の一番下には、コメントアウトで「[!-- ▲▲▲▲ ここから上に追記 ▲▲▲▲ --]」と書かれた箇所があります。この部分の上に、以下のフォーマットに従ってあなたの記事を追記してください。
[[div class="article-text"]]
* [[[page-url|タイトル]]]
* 著者: アカウント名, 投稿日: 年/月/日
* 紹介文、あるいは引用文。
[[/div]]
例: SCP-1710-JP - ショパン・ゴジラ (URL: http://scp-jp.wikidot.com/scp-1710-jp) の場合
[[div class="article"]]
* [[[scp-1710-jp|SCP-1710-JP - ショパン・ゴジラ]]]
* 著者: Dr_Kasigai, 投稿日: 2019/9/13
* 1998年、とあるカルトが神を召喚した。その身体は巨大な蝉だった。
[[/div]]
例: カワウソのアヒージョ (URL: http://scp-jp.wikidot.com/otter-al-ajillo) の場合
[[div class="article"]]
* [[[otter-al-ajillo|カワウソのアヒージョ]]]
* 著者: Tenten_518 & TF2045, 投稿日: 2020/4/12
* //「カワウソのアヒージョ」はある老人に特異性を与えられた、ヒトと同等の知能を持つカワウソを指す。//
[[/div]]
- メタタイトル (SCP記事の場合、上の「ショパン・ゴジラ」の部分) がある場合は、それもタイトル部分に記載してください。
- 各記事には短い紹介文を付けることができます。この紹介文は独自のものでも、記事内から引用したものでも構いませんが、長過ぎるものは避けてください。また、引用文の場合は、文章を//←スラッシュ記号→//で囲って斜体にすることで、引用文であることを明示してください。
- 改行が必要な場合は、文末に「 _」(半角スペースと半角アンダーバー) を付けてから改行してください。改行時に4つ目のアスタリスク (*) が出てしまうかもしれませんが、これは消してください。
- 他支部からの翻訳記事の場合は、著者情報の後に「 _」で一度改行した後、「訳者: アカウント名, 和訳日: 年/月/日」も追加してください。
- 何か注意事項がある場合は、^^[注意事項]^^をタイトル横に追加できます。主に使われているのは以下3つです。
- 性的要素を多く含むアダルト作品の場合: ^^##red|[アダルト]##^^
- 暴力的・ゴア的な描写を多く含む作品の場合: ^^##red|[暴力的描写]##^^
- 現状JPに翻訳されていない作品の場合: ^^|[未訳]^^
ここまでの内容を全部入れてみると……
[[div class="article-text"]]
* [[[ページネーム|SCP-XXX-JP - メタタイトル]]] ^^[KO]^^ ^^##red|[暴力的描写]##^^
* 著者: アカウント名, 投稿日: 年/月/日 _
訳者: アカウント名, 和訳日: 年/月/日
* //「おい、B」// _
//「なんだよ、A?」//
[[/div]]
- あなたの記事がシーズン内コレクションに参加している場合は、各シーズン欄にある専用の掲載欄に追記してください。シーズン外コレクションに所属する場合は、以下の“コレクションの場合”を参照してください。
幕間の場合
もし幕間に所属する記事を書いた場合は、以下の手順に従って掲載してください。
- 幕間は5つの区分に分かれています。以下は各区分掲載欄の編集用ページです。該当する区分のページに移動し、ページ下のEditを押してください。
- 開幕後の世界 — 1998年のヴェール崩壊から、2009年までを含む区分です。
- 衝突と混沌 — 2010年から2019年までを含む区分です。
- 拡大と発展 — 2020年から2029年までを含む区分です。
- 新世代の景色 — 2030年から2099年までを含む区分です。
- その他 — 上記分類に当てはまらない作品用の区分です。
- 各区分の一番下には、コメントアウトで「【↑↑↑↑ここから上に追記↑↑↑↑】」と書かれた箇所があります。この部分の上に、以下のフォーマットに従ってあなたの記事を追記してください。
[[div class="article-text"]]
* [[[ページネーム|作品タイトル]]]
* 著者: アカウント名, 投稿日: 年/月/日
* 紹介文、あるいは引用文。
[[/div]][!--年代--]
- シーズンとの違いとして、幕間はある程度年代順に並べるようにしているので、最後にコメントアウト (非表示) でいつ頃の出来事なのかを書いておいてください。掲載する際も、前後の年代を見て、なるべく妥当そうな場所に追記してください。
コレクションの場合
- 記事一覧の編集用ページにジャンプし、ページ下のEditを押してください。ブラウザの検索機能などを使って、幕間の掲載欄に辿り着いてください。
他支部の著者の方へ
1998年カノンは主にJPメンバーを対象としたカノンですが、他支部からの参加も歓迎しています。よろしければ、Introduction to A.D. 1998も参照してみてください。
- 執筆する際はハブの世界観ガイドを参考にするといいでしょう。質問があれば、以下のどこかで尋ねてみてください。
- SCP-JP公式サーバーの#internationalチャンネル
- SCP-JP公式サーバーの#1998年チャンネル
- 1998年 運営会議場の#internationalチャンネル
- SCP-INT公式サーバーの任意のチャンネル
- あなたの支部に"1998"に相当するタグが存在しない場合、作品にタグ付けしなくとも構いません。
- 作品の投稿時は、上にあげたどこかのチャンネルで連絡してください。
役職
『1998年』カノンでは、ハブと後述する運営会議場の管理を円滑化するため、簡易的な役職システムを導入しています。
管理委員
ハブと運営会議場の管理を担う、少数精鋭のメンバーです。彼らは以下の業務を担当しています。
- ハブの維持管理全般。
- 未掲載記事のハブへの掲載。
- 運営会議場のモデレーション。
また、管理委員以外のメンバーにハブの大規模編集許可などを与える場合もあります。現状上手く回っているので、管理委員の交代・増員などの予定は今のところありませんが、将来的に整備されるかもしれません。
メンバー:
有権者
SCP財団の公式支部サイトにおいて、"1998"タグの付いた記事を1本以上有している方は、有権者のロールを割り当てられます。有権者の権利として、運営会議場での運営議論・投票に参加することが可能です。
運営会議場への参加は義務ではありませんが、有権者の資格がある方は、なるべく運営会議場に参加していただけますと幸いです。なお、上の条件に合致していなくとも、管理委員の判断で有権者のロールが与えられる場合があります。
ハブの編集・作品掲載に関するルール
- このハブの管理は、上述した管理委員会によって行われるものとします。
- ハブの大規模編集に際しては、まず運営会議場で議論・投票を行う必要があります。投票が無事通過し、管理委員の許可が得られた場合、大規模編集が可能となります。
- ただし、管理委員会はイベント告知など、一部の場合においてこの手順をスキップすることができます。
- 評価+1以上の参加作品は、可能な限りハブに掲載されるものとします。
- 投稿から24時間以上が経過しても作品がハブに掲載されていない場合は、管理委員は著者の代わりにその作品を掲載することができます。
- 作品掲載位置の変更は、妥当と認められる範囲であれば、著者の裁量によって、いつ行っても構いません。ただし、根幹記事に関しては、このルールの適用外とします。
シーズン・コレクションを設立したい場合、以下のルールに目を通してください。それ以外の方は、この部分は読み飛ばしていただいて構いません。
シーズンに関するルール
新たなシーズンを作成するには?
新たなシーズンを作成するには、以下の条件を満たす必要があります。
シーズン追加要件
- 2人以上の著者によって、そのシーズンに所属する記事を3作以上用意する必要があります。この中にはシーズンの核となる「根幹記事」が1作以上含まれていなければなりません。
- 基本的に、所属予定作品の著者全員がシーズン化に同意している必要があります。
- (例外規定) ただし、著者が非アクティブかつ、明らかにその内容がシーズンに関連していると判断される場合は、管理委員の同意でシーズンに含めることができます。ただし、著者は後からこの判断を撤回し、自身の作品をシーズンから外すことができます。
- 新たに作成するシーズンが、既存シーズンの中核的内容と大きく矛盾していないこと。例えば、マンハッタン次元崩落テロ事件が発生していないことを前提にすることはできません。この場合、後述するコレクションの作成を考えてみてください。
これらの要件を満たしたならば、以下の手順に従ってシーズン設立の提案を行うことができます。
シーズン追加方法
- 運営会議場でシーズンを作成したいことを表明し、シーズン所属予定作品の著者たちと議論して、どういうシーズンにするか予め打ち合わせておきましょう。シーズン概要、シーズン名、シーズンの説明文を決定し、サンドボックスなどにモックアップを作成してください。
- 運営会議場の#投票で、過去の呼びかけを参考にしつつ投票を呼びかける文面を投稿し、@有権者ロールに通知してください。投票終了時、投票者の過半数が賛成していたならば、シーズンの成立が認められます。
- (例外規定) 投票途中で既に@有権者ロール所有者の過半数が賛成している場合は、その時点で即座に成立と見なして構いません。この場合、まだ投票していない残りの@有権者全員が反対票を投じたとしても、そのまま賛成多数で提案が通るためです。
- 提案が無事通ったのであれば、このページを編集して新たなシーズンを追加してください。追加が終われば、運営会議場で管理委員に連絡してください。問題がないか確認いたします。
- なお、「背景情報」欄にも合わせて設定等を追記する必要があるので、そちらの議論も同時に進めておくといいでしょう。
根幹記事
根幹記事は、シーズンの軸となる事件、あるいはその発生前後の社会動向を直接的に描いた作品です。シーズンの前提となる作品であり、シーズンを作成する際は根幹記事が必要になります。
ある作品を根幹記事にする場合、その作品の著者の同意が必要です。また、根幹記事が何らかの理由で削除された場合、記事の文面・内容を他著者が再利用することが許諾されている必要があります。詳しくは、この下にある「根幹記事を削除する場合のお願い」を参照してください。
根幹記事を新たに追加したい場合
既に成立済のシーズンに後から根幹記事を追加したい場合は、以下の手順に従ってください。
根幹記事の追加方法
- (推奨) これから根幹記事にする予定の作品を書き始める場合は、まずそのシーズンの有識者と議論し、既存のシーズン所属記事となるべく設定を合わせておくべきです。根幹記事として十全なものとするため、批評も受けておいたほうがいいでしょう。
- ひとまず通常のシーズン参加記事として投稿してください。評価が良好 (目安: +10以上) であれば、次へ進んでください。
- 運営会議場でその記事を根幹記事に追加したいことを表明し、有識者の確認をとってください。既に議論をある程度済ませてあり、そちらで合意が済んでいる場合は、このフェーズは飛ばしても構いません。
- 運営会議場の#投票で、過去の呼びかけを参考にしつつ投票を呼びかける文面を投稿し、そのシーズンの@有権者に通達してください。シーズンに参加している@有権者の過半数から同意を得られたならば、根幹記事として認められます。
- ハブを編集し、そのシーズンの根幹記事へ自分の記事を移動してください。追加が終われば、運営会議場で管理委員に連絡してください。問題がないか確認いたします。
根幹記事を削除する場合のお願い
根幹記事は各シーズン、ひいてはカノンの根幹に関わる重要な作品です。そのため、根幹記事を削除する場合は、以下の点に従ってくださると助かります。
根幹記事の削除
- 削除自体はサイトルールで保護されている著者の権利なので、行っても問題ありません。
- 削除の1週間前までには、運営会議場でそのことを予め伝えておいてくださると幸いです。これは突然の削除によってパニックが起こることを防ぎ、また有識者内で代わりの根幹記事の作成に向けた議論を開始できるようにするためです。
- 根幹記事化する場合、削除時に他著者が代わりの記事を作成できるようにするため、記事の文面や設定を再利用するのを許諾する必要があります。このサイトは文芸創作サイトであるので、CC的には問題がなくとも、別の作品から許可なく大部分を流用した場合は剽窃と見なされる可能性があるためです。
以下WIP
コレクションに関するルール
新たなサブシリーズを作成するには?
新たなサブシリーズを作成するには、以下の条件を満たす必要があります。
サブシリーズ追加要件
- 1人以上の著者によって、そのサブシリーズに所属する記事を3作以上用意する必要があります。
- 所属予定作品の著者全員がサブシリーズへの所属に同意している必要があります。
前準備ができたのであれば、モックアップを作成し、管理委員に提出してください。管理委員の承認があれば、サブシリーズをハブに掲載可能です。なお、サブシリーズの製作において、特に議論・投票は必要ありません。
また、サブシリーズについては、独自のハブを作成し、連作化しても構いません。その場合、その連作ハブへのリンクが記事一覧の然るべき場所に設置されます。
独自のハブを作成せず、また特定のシーズンに所属していないサブシリーズに関しては、記事一覧のコレクションタブに記事一覧・概要のみの仮設ハブが設置されます。
memo
- シーズン所属と非所属で分けたほうがいいのかな
- それともシーズン非所属のみをサブシリーズと定義すべきか (サブアーク?)
新たなサブラインを追加するには?
著者2名以上、記事5作以上の要件を満たしたうえで、取り立てて必要と見なされれば議論・投票のうえでハブに追加されます。
著者からのアドバイス
Tark_IOLのアドバイス
こんにちは、Tark_IOLです。
私が『1998年』カノンで執筆している作品は、GoIフォーマットや新聞・雑誌形式のTaleなので、ここではそれらの執筆への関連事項について、僭越ながら助言をしたく思います。
- あなたのアイデアの面白さを新聞・雑誌フォーマットが十分に引き出してくれるか一考する
98カノンの新聞・雑誌フォーマットは、ヘッドカノンを編むことさえできれば、形にすることはそう難しくない型です。
しかし、ここで思い出すべきなのは、基本的に新聞が第三者の視点から、一般的な「事実」を端的に効率よく伝えることに特化したメディアだということです。
これを踏まえると、あなたが感情に訴える記事を書きたい時に、新聞フォーマットを選択するのは最善手とは言えません。その事件にドラマティックな場面・あなたが伝えたい感情があるなら、その場面の前後を書き込んで、登場人物自身に語らせたtaleの方が、読者を引き込めるより良いアイデアの昇華の仕方ではないでしょうか。
- 自らの政治的主張・思想を直接的に表現することは避ける
98カノンは、架空史を編纂する遊びでもあります。そこは現実を下敷きにした出来事が数多く発生し、一方で次第に現実から乖離していく社会でもあります。
ここで注意したいのは、あなたの主張や思想(場合によっては現代社会や日本で普遍的なものを含む)を直接的な表現として記事に残すことです。それ自体は記事への面白さには寄与しないばかりか、世界観構築のノイズとなるやもしれません。
創作する以上、その主張や思想から絶対に逃れることは出来ませんが、出発点や根底に隠れた主義主張を、昇華し、あるいは希釈、圧延することで、文芸作品としての面白さを得られましょう。
(※この項の助言は同じく架空史を編纂するカノン-JP「扶桑紀」から、ハブ執筆者のhey_kounoike氏と、彼と私がリスペクトするseafield13氏の言を、「私的に」解釈したものです)
- クロスリンクや他記事のネタを多分に盛り込む
無論これは『クロスリンクガイド』や『クロスリンクについて』といった先人の優れたエッセイを読んだことを前提とした助言ですが、当カノンにおいては積極的に、他記事のありとあらゆるネタを盛り込むことが行われるべきだと考えています。これは98カノン記事とのリンクだけではなく、カノン外も含まれます。
通常カノンのGoIフォーマットでも言えることですが、多くの場合98カノンで描かれるのは、秘密主義で閉鎖的で超常社会からもほど遠かった財団ではなく、多くの超常が露わとなり、関連性を持っている社会です。
ですから、貴方の記事に登場するだろう人物・ガジェット・背景にクロスリンクを仕込むことは、98カノン社会の中に記事を位置付けることで、背景に広がりを得られる有効な手立てです。また、カノン外からクロスリンクを引張ってくることは世界観の拡張に貢献する行為でもあります。
個人的には新聞フォーマットの広告欄が一番ワクワクする場所です。あれ程他記事のネタを詰め込んだり伏線を張れる場所はありません。The社会といった感じですね。
O-92_Malletのアドバイス
- 世界の変遷には必ず理由がある。
ヴェールが開け放たれた世界では正常と超常の垣根が低くなり、これまでの人類とは全く違う様々な存在が世界へと広がっていきます。我々の知る「ヒトのヒトによるヒトのための社会」が大きく変革を遂げる過程の中では、1998年カノンを代表する超常事件に留まらず、見知らぬ新たな友人たちとの細やかな軋轢もまた多く現れることでしょう。
貴方には大きく分けて二つの選択肢があります…一つは、近未来を生きる人々の心情にフォーカスし、超常との個人的な触れ合いに関する物語を紡ぐこと。もう一つは人々が築くより大きな社会体制に目を向け、彼らが超常社会の中で抱く感情の理由づけを行うことです。
1998年カノンのトーンとテーマの項を思い出してください。流線型にシルバーの理想的な近未来が舞台であったとしても、ある特定のワンシーンを切り取れば、そこには往々にして世界の裏面、陰惨な情景が広がっているものです。しかし、描かれているトーンの傾向としての正負に関係なく、それらのシーンには必ず「それが存在する理由」があることを意識してください。
毛皮を持つ友人はなぜ虐げられるのか?テロ組織が真に守り抜きたかったイデオロギーは何か?人類は何を基準に前進する方向を定めているのか?貴方にはそれらを自由に発見し、描き出す権利があります。
- 「根幹記事」は広範な展開性を含むものを目指す。
「1998年」ハブ上の作品リストに導入されているシーズン制は、特定の大事件を直接的に描く「根幹記事」と、事件の周囲で発生する細かな物語たちに分類されます。根幹記事は文字通りシーズンの根幹となる記事で、その存在は人類社会の進む向きを規定するほどの甚大な影響を物語世界に与えます。
貴方が根幹記事の執筆に挑むのであれば、以下の要素のいずれかを含ませることを頭に入れておくと良いでしょう。
- 多数の人物を登場させる。彼らはその時点の世界情勢から何らかの影響を受けており、その上に各自の意見と意志を築き上げている。そして、それらの人物の相互作用は新たな物語の種になる。
- 独自の技術系統にフォーカスしてみる。そして、人類(財団だけではありません)がどのようにしてそれらの技術を開発し、世界の前進の一助としたかを考える。あるいは新技術に付随する様々な事故、副作用、あるいは癒着した利権の存在などに想いを馳せてみる。
- 貴方がシーズンのトップバッターとして根幹記事を投稿する予定であれば、後続の著者が執筆しやすいように人物設定のいくつかは敢えて手を付けずに残しておいた上で、開示可能な部分を用いて人々の感情や世界趨勢を描く。逆にシーズンの総まとめとして根幹記事を投稿するなら、先駆者により投稿済みの記事群に目を通し、その中で特定の主題を用いた複数の記事を読み込み、それら全ての設定を成立させることが可能な事件のストーリーを組み上げる。
ちなみに、カノン設立から現在までに投稿された根幹記事は、概ね非常に「長い」です。しかしながらこれは「根幹記事は常に長大な文量を要求するものである」という意味ではないことに留意してください。重要なのはどのような事件が起こり、世界の考えがどのように変化したかです。
- 超常社会の先進性とSCP世界の不条理さを両立する。
1998年カノンの作品も、SCP財団に投稿されることを忘れてはいけません。そう、「普通でないもの」を取り扱うクリーピーで不条理な作品群が集うSCP財団です。貴方が作ろうとしているものが、ほかのSFファンタジー作品投稿サイトでは代替し得ない独自の特色を持っているのであれば、SCP財団を利用する多くの読者たち(彼らは往々にして、一つのカノンよりももっと広い範囲の記事を読み歩きます)にとって貴方の作品はより魅力的に映ることでしょう。
このカノンでは「異常」は誰でも手に取れる身近な存在であり、それらに対する学問も大きく発展しています。しかし未だに、それらの完全な性質が解き明かされているわけではありません。異常が隠されていないことは、異常によって引き起こされる理不尽な物語のジャンルを狭めることを必ずしも意味しません。アプローチ方法は無数に存在します。貴方の作品が、1998年カノンの作品である以上に、SCP財団の作品として優れた見識を示すものになることを期待しています。
カノン外との関係
源流
- 壊された虚構 — 異常現象による北朝鮮の壊滅をきっかけに、ヴェールが失われた世界を描くカノン。『1998年』はもともと『壊された虚構』のIfを描くシリーズでしたが、段々と設定やテーマの面が独自化していったことから分離し、別カノンとして独立した経緯があります。1998年カノンの母とでも言うべき存在ですが、タイムラインに直接的な繋がりはありません。
設定の流用
- 第三法則 — 普通の社会の裏側で異常と共に生きていく人々 (超常社会) や、超常事象を利用した多様な技術 (パラテクノロジー) 、およびその発展史を描く巨大なカノン。『1998年』の社会・技術描写の礎になっているほか、空気感にも共通する点が多々見られます。1998年カノンの父とでも言うべき存在ですが、1998年以後のタイムラインにはほぼ繋がりがありません。
- 世界オカルト連合事件簿 — 世界オカルト連合の詳細に関するTaleシリーズ。シーズン2001『合衆国の一番長い日』を始めとして『1998年』の各所に登場する、GOCの兵装や奇跡論といった要素はこちらに由来しています。
密接な関係
- 信濃中央新聞 — 財団フロント組織「信濃中央新聞社」が公開しているネットニュースをまとめたシリーズです。『1998年』には同社のニュース (という体裁の記事) が多数投稿されています。信濃中央新聞フォーマットは元々『1998年』用に開発されたものですが、カノン外での使用も可能であるため、ハブに1998タグは付けられていません。一方で依然繋がりは深く、ハブでは『1998年』における信濃中央新聞社の状況について概説されています。(注: 現在、信濃中央新聞シリーズは連作-JP一覧から削除され、ハブページはアーカイブされています)
インスピレーション
『1998年』カノンは、既存の作品──SCP創作のみならず、ありとあらゆるフィクション・ノンフィクション作品を踏まえて構築されています。アイデアに行き詰まることがあれば、カノン外の、ひいてはSCP外の様々な作品に触れてみることをおすすめします。もしかしたら、このカノンに活かせる新たなアイデアが見つかるかもしれません。
背景情報
これは、1998年カノンの世界観解説や、有用なリソースのまとめです。各根幹記事の結末などに関して、重大なネタバレがあります。気にされる方は、まず主要な根幹記事を先に読まれた方がいいかもしれません。
目次
情勢 | 1998年カノンの世界情勢の解説です。 |
---|---|
団体 | 1998年カノンで活躍する団体の解説です。 |
用語 | 1998年カノンに登場する用語の解説です。 |
年表 | 1998年カノンにおける重要な出来事の年代まとめです。 |
その他のリソース | より詳細な設定集やCSSテーマなど、その他の有用なページのリンク集です。 |
情勢
世界の情勢は日々移り変わっていく。特に、ヴェールが失われ、あらゆる異常がファクターとして加わるようになった世界では、その変遷速度は未曾有のものとなる。災厄と新技術の荒波の中、まだ見ぬ未来に突き進んでいくこの世界の一端を紹介しよう。
ヨーロッパ
🇵🇱 ポーランド
神格存在出現事件とヴェール崩壊
1998年7月12日の正午、ポーランド南部・マウォポルスカのとある村で、ショパン・カルトの異端的な一派が儀式を決行。結果、ショパンの顔とセミの幼虫の身体を持つ巨大な異形の神と、同じくショパン顔の成虫のセミの群れが出現し、経路上の都市を破壊しながら、カルトの聖地であるジェラゾヴァ・ヴォラ村に向けて進行を開始した。この“神”は未完成の状態で出現したと見られ、聖地への到達は神の完成による破滅的な世界終焉シナリオに繋がりかねないものだった。
財団、世界オカルト連合、ならびにポーランド政府は一時的に協調し、神格と戦闘するも難航。12日夜に首都クラクフの北にあるプロショビツェで決戦が行われ、最終的には神を討ち取ることに成功する。しかしながら、死に際の神が放った超極大規模の奇跡論パルスにより、ポーランド南部全体で建物の崩壊などの大損害が発生。また、これに伴いヴェールが崩壊し、財団・連合は一般に向けての公開説明を行わざるを得なかった。
被災したポーランドでは、神の影響で消滅した生物が残す“カック灰”による汚染が発生し、また民間人・建造物への被害も (一部の魔術的保護を受けていた箇所を除いて) 深刻だった。財団・連合は当時崩壊間際であったプロメテウス・グループに出資し、ポーランド南部の復興や除染を任せた。この“ポーランド特需”によって同社はある程度修復し、その後の第二次パラテックバブルへの礎となっていく。
一方、日本から飛び立った夏鳥思想をきっかけに、2000年代にポーランドで出現した過激派夏鳥組織“ボチャン・ビアウィ”の行った悪行は、後の反異常思想“ナツドリズム”の勃興に繋がるなど、神格存在出現事件は今後も長い禍根を残すことになる。
🇪🇦 スペイン
2015年・国民カワウソ化事件
比較的順調に世界に追随していたスペインであったが、2015年8月、スペイン国民カワウソ化事件が発生。“トンガラシ翁”として知られる要注意人物が不死を目指す儀式の過程で神格化し、人々を食材であるカワウソに変えて捕食し始めた。これは1998年の神格存在出現事件以後、神格存在が起こした事件の中では当時最大級のものだった。
バルセロナに出現した神格はイベリア半島全土に結界を構築し、眠りについた。しかし、スペイン政府側が神格討伐時にポーランド南部のような破壊的影響が生じる懸念から様子見を行っていたことや、財団・連合が同時期に南シナ海で発生していた、サメ殴りセンターと海洋諸国の間の武力衝突 (南シナ海戦争) に手を取られていたことなどで、対応は遅延。結果、出現7日後に結界の影響が遅効性であったことが発覚し、半島全土の国民がカワウソに変化。覚醒した神格による人々の捕食が始まった。
神格は各都市を移動しつつ、軍と交戦。トンガラシ翁に飼われていた (そして儀式の触媒となっていた) 2匹のカワウソ──リュドリガ兄妹 (セイル・アヒージョ・リュドリガとアマリア・アヒージョ・リュドリガ) の接触・協力で見つかった打開策から、11月29日の「第3次バルセロナ市街戦」を以て神格存在は撃破された。実に3ヶ月に及ぶ騒動であった。なおこの際、当初心配されていた神格討伐に伴う破壊的影響は発生しなかった。
戦後も、スペインではしばらくの間に渡って政治的混乱が続いた。また対応の不足から、正常性維持機関やEUなどへの不信感が広まった。何より大きかった問題が、種族の変化による生活様式の変化と、ホモ・サピエンスの間での対立の発生だった──半島在住のカワウソ化した人々は「エスパノル・ヌートリア」と呼ばれ、少数のヒトのままの住民 (エスパノル・ヒュマノ) との間に対立が生まれていた。特に、ヒュマノの間における異常排斥思想の広まりなども新たな問題となった。
国民の大部分が動物特徴保持者 (AFC) となってしまったスペインは2016年に憲法を改正し、欧州でもいち早くAFCへの権利保証を進めた国家となった。このため、AFC権利論の文脈において、スペインは先鋒国家の1つであると見なされている。
また、衰退してしまった国内産業を補う一手として、神格存在が残していった「次元穴」が注目された。神格存在は戦闘中、しばしば異次元空間に繋がるポータルを生じさせては、その中へと逃げ込んだ。これらのポータルは現在も残されたままであり、幻想的な異空間へと繋がっていた。調査の結果、この世界からは未知の有用な資源が豊富に発見され、スペイン政府は次元穴の探索を国家事業として積極的に推し進めた。これは後に、別次元・空間探索産業 (ODSE産業) が国家の経済状況に大きな影響を与えた代表例として知られるようになる。
北米
🇺🇸 アメリカ合衆国
メキシコ湾体制と9.11テロ
ポーランド神格存在出現事件の後、財団-世界オカルト連合-プロメテウスグループ-アメリカ合衆国政府の4者協議による北米大陸のアノマリー評価報告システムが速やかに確立された。米国南部超常組織協力条約 (SUSEOCT) の拡張的な枠組みとしてメキシコ湾条約が締結され、財団・連合の特殊資産が集中する北米全域における衝突の防止、ならびにヴェール・プロトコルの段階的廃止におけるモデルケースとして運用された。
これら4権力による新世界秩序は俗に「メキシコ湾体制」と呼ばれ、財団・連合などに否定的な見解を示すカオス・インサージェンシーなどの組織による反体制活動の活発化を招いた。2001年9月11日、ニューヨークで開催予定だった国連の超常問題特別総会を狙って、4権力を離散させるべくCIが大規模な超常テロを引き起こす。
CIはハイジャックした飛行機でマンハッタン島上空に儀式陣を構築し、その結果ワールドトレードセンターを中心に地獄への崩落が始まった。財団・連合は対応に当たるも、暴徒化した悪魔の軍勢、更にはCIが解き放った多数の工作員や超常兵器によって戦闘は激化する一方。WTC 1頂上に事態の元凶らしき生まれかけの神格が確認され、GOC本部はピチカート手順の発動によりマンハッタンごと脅威存在を葬り去ることを通告する。
一方、財団はこれを容認せず、戦闘を継続。現地の財団・連合部隊は共闘体制を取って神格を異次元に追放し、9/15にマンハッタンは再び現実に浮上した。神格により本来の主従関係を上塗りされていた悪魔たちは、再度地獄第三圏の主であるイブリースの命令下に戻り降参を宣言。神格の追放の代わりにイブリースが結んだ契約の結果、悪魔たちの存続が確約され、彼らは新たな労働力として、専用の法律下で (そして財団の政治的・情報的根回しの下で) マンハッタン復興に動員されることとなった。
地獄の侵食範囲は最終的にマンハッタン島全域ならびにその周辺区域まで及んでおり、関連して述べ1500万人が異常存在に直接的な影響を受けた。これは北米大陸の財団・連合資産の対処能力を大きく上回る事態であった。これを受け、両者は「ハドソン川協定」を発行し、事後処理に伴う衝突防止のためにいくつかの条項を取り決めた。
今回のテロ事件において、マンハッタンに居合わせた魔法使いや要注意団体が市民と団結して事態の対処に奮闘しており、彼らの様子が報道で広まっていた。加えて、先述したように悪魔たちが島で働くようになった。こうした背景を受けて、ハドソン川協定では人間型異常存在の権利がある程度保証される運びとなり、これは後の異常性保持者の権利運動に繋がる、重要な歴史的転換点となる。
現在、マンハッタンでの悪魔の渡航・労働は既に一般的な光景になっており、その情景は亜種族と共存する一例として世界中に広まっている。
南米
🇨🇴 コロンビア
“楽園”誕生とその顛末
かねてより麻薬の氾濫で知られるコロンビアであったが、ヴェール崩壊後に出現した無名の犯罪組織 (通称“ジョン・ドゥ・カルテル”) によって多数のパラドラッグがバラまかれ、社会情勢は急激に不安定化、政府は腐敗し機能不全に陥った。合衆国にまで溢れ出したパラドラッグの出処を追ううちにUIUはコロンビアの実情を把握、カルテルの鎮圧を企図し始める。
しかし2006/10/2、カルテルの傀儡政権は他の主権国家・正常性維持機関からの干渉断絶を宣言。国土一帯がどこからともなく湧き出した麻薬の霧に覆われ、立ち入ったものは夢の世界に取り込まれるようになってしまった。
コロンビア領土は国際連合の信託統治領となり、立入禁止区域に指定された。領域内ではカルテルと結託した悪魔たちが徘徊し、目覚めない民衆からエネルギーを回収し続けている。民衆の精神世界に構築された第二のコロンビアは、パラドラッグ漬けの狂気と退廃に溺れた世界となっており、ボゴタ上空に形成された幻像“オルタナティブ・コロンビア”にその光景が投影されている。
オルタナティブ・コロンビアはカルテルによって支配され、精神世界への移行も彼らが悪魔と契約を結んで引き起こしたものだと考えられている。同国は世界最大規模のパラドラッグの産出地となっており、ここから全世界に流出した“魔薬”マギファナは、各国裏社会での犯罪シンジケートの拡大を誘発した。
しかし20██年、詳細不明の集団“アゲインスト・ウィード”により、カルテルの支配体制は崩壊。残存するカルテル上層部と一部住民は、夢界の彼方へ姿を消した。
その後、2019年の再構築イベントの影響で、コロンビアは一度完全に“正常化”された──はずなのだが、再度コロンビアでは麻薬の霧の出現や、奇妙な精神疾患が多発しており、裏社会では“カルテルの帰還”が都市伝説的に広まりを見せている。まだ財団たちの仕事は終わりそうにない。
アフリカ
🇪🇬 エジプト
3度顔を変えた国家
エジプトはかねてより神話伝説が豊富であったが、ヴェール崩壊後、書物と口承の中に生きていた種族──いわゆる「伝承部族」が実際に存在していたことが発覚した。エジプトは彼らと協調する国家として、比較的先進的な政策を打ち出していたが、2019年、巨大な災厄が巻き起こる。
2019年9月13日、全世界規模のCK-クラス: 現実再構築イベントが発生。その結果として、アフリカ・南米両大陸は1998年のヴェール崩壊を経験していない歴史に変化した。住民は異常の知識を持たず、パラテックは姿を消し、これまで培われてきた伝承部族の進出は一気に逆戻りする結果となる。
この際、ナツドリズム系の人物・団体の多くが、「正常」になった両大陸を聖地と見なし、積極的な移入と“啓蒙”を行った。それに伴い、エジプトを中心とする北アフリカ各国が反異常思想を核に同盟を組んだ「サハラ夏鳥臨時軍事政府」が出現。伝承部族への積極的迫害を行い、国際的な非難を浴びることになる。
最終的に有志連合軍により軍事政府は敗走する結果となり、都市には伝承部族が戻ってきたものの、凄惨な戦争の歴史は今尚も爪痕を残している。ホモ・サピエンスと亜種族は、再度灰の中から手を取り合っていけるのだろうか?
アジア・太平洋
🇯🇵 日本
奇蹄病──新たなる課題
第二次パラテックバブルの波は、当然日本にも押し寄せていた。この恩恵を受けて勢力を拡大する企業もあれば、逆に海外勢力の進出を受けてその影響力を燻ぶらせる企業もあったが、躍進した企業の代表格が日本生類創研だった。しかし、彼らは長年に渡って多くの法的・人道的な問題を抱えており、日本政府・正常性維持機関共通の目の敵でもあった。
2009年1月28日、奇蹄病事件が発生。日本生類創研開発の人体変異ウイルスの漏洩により、神奈川県を発端に日本国内で大量感染エピデミックが起きてしまう。奇蹄病は急性期に人体の一部が哺乳類などの別の動物様の器官に置き換わる症状を齎し、この際に生じる不全などによって感染者の一部は死亡、生存者はそのまま人ならざる器官とともに生きていくこととなる。
多数の死者・後遺症患者を発生させたことで、日本生類創研の立場は一気に悪化。膨大な賠償金、法的追求・制限に追われるなかで本社が倒産し、グループは離散する。
奇蹄病患者たちは犠牲者として憐憫の目を向けられる一方で、その姿形や風聞から、各地で不当な差別・迫害が相次いだ。動物特徴保持者 (AFC) という言葉が一般的に使われだしたのもこの頃だ。彼ら奇蹄病患者たちの保護の訴えは、伝承部族や先天性の動物特徴保持者など、他のAFCも巻き込みながら一つの運動へと拡大していく。
東京事変とその余波
2017年12月17日、東京都全域 (および周辺区域) で史上最大規模の現実崩壊が発生。粘性を持って流れる電流、人体の建造物との融合、時空間の拡張・圧縮、降り注ぐビルの雨……かつての巨大都市は、わずか1日にして、居住不能地帯と化した。膨大な死者・行方不明者を出し、住む場所を失った難民が周辺の県に押し寄せるなか、生き残った政府関係者は群馬県に新たな暫定政府を設立した。
当時の財団は、2015年のスペインで満足な対応ができず、国際社会からの信用が失墜傾向にあった。このため、財団は彼らの支援で復興した成功例を求めていた──現在の日本の状況は、まさにこの状況に合致するものだった。そこで、彼らは早期に新日本政府に支援を提供し、その復興開発を強力に援助した。
日本の復興政策の中、群馬県を新たな首都として、「中央新都心」を構築する計画が発表された。これは失われた都心機能を回復しつつ、最新鋭の技術を多数導入して、より先進的な都市を創り上げる試みだった。先の東京事変の経験を踏まえて、日本は首都機能をいくつかの都市に分散し、2026年には完全な道州制へと移行した。
他方、尚も断続的な現実崩壊を続ける東京では、政府・民間による多数の調査活動が行われた。その中で注目されたのが、ODSE産業だ。非基底資源が豊富であることが判明した東京には、危険を承知で一攫千金を狙うトレジャーハンターたちが集中した。何らかの影響で災害を逃れたいくつかの特区が、この産業の前哨拠点として機能した。
この他にも、東京では様々なドラマが展開される。地上の人々が知らぬ間に、地下では生存者たちが複数の駅コミュニティを形成し、拠点となった駅間で交流・衝突を繰り返していた。彼らはテクノロジーからほど遠いサバイバル生活を送り、暗闇の中で生命の火を繋げていく。また、東京周縁の廃墟・無人地帯に形成されたスラム街“トーキョー・サークル”では、企業や犯罪シンジケートの抗争が日常的に起こっていた。
26年間続いた災厄は、2043年12月27日にとうとう終焉を迎え、被災地の復興・再開発がゆっくりと進行しつつある。またこの際に、地下東京コミュニティと地上部は正式な交流に成功したようだ。
AFC権利活動
東京事変の影響で些か後回しにされてしまったが、異常性保持者たちの権利保証活動はなおも続いていた。2025年には、日本で異常性保持者保護法が改正され、動物特徴保持者についての条項が新たに盛り込まれるなどの進展を見せた。
しかし、それで国内の差別が瞬く間に一掃されたかというと、そうもいかない──問題は根深く、それに奇蹄病事件や東京事変の影響、そして親超常化が進む政策への反発で、反異常思想・ナツドリズムは着実にその根を広げつつあった。
2037年、南米のナツドリズム系武装組織に参加していた過去を持つ男性が、AFCを標的にした無差別テロを決行。巻き込まれた非異常者を含む大勢が死傷しただけでなく、被害者の中に2015年のスペインで神格討伐に貢献したヌートリア女性が含まれていたことで、話は日本国内のみならず国際的なニュースにまで膨れ上がり、主要各国に体質改善を促す結果となった。
超常医療産業の拡大
2010年代から人類の体内現実性レベルが次第に上昇し始め、またアノマリーが身近なものとなっていったことで、それに伴う異常性質の発現が全世界的に発生し始めた。2020年代から財団はこうした異常性を疾患と見なし、(特に害のあるものに対して) 収容・治療などの対応を開始した。
2029年、財団は中央新都心にサイト-81Q5を設立。同施設は日本国内での異常疾患対応計画の要であり、日本全土の「財団指定難病」患者が運び込まれ、治療を受けていた。一方、サイト-81Q5の体質には問題が多く、相次いで不祥事が発覚。最終的にはサイト全体で現実崩壊事象を起こしてしまい、財団の体質改善を唱える声や、超常医療の部分的見直しが唱えられるようになる。
とはいえ、有害な異常性を医療でカバーするというスタイルはある程度一般化を見せていた。民間では、旧日本生類創研にルーツを持つ“ニッソグループ”と、国内最大級の企業連合会“Yakushiグループ”の二大巨頭が互いに競い合っていた。
近未来の社会では、多様化・権利保障は更なる進展をみせ、「人類」の定義はより拡張されたものとなっている。こうした超多様化社会に寄り添う形で、ニッソやYakushiは様々なサービス・商品展開を日々繰り広げ、日本は新たな夜明けへと向かいつつある。
団体
異常が溢れる世界で何が起こるか? 当然、異常な団体の活動が活発化する。異常を管理する者、事件を起こす者、あるいはそれらを崇めたり、売買したり、研究したりする者……。
一部の団体は通常世界とほとんど変わらないが、その活動内容・活動量に変化があった。またある団体は抜本的な変化を遂げたし、中には新たに形成された団体もある。
そんな彼らのうち、カノン内によく登場するものをいくつか紹介しよう。
正常性維持機関・国家組織
財団
確保、収容、保護。
財団、あるいはSCP財団は、GOCと並ぶ世界最大規模の超常機関だ。彼らは“確保・収容・保護”の3つのスローガンの下に、人類史の背後で超国家的な収容活動を続けてきた。そこで取られていた超常隠蔽の方針こそが、世に言う“ヴェール・プロトコル”であった。
しかし、1998年のポーランド南部での大事件は、神秘のヴェールを捲くりあげてしまった。元凶となった神格実体の討伐後、財団は世間にその姿を表し、異常とその対応機関の存在を公に認めることとなる。そして2001年、テロ鎮圧の暁に財団が連合と共同で発表した“ハドソン川協定”をきっかけとして、異常存在の収容・粛清活動は一部見直されることとなり、財団の秘密主義・非人道性は次第に薄れつつある。
とはいえ、彼らは未だ財団であり、新世界においても正常な社会の維持に向けて活動を続けている。新たな財団は人類の守護者としての性格がより強まり、異常な事物の対策機関の位置づけで社会に認知されている。“正常”はもはや我々の知る姿ではないが、異常存在の記録や収容は今も続けられているし、危険な超常技術の取締や、亜人種の社会政策について監修を行うなど、彼らの仕事は暫く消えそうにない。
2020年代からは、世界各地の人々に発現しつつある異常性を疾患と見做して、彼らの収容と治療を開始した。しかしながら、日本におけるその中枢施設であるサイト-81Q5には、大きな翳りが見えていた……。
- サイト-81Q5: 2029年、日本国群馬県に設立された巨大サイト。財団異常疾患研究・治療センターとして、日本全体の財団指定難病 (DIDF) の患者を収容・治療していた。不祥事をきっかけに調査が行われたところ、上層部が財団から離れた独自の運営を行っており、隠蔽工作等の問題があったことが発覚。2041/12/24にサイト全体で現実崩壊事象を引き起こし、患者や職員を巻き添えに異常化、SCP-2041-JPに指定された。
- 信濃中央新聞: 長野県に本社を置く財団フロント企業。ヴェール崩壊下においては、財団の実質的な機関紙として活躍している。その影響で同社は日本最大手のメディアにまで成長し、電子版アプリやテレビ会社を子会社に持つ等、大きな発展を遂げている。恋昏崎新聞や帝都経済新聞などが対抗馬。
世界オカルト連合
人類を守り抜く。たとえ敵が何であれど。
通称GOC。国際連合を母体とする、財団と対をなす世界二大正常性維持機関の片割れ。その名の通り世界各地の超常組織を束ねた“連合”であり、財団同様に1998年以前から世界の背後で人類を守護してきた存在である。GOCは財団同様にヴェール崩壊後も存続しており、一種の治安機関として振る舞う。
異常存在の破壊・粛清を基本とする姿勢から財団とは対立していたものの、ヴェール崩壊以後は融和路線に転じ、相互交流に積極的な姿勢を見せている。とはいえ長年の遺恨はそう簡単に消えるものではなく、政治的・軍事的な対立は今なお残り続ける。
ハドソン川協定以後、彼らは粛清範囲を縮小させたものの、未だ脅威存在と認定した異常実体に対しては排除活動を行っている。特に大型敵性実体の出現時などには財団と共闘することも多く、その鍛え抜かれた手腕・技術は強く頼りになるだろう。
- 世界超保健機関 (WPhO)
WHOの対異常疾患部門。日々異常疾患に対処する傍らで、サイト-81Q5の実態について追っているようだ。
- 国際統一奇跡論研究センター (ICSUT)
奇跡論研究を専門的に取り扱う、GOC最大の研究・教育機関。ICSUTのおかげで、GOCは奇跡論分野に比較的秀でている。財団の教育機関であるプリチャード学院や、“自由”な校風で知られるディア大学とはライバル関係にある。
- FBI 異常事件課
合衆国、FBIの超常部門。市民の平和を守るため、超常犯罪に対処する。かつては“UIUseless” (能無しUIU) と呼ばれた彼らだが、超常が公知のものとなり、予算が拡充された今となっては、その言葉はもはや古錆びたジョークに過ぎない。
- 警視庁公安部 特事課
日本、警視庁の超常部門。
- JAGPATO
企業グループ・営利団体
プロメテウス・グループ
研究と洞察により、神秘はありふれたものとなる。
プロメテウス研究所を中核企業とする、巨大な企業連合コンツェルン。あるいは、パラテクノロジーの帝国。
大戦期〜冷戦期にかけて超常開発競争が加熱する中で巨大な勢力を誇っていたが、冷戦終結に伴ってその力は急速に弱まり、1998年には経営難によってほとんど解体直前にまで追い込まれていた。かつては同等に渡り合っていた財団と連合からも、もはや解散前提で事後処理について議論されているような有様であった。
しかしそんな最中において、ポーランドでの神格出現事件とヴェールの崩壊が発生し、世界情勢は大きく揺れることとなる。この際、二大正常性維持機関はプロメテウスの崩壊による超常技術の散逸、およびそれに伴う社会情勢の更なる混乱を見過ごせないという形で合意に達した。そこで両者は壊滅したポーランドの復興計画にプロメテウスを関与させ、巨額の出資とともに、彼らのエンジンの紐を引っ張り直したわけである。
この“ポーランド特需”への対応とともに、同社は財団・連合の監視下に置かれながらも一般市場への参画を再開させ、後に第二次パラテックバブルと呼ばれることになる景気情勢によって、その業績を大幅に回復させることに成功する。かくして不死鳥がごとく灰の中から蘇ったプロメテウスは、財団・連合・合衆国とともにメキシコ湾体制に参加しつつ、一度は引っ込めた手を再び世界各地へ広げていった。
しかし9.11をきっかけとする体制のゆるやかな崩壊のなか、プロメテウスは徐々に財団や連合の手綱を離れ始めた。松明の持ち手は、いつまでその炎を無事持ち続けられるのだろうか?
ニッソグループ
NISSO: 新しい日常を、創生する。
ヴェール崩壊と続く第二次パラテックバブルの影響はここ日本にも波及し、日本生類創研もまたその勢力を大きく拡大させた。しかし、彼らを厭う者もまた多い。日本国内の超常事業を統括するJAGPATOの認可を得ず、また様々な組織犯罪への関与も噂される日本生類創研は、財団、連合、日本政府共通の目の上のたんこぶとして睨まれていた。
2009年、神奈川県周辺で奇蹄病事件が発生。この際、事件の起点となったのが日本生類創研の研究所であったことが判明する。これは偶発的なアウトブレイクだったとされるものの、この事件をきっかけに日本生類創研は積極的な取締対象とされ、更には多額の賠償責任を負うこととなってしまう。徐々に弱体化しゆく日本生類創研は、ついには完全な解散を迎えてしまった。
しかし東京事変以後、国内企業の建て直しを図る政策に乗っかる形で再始動。この際に基盤となったのが旧社の医療系研究員たちであり、再び結集した彼らは確かな技術力と徹底した自浄努力、国の支援もあって数々の医療機器で世界トップシェアを誇る大企業へ返り咲き、「ニッソ医機」として新生することに成功した。同社は新たに創設された「ニッソグループ」の中核企業でもあり、同時期に勃興・発展していった医療企業連合「Yakushi」とはライバル関係にある。
一方、裏社会では未だに地下活動を続ける旧社の残党勢力について聞くことができ……。
Yakushiグループ
衆生を救え。それが我々の使命だ。
如来の名を名乗る、巨大な医療系企業連合。ヴェール崩壊後、超常技術・異常疾患の対応で変革を迫られつつあった日本製薬業界において、躍進していった薬師寺製薬を中核にする形で結成された集団である。同社が発展過程で様々な企業を買収してきたこともあり、医療系を中心としながらも食品・美容・工業といった分野の企業も所属している。このため、Yakushiはグループ内だけで大部分の処理を完了してしまう潤沢なリソースを持つ。
Yakushi傘下企業は表面的には対等なものとして扱われるが、実態としては薬師寺製薬を頂点に置くゆるやかな序列制を有している。トップは薬師寺製薬のまま変わらないが、序列2位以下の企業はかなり流動的なことが知られている。
2020年代以降の日本における代表的な企業連合の1つであり、資金・勢力ともに国内最上位クラスである。薬師寺製薬の躍進の影には財団があり、初期には出資などを介してYakushiの動向にも口を出していた時期があるとされる。しかし、次第に両者の摩擦が目立ち始め決裂。以降は利害関係上対立することも珍しくなく、両者の間には緊張状態が続いている。
- 薬師寺製薬
Yakushiの中核企業であり、不動の序列一位。「どんな人でも大丈夫、仏のマークの薬師寺製薬!」というコマーシャルは、日本人なら誰でも覚えがあるだろう。その企業規模を示すかのように、ドラッグストアには必ず薬師寺製薬の医薬品が置いてあるほどである。
スキンケア用品、エナジードリンクなど、薬師寺製薬のカバー範囲は極めて広い。また、研究開発型企業としても活躍しており、ミーム風邪治療薬「アンタミン」を自社開発し上市した。主な研究分野はミーム感染症、超常整形外科疾患など。
1763年、薬師寺家の当主、薬師寺惣兵衛が薬種中買商として独立した日が企業としての創立記念日とされているが、薬師寺家の歴史はさらに古く、一説によれば蒐集院の医療関係を担当していたとされている。
理外研グループ
理外を理解し、利用する。
大正時代、ある一つの団体が理研の裏に設立された──理外学研究所は、戦前日本における代表的な民間超常研究機関であった。理外研は研究資金を確保するため、研究成果を利用していくつかの事業体を興した。この旧理外研産業団をルーツに持つ独立した企業達は、戦後も分野の枠を超えて横の連携を維持し続けている。
かくして理外研グループは、多分野に根を広げた国内有数の大型企業集団となった。グループ構成企業は、ヴェール消失から市場開放前にかけて、営利事業を行う国内最大規模のJAGPATO認可団体として、日本の各市場に名を轟かせた。しかし、プロメテウス等の攻勢によってその勢力圏は後退。現在、グループの各社は各々の分野で企業連を結成、または参加するなどして、様々に巻き返しを図っている。企業連での役回りの多くは、政府や財団との太いパイプを生かした渉外活動。
- 財団法人 理外学研究所
自然科学系総合超常研究所として広く知られる。そのルーツは大正時代に理研の裏に結成された同名の超常研究者集団。資金源は理外研グループによる共同出資や、同法人が持つ特許。グループ企業の研究者プールや共同研究体制を組織する為のベースとして機能している。
教育・学術機関
帝都大学
この国の最先端に立つ。
東京事変は都心部の主要大学を破壊し、日本の学術研究は大打撃を受けることとなった。これら大学機関の機能を復活させるために、復興プロジェクトの一環として設立されたのが帝都大学である。同校は東京大学を中心に、一橋大学や東京工業大学などの南関東の上位国立大学・公立大学が併合される形で誕生した。
しばらくの準備期間を経たのち、帝都大学は2021年に正式稼働を開始した。新都心の小型宇宙内に敷設されたキャンパスには多数の先進技術が導入されており、同校もまた日本の学問・技術の最先端として、多面的な研究を行っている。
花籠学園
あなたの才能を咲かせましょう。
この団体の立ち位置は少々特殊である──花籠学園が登場する作品の大部分は、東京事変が“無かった”世界を舞台としているためだ。
その場合、花籠学園は東京都9区に大規模なガーデンシステムの“庭”を内包する形で設立された私立の学園とされる。敷地内の9割以上の面積を誇る“庭”は高度な能力を持つコンピューターに類するものであり、莫大なエネルギーを産む悪魔工学の召喚機構でもある。“庭”はあらゆる資源として転用されることが期待されており、医療分野、エネルギー生成施設、あるいは人工知能に対する試みの1つでもある。
それらの分野に関わる数多の企業、病院、政府機関の陰謀と策略によって成立した学園であるが、それに負けず劣らず在学生らも強烈な個性を持っている。花籠学園の設立目的には社会の急激な変化によって生じた異常性を持つ子供たちの教育を行うことが含まれる。要注意団体に所属している者も多く、財団のプリチャード学院がカバーできない者たちへの教育を確保する機関でもあると言える。
ある事件を経て、2030年以降の花籠学園は財団の管理下に置かれることとなっているが、一部の生徒はそれに反目して活動しているようだ。
とはいえ、東京事変の“起きた”世界においても、花籠学園はやや規模を小さくしつつ活動している。
思想・宗教団体
ショパン・カルト
聖なる音の調べに、耳を傾けて。
ポーランドを代表する伝説的な音楽家、フレデリック・ショパンをある種の神または救世主として崇拝する集団。こうした思想はショパニズムと呼ばれ、ポーランドを中心に東欧各国に分布する。ゆえに関連教団の多くはこれらの地区で見られるが、1998年の事件以降は世間一般からの風あたりが強くなってしまっている向きもある。
- 聖ショパン正教会
財団の指定はGoI-484A。最も伝統的な派閥。全体的に厳かな気風を漂わせているが、新規の信者は快く出迎えてくれることだろう。1960年頃にジェラゾヴァ・ヴォラでアンソニー・ブコウスキ氏により立ち上げられた小規模カルトが母体となっており、教義も当初のものをほぼそのまま維持している。教団のトップもブコウスキの子孫が務めている。
彼らは1998年のポーランド事変の背後で事態収拾に向けて活躍したものの、その後の世間からのバッシングを避けきれなかったようだ。
- 聖ショパン再誕のための音術師協会
財団の指定はGoI-484E。GoI-484Aから破門されたヴォイチェフ・ノヴァク司祭が1982年に設立した、非常に過激な団体。彼は探求の最中に異次元の神格存在と接触し、直接その恩恵を受け取ったことで、組織は急成長を遂げるに至った。
彼はこの神を聖ショパン本人だと考えていたものの、実際にはショパンに擬態した暴力的な邪神に過ぎなかった。退廃的な儀式と引き換えに、この神は信者へ多数の強力な現実改変能力や奇跡術行使能力を授けたと見られている。これらの能力は“音術”と総称され、彼らがポーランド国内のエンターテイメント業界に根を広げ、大きな力を持つ要因となった。
この神を聖ショパンと信じ続けたままのノヴァクの手によって“降臨”のための儀式が執り行われたが、その結果は異貌の神の出現による故郷と教団の壊滅であった。召喚に居合わせた信者の大多数が亡くなり、生き残りも正常性維持機関や警察機関からの厳しい取り締まりを受けることとなる。
財団は2000年代には教団を壊滅済として認定したが、未だ一部の信徒が国内外での地下活動を続けている疑惑があり、禍根は残るままだ。
ナツドリズム系諸団体
帰ろう、ぼくらの盛夏へ。
夏鳥思想。それは本来日本の市井で生まれた、各々の過去に帰ろうとする懐古主義の一形態に過ぎなかった。ゆえに、ヴェール崩壊後の夏鳥思想は、ヴェール崩壊以前の世界へ郷愁を抱く。
問題は、インターネットを通じて拡散したこの“夏鳥思想”が、欧米で遂げた変化である。当時既にショパン事変やマンハッタンテロで激動の最中にあった欧米では、異常存在への悪感情がにわかに加熱しつつあった。そこに持ち込まれてしまった夏鳥思想は、なにか別のものへと姿を変える──すなわち、超常の排斥によるヴェール時代への回帰を唱える市民運動と化したのだった。
この新たな夏鳥思想 (ナツドリズム) は次第に欧米で猛威を振るうようになっていき、より政治化・多様化を重ねていく。今となっては、社会階級や思想背景ごとに様々なナツドリストが存在するようになっていた。彼らナツドリストは各地でナツドリズム系諸団体を結成し、組織的な活動を開始するようになる。穏健派のナツドリストも多数存在している一方、過激派によるテロ活動は度々紙面を騒がせた。
ナツドリストは悪魔、伝承部族、パラヒューマン、AFCなどに敵感情を向けることも珍しくなく、時にその矛先は異常関連団体や超常災害の被災者にさえ向けられる。しかし非合理なことに、自らの目的を達成するためならばアノマリーの使用を厭わない団体も数多い。特に、2019年の二大陸正常化事件において“正常化”したアフリカ・南米は彼らの聖地と見なされ、多くの活動家が発生・流入、一部は地元の伝承部族らに対する迫害・ジェノサイドにさえ及び、世間一般から多大な批判を浴びた。
- ボチャン・ビアウィ
ポーランドで成立した、初期の代表的なナツドリズム過激派団体の1つ。その名はポーランドの代表的な夏鳥である、シュバシコウ (ヨーロッパコウノトリ) の異名に由来する。彼らが東欧で働いた悪行の数々は、欧州で"B.B."の文字列への忌避を引き起こした。
- サハラ夏鳥臨時軍事政府
正常化後のアフリカ大陸に流入したナツドリスト活動家達によって成立した、親夏鳥派の政権。超常排斥思想を中核に、サハラ以北の国家間で緩やかな連合国を誕生させた。旧GOC構成組織の「プル・アンク・ン・ジェフウティ」 (ジェフウティの図書館) とともに地元伝承部族等への弾圧を行い、これに反発した多国籍軍との紛争により崩壊を迎えた。
テロリスト・犯罪シンジケート
カオス・インサージェンシー
さあ、世界をひっくり返せ。
世界各地、とりわけ第三世界に広がる犯罪ネットワークと多数の超常資産を保有する、財団分派組織。正体不明の司令部“デルタ・コマンド”によって率いられ、その命を受けた工作員たちによって様々な“作戦”が実行される。
ヴェール崩壊後、合衆国・財団・連合・プロメテウス研究所の4大権力が接近し、俗に”メキシコ湾体制”と呼ばれる体制によって新たな世界秩序が構築されつつあった。これを危険視したインサージェンシーは後に9.11と呼ばれるテロを敢行し、マンハッタンを異界に転落させる。マンハッタン・クライシス自体は人々の団結によって解決を迎えたものの、この際に生じた組織間の亀裂から、4権力は徐々に離散していくこととなった。
マンハッタン・クライシス後の報道で広く知られるようになったカオス・インサージェンシーは、その後も様々な犯罪関与を続けており、世間一般では代表的な超常テロ組織の一つとして認知されている。
この世界における彼らの真の目的は、“人間による人間の世界の維持”である。異常が暴露され、人ならざる者たちが氾濫しつつある現状を憂い、かつての人間主義的な“光”を取り戻そうと暗躍する。インサージェンシーにとっては、彼らこそが人類最後の防壁なのだ。ゆえに目標達成のためならば、彼らはいかなる手段であろうと躊躇なく行使することだろう。
ジョン・ドゥ・カルテル
溺れよう。ともに夢幻の享楽に。
ヴェール崩壊後、コロンビアで積極的な活動を開始した麻薬カルテル。様々なパラドラッグを売り歩く闇の商人であり、扱う薬は物理的・電子的・概念的なものまで多種多様。一方、正式な名称は知られておらず (あるいは存在しておらず)、一般には現地警察命名の「ジョン・ドゥ・カルテル」の通名で知られている。
一気に拡大したカルテルはコロンビア政府さえも支配下に置いた。合衆国に氾濫する新種のパラドラッグを追うUIUに存在を察知され、掃討が計画されたものの、2006年10月2日、傀儡政権を介して全主権国家・正常性維持機関との関係断絶を宣言。悪魔との契約によって、コロンビア全土を麻薬の霧で覆い、国中の人間を狂気と堕落が支配する夢の世界へ引き込んだ。
以後、カルテルは夢内のコロンビアを支配下に置いていると推定されるものの、未だ外部とのパラドラッグ売買は積極的に行っている模様であり、世界各国の犯罪組織とのパイプがあると予測されている。
その他
恋昏崎ニュースエージェンシー
記者よペンを取れ。誰より早く真実を暴きたてろ。
夕陽と夜闇を繰り返す異空間の町、恋昏崎に本社を構える報道会社。恋昏崎新聞社を前身に、かつてより勢力を拡大するとともに、新聞以外の他媒体へも進出している。
多数の記者が日々特ダネを狙って日本各地を、ひいては世界各地を行き交っており、危険地域への潜入取材も率先して行う傾向にある。報道内容は特に旧超常社会の世相に強く、ヴェールが破れた当時には購読者も増加傾向にあった。特にテロ中真っ只中のマンハッタンに潜入し、その実態や異常市民の活躍を世界最速クラスで報道してみせた手腕は高く評価されている。
一方で強烈な正常性維持機関叩きが社風として根源まで染み付いており、そのためには捏造じみた曲解や社会倫理を踏み越えた取材も厭わない。この問題性から、同社は世間一般からは信頼性に疑念が残るゴシップ紙・タブロイド紙的な存在と見られている。ただし正常性維持機関やそれらに忖度する各国政府の意向を無視して活動する性質上、信濃中央新聞等ではとうてい取り扱えないような問題も積極的に取り扱い、時には誰よりも速く一大スクープをかっさらってくることもあるため、案外侮れない。
シャンク一派
望ましい未来へ。
タデウス・シャンクに率いられる謎の集団。時系列から零れ落ちた人々で構成されており、時の流れから隔絶された空間に本拠地を置く。
彼らは時空を飛び回り、歴史を左右するポイントに現れては、密かな介入を繰り返している。これは「塔」や外部の時間遡行勢力による改変を調整/妨害するため、ひいては「望ましい未来」へ世界を到達させるための行動である──彼らはこの時間軸が混迷する闇の中で、人類が光の中で生きていけるように暗躍し続ける。
用語
世界が変わるとき、新たな言葉が生まれる。そうして、この世界では数多くの語彙が誕生してきた。もちろん新たな用語だけではなく、以前から超常組織内で使われていたものもある (そしてその一部は、一般でも使用されるようになっている)。
以下に、この世界で特によく使われる用語を抜粋したリストを載せておこう。基本的に五十音順に並んでいるが、「事件・災害関係」のみ発生年代順に並んでいる。
アキヴァ放射 (Akiva Radiation)
神聖視されるものから発される放射線であり、神や聖地からしばしば発生する。測定単位はアキヴァ、あるいはその1/100であるセンチアキヴァ。
悪魔工学 (Daemonics)
召喚デバイスを組み込んだ集積回路で悪魔を利用する技術の総称。基本的には社会生活を送っているような知性悪魔ではなく、より微弱な低級悪魔が利用されることが多い。
1960~70年代には非異常の技術として一般の製品に広く取り入れられていたが、1970年代末に原因不明の異常効果が頻発すると、85年には一部の例外を除いて悪魔工学製品や技術は民間から取り除かれた。しかしヴェール消失後まもなく、2001年に民間企業が再発見するに及び、安全な代価として植物の生命エネルギーを用いる等の方法が発見・研究されている。
一部設定は異なるが、悪魔工学のオリエンテーションも参照。
カック灰 (Kuck Ash)
神の干渉によって消失した生物が残す“灰”。視認は可能だが、物理的な干渉は不可能である。1998年に財団のカック研究員によって発見された。カック灰が多く堆積した地域ではHm値が不安定になる。接触・吸引することで体内EVEに短期的な乱れが生じ、特に妖術者にとってはバックラッシュの制御を誤り致命的な事態に発展することがあるほか、初期のVERITASやカント計数機は撹乱を受けて計測不良を起こす。
奇跡論 (Thaumatology)
いわゆる魔法を科学的に研究する学問。統一奇跡論はこの分野の中で最も広く受け入れられている理論的な体系である。GOCがこの方面に秀でており、同団体に加盟するICSUTは奇跡論研究の大御所である。
詳細は████████████教授の奇跡論講座を参照。
アスペクト放射 (Aspect Radiation)
現実を操作するのに十分な強度を持ったEVE放射。より厳密には、色相 (Hue)、ピッチ (Pitch)、構成 (Weave) の組み合わせで系統を分類する。出力はキャスパーという単位で定量化される場合もある。
生体発躍エネルギー (Elan-Vital Energy)
EVE、第六生命エネルギーとも。根本的なエーテルの粒子であり、すべての奇跡術の動力源。
奇跡術/魔術 (Thaumaturgy)
いわゆる魔法。生命エネルギーに基づき、呪文や儀式を通して実行される現実の操作。現実改変者 (タイプ・グリーン) による直接的な現実の操作とは区別される場合もある。これを研究する学問が奇跡論。
奇跡術師 (Thaumaturge)
妖術者とも。観測者効果を介してEVEを動力化し、奇跡術を実行して現実を操作する人物。いわゆる魔法使い。GOCでの通称はタイプ・ブルー。
バックラッシュ (Backlash)
奇跡術等の結果として発生する、局地現実の無秩序な改変。バックラッシュを上手く抑え込めないと、甚大な被害が生じる場合もある。このため、魔法/奇跡論は如何にしてバックラッシュを誘導・制御するかを重視して発展してきた。
VERITAS
生体エネルギー放射視覚化戦術認識システム (Vital Energy Radiation Imaging Tactical Awareness System)、通称ヴェリタス。GOC謹製の特殊技術で、彼らの視覚補助ヘッドセットに組み込まれて運用されている。
生物が発するEVE流を検出・視覚化することができる装置であり、生命体の位置、状態、超常活動の有無とその系統分類などの把握に有用。
レイライン (Ley-line)
多くのEVEが流れる、地理的な経路。古来より様々なかたちでその存在は把握されており、その一例として、風水では龍脈とも呼ばれる。
現実性 (Reality)
現実の強度。通常は1.0 Hm。現実改変者は周囲より若干高い現実性を有し、また周囲の現実性を若干下げる。これにより、彼らは周辺現実の操作を可能としている。ヒュームによって定量化される。空間現実性の測定にはカント計数機が、維持にはスクラントン現実錨が使用される。
国際軌道エレベーター アース・ワン (Global Space Elevator "EARTH ONE")
複数の国・企業が共同で設立中の軌道エレベーター・システム。実はとある要因により、「軌道エレベーターが完成する理想の未来」を実現するべく、1998世界の宇宙は改変され続けている。この現象により、1998世界の時間軸は極めて流動的な性質を帯びている。一部の人物・組織はこれを知っており、利用、調査、あるいは修正しようと、時間の狭間で活動している。
次元路 (Dimensional Way)
同一次元内に散在するアクセスポイントを経由して高速移動を可能とする技術。2010年代に開発され、先に開発された跳躍路と同様、(既存の) 災害に強い高速移動手段でありながら、建設コストが優れていたことから、これにとって代わったが、2017年に発生した東京現実崩壊性災害の際に通行者に大量の死者を出したことで、日本では公共事業から排斥された。
神的エネルギー交換炉 (Deific Energy Exchange Systems)
神格を利用して、信仰などの要素を別のエネルギーや物質へ変換する技術。ヴェール崩壊当初は法規制されていたが、後にこの技術を扱う企業も登場しだした。
スーツ (Suits)
世界オカルト連合が開発・運用している、特殊な衣服の総称。一般工作員が使用する「ブラックスーツ」、戦闘時に使用されるパワードスーツ「ホワイトスーツ」、大型脅威存在相手に使用される人型巨大兵器「オレンジスーツ」などが存在する。
ソーマトキル合金 (Thaumatokill Alloy)
「奇跡殺し」ソーマトキルの合金。テレキル合金に奇跡論的図形を施すことによって、テレキル合金の持つ精神影響阻害効果をコントロールし、付近での奇跡術者によるEVEエネルギーを用いたアスペクト放射の構成 (Weave) を阻害ないし遅延させる。主に魔導テロ対策に用いられた。
跳躍路 (Leap Way)
出発地と目的地に作成したポータルから小型宇宙 (≒異次元空間) を中継することで、高速移動を実現する技術。2006年に開業した日本のリニア中央新幹線が、世界初の鉄道営業での活用例。後発の次元路より建設が高コストの為に一時は新規着工が滞ったが、2017年の東京現実崩壊性広域災害に際して多くの犠牲を出した次元路に対し、跳躍路を死亡原因とする事例がなかったことから再注目された。
認知現実論 (Cognition-to-reality Theory)
人類の共有する世界観、つまりは世間の大多数が現実と考える合意的現実によって、認知学的に世界のあり方が規定されているという学説。この理論に照らして、ヴェール崩壊で異常が公知となったことが、異常発生件数の増加した原因ではないかと疑われている。
パラテクノロジー (Para-technology)
現在の (ヴェールの外側での) 最先端技術を超えた非異常性技術 (所謂オーバーテクノロジー) と、未だ十分に理解されていない超常的な原理を利用した、あるいはそこから派生した技術の総称。当カノンではヴェールが破れているため、1998年が遠ざかるほど、後者の意味合いが強まると考えられる。パラテック、パラテクなどと略されることが多い。
パラドラッグ (Para-drag)
超常的手段で製造された違法薬物/電子ドラッグの総称。超常生物や超常植物から生成されたものや悪魔実体から生成されたもの、中には脳神経に直接的な影響を及ぼす電子情報など多岐に渡る。オルタナティブ・コロンビアの重要な外貨獲得源となっているほか、同領域内における超常的文化の主軸となっている。ジョン・ドゥ・カルテルに由来するものは、魔薬マギファナの通称で呼ばれることもある。
ピスティファージ実体 (Pistiphage Entity)
「信仰を喰らうもの」。知性体の信仰により自己の維持・成長を行う実体で、俗に神と呼ばれる存在の1つ。その生態上、別の信仰に寄生する場合もある。
不詳実体 (Unknown Entity)
略してUEとも。未特定・未分類の実体に対して暫定的に使用される。実体が収容または詳細に研究された場合は別の呼称が設定されるため、このコードが設定された実体は詳細不明のまま消失あるいは殲滅されていることが多い。財団と世界オカルト連合の統一コード。
別次元・空間探索産業 (Other Dimensions and Spaces Exploration Industries)
通称ODSE産業。これまで基底世界では確認されていなかった物質、「非基底資源」 (Nonbaseline Resource, NBR) を求めて行われる、別次元・空間の探査活動。2015年のスペイン神格存在出現事件で生じた次元穴での事例が有名で、日本でも別次元交錯や空間拡張が生じている東京で同種の産業が盛り上がりを見せている。
悪魔 (Daemon) / 悪魔実体 (Daemonic Entity)
口語的に地獄として知られる異世界に由来する生物群。特に、人型のものがこう呼ばれる。基底世界では通常長居できずに消失するが、契約を結ぶことによってその存在を保つことができる。この際、悪魔は契約に伴う対価として、奇跡術を含む超常的な活動を行う場合がある。
現在、基底世界にいる悪魔の大部分はSCP-2911-JP由来の個体であり、専用の法律を契約として居住しているものである。ただし、一部のドラッグ等により、契約を脱しながらも現世に留まる、いわゆる違法悪魔が出現することがある。
異常性保持者 (Anomalous Career)
異常性を持つ人物の広義の区分。英訳の頭文字を取ってACとも呼ばれる。ほぼ同義の既存用語として「超常人間/パラヒューマン」が存在する。1998年に存在が一般社会に知られ、2001年に締結されたハドソン川協定を期に権利が認められていった。時代が下るにつれて、やや差別的な用語であるとして、次第に別の呼称に置き換える向きも生じつつある。
エスパノル・ヌートリア (Español Nutría)
スペイン神格存在出現事件の際に、カワウソ型のAFC種族に変異したスペイン国民 (イベリア半島本土在住) の総称。知能、寿命、声帯はヒト時代のものを概ね維持しており、手 (前足) も通常種のカワウソのものよりも広い可動域を持つ。変異範囲外に居住していた等の理由で形質変異を経験しておらず、従来のヒトを保っているものはエスパノル・ヒュマノと呼ばれている。
現実改変者 (Reality-bender)
自らの意識に基づき、直接的に現実を操作することができる人物。特定の現象のみを引き起こすような、能力に制約がある場合も多い。GOCでの通称はタイプ・グリーン。
財団指定難病 (Designated Intractable Disease of Foundation)
通称DIDF。異常疾患による社会への影響を懸念し、2020年後半に策定された枠組み。非異常なもの含む疾患のうち、
- 現代科学において解明不可能な原理に基づいている
- 治療の可能性を期待できるもの
- 他者に少なからず影響を及ぼす異常性を有していること (感染性を持つことも含む)
- 財団の収容が必要であると考えられるもの
の4要項を満たすものと定義され、財団医療部門特別委員会の過半数の賛成により財団指定難病として指定される。
神格/神 (Divine/Deity)
聖性を有する存在全般を指す、口語的な総称。多くの場合、人々の信仰を基盤に活動しており、高い奇跡論的エネルギーを有する。通常通り人々に崇拝される神から、工業的に利用される神、あるいは甚大な災害を齎す敵対的な巨大神格まで、様々な個体が確認されている。
一方で、アブラハム宗教に出てくるような強大な創造神 (God) が存在するかどうかは、未だ議論の対象となっている。
第n世代 (Nth Generations)
1998年の神格存在出現事件以降に生まれた子供たちを「第一世代」とする年代区分。「第一世代」の子世代である「第二世代」以降、体内の平均ヒューム値が従来の約1.0Hm以上を上回るようになり、限定的な現実改変能力を獲得した。
伝承部族 (Mythical Tribes)
異常性保持者の分類の一つで、非超常の文化において架空の存在として隠匿されていた種族の総称。各地の神話や伝承に語られるような半人半妖の存在が多数を占める。ギリシャや、二大陸正常化事件以前のエジプトは親伝承部族的な政策を取っていた。
動物特徴保持者 (Animal Feature Career)
通称AFC。身体に動物の特徴を持つ人物 (特定獣人種族、知性化動物、獣変者、人獣融合者、奇蹄病患者) の総称。“アニマル”と “アノマリー”を掛け合わせて、アニマリーと呼ばれることもあるが、これはやや蔑称的・口語的なニュアンスを含む。異常性保持者の中で最も権利が与えられるのが遅かったグループであり、差別や偏見が根深く残る。
アノマリー・ナショナリズム (Anomaly Nationalism)
正常性維持機関による国家主権の侵害や、巨大な外資系パラテクノロジー企業による国内産業への進出・政治的圧力を排することを目的とするナショナリズムの一類。ヴェール崩壊以前に正常性維持機関が行っていた国家主権の侵害行為(自国民の殺害・監禁、有形無形資産の接収・占有など統治権の侵害や、超常行政への介入による対外主権の侵害など多岐にわたる)が明らかになったことにより、反正常性維持機関運動として始まった運動。これにより、アノマリー研究の国家プロジェクト化や民族資本によるアノマリー関連企業の育成政策が推進された。
異常性保持者保護法 (Anomalous Carrier Protection Act)
世界的な人型異常実体の権利保証活動の最中、日本で成立した法律。当初は後天性パラヒューマンの権利擁護を掲げていたものであった。2025年、時代の変化や異種族への受容等の理由により改正、先天性パラヒューマンや伝承部族にも対象が拡大された。
ヴェール (The Veil)
世界各国の政府と正常性保護機関による、異常、超常、オカルトを人類の大多数から隠す、もしくは偽装するという方針に与えられた名称。この世界においては、1998年7月13日を境に存在していない。
The "F"
財団がその内外に刊行している雑誌。世界の流れを俯瞰的にまとめ、どんな出来事が起きたのか読者に関心を持ってもらったり、それらのファクトチェックを行ったりしているほか、パラテックの啓発などを目的としている。
スペイン2016年憲法 (Spanish Constitution of 2016)
スペイン神格存在出現事件終結後にスペインで制定された新憲法。条文にはスペイン国籍を保有するパラヒューマンや異種族の権利保証が明記されており、当時の世界においては先進的なものであった。制定理由としてはスペイン神格存在出現事件の影響により動物特徴保持者 (AFC) が多数派となったためとされる。
正常性維持機関 (Normalcy Preservation Organization)
ヴェール崩壊以前、正常な人類社会を守護するために活動していた機関の総称。代表例は財団と連合。ただし、ヴェールが廃止された現在では、異常専門の社会の守護者としての役割が強く、慣習的な呼名に近くなっている。
地下東京コミュニティ (Undertokyo Communities)
現実崩壊中の東京地下に封じられた生存者たちが、地下鉄網などを基盤に構築したコミュニティ。各駅を拠点に寄り集まった人々が、時に協力し合い、時に敵対しつつ暮らしている。東京事変の終結後には地上部と接続し、“開港”。以後はある種の自治区として存続している。詳細については地下東京奇譚シリーズを参照。
中央新都心 (Central Capital City of Japan)
東京事変で首都を失った後、旧群馬県前橋市をベースに作られた中枢都市。東京の政治機能・金融機能を引き継いでいるだけでなく、多様なパラテクノロジーを取り入れた先進性をも兼ね備える。
Qingtan
個人が自由に記事を書くことができる、インターネット上のブログサービス。政治、経済、読書感想といった多様な記事が投稿されており、新たな言論空間の一つとして定着している。サービス名は古代中国の「清談」に由来する。
夏鳥思想/ナツドリズム (Natsudori thoughts / Natsudorism)
日本の市井で生じた実践を伴う懐古思想、ならびにそこから生じた反異常主義の思想。ヴェール崩壊に伴い夏鳥思想は正常だった時代への郷愁を包括していったが、ショパン事変やマンハッタンテロで反異常主義が加熱していた欧米圏との接触で変質、市民による政治的な反異常主義運動へ移り変わった。この新たな夏鳥思想は、「ナツドリズム」として旧来のそれと区別されることもある。
ハドソン川協定 (Hudson River Agreement)
国際連合本部での超常問題特別総会開催中に発生したマンハッタン次元崩落テロ事件終息に際し、財団と世界オカルト連合間で締結された協定。当該事件の事後処理に関連する全125条に及び、特に正常性・現実性を毀損しない限り人型異常/脅威実体の人権を擁護することを表明した第125条は、パラヒューマン人権問題の一里塚である。
ピチカート手順 (Procedure Pizzicato)
世界終焉を引き起こし兼ねない対象を粛正するための、世界オカルト連合による最終緊急事態対応手順。「ピチカート」とは、世界オカルト連合工作員に課せられる、脅威存在に対する対処レベルで最大のもの (全6段階)。現地部隊に対し全面的な武装制限の解除がなされ、場合によってNBC兵器を始めとした強力な兵器が投入される。2001年のマンハッタン次元崩落テロ事件で発動されかけた際は、それに伴う政治的破局が危惧された。
メキシコ湾体制 (The Gulf System)
SCP財団・世界オカルト連合・プロメテウス研究所・アメリカ合衆国の4大権力から構築される新世界秩序の俗称。米国南部超常組織協力条約 (SUSEOCT) を基盤に構築されたためこの名で呼ばれる。財団視点では財団・連合の特殊資産が集中する北米全域における衝突の防止、ヴェール・プロトコルの段階的廃止におけるモデルケースとして運用されていたとされる。しかし9.11を切欠として団体間に亀裂が生じ、体制は次第に弱まっていった。
ポーランド神格存在出現事件 (1998 Poland Divine Disaster)
1998年7月12日午後から13日早朝に渡り、ポーランド南部で発生した神格降臨事象。この事件を切欠として、この世界のヴェールは捲くられた。民間では"0712事件"、"7.12"などと呼ばれるほか、財団での内部コードとして"イベント・ペルセポネ"の呼称が用いられる。事件の詳細についてはシーズン1998: ワルツの夜を参照。
マンハッタン次元崩落テロ事件 (September 11th Attacks)
2001年9月11日発生、15日終結。米国マンハッタンにおいてカオス・インサージェンシーが引き起こした大規模超常テロ事件であり、一時的に同市を悪魔実体らの住まう異次元空間へと引きずり込んだ。事件の名称については、民間ではマンハッタン・クライシス、9.11テロなどと呼ばれるほか、財団では内部コードとして"マンハッタン・カオス"の呼称が用いられる。事件の詳細についてはシーズン2001: 合衆国の一番長い日を参照。
オルタナティブ・コロンビア事件 (2006 Columbia Disassociation)
2006年10月2日に発生した事件。コロンビア政府による他の国家や正常性維持機関との訣別宣言、およびボゴタ上空に出現した非実存領域への全生物種の移行事象の総称。これによりコロンビアは事実上の鎖国体制へと移行した。事件の詳細についてはシーズン2006: 大麻畑でつかまえてを参照。
奇蹄病 (Kitei Disease)
日本生類創研の開発した獣変調ウィルス、TX-85957による感染症。感染者の身体には動物的部位が発生し、場合によっては死に至る。2009年に神奈川県の日本生類創研施設から漏洩し、日本国内で俗に「奇蹄病事件」と呼ばれる大規模感染エピデミックを引き起こした。この際多数の死者が出ただけでなく、大勢の患者が今も後遺症や差別に苦しんでいる。事件の詳細についてはシーズン2009: 黄昏に沈む爪牙を参照。
スペイン神格存在出現事件 (2015 Spain Divine Disaster)
2015年8月13日から同年11月29日に渡り、スペイン北東部で発生した神格降臨事象とスペインのイベリア半島領土における奇跡論的災害の総称。この事件で4000万人以上が形質変異の影響を受けた。民間では"スペイン国民カワウソ化事件"、"トンガラシ事件"などと呼ばれるほか、財団では内部コードとして"イベント・オッタル"の呼称が用いられる。事件の詳細についてはシーズン2015: プルス・ウルトラを参照。
東京現実崩壊性広域災害 (2017 Tokyo Disaster)
2017年12月17日以降続いている、東京を中心とした南関東での超常災害。現実崩壊による異常現象で都市圏が破壊され、万単位の犠牲者が発生した。この災害により東京が壊滅したため、日本国政府は首都機能を移転させることを決定した。民間では”東京事変/東京事変災害”1の呼称でも知られる。詳細についてはシーズン2017: 東京事変を参照。
二大陸正常回帰事件 (Normalization of Africa and South America)
2019年9月13日に発生した限定的なCK-クラス:再構築シナリオ事象。結果として、アフリカ大陸および南アメリカ大陸がポーランド神格存在出現事件を経験していない形となった。両大陸の住民は再び異常に対して無知となる事を強いられたほか、夏鳥思想連盟を含む反アノマリー主義者たちは当該地域を聖地として認定し、人口の流入を加速させた。
長野市AFC殺傷事件 (Nagano AFC Massacre)
2037年8月1日に長野県長野市で発生した殺傷事件。この事件により26人が死亡、38人が負傷した。AFCを標的にした事件であり、実際に被害者にAFCが多かったことからこの名称が付けられた。AFC受容が進んでいたことや、従来のヒトも巻き添えで犠牲になっていたことから、容疑者への世間の反応は冷ややかなものであった。事件の詳細についてはシーズン2037: 黎明に轟く咆哮を参照。
サイト-81Q5現実崩壊事件 (Site-81Q5 Reality Collapse)
2041年12月24日に財団日本支部のサイト-81Q5で発生した事件。元々は財団指定難病 (DIDF) の治療目的で設立、運営されていた医療施設が、事件の影響により具体的な意味性とユークリッド空間的ベクトルが喪失している危険領域となった。事件の詳細についてはシーズン2041: 病院の窓から覗いた朝を参照。
年表
以下は当カノンにおいて特に重要な出来事と、その発生年の一覧だ。左の「情勢」タブと合わせて参考にしてくれ。
- 1998年
- 2001年
- 2006年
- 2009年
- 2015年
- スペイン国民カワウソ化事件発生。スペイン王国にて要注意人物「トンガラシ翁」が神性を獲得。スペイン国民の大多数がカワウソに変異し、翁の捕食対象となる。[言及]
- 2017年
- 12月17日 ― 東京現実崩壊性広域災害 (東京事変) 発生。東京全域で異常現象が急発生し、以後26年間東京を中心とする南関東を破壊し続ける。[言及]
- 2019年
- 9月13日 ― 二大陸正常化事件発生。大規模なCKクラス: 再構築シナリオが発生し、アフリカおよび南米がイベント・ペルセポネの影響を受けていない形にリセットされる。これに伴い夏鳥思想連盟の活動が活発化。[言及]
- 2020年
- 2025年
- 日本で異常性保持者保護法が改正され、新たに動物特徴保持者が保護の対象となる。[言及]
- 2026年
- 3月13日 ― 日本が道州制を採用する。新たな首都となった群馬は大きな発展を遂げている。[言及]
- 2041年
- 12月24日 ― サイト-81Q5現実崩壊事件発生。巨大医療施設サイト-81Q5にて局所的な現実崩壊が発生し、大量の患者・職員を巻き込んで異常空間化する。[言及]
- 2043年
- 東京現実崩壊性広域災害が終結。調査隊が派遣されだす。[言及]
- 2048年
- 淡路島にて巨大神格存在が出現するも、現地に駐屯していた自衛隊により爆破処理される。[言及]
To Be Continued…
時間軸と他世界
深淵へようこそ。ちょっと難解だったり複雑だったりする裏話をしていこう。ほとんどはカノンの中核要素では無いから、気になれば覗いてみる程度でも構わない。
さて、本題だ。著者ごとに解釈が違うことにより、カノンはしばしば設定の内部分裂を起こす。これについては特段珍しいことではない。1998年カノンでも同様の設定分裂が起きているが、我々はこの分裂も世界設定の一つとして取り込んでいる。以下はこれに関する話になる。
http://drkasugai.wikidot.com/1998-deep
その他のリソース
より詳細な設定集などの、あなたの執筆/読解に役立つかもしれないリソース。
拡張版設定資料集
7happy7氏が設立した外部の非公式サンドボックスサイト「SCP-JP環境再現サイト」上で展開されている、詳細版の設定集。完全な網羅はできておらず、貢献者を中心に日々追記が行なわれている。
『1998年』設定資料集ハブ
各設定集をまとめたハブページ。
📖 用語集
1998年カノンに登場する、様々な用語のリスト。
💥 超常事件集
1998年カノンに登場する、様々な事件のリスト。
👥 登場人物事典
1998年カノンに登場する、様々な人物のリスト。
🌍 登場ロケーション
1998年カノンに登場する、様々な舞台のリスト。
📽️ 詳細版タイムライン
1998年カノンに登場する、様々な出来事のリスト。
📰 新聞見出しまとめ
1998年カノンに登場する新聞記事やブログサイトなどのヘッドラインをまとめたページ。
🛤️ タイムライン分岐
1998年カノンに登場することがある、各派生タイムラインをまとめたページ。
その他のリソース
いずれも外部サイトのもの。
🏛️ 「1998年」カノン史をつくろうのコーナー
1998年カノンがどう発展していったかを綴る、メタ的な年表。
🏆 1998/イベントアーカイブ
1998年カノンに関係して行われた、コンテストなどのイベント集。
💡 1998年、胡乱
1998年カノンの今後の構想、ないしは妄想に関する公開メモ。
サイト未導入のエッセイ
- それで、結局98って何読めばいいんですか? (by santou)
サイト未導入のカスタムテーマ/コンポーネント
- 東京事変テーマ (by sendoh-oroka)
- 地下東京テーマ (by RTa_technology & SOYA-001)
- Qingtanとその使い方。 (by Mishary)
ロードマップ: 1998/ロードマップ