ヴェール崩壊後の国際情勢 - 1998年

北アメリカ

アメリカ合衆国

2001年 マンハッタン次元崩落事件

アジア

日本

2009年 奇蹄ウイルスエピデミック

2017年 東京事変と独裁政権成立

詳細は東京事変・オルタナティヴ - 1998年

2057年 総選挙と民主化

2056年の全国12州統一知事選における野党推薦候補の全勝は、来る60年代がもはや自由党政権のものではなくなることを予感させた。

大韓民国

2008年 韓国革命

サミオマリエ王国

2015年 南シナ海戦争

ヨーロッパ

ポーランド

1998年 ポーランド南部神格存在出現事件

ポーランド南部で発生した神格存在出現事件において、正常性維持機関は半世紀以上にわたって維持してきたヴェール・プロトコルを放棄した。各国に設置されていた正常性維持機関の支部は、未曽有の臨戦態勢を敷きながら担当国の政府へ数百枚に及ぶ協定書を提出した。彼らはすべての国家をランク付けし、自らへの忠誠度によって区別した。

ポーランドは当初最高レベル──つまりもっとも寛容な内容の協定を結んでいたが、後に破棄した。

スペイン

2015年 スペイン神格存在事件

2015年4月の時点で、財団スペイン支部、世界オカルト連合スペイン部門の両者はバルセロナ近郊の山中に神格実体が休眠状態で出現していることに気が付いていた。数々の神格存在出現事件から得た教訓により、神格実体の終了/粛清処理は人口密集地から可能な限り離れた場所で行うことが国際的な合意となっていた。

当初、存在を通知されたスペイン政府は、大西洋上での処理1を主張したが、大西洋航路を利用する欧米諸国からの反対により、サハラ砂漠における処理の方針が立てられた。

8月に入り、極秘裏に海上輸送が開始されたが、ここで当初受け入れの姿勢を打ち出していたアルジェリア政府が態度を硬化。海上輸送中のスペイン海軍はいったんセウタへ神格実体を回送する。このとき、スペイン本土においては傷病人の急激な減少など奇妙な事象が起き始めていた。これは後に神格実体による現実再構築事象と認定されている。

その後、セウタにて神格実体が覚醒。イベリア半島へ侵入した8月13日、「イベント・オッタル」が発生し、当時イベリア半島のスペイン領にいた3000万人以上がカワウソの姿へ改変された。域内におけるあらゆるインフラが事実上使用不能となり、外部からの侵入も阻まれたことで、欧州各国は有効な支援を当初打つことができなかった。NATOと欧州共同オカルト事業体はスペイン全土に緊急事態が起きたことを宣言し、リスボンに前方司令部と「スペイン亡命政府」を設置した。

2025年 総選挙と政権交代

オッタル事件以降、スペインは「欧州唯一の最貧国」として、国民の多くが深刻な生活苦の中にあったが、与党・国民統合党の支持は揺るがないように思われていた。ところが2025年、総選挙を迎えたスペインでリークされた「マドリード秘密協定書」の存在は、同国の市民たちに甚大なる衝撃を与えた。協定書の存在を明らかにしたのは、米欧の報道機関やジャーナリストたちだった。協定書の内容によれば、内戦当時の「スペイン統合臨時政府」は、複数の巨大超常資本(アンチェインド・メジャー)と取引を行い、資金や物資と引き換えに戦後のスペイン国内産業を「分割統治」させる契約を結んでいた。

このスキャンダルは政府による国民への重大な裏切りとみなされた。2025年総選挙は旧カタロニア戦線系の極左政党「ヌートリアニスモ運動」による圧勝に終わり、上下院を赤い党旗が埋め尽くす「オラ・ローハ」(赤い波)が起きた。かつて内戦で敗北した地方勢力が、中央政界の主役として躍り出たのである。過激な民族主義と保護主義政策を掲げるヌートリアニスモ運動は、創設時の綱領に「ヒュマノによるあらゆる主権侵害の企みからの離脱」を掲げており、首相に就任した指導者のエステベス氏の強硬姿勢は、大多数の国民の熱狂を持って迎えられた。

一方で、カナリア諸島やバレアレス諸島における多数派であるエスパノル・ヒュマノ(生態学的ヒト)は、国家としてのアイデンティティを「生態学的カワウソ」であることに求める政権を不安視し、各自治州で独立を求める署名やEUおよびNATO残留を訴える運動が起き始めた。アメリカやEU諸国はスペイン新政権の動きを「行き過ぎた民族主義」として反発し、EUおよびNATOからの離脱を再考するよう外交圧力をかけた。折からの海外資本による市場支配に加えて、「生態学的ヒト」国家のこうした圧迫的な態度は、かえってエステベス首相の政治基盤を強化する結果に終わった。

2026年に入り、エステベス政権は公約通り国内における海外資本の国有化と次元穴探検公社(CESEXAD)の接収2に乗り出した。失業対策の名目で企業には人種に基づく採用が義務付けられ、一連の経済政策はEU司法裁判所での訴訟につながった。オッタル事件以降スペインは強烈な緊縮財政を実施してきていたが、エステベス政権はここでも大きく方針を転換しており、政府支出を急激に拡大した。財政再建路線の放棄によってスペイン国債が格下げされると、イタリアやポルトガルなど他加盟国の国債価格の下落も招いた。

スペインに端を発する2026年の欧州通貨危機を、エステベス政権は自らの「ヒト至上主義陣営への対抗」という公約達成に向けたパフォーマンスの場として最大限活用した。国内ではEU・ユーロ圏残留派が「親夏鳥的」として排斥される事件が相次ぎ、ヒュマノへの憎悪犯罪も増加する傾向にあった。

20██年 「地中海同盟」成立

ハンガリー

20██年 聖イシュトヴァーン王冠の「即位」

ハンガリーにおいて聖遺物、イシュトヴァーン王冠を国家元首とする憲法が制定された事件。前年に首相ら閣僚が軍に拘束されるクーデター事件が起きてから、ハンガリーでは王冠の権威の神聖化が進められており、この憲法改正を経てハンガリーは共和国から「王冠領」となった。

20██年 アブラハムの盟約(ブダペシュト条約機構)

ハンガリー王冠領の呼びかけによってトルコ共和国、イスラエル国の三国で交わされた相互防衛のための条約。「地中海同盟国」の軍事的脅威への対抗を目的としており、次元路技術を応用した敵国首都への即時先制攻撃ドクトリンなどを採択した。

ギリシャ

20██年 TT&Tショックと国家財政破綻

20██年 「地中海同盟」成立

アフリカ

エジプト

2019年 現実再構築イベント

2025年 サハラ紛争

20██年 「地中海同盟」成立

南アメリカ

コロンビア

2006年 オルタナティブ・コロンビア事件

2019年 現実再構築イベント

ブラジル

2019年 現実再構築イベント

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