1998タイムラインの個人的まとめ(DRK)

1998年 ― 7月、ポーランドで神格存在が出現。大規模戦闘の末、ポーランドの南半分が更地と化しカック灰に汚染される。財団・連合は事態を収集できず、ヴェールの崩壊が宣言される。

2001年 ― 8月、民間企業の研究が悪魔学の再発見にまで及ぶ。安全な対価の支払い方法の発見により悪魔学拡散防止協定は破棄され、これを機にパラテックが社会に浸透してゆく。

1998―2001の情勢 ― ヴェール破棄は段階的に進められることとなり、そのモデルケースとして北米大陸でアノマリー評価報告システムが構築、運用される。これは財団、連合、プロメテウス、米政府の4者協議からなる。SUSEOCTの拡張的枠組みとして策定されたメキシコ湾条約によるものであることから、一般に”メキシコ湾体制”として呼称される。これは新世界秩序として評価され、カオス・インサージェンシーを中心に反発が起きる。CIは活動を激化させ、東欧・中東・中央アフリカに跨がる超常犯罪ネットワークを構築、戦争の激化を招く。これら問題に対応するため、国連本部ビルで世界会議が行われる。

2001年 ― 9月、会議中の国連本部ビルを狙い、CIがマンハッタンで大規模テロを敢行する。これはビルに集まった重役の一掃、そしてGOCによるマンハッタン島の核爆破によって体制の分断を狙ったものであった。テロのため、CIは事前に多数のアノマリー資産を導入、現場で解き放つ。財団、GOC、イニシアチブの共闘により、最終的に異界化したマンハッタンは基底次元に帰還し、事態は収拾される。悪魔実体との契約により、復興はいち早く進んだ。これに伴いハドソン川協定が締結され、事件収拾に人型異常存在が多数活躍したことから彼らの権利が段階的に認められることとなる。

ただしこれはタイプブルーに限り、タイプグリーンは依然として粛清対象であるとするカノンが著者陣では一般的。認められるには最低でもあと10―20年は必要そうだ。

2005年 ― 3月、日本横浜市の自動保護施設で眼球内宇宙様畸形症の子供が発見され、SCP-134として収容を試みられる。5月、中国の山東省の病院で同疾患患者を確認。以降相次いで同じ疾患を持つ患者が発見されるようになる。複数の市民団体はこの異常性を単なる奇形疾患に過ぎないとし、財団に解放を要求。

2006年 ― 超常麻薬カルテル「ジョン・ドゥ・カルテル」によりコロンビアが掌握される。UIUによりカルテルの解体と正常化が行われそうになるも、10月、国家および正常性維持機関からの独立を宣言。悪魔との契約により国内の全生命体をオネイロイ化し、ボゴタ上空1500m地点に非実存領域”オルタナティブ・コロンビア”として顕現した。現在地上は悪魔実体らによって管理され、立ち入る者は夢界に送られる。上空では人間、亜人、悪魔等の知的存在がパラドラッグを主軸におく異常文化を形成。

2009年 ― 日本、神奈川県を発生源として、日本生類創研開発の獣変調致死性ウィルスが国内に感染を広げる。ウィルス感染者は身体各所が動物化する。財団の対応は後手に回り、収束までに1500人が死亡。放棄された日本生類創研の施設からワクチンが発見されたことが収束の決め手となった。この事件を切欠に、日本生類創研に対する取締は大幅に強化。最終的に法的解体を招き、後年のニッソ医機の構築に至る。

2012年 ― 日本政府が超常産業振興支援助成金制度を打ち切る。また同じ頃にJAGPATOは超常関連の輸出入・出入国統制を解除。これらによって日本のパラテック業界は大きな打撃を受け、プロメテウスやイーステックといった外国企業に追いやられることとなる。この背景にはプロメテウス社を有する米国、世界の超常技術を一本化したい財団や連合の意向があり、日本政府への圧力があった可能性が考えられる。

2015年 ― スペイン王国にて要注意人物「トンガラシ翁」が神格化。全スペイン国民がカワウソに変化し、翁の捕食対象となる。事態は最終的にスペイン軍、そして2匹のアヒージョによって収束される。その後もスペイン国民の大多数は獣化したままであり、夏鳥思想連盟等による攻撃対象となる。また、対応が遅れた財団に不信感を抱えている。

2016年 ― 巨大神格降臨事件以降に生まれた子供達は「第一世代」と呼称され、その子供達は「第二世代」と呼ばれた。「第二世代」は体内の平均ヒューム値が1.05Hm〜1.25Hmまであり、低現実の空間であれば若干の現実改変事象を行使可能。以降体内の現実性に関連する疾患が確認されるようになる。

2017年 ― 12月、東京事変発生。東京都を中心とする南関東で異常現象が急発生し、以後ビルの雨を中心に自己崩壊を繰り返し続ける。死者350万人以上、行方不明者600万人以上。26年後の2043年に突如収束。この事件により、日本は群馬に仮首都を移した。

2019年 ― CK-クラス: 再構築シナリオの発生により、アフリカ・南米の2つの大陸がイベント・ペルセポネを経験していない形にリセットされる。これを機に、”正常”だった頃へと回帰しようとする夏鳥思想連盟が活発化。後にパラテックメーカーらとの戦争に発展した。

2019年 ― SCP-CN-214の収容違反を原因として異常疾患に関する安全性を求めるデモが起きる。特別収容プロトコルの一斉見直しが行われる。

2020年 ― 3月、政府は正式な首都機能の移転を発表。群馬県前橋市を中心に、群馬、愛知、大阪、北海道、沖縄の県庁所在地に機能が分配される。前橋市の名称は”中央新都心”に変更され、パラテック産業の規制緩和も行われる。

2020年 ― 5月、財団が医療に関する安全保証を行うべきという提言がムーラン上級研究員によりなされる。倫理委員会はこれを受理。異常疾患収容/治療計画の開始。関連法案の成立。

2022年 ― 9月、計27の医療・バイオサイトの管理官がWHO本部スイス・ジェネーヴで会談を行う。財団医療宣言。11月、世界超保健機関/WPhOが世界保健機関の下位組織として公的に発足する。

2025年 ― 「第三世代」と呼称される子供達は若干の現実改変能力を行使できることが可能になった。

2025年 ― 日本で異常性保持者保護法が改正され、新たに動物特徴保持者が保護の対象となる。

2026年 ― 日本は道州制を決める法案を採用した。若年層の人口比率が老人と比べて大きく上回った。急激な人口増加に対して分散経済を推進する方針が進み、各州に置かれている州都を中心として経済圏が構成された。中でも上州道の州都である群馬県は極めて異例の発展を遂げた。

2027年 ― 1月、異常疾患収容/治療計画と新首都圏収容構想が発足、その一環としてサイト-81Q5の建設が計画される。また群馬県に財団日本支部の本拠地が構えられる。この時の群馬県は医療企業連合体が集まっており、世界的に見ても先進的な都市になっている。

2029年 ― 財団異常疾患研究・治療センター(サイト-81Q5)の建設が完了する。

2037年 ― 8月、長野市の中央通りで日奉蓮がAFCを標的とした殺傷事件を起こし、長野県警に現行犯逮捕される。男性15人、女性20人が死亡、12人が負傷した。この内にはアヒージョ(妹)も含む。日奉蓮は翌年5月に死刑判決が出される。

2041年 ― 10月、サイト-81Q5にてミーム性疾患の外部漏出事案が発生。事件を切欠に行われた強制捜査において、サイト-81Q5が独自の管理体制を敷き、データの偽装や人体実験に関与していたことが発覚。12月、サイト内で現実崩壊が発生。SCP-2041-JPに指定される。

2042年 ― 財団・WPhOの合同部隊により現実崩壊の起点となっていたサイト最奥部への探査が実行され、白乃瀬 白の無力化が確認される。アノマリーの規模が縮小するも、異常現象自体は発生を続けているためSCP指定は維持されている。

2048年 ― 淡路島で巨大神格存在「アハシマ」が誕生するも、現地の自衛隊により爆破処分される。

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