夏鳥思想とはなにか - 1998年

1. 概要

1.1. 非1998年カノン

  • 「夏鳥思想」とは主に懐古主義と同義の社会思想を指す
  • 「夏鳥思想」は異常ミーム性などは持たず、ただ共感によって伝播する
  • 夏鳥思想連盟という中央組織はあるが、思想的統一はされていない
  • 懐古されるのは特定の年代ではなく、構成員個々人の記憶に基づいている
  • 構成員たちは一般人の集まりであり、弱者が寄り合っているもの
  • 薄く広く、思想は世界全域に伝播している
  • 起源は明治初期の日本

以上はaisurakutoaisurakuto夏鳥思想連盟」を要約したもの

1.2. 1998年カノン

  • このカノン特有の表現として「ナツドリズム / Natsudorism」と呼ばれることがある
  • 懐古の対象は主に「ヴェール崩壊前」。その時代への回帰を目指すものになっている
  • 2019年にアフリカ大陸と南アメリカ大陸が「ヴェール崩壊を経験していない」世界になったことで、聖地化
  • ヴェール崩壊前を賛美する一方で、ヴェールを守ってきた財団やGOCなどの正常性維持機関に対して敵対的
  • 穏健派から過激派までがおり、過激派の一部は人種差別思想にもとづくテロリズムに走っている
  • 超常忌避感情にもとづいて超常関係企業に対する攻撃を行っている

以上は1998年カノンでの傾向を要約したもの

2. 1998年における夏鳥思想「ナツドリズム」

2.1. 既存記事における夏鳥の考察

  • H0H0H0H0The "F" 10月号
    2019年のCKイベント時に異常嫌悪・懐古趣味の「夏鳥思想」と呼ばれる思想が世界的に流行していることを明らかにした記事。インターネット起源の草の根運動ながら、各国の富裕層・資本家の共感を呼んでいたとされる。「夏鳥思想連盟」として組織化もされているというが、規模や実態については明らかにされていない。その拡大は国際世論における反正常性維持機関感情と軌を一にしている。
  • Tenten_518Tenten_518長野市AFC殺傷事件 日奉蓮被告に死刑判決 長野地裁
    2037年の長野で起きたAFCを狙った憎悪犯罪事件における第一審判決を伝える記事。犯人は「夏鳥思想連盟系の軍事組織であった南米正常解放軍」での従軍経験があるとされているが、「南米正常解放軍」なる軍事組織の詳細は不明。
  • Tenten_518Tenten_518 × islandsmasterislandsmaster20年目の夏、スペイン
    2035年のスペイン王国議会で「超常テロリズム阻止統合対策特別法(夏鳥思想禁止法)」が成立したことを伝えるニュースと、イベント・オッタル20周年を迎える同国における各勢力の動向を伝える記事。2018年のマドリード暴動、2026年のイエローストーン蜂起に伴う同時撹乱テロ、2030年のカナリア諸島事変、2031年のプロメテウス・バルセロナ爆破事件、国有強化服製造工場襲撃事件、2034年のCESEXADフランシスコ探検隊基地爆破未遂事件などについてナツドリズムが関与していたことを明らかにしている。スペイン国内では、エスパノル・ヒュマノ評議会等のヒトの利益を代表する勢力がナツドリズム勢力とほぼ同一視されていることがうかがえる。
  • Morelike Morelike旧い古巣
    時期は不明。ナツドリズムを奉じる「穏健な」人物の独白をつづった記事。どういった事情かは不明だが、主人公の一家は夏鳥思想に傾倒していることが近隣の住民たちに知られており、過激派によるテロリズムで居場所をなくしている。
  • O-92_MalletO-92_MalletSC-99/734-01/506
    デルタ・コマンドによる「カリスト作戦」の報告書。2001年のマンハッタン次元崩落事件の前年に実施されたカオス・インサージェンシーによるギリシャ伝承部族へのテロ攻撃について書かれている。ギリシャ神話系統の伝承部族がSCP-4500由来実体であることが明らかにされている。また報告書では、デルタ・コマンドがナツドリズム的なヒト至上主義にもとづいて作戦を立案したことがほのめかされており、同組織がナツドリズムにもとづくテロリズムの後援者となっていることをうかがわせる。
  • 2MeterScale2MeterScale藍色の研究
    2013年の東京で起きた連続殺人事件の記事。奇蹄病罹患者の男がナツドリストに雇われ、正常性維持機関の職員を次々に毒殺していた。依頼したナツドリストの目的は不明。
  • meshiochislashmeshiochislash飛ぶ夏鳥、後を濁す
    2026年のイエローストーン蜂起に関する記事。ナツドリストによるSNSプラットフォームが登場するが、詳細は不明。カオス・インサージェンシーがナツドリズムの浸透に警戒感を覚えている描写が見られる。

2.2. 起源

2.2.1. 説その①「ポーランド南部起源説」

ナツドリズムの起源を、1998年にポーランド南部で起きたイベント・ペルセポネに求める説。シュバシコウを意味する「ボチアン・ビアウィ」を名乗るテロ組織は、ポーランド国民の間で盛り上がった反超常・反正常性維持機関感情を背景に急速に規模を拡大した。

2.3. 年代ごとのナツドリズム

1998年頃(黎明期・主流派[反NrPO派]の成立)

「反正常性維持機関(NrPO)運動」を掲げる新思潮としてナツドリズムが現れる。ポーランド南部におけるボチアン・ビアウィのような過激派武装組織も現れるが、多くは既存政党などの政策として取り入れられ、アノマリー・ナショナリズムへ結びついてひとつの政治勢力となる。

2000年代(ヴェーリズム派の成立)

マンハッタン次元崩落事件を契機として、反NrPO過激派テロ組織への対応が国際的な課題として浮上する。ポーランド神格存在事件、マンハッタン事件など超常災害の頻発によって経済危機が巻き起こったことで、ヴェール政策を再評価する「ヴェーリズム」の動きが生まれる。

2010年代(冷戦期の分断と諸派の展開)

2大陸正常回帰事件によって、既存のナツドリズム2派が南側世界と北側世界で分断され、その後さまざまな分派が形成されるようになる。

南側主流派はNrPOによる統制の強い南側世界でも反抗を続けたため弾圧の対象となった。対して南側ヴェーリズム派はNrPOと結合して2大陸における支配的な政治思想としていっとき地位を固めるにいたった。

北側では主流派の一部に南側主流派と連携を模索する動きもあったものの、南側NrPOの異常存在に関する情報の遮断によって根本的なスタンスの溝は埋まらなかった。北側ヴェーリズム派は南側世界の支援を受け、北側世界におけるヴェーリズムプロパガンダを広める役割を持ったが、南北冷戦の中で弾圧された。

南北冷戦は数年におよぶ文化闘争やサハラ戦争のような軍事衝突を伴いながら、北側世界の勝利──北側NrPO主導による南側NrPOの統合──に終わる。ナツドリズムはその争いの中で次のような分裂を見せた。

  • 反NrPO主流派(異常存在の国家管理と積極活用を求める立場)
  • 反NrPOヴェーリズム派(異常存在の国家管理とヴェール政策を求める立場)
  • 親NrPOヴェーリズム派(異常存在のNrPO管理とヴェール政策を求める立場)
  • 「第三の道」(異常存在の積極的排撃と活用を求める立場)

2030年代(優越的種族思想との対決)

2040年代以降(衰退)

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