98canon-newbeguide-timeline

【初めに】

『1998年カノン』が面白いと聞き、いざカノンハブを訪れたのはいいけれど、作品が多すぎてどれから読んだらいいのか分からず、結局読むのを断念してしまった。ニュービーガイドはあるけど直登すぎる…。

こう言った嘆きは財団公式チャット上で多く散見されますし、Twitter等のサイト外部でも稀にみられます。そこで、このガイドでは98カノン作品を時系列順に丁寧に振り返り、キーとなる作品を簡単な解説と共に紹介することで、初めての方でも安心して98カノンの海を渡り、最後には自分の好きな記事を見つけられるようにお手伝いをしたいと思います。

勿論、個人的には『1998年、初夏』を読めば、後は興味を持ったシーズン作品を掘り進めたり、カノンハブに備え付けのニュービーガイドで直登して全く問題ないとは思います。架空史やSFを読みなれている人ならば、何もわからないことを気にしないこともあるでしょうから。勿論、時系列で読むと世界観の発展を追えて面白いのも事実だと思います。皆様がヘッドカノンをぶん回すことに快感を覚えますように。

それと、気づいた方もいらっしゃるかと思いますが、このアイデアはDr_KudoDr_Kudoさんの著者ページからCCLの下にお借りしています。

つまり… 98全記事踏破は :igyo: すぎるので、私と一緒に主要なコンテンツとアイデアを拾って全部読んだ気になろう!

【事前準備】

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    カノン-JP『1998年』は、既存のカノンやシリーズの影響を大きく受けています。
    そしてそれらの原点ともいえるのがカノン-EN『第三法則』です。
    「パラテクノロジー(超常科学)」・「超常社会」・「超常史」といった98カノンの多くの記事が持つ特徴はいづれも『第三法則』をルーツとしています。
    では、上記の三点について簡単な説明をした後に本文に入りましょう。もし、上記のカノンをちゃんと読んだことがあるよ!という人は、下の折りたたみを飛ばしてどうぞ。

    パラテクノロジー」とは、端的に言えば非異常性のオーバーテクノロジーと、未だ十分に理解されていない超常的な原理を利用した、あるいはそこから派生した技術の総称です。
    奇跡論や奇跡術やミーム工学、悪魔工学などなど。メインカノンで言えば、[財団製]のアノマリーや、GOCの超兵器、プロメテウス・ラボや日本生類創研、東弊重工の製品といったものが当てはまるでしょう。

    超常社会・コミュニティ」とは、超常や異常について知っており、それらと共生する人々によって構成された社会・共同体のことを指します。
    ディア大学やICSUTがあるスリーポートランドや、日本においては遠野妖怪保護区といった地域は超常コミュニティを有しているでしょう。これらコミュニティは、異常/超常/オカルトを人類の大多数から隠す、もしくは偽装するという…ヴェール政策によって一般社会からは隔離されていました、1998年の7月までは…。

    超常史」とは、アノマリーや超常社会に関わる歴史のことです。
    蒐集院の系譜であったり、肉と機械の争い、複数回のオカルト大戦、ヴェール政策を齎した紳士協定の成立とその拡大・維持…。こういった歴史はヴェールによって一般社会の前からは抹消され、超常社会の歴史家たちや、やたらと長寿な知性体しか知り得ないものとなっていました。もちろんこれらを隠ぺいしてきた組織達が、ヴェール体制の崩壊で隠ぺいを全て中断するとは考え難いでしょう…隠ぺいにはそれ相応の理由があったのですから。そして超常社会と一般社会の邂逅は、超常史の分野に大きな変革を迫ることでしょう。

    また、こういった設定については、カノンハブ最下部、"背景情報"の項に簡単にまとめられているほか、同項"執筆リソース"のタブからアクセスできる「『1998年』設定資料集ハブ」に詳細なものが集積されているので、詳しく知りたい場合は参照してくださいね。

【2019年9月~2020年2月: ショパンゼミの咆哮】

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    作品リスト:

    主な出来事:
    2019/9/13: SCP-1710-JP『ショパン・ゴジラ』が投稿される。
    9/15: Tale『1998年、初夏』が投稿される。
    9月~12月: Dr_KasugaiDr_KasugaiTark_IOLTark_IOLislandsmasterislandsmasterによるツイートで、「マンハッタン・クライシス」の底案が成立すると共に、プロメテウス・ラボの処遇など98カノンタイムラインの初期の世界観が構想される。


    解説:
    Dr_KasugaiDr_Kasugaiによる98カノンの始祖、SCP-1710-JP『ショパンゴジラ』は、当時行われていた"VSインドマンチャレンジ9月"の参加作品として投稿されました。1710-JPは先発のH0H0H0H0作『ベールをどけて』とデッドヒートを繰り広げたことや、ショパン顔の巨大蝉型神格実体というインパクトがTwitter上の話題を呼びます。個人的にはこの記事は大好物でしたが、同氏の前著がSCP-K2-JP-J『Oh shit !!!』だったことを前提とした驚きもありました。内心は「K2(ケツ)の人じゃん!」ですよ。

    その54時間後、islandsmasterislandsmasterにより投稿されたのがTale『1998年、初夏』です。1710-JPで描かれた邪神と正常性維持機関の大決戦の裏で起きていた、一般人カメラマン、ミコワイ・ピウスツキの戦いと世界が高速で変わっていく様子を疾走感と緊張感、そして未来への希望を含めて描き切った大作です。当時のTwitterは、執筆時間28Hでこのクオリティに仕上げてきた著者への驚嘆で溢れかえっていました。

    こうして1710-JPと『1998年、初夏』は、現在の98カノンのテーマである、異常の露見と進化、立ちはだかる壁とそれを諦めずに乗り越える人間を前にした人類賛歌を形成しました。
    そして1710-JPはJPにおけるカノン-EN『壊された虚構』の下位シリーズ的作品に収まり、その世界観を下にGoIたちの活躍を描いた『UIUファイル: 1999-074』や『せ-B-1998"セミバスターダケ"販売カタログ』が投稿されていきますが、EN産カノンの傘下であることは、JPにおける1710-JPを前提にした世界観の拡大に制限を掛け続けることが予想されました。

    マンハッタン・クライシスの原案やプロメテウス・ラボの処遇を考えて楽しげだったといえ、当時の執筆者たちは、EN産のロマンカノンの愛好者だった故、この問題を早期に懸念していたのです。時はまだ2019年末。SCP-JPでカノンが大暴れするにはまだ時間がありました。

【2020年2月前半: タイムライン構想とカノン独立】

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    作品リスト:

    主な出来事:
    2020/1/31: SCP-2041-JP『財団感染病棟Q5!白き末期患者と絶望的ホスピタル』が投稿される。
    2/2: 2041-JPの投稿を受け、islandsmasterislandsmasterが98カノンの主要方向性について『定期的に起こる事件とそれにまつわるGoIや人々のストーリー』だと提唱し、超常事件(シリーズ)を主軸に様々な世界観補足系作品(幕間)が集う形式へ収斂する契機となる。
    2/4: SCP-JP公式チャット上に「#1998年」チャンネルが作成される。
    2/8: カノンハブページ作成を以て、カノン-JP「1998年」誕生。


    解説:
    2020年初頭、新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の流行…というよりは横浜港で長期検疫体制のダイヤモンドプリンセスが世間を賑わせているなか、「収容違反 インシデント2020-004(収デン4)がギリギリ開催され、その中のイベントとして「SCP-2000-JPコンテスト」の表彰式が行われました。

    そのコンテストにcarbon13carbon13が投稿したのが、SCP-2041-JP 『財団感染病棟Q5!白き末期患者と絶望的ホスピタル』です。舞台背景としては2041年の日本。ヴェールが捲られて以降、技術や一般の人間たちが異常を受け入れ、同化していく中で増加していった「異常疾患」を"収容"する、財団異常疾患研究・治療センターで起きた大事件を描きます。

    2041-JPは現在の98カノンに大きな影響を与えました。
    "認知現実論"、"財団指定難病"等の異常疾患など沢山の新しい概念が創出されただけではありません。記事の冒頭に記述された独自の時系列は、1710-JPから連なる世界観の独自のタイムライン構築による、「壊された虚構」の下位シリーズからの脱却という道を示したのです。

    さらに、2041-JPの設定を受けて後に大きな影響を齎す記事が登場してきます。
    H0H0H0H0による『The “F” 10月号』です。同作はアフリカ大陸及び南アメリカ大陸が1998年の事件を受けていないものに"置換"されてしまった「二大陸正常化事件」と、1998年の事件の後に残された「カック灰」という名のポーランドの苦難を描くと共に、GoI-JP「夏鳥思想連盟」を反アノマリー・パラテクノロジーの超常テロ思想として98カノンに組み込むことになりました。
    また、islandsmasterislandsmasterによる『揺籃外去』は、カノン-CN「linkage」とのクロスカノン記事として、2039年の電脳社会が発展した日本を描きました。これは後にマクスウェリズム教会が、パラテクノロジーの旺盛激しい98カノン社会において適応していく下地になります。

    一方で、こういった事件からほど遠い(と当事者は感じている)作品も投稿されました。
    H0H0H0H0による『隔壁は未だ健在なりや』です。この作品は、正常性維持機関や要注意団体から目を離した、一般人の何気ない目線を提供する「日常系」作品の走りとして、執筆者の間では高く評価されていますが、現在に至っても日常系作品はあまり増えていないのが現状です。

    このようにして世界観が急速に拡大していく中、満を持して2月8日にカノンハブの投稿を以て、カノン-JP「1998年」が誕生しました。同日にSCP-1710-JPから「壊された虚構」タグが除去され、98カノンはカノン-EN「壊された虚構」から独立します。

【2月後半: 新聞フォーマットの導入・そして離陸準備】

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    作品リスト:

    主な出来事:
    2/18: 『マンハッタン次元崩落 GOC介入目前か』の出現がシリーズ2001構想を前進させる。
    2/25: 運営用独自サーバーの設置案の浮上。
    2/29: AW『1998カノン 「Yakushi」 ロゴマーク』の投稿により、当時JPカノンでは最大級だった「わるいざいだん」カノンと同数の19記事となる。


    解説:
    カノンハブ成立後、最初の記事となった記事は、私が執筆したGoIF『理外研電算機 身売りを含む選択肢を検討中か』でした。
    恋新フォーマットを使って、2010年代の日本経済を描写した記事であり、後のカノン内において経済にフォーカスした新聞系フォーマットの拡大をもたらしたと以前Ryuさんにはお褒めの言葉を頂きました。とはいえ、当時の設定には曖昧な部分も多く、周辺設定が大分固まってきた8月頃に大規模な改稿を行っています。

    そして同時期に執筆されていたのが、stengan774stengan774によるGoIF『マンハッタン次元崩落 GOC介入目前か』です。メキシコ湾体制(四大権力秩序)の登場により、98カノンタイムライン初期の国際情勢を定義し、その中の大事件として9.11事件を描き出しました。
    なおこれは当時構想のみであったシリーズ2001"合衆国の一番長い日"に興味を持っていた同氏が唐突に#1998年チャンネルに持ち込んだものであり、この記事の出現によりシリーズ2001が実現に向けて加速しはじめます。

    Tale『狂騒序曲』は先のGoIF投稿に尻を叩かれたislandsmasterislandsmasterによる作品です。
    CIの工作員たち、ジュード、ブライトとクレフ、アリソン・チャオ(ミレニアム・ワン)、チェレスタといったマンハッタン・クライシスの登場人物が9月11日に向けて集結していく様子が描かれる、序章に当たる記事です。
    ここから三月冒頭にかけて執筆者や後の執筆者間で、シリーズ2001の構想の構築や、設定のすり合わせが本格化していくこととなります。

    2001年のマンハッタンが盛り上がりを見せる一方、2040年代日本の開拓も進みます。

    O-92_MalletO-92_MalletのTale『アハシマ』の登場は、諦めずに数多の障害を乗り越えてきた人類像の一つの終着/経由点として、巨大神格実体を秒殺する自衛隊の姿を提示しました。
    黒の女王フォーマットは複数の世界を比較する形式であり、財団とGOCによる淡路市街を犠牲にした討伐など、ある種SCPF世界観においては真っ当な世界を描いた中で、神格実体が誕生間もなく爆☆殺される光景はカタルシスさえ覚えます。とある黒の女王の顛末を描いた作品として、黒の女王フォーマットとしての完成度が高いこともお勧めする一因です。

    Ryu JPRyu JPによるTale『ニッソ医機 開発ストーリー 「人を人として未来へ繋ぐ。再転移型異形化抑制システム」』は、異常疾患に対して技術の限りを尽くして立ち向かう未来の日本生類創研を描いた作品です。ニッソ医機はこの記事で初登場し、その後執筆者間では、2041-JPで描写された2009年のウイルスTX-8595のアウトブレイク(後の奇蹄病事件)を契機に取りつぶされ、後に経済政策に乗る形で甦り、世界に名を馳せる大企業に返り咲いたという設定が形作られます。

【3月: 長期課題・テーマの登場・パラレルの容認】

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    作品リスト:

    主な出来事:
    3/7: "銀翼三部作"構想の誕生。
    3/12 『信濃中央新聞ハブ』投稿。これ以降信濃中央新聞フォーマットを採用した記事が、98カノンを中心に急増する。
    3/14: 1998年ハブ改訂版の下書きが環境再現サイトに設置される。
    3/16: Tale『東京事変』再投稿。また2042-JPとの齟齬の発生が、タイムライン分岐案の提唱へつながる。
    3/27: GoIF『長野市AFC殺傷事件 日奉蓮被告に死刑判決 長野地裁』投稿。「AFC/アニマリー」初登場。また、当作品の見出しに記述された軌道エレベーターから軌道エレベーター構想/液晶の空構想が提唱され、そして後のシリーズ2015:プルス・ウルトラの伏線にもなった。
    3/27: SCP-CN-1260投稿。当然の如く致命的なタイムラインの齟齬が発生しており、タイムライン分岐・パラレル容認の決定打となる。
    3/31: 1998年サーバー(1998年 運営会議場)が開設される。以降設定調整等にかかる議論などを行う中心的な場となる。


    解説:
    3月は98カノン世界において、メタ的にも中長期的なテーマ・課題をもたらす作品や構想が飛び出す月になりました。
    パラヒューマン人権問題とアニマリー、東京事変、オルタナティブ・コロンビア、そしてパラレル容認と19CKです。

    3月の初め、Ryu JPRyu JPにより、Tale『東京事変』が投稿されました。異常化した災害が日本の首都東京を十数年に渡り封鎖する大災厄を齎す物語です。この記事が98カノン全体に与えた影響はかなり大きく、多数の概念やアイデアを生み出すきっかけとなりました。さらには、これまで人類が災厄を「乗り越えてきた」98カノンにおいて、この記事は初の「敗北」を描いています。
    また当記事は記憶が確かであれば、2041-JPで日本の新首都が群馬に置かれたことを着想元にしていたそうで、補足記事であるGoIF『政府 未だ収束の目処立たない東京事変を受け新都心構想発足』は、その遷都の様子を描いています。

    しかしながら2041-JPから連なる白枝三部作の一つ、SCP-2042-JP『Agt.野町の花籠をひっくり返す/黒の蛇使いと熱狂的スクール』では東京都に存在する「花籠学園」を舞台とする都合上、これら三部作と東京が壊滅した『東京事変』の間では、整合性が取れない可能性が浮上します。
    結果的に、3月末にCN支部において、JPの作品群とは致命的なタイムラインの齟齬を持った[1998]タグ持ち記事であるSCP-CN-1260が登場したことで、統一タイムライン構想は瓦解し、98カノン内におけるタイムライン分岐・パラレル容認論が有識者間では優勢となりました。その後、7月25日に投稿された白枝三部作の最終作、SCP-2043-JP「死刑執行に関する法案/そして何もない/哀願完全平等A3!灰色犯罪者VS最終的プリズン」では、タイムライン分岐を試みた"東京都地下鉄呪殺事件"が記述されています。

    Morelike Morelike による『燻る南米、あるいは堕楽園』は、ジョン・ドゥ・カルテルに支配され、パラドラッグ1が蔓延したコロンビアに潜入したUIUの捜査官の顛末を描いています。9.11の経験から、UIUはスキッパーズによる尻ぬぐいを必要としない有能集団に変わりつつあり、米大陸の異常事件の解決に精を出しているのです。

    このTaleが投稿された8日は、前日の定例会2での話の続きとして(つまり真夜中だ)、H0H0H0H0が2019CK(二大陸正常化事件)の裏設定を公開した日でもあります。「2019年9月13日14時9分まで世界は正常に進んでいたが、次の瞬間に発生したCKクラスシナリオで、1998年のイベント・ペルセポネが発生し、それ以後の世界が再定義された」という設定は、居合わせたものを震撼させ、Ryu JPRyu JPはこれを元に「軌道エレベーター/液晶の空」構想を、Morelike Morelike はオルタナティブ・コロンビア構想を構築します。

    初期のオルタナティブ・コロンビア構想では、クスリ漬けにしたコロンビアを国ごと空に上げるというとんでもないものでしたが、この"浮遊大陸"構想はそのまま浮かばすと南米が滅ぶという結論が出たため、karkaroffkarkaroffの提案の結果、オネイロイ要素を融合した現在の状態に落ち着きました。4月に「UIUファイル: 2011-119」が投稿されたことで、これは確定します。一部では"シャブンビア"の愛称で親しまれています。

    軌道エレベーター/液晶の空構想は、2070年に発生したタイムライン上の人類の総意として望まれた軌道エレベーターが、「実現不可能である因果を否定」することにより強制的に実現させられた結果として、大規模な「技術の前借り」による因果撹乱が発生し、それを起点として発生した規模不明のCK-クラス:再構築シナリオが、様々な超常事件が公然と起こる「1998年」のタイムラインそのものを成立させる主因となったという複雑怪奇極まりない構想です。再構築された2070年以降の地球が、液晶パネルの空により覆われていることが、"液晶の空"の由来でもあります。

    こういった19CK関連構想は20年の3月段階とかなりの初期に成立しますが、その難解さと広大さ故に、本編記事に組み込まれることは2020年末になってようやくといったところでした。一方で執筆者間では広く共有されたために、そのエッセンスは今後の記事に取り入れられることとなり、ちょっと深入りした読者に困惑をもたらすことになりました。

    さて、ケモナーであるTenten_518Tenten_518による『長野市AFC殺傷事件 日奉蓮被告に死刑判決 長野地裁』は、現在の98カノンとは切っても切れない関係となった「動物特徴保持者(AFC)」、通称「アニマリー」の初出記事です。『'ブルドッグの首輪' (FRI23/RIW32/89H91) 』やそれ以前の『狂騒序曲』で指摘されていたパラヒューマン人権問題をさらに大きく取り上げたこの記事は、AFCを逆恨みした夏鳥思想信奉者が無差別殺人を行い、死刑判決が出たという内容で構成されています。

    パラヒューマン、カノン-EN「第三法則」を源流とするこの単語は、現実改変者や奇跡術師といったホモ・サピエンスからアニマリーまで、異常性を持つ人物の広義の区分であり、人類という概念が拡張されつつある98カノンでは、純粋なホモ・サピエンスでないものといった意味合いすらあります。このGoIFをきっかけにしてパラヒューマン人権問題は、98カノンを採用した多くの記事で描写されるようになります。そういった意味ではケモノがいじめられる機会を増やしたとしてケモナーらしからぬ非道にみえますが、執筆者や私の認識としては、"現行犯が市民の同情なく死刑に処される"結末が描かれるだけ他の記事より優しいのであります。なお、かわいそうはかわいいなのかもしれないし、救済される物語がないわけでもありません。

【4月: マンハッタン・スペイン・コロンビアの受難】

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    作品リスト:

    主な出来事:
    4/1: 運営サーバーでの「管理委員」「有識者」ロールの設立。管理委員によるハブ・サーバー管理の開始。
    4/5: 初のオルタナティブ・コロンビア関連記事である『UIUファイル: 2011-119』の下書きが公開される。
    4/6: Tale下書き『塔と回帰』が公開される。下書きは投稿延期となったがCKクラスシナリオや因果改変が絡む「軌道エレベーター構想」が仮ながらも作品となったことで、この構想から無数の世界改変が発生する、いわゆるIF展開が本格的に受け入れられていくこととなる。
    4/12: シリーズ:2015年初の記事となる『カワウソのアヒージョ』が投稿される。98カノン世界におけるスペインを描写しており、同時にAFCに言及した2つ目の作品となった。
    4/20: 運営会議場サーバーに「#マンハッタン組」チャンネルが新設され、銀翼三部作等の投稿を目的に始動する。


    解説:
    さて、新年度を迎えた4月は、後にシーズンを樹立することになる、マンハッタン次元崩落テロ事件とスペイン国民カワウソ事件、そしてオルタナティブ・コロンビア事件が、作品としてサイト上に投稿されました。

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