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ガイド
カノン (特にカノンハブに掲載されている合作) についての情報・個人的見解を集約するページです。誤情報、スポイラー、(メモした人物の) ヘッドカノンなどが混入している場合があるので、ご注意ください。
追記する際は、各自__**(ユーザ名)のメモ**__と書いたうえで、その下に箇条書きで追加していってください。
何か質問などがあれば、SCP解読鯖の #カノンまとめ チャンネルまでご連絡ください。
*支部産カノンの情報が不足しているので、よかったら情報提供をお願いします。
制作者たちは舞台や設定、登場人物、そしてプロットを共有した幾つかのSCPやTalesを集めて独自の「カノン」を作ることができる。これらの「カノン」は多数存在し、基本コンセプトを紹介して時系列や登場人物リストといった情報を提供するためのハブページを持っている。
- Wikipedia: SCP財団
カノンとは何か
ここで言うカノンとは、いわゆる“カノンハブ"に一覧化されてまとめられている、多人数参加の合作企画のことである。
基本的にカノンは特定のテーマや設定、プロットを中核にしており、「Ifもの」を描くことも可能である。しばしばカノン=Ifシリーズとして認識されていることもあるが、これは誤解であり、実際には必ずしもIfものである必要はない。
カノンの参入難易度やプロット・設定の一貫性などは、各カノンごとに大きく異なっている。例えばあるカノンでは特定のテーマに関して書いていればすぐさま参加が可能だが、あるカノンではプロットや設定を徹底して統一しており、投稿前に他著者の監査が必要であったりする。
基本的にはカノンは一人では設立できず、また内部ストーリーが完結したとしても、後から作品参加を取りやめることもできない。
カノンについての備考
- カノンは複数人の著者によって形成され、他著者の参加を受け入れる合作企画である。このため、一部のカノンは”合作性”の部分に重きを置き、設定・プロット面の連続性が希薄になっているものもある。
- 「クールな戦争2」(EN)、「アブサンの夢」(JP)、「舞台裏」(FR) など。
- 「一般的に受け入れられているビジョン/世界観」を指してカノンということもあることはある。この意味を指す単語として、ここでは”メジャーカノン”を使う。場合によっては、”メインカノン”などと呼ばれることもある。
- カノンは (しばしば) ひとまとまりの解釈群として機能するため、メジャーカノンからの分断性を認識する者もいる。すなわち、「これはカノン内の出来事なので、メジャーカノンでは起きていない」「これはカノン内の解釈なので、主流なものではない」などである。メジャーカノンに近しいカノンもそこそこあるので、この部分はものによるとしか言えない。
2軸分類法
以下2軸をスペクトル的に組み合わせてカノンを分類する。ただ、あくまで大体の区分であり、そこそこなカノンが複数区分に同時該当する性質を有するので、あくまでどういうものかをザックリ押さえるぐらいしかできない。
運用形態
カノンの運用形態で分類する。
【テーマ型】
代表事例: わるいざいだん
- ある特定の中核テーマや基盤設定に従って創作する。
- カノン内での設定共有は控えめであり、各自が比較的独立している傾向にある。中には世界観の繋がりがほぼ無いものも。
【ワールド型】
代表事例: 第三法則
- ある特定の世界観内で創作する。
- 基本的にはカノン内で設定が共有され、各作品が世界観のネットワークを構築する傾向にある。
- その性質上、特定の主人公等が無いものが多く、群像劇的な性質を帯びやすい。広範な時代や舞台を扱う場合もある。
【シリーズ型】
代表事例: ODSS
- ある特定のシリーズが1つまたは複数あり、それを中心に構築される。参加作品は基本的にシリーズ中のエピソードを担うか、その間の掌編となる。
- 基本的にプロットやキャラクター、舞台の設定が強く確定されている。作品内でのタイムラインや設定は強固に共有される傾向にある。
- まとまりが高く高品質なものとなる一方で、カノンとしては閉鎖的になりやすいのがネックである。事前の打ち合わせなどが必須となることも多い。
作中形態
【別世界型】
代表例: わるいざいだん
- 一般的に共有されている財団世界像 (メジャーカノン) とは根本的に世界観が異なる。いわゆる”Ifもの”。
【設定追加型】
代表例: AIAD
- メジャーカノンと大きく乖離せず、そこに設定を追加するような形で成り立つ。
- 特定の財団部門やロケーション、GoIについて掘り下げるものはこのタイプになりやすい。
【滅亡型】
代表例: ぼさぐちゃ
- 世界が滅びていくまでの過程 (アポカリプス・フィクション) や、終焉後の世界 (ポストアポカリプス・フィクション) が題材となる。いわゆる“終末もの”。
- 別世界型の下位分類とも言える。設定追加型が、ストーリーの流れに従って未来ではここに来ることもある。
読みやすさ判断
記事数と翻訳率は、読みやすさの目安になる。
記事数
基本的に元支部のタグ付ページ数で判断。
- 大: 41以上
- 中: 16~40
- 小: 15以下
翻訳率
和訳記事 / 上記記事数 = 翻訳率。母数が大きい場合、和訳記事が多くても翻訳率は低くなる場合がある。
- 高: 60%以上
- 中: 35%以上
- 低: 35%未満
カノンという語彙の多義性
カノン (canon) は本来、英語圏のフィクション用語で「公式設定」「正当な設定」を指すワードなのだが、SCP創作に正式な設定はないので、そのへん面倒なことになってしまっている。具体的には以下5パターン程度の用例が見られる (Dr_Kasugai的にはそう思える)。ここでは主に⑤のカノンを扱う。
① 原義そのままの正式設定の意味で使われる事例 (「財団にカノンはない」のカノン)
② 正式設定はないものの、それっぽい一般的な概念はあるのでそれを指すワード (マッケンジー博士のエッセイで解説されるカノン)
③ 正式設定がない→ある意味どれも正統→設定・解釈等のニアリーワード (「この記事のカノンでは〜」等のカノン)
④ シリーズの類語 (特定の設定に従う作品群)
⑤ 4をもとに「繋がりのある合作」として定義されたシステム上のカノン (カノンハブに掲載されるカノン)
ターム
メジャーカノン/メインカノン
- 一般的なカノン。よく見るいつも通りの財団世界のこと。上の②の言い換え。
- 主に何らかの特殊な舞台設定のカノンと比較する際に使われる。
クロスカノン
- 複数のカノンをクロスオーバーさせること。
- 設定等が相反するカノンの場合、一方のカノンから一部の設定/テーマだけを取り出して使用したり、あるいは両者の設定が融合した結果、独自の世界観になったりする場合もある。JPやCNではこういうクロスカノンのやり方をする場合も多いが、ENはこういうやり方はあまりしないかもしれない。
Canonical/カノニカル
- カノン-ENのハブでよく出てくる言い回し。
- 形容詞で、「カノンな/カノンである」を意味する。特にカノンのハブで使用される場合には、「(何らかの要素/作品)は、このカノンでは正式な設定と見なされる」のニュアンスであることが多い。
Hard Canon/ハードカノン
- カノン-ENのハブでよく出てくる言い回し。
- 大体上のカノニカルと同じだが、こちらは特に何らかの他カノンと密接な関係にあることを言いたい場面で使われがち。「カノンAとカノンBは同じユニバースで展開されています!」と言いたいときとかに使われる印象。
Non-canon/ノンカノン
- カノン-ENのハブでよく出てくる言い回し。
- カノンでないもの。何らかのカノンに所属するが、そのカノン内では正式設定と見なされていない作品もこう呼ばれることがある。
Sub-canon/サブカノン
- カノン-ENのハブでよく出てくる言い回し。
- カノン内カノン。例えば『全ての戦線で戦え』カノンには、タイムラインが異なる3つのサブカノンが並列に存在する。
Continuity/連続性
- カノン-ENのハブでよく出てくる言い回し。
- 海外フィクション用語で、プロットや設定がどれだけ一貫しているか、ないしはその一貫している部分を指す。
- 連続性が高いカノンでは、投稿前に有識者の査読を要求している場合が多い。
サブジャンル
- ロケーション: 特定の地域・都市を舞台にしたカノン。しばしばサイトカノンとセットになる。
- サイト/部門: 特定の財団サイト/部門を舞台にしたカノン。サイトの場合は職員たちのヒューマンドラマとセットになることが多く、部門の場合はストーリーアークとセットになることが多い。
- 非定型収容: 通常の収容措置と異なるやり方 (特に異常に親和的な手法) で収容活動を行っているサイトや部門に関するカノン。しばしば、これらの施設/部門は他多くの財団職員から白眼視されている。このタイプの財団は比較的人道を重視しがちな傾向にある。
- GoI: 特定の要注意団体を掘り下げるカノン。
リンク
- namu wiki: SCP財団/カノン: 韓国のアニヲタwiki相当のサイト、namu wikiにあるカノン解説の項目。各種カノンについてそこそこ詳しい解説が付いている。
- アニヲタwiki: カノンハブ(SCP Foundation): 内容はやや不確かだが、参考用に貼っておく。
- TV Tropes/SCP Foundation: Canons: TV Tropes1のカノン解説。
- ハブのないシリーズ: 構想中のシリーズなどに関しては、こちらも参照されたし。
カノン-EN
- 表紙
- 財団のない世界
- 教会の博士
- 南極の交流
- 最上の事
- 競り合う終末論
- 壊された虚構
- 極寒の戦争
- 存在しなかった者
- 老人との海
- ラッツネスト
- 鐘を鳴らす者の詩
- 翠の王
- ETDP
- S&Cプラスチック
- たのしいざいだん
- メキシコ湾
- 団結号を奪え
- 朝までまっすぐに
- リザレクション
- AIAD
- ゴルゴタの丘
- 第三法則
- ヘイムダル計画
- クールな戦争2
- ドレッド&サーカス
- 全ての戦線で戦え
- ボトルシップ
- あのヨレハマツの林
- 錬金術部門
- 死の終焉
- この素晴らしき世界
- アポセオシス
- 死人の手札
- アド・アストラ
- トラッシュファイア
- 深淵目録
- 追憶のアディトゥム
- 破暁
- オンガード43
- 人ならぬもの
- 昆虫地獄
- 120の記録書庫より
- Pitch Haven
- ノー・リターン
- ナイトフォール
- オルカディアの海
- 第九世界
- SIMULACRUM
- その他
財団のない世界
Unfounded
登録年 | 2013 | 原案 | NYC2013チーム (DrClef他) |
---|---|---|---|
記事数 | 中 | 翻訳率 | 中 |
運営分類 | テーマ型 | 作品分類 | 別世界型 |
Dr_Kasugaiのメモ
- 財団が存在しない世界を描くカノン。財団の役割はGOC、NASA、UIUといった他組織に取って代わられたり、既存のオブジェクト・財団職員は他GoI所属になっていたりする。
- 「実際のところ、財団がいなくても世界はある程度上手く回るのではないか?」がコアテーマの一つ。そのため、財団がいなくても世界にそれほど甚大な差は生じない。
- NYC2013/2013年ニューイヤーカノンコンテスト出身。シンプルな前提と、上述の無情観が受けたのか、同コンテストの一位を飾った。
- 一方、あまり新規記事が投稿されるようなカノンではない。長らくNYC2013時代のシリーズぐらいしか記事が無かったが、2020年のカノン復興コンテストでは新たに2つの内部シリーズが執筆された。
- NYC2013時代の作品群は完訳されているほか、前提も簡単なので比較的初心者向きと言える。とはいえ、“財団がいなくても世界にはそこまで差異がない”という点から拡張性にはやや難があるのか、あまり新作が出てきやすいカノンでもない。
- ハブ内で死亡している少年について、A) 異常に殺される一般人の比喩 B) 後に財団管理者になるはずだった人物 の2通りの解釈があるらしい。
教会の博士
Doctors of the Church
登録年 | 2013 | 原案 | NYC2013チーム (Smapti他) |
---|---|---|---|
記事数 | 中 | 翻訳率 | 中 |
運営分類 | テーマ型? | 作品分類 | 滅亡型 |
Dr_Kasugaiのメモ
- 文明崩壊後、宗教化した財団が中世的文明を再興させているカノン。財団はローマ・カトリック的な文化・権力基盤として市民生活に関わっている。
- シニアスタッフは聖人になっており、中でもブライト博士は“主なるブライト”として重要視されている。これは、滅亡後の世界において、彼が財団の宗教化を進めたため。ブライトはしばしばDカースト (Dクラス相当の人々) に取り憑くかたちで召喚されるが、神聖さの欠片もない気だるげな態度を取るので、ギャップ的な面白さが生じる。
- ジャンルとしてはポストアポカリプス + 中近世ファンタジー。その影響を受け、財団関係の要素も変質し、中世化・宗教化している。設定の類似性が高い『鐘を鳴らす者の詩』などとは比較・混同されることもある。
- 最古のカノンの一角ということもあってか、ハブにまともな説明が無い。一応冒頭の聖書もどきが世界観の説明になってはいるのだが、ENでも概要文・執筆ガイドを求める声があるようだ。
- NYC2013時代の作品はあらかた翻訳されているので、意外と初心者向きだろうか?
- 教会の博士版の恋昏崎新聞フォーマットがあるので、JPではそこ経由で知った人も多いかもしれない。
南極の交流
Antarctic Exchange
登録年 | 2013 | 原案 | NYC2013チーム (Djoric他) |
---|---|---|---|
記事数 | 小 | 翻訳率 | 中 |
運営分類 | シリーズ型? | 作品分類 | 設定追加型 |
Dr_Kasugaiのメモ
- SCP-1483=異世界の南極に存在する国家、「第三南極帝国」と財団との間の交換留学プログラムの話。端的に言えば異文化交流もの。
- 第三南極帝国はヒトとは異なる異種族が暮らしており、文化も基底現実と異なるので、こちらとは文化・意識にズレがある。
- NYC2013でシリーズが書かれた後、数本ほど追加されただけで、ほとんど記事が書かれていない。翻訳もそれほど進んでおらず、比較的閑散としたカノンである。
- 一方、S&Cプラスチックカノンの主要登場人物の一人であるトーマス・ベイリーが第三南極帝国で大使として働いていたり、F120Aカノンには第三南極帝国出身の職員が出てきたりするなど、他カノンとほんのり繋がりがあったりもする。その性質上、設定の隣接がしやすいのもあるだろう。
最上の事
Only Game In Town
登録年 | 2013 | 原案 | NYC2013チーム (Gaffney他) |
---|---|---|---|
記事数 | 小 | 翻訳率 | 低 |
運営分類 | テーマ型? | 作品分類 | 設定追加型 |
Dr_Kasugaiのメモ
- 原始思念ことRudie (ルディ) に関する話。Rudieは「未知なる他者への恐怖」が形を取ったものであり、物語中では悪役などとして現れる。Rudieは普段物語の役割に拘束されているが、最近はその枷を抜け出してしまうことが増えつつある。Rudieは物語を固定化する言葉を忌み嫌っており、また不可思議の解明や相互理解で弱体化しつつあることも相まって、それらを廃するように物語を介して働きかけてくる。これはどうも、精神汚染レベルに達することもあるのかもしれない……?
- 各作品は一見したところ繋がりが曖昧な、時代も場所も全く異なる散文的な物語だが、一応どこかでRudieらしき何かが登場ないしは言及されているという特徴がある。時折物語の内容がRudieによって不穏・不条理な形に改変されることもある。
- 混沌・反知性のRudieと相対する存在として、放浪者の図書館が挙げられている。NYC2013時のシリーズではあまり出番が無かったが、Canon2020では対抗馬として出番がちょっと増えたりもした。
- Rudieの正体は、実は吊られた王である。正確には、SCPの吊られた王をもとにWanderers' Library wikiで作られた"Hanged One" (吊られしもの) を魔解釈して生み出された存在である。この正体に関してはNYC2013当初は伏せられていたが、後に原案者がハブのディスカッション欄で公開し、それに伴いハブにも吊られた王タグが付与された。実際、関連作品のいくつかで、Hanged Oneの説明と一致する文章が出てきたり、同じ異名が出てきたりしており、若干ながら正体は示唆されていた。
- Rudie=吊られた王の設定が公開されて以降 (つまりCanon2020以後の作品) は、積極的にこの設定が利用されている。なので、この事情を知っていないと突然吊られた王が主役級で関わってくることに困惑するかもしれない。
- 難解かつ独特な雰囲気もあり、NYC2013以降は作品が全く出てこなかったが、2020年のカノン復興コンテストで当時の原案者が帰還し、新人たちとチームを組んでいくつかの作品を投稿した。
- 原題『Only Game In Town』は英語の慣用句で、「唯一の選択肢」「唯一の重要なもの」の意。
関連ページ
- Wanderers' Library: Groups of Intrigue (Hanged Oneの項目を参照)
競り合う終末論
Competitive Eschatology
登録年 | 2013 | 原案 | NYC2013チーム (thedeadlymoose他) |
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記事数 | 中 | 翻訳率 | 低 |
運営分類 | シリーズ型 | 作品分類 | 滅亡型 |
Dr_Kasugaiのメモ
- qntmの提言/ザ・ロックが開かれた結果、全世界で同時多発的に終末級アノマリーが動き出し、Kクラスシナリオが始まってしまった世界のカノン。
- メインストーリーが存在するが、そちらは2章冒頭でエタってしまっている。また、小片群 (Splinters) としてメインストーリー外の作品も参加できる。
- どうも、メインライターの一人であるSophia Light氏の活動停止に伴いストーリー進行が停止してしまったようだ (参考)。当初構想されていたストーリー展開に関しては、サンドボックス上のプロジェクトハブにまとめられている。
- 長らく活動停止していたが、2020年のカノン復興コンテストで戦術神学部門を主役にした内部シリーズが作られたりした。なんか未完っぽい気もするけど。
- このカノンのSCP-343は本当にヤハウェらしい。
- 実はSCP-2000にも出てくるガニメデ・プロトコルの初出。このカノンでは各サイトが独自判断で動くようになるプロトコルのことなのだが、そんな事を知らないJPでは、なんか凄いプロトコル扱いされてSCP-1945-JPの作成に繋がったりした。
- 現状はメインストーリーの冒頭2作品しか和訳されていないので、JPでの知名度は低い。今後、和訳が進むことに期待だ。
- IRCチャンネル: #eschatology。まだ生きているかは分からない。
壊された虚構
Broken Masquerade
登録年 | 2013 | 原案 | NYC2013チーム (Dr. Mann他) |
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記事数 | 大 | 翻訳率 | 低 |
運営分類 | テーマ型 | 作品分類 | 別世界型 |
Dr_Kasugaiのメモ
- 財団や異常の存在が世間一般に露見した世界を舞台とするカノン。『財団のない世界』と並ぶ、代表的な別世界型カノンの1つである。
- 2010年代〜2020年代 (年月は統一されていないが2013~2016年頃に置かれることが多い)、北朝鮮が壊滅する異常災害が発生。財団・GOCが共同でKクラスシナリオを防止したが、その余波で国がまるごと一つ消えてしまった。彼らは当初そのことを隠そうとしていたものの、事態は余りに甚大で、日本の国会で財団の機密情報がリークされたことを決定打として彼らの存在は公知になった。
- なお、ハブにこの前提が記載されているので、ENの所属記事は基本的にこの前提を遵守しているか、あるいは明白に違反する描写を出していない。そのため、SCP-2217系列など、他要因でヴェールが崩壊する場合はカノンに含まれないことが多い。とはいえ、この前提は支部作品では守られるとは限らないところもある……?
- 『もしも、財団や異常の存在が誰しも知るものになったら?』という、皆一度は考えたことがあるIfがテーマ。NYC2013では6位とあまり成績は振るわなかったが、今ではそのわかりやすい前提から高い知名度と人気を誇る。
- ただ、最近までJPではあまり初期記事が和訳されない状況が続いていたこともあり、執筆に手を出す者がほぼいなかった。SCP-1710-JPから連なるショパンシリーズは当初『壊された虚構』のヴェール崩壊原因をズラしたIfシリーズとして始まり、後に『1998年』として独立カノン化、壊された虚構的な記事を書きたい層にヒットして拡大した。現在のJPでは『1998年』が日本版の壊された虚構として機能しているが、『グレースケール』シリーズなど壊された虚構カノン所属の作品も着実に投稿されている。
- 一部アド・アストラカノンへ話が繋がる作品群があり、このラインは通常の“壊された虚構”とは若干世界観が異なる。便宜上レテラインと呼称するが、このレテラインは北朝鮮の崩壊に加え、ED-Kクラス: “レテ”シナリオが進行しつつある。
- ED-Kクラス: “レテ”シナリオは、SCP-3848によるED-K“レテ”イベントの多発により地球が居住不能になっていくシナリオである。このイベントは特定地域の住民から何らかの記憶が一斉に消滅、認識不能になる現象だ。
- レテラインの作品の大半はアド・アストラタグが付与されてForgetaboutitハブに纏められているが、一部レテラインの設定を採用しながらもアド・アストラタグが付いていないものもある (具体的にはCyantreuse氏の作品) ので、そこはちょっとだけ紛らわしい。
- 最近では『1998年』(JP) や『ノー・リターン』(EN) のヴァンガード・タイムラインなど、ヴェール崩壊に追加要素をつけた「壊された虚構EX」のようなカノンが台頭してきており、ある種の競合相手になっているところがある。
極寒の戦争
The Coldest War
登録年 | 2013 | 原案 | NYC2013チーム (Vezaz他) |
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記事数 | 大 | 翻訳率 | 小 |
運営分類 | ワールド型? | 作品分類 | 設定追加型-別世界型 |
Dr_Kasugaiのメモ
- 冷戦時の財団世界に関するカノン。ジャンルは架空戦記・ポリティカルサスペンス。
- 財団は東西両勢力に与せず、独自路線を保ったが、それに伴い双方での安全が保障されなくなった。財団は第三世界に重要なアノマリーを移しつつ、両勢力の活動を追っている。
- 冷戦下、米ソは共に超常兵器開発に明け暮れた。米側は第388独立特殊部隊、ソ側はGRU-Pがその主役を担う。
- 超常兵器は実戦にも投入され、それに伴い部分的に歴史が史実と変わっているとされることがある。このため、ある種の歴史改変ものとしての要素を含む。一方で、こうした歴史改変要素を省いたうえで、第三法則カノンなどの歴史要素があるカノンと設定が共有されることがしばしばある。
- NYC2013当時の初期シリーズ含め、ほとんどの作品が和訳されていない。一方ENでは (Canon2020に伴い) 人気がにわかに再燃しており、いくつか新シリーズが生えたりしている。
- カノン-CN『空と大地のラプソディ』は本カノンと一部設定を共有しているらしい (?)
存在しなかった者
The Man Who Wasn't There
登録年 | 2013 | 原案 | NYC2013チーム (Drewbear他) |
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記事数 | 中 | 翻訳率 | 低 |
運営分類 | テーマ型 | 作品分類 | 設定追加型 |
Dr_Kasugaiのメモ
- 「何者でもない (Nobody) とは何なのか?」という問に対する1つのアンサー。GoI掘り下げカノンの1つ。
- このカノンにおいて、Nobodyとは代々個々人の間で受け継がれていく「無のアイデンティティ」となっており、世界には常に一人だけのNobodyが存在するとされている。カノンは歴代Nobodyの人生・物語を追っていく形で構成されている。
- NYC2013でメインシリーズが作成されてからほぼ作品が出てこなかったのだが、Canon2020で登場した白衣の男シリーズがコンテスト優勝を飾ったので、ちょっとサイトコミュニティ上での存在感が上がったかもしれない。(存在してないけど!)
- 一方、Nobodyの解釈としては、そこそこ強い影響力があると思われる。近年では、キャラハブでNobodyの設定と同カノンが密接に結び付けられるなど、半ばメインカノンと融合しつつある節がある。
- タイトル『存在しなかった者』はAntigonish (詩) から取られていると思われる。
老人との海
The Old Man in the Sea
登録年 | 2013 | 原案 | NYC2013チーム (Mr Wilt他) |
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記事数 | 小 | 翻訳率 | 低 |
運営分類 | シリーズ型 | 作品分類 | 設定追加型 |
Dr_Kasugaiのメモ
- SCP-169/リヴァイアサンは宇宙生命体であり、その中には箱庭世界が存在し、人々が暮らしている。そしてリヴァイアサンの死とともにそこから生命が解き放たれるのだ──という、(かなり強火の) 解釈に基づくカノン。
- 現在ハブ以外全編未翻訳なので、知名度は低い。
- なお、投稿順と作中年代順が逆。当初は事態の終わりから始まりに向けて話が書かれていたのだが、分かりづらいとして後にハブ内の掲載順が年代順に変更されたりした。
- 原題"The Old Man in the Sea"は、ヘミングウェイ『老人と海』 (The Old Man and the Sea) の捩りか。
- (だいぶ強火の前提に関して) グノーシス主義、特にオファイト派などでは、物質世界はリヴァイアサンに飲み込まれて神域から分離されているみたいな宇宙論があるそうなので、もしかするとそういう話を踏まえているのかもしれない……? (作者の人そこまで考えてない案件かもしれないが)
ラッツネスト
Rat's Nest
登録年 | 2013 | 原案 | NYC2013チーム (Faminepulse他) |
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記事数 | 大 | 翻訳率 | 低 |
運営分類 | テーマ型 | 作品分類 | 滅亡型 |
Dr_Kasugaiのメモ
- あるきっかけからアノマリーが増殖していくようになり、次第に文明・世界が崩壊していく様を長大なスパンで描く、アポカリプス/ポストアポカリプスもの。
- 異常の増殖要因は、GOC (正確には前身組織“イニシアチブ”) によるLTE-0913-Ex-Machina (神) の殺害に起因する。
- なお、元記事 (GOCケースファイル) ではGOCではなくドイツのオカルティスト集団が殺害したことになっているのだが、どうもこのカノンではGOCが殺してるらしい……? 後年執筆されたイニシアチブ掘り下げ作品の中で補完があるかもしれないが未確認。詳細求む。
- このカノンの財団は異常側の組織であり、上層部はまともでない。カオス・インサージェンシーはこれに気づいて分離した集団である。
- (上について語っているハブの説明文中で) 現在の和訳では“ドレッドノート”型カノンと誤訳されているが、正しくは“ドレッドロード”型カノン。これはどうも初期のIRCチャットあたりで使われた内輪ミームらしく、財団ないしはその上層部が異常存在側である解釈を指すらしい。
- 異常大増殖の結果、後世の人類文明は荒廃し、そこかしこを怪物やアノマリー、怪現象が跋扈するようになってしまっている。
- 最終的に世界の法則は完全な崩壊を迎え、理解不能なものとなり、やがては膨大なネズミの群れ (Rat's Nest) により全てが呑み込まれ消滅する。
- 原題"Rat's Nest"は直訳で「ネズミの巣」だが、(ネズミの巣めいて) ボサボサな髪やグチャグチャな部屋を表すのにも使われる。改訳前の訳題「ぼさぐちゃ」はここに起因するようだ。
- 2023年に訳題変更の提案があり、この結果「ぼさぐちゃ」から「ラッツネスト」に改題された。主たる理由は、前述のダブルミーニングが旧訳では拾えていなかったこと。
- Canon2020で神殺害の話が深堀され、またハブが改修されたりした。それに伴い前文が変わったり、テーマが付いたりした。この改革はテーマ以外現状未反映である。前述のドレッドロード問題と合わせ、将来的にはハブをまるごと改訳したい。
- NYC2013時代の作品の一部は消えており、今もアーカイブされておらず閲覧不能だったりする。
- CNで一時期やけに人気があったらしく、CN版ハブには独自の内容がくっついている。
- ラッツネストは「シリーズと言うよりプラットフォームだ」という見解をハブで示しており、割と好きなところから読み書きできるとされている。
鐘を鳴らす者の詩
Bellerverse
登録年 | 2013 | 原案 | DrEverettMann |
---|---|---|---|
記事数 | 中 | 翻訳率 | 高 |
運営分類 | テーマ型 | 作品分類 | 滅亡型 |
Dr_Kasugaiのメモ
- 人類絶滅後の世界を舞台にしたポストアポカリプスもの。
- 人類滅亡後、シニアスタッフたちをはじめとする、ごくわずかな人類がオーストラリアのサイト-23で生き残った。彼らは人類文明を再建しようとするも、サイトがSCP-682の収容違反で失われ、生き残りたちも派閥抗争に陥ったことで、再建計画は頓挫。
- それから数千年後、オーストラリアにいくつかの小中規模の原始的・中世的な文明が芽生えていた。これら都市・国家では、かつてのシニアスタッフたちを神とする宗教が信じられている。加えて、オーストラリアの雄大な自然には、脱走したアノマリーたちが繁殖しそこら中を闊歩している。
- 財団職員が宗教化したポストアポカリプス文明の話なので、よく似た『教会の博士』カノンと比較されがち。だが実際には微妙に設定や用語が違う。
- 初期2作 (計3作) にベラー (Beller) という探索者が登場しており、ここからBellerverseのタイトルが付けられた。このverseは詩と世界の意味をかけているかもしれない……?
Tobisiroのメモ
- このカノンにおいてベラーは探索者や冒険者の代名詞とされていることもある。するしないは著者のヘッカ次第な点もあるが、新たな発見へと進みだす者を称賛する場合に彼の名が使用されることがある。
- 初期の作品は短編ながら難解であったり、世界観の把握が難しい作品が多い。比較的最近投稿されたものの方が読みやすい作品が多いと感じている。
- ここ最近の作品は特定のSCPオブジェクトとこのカノンを絡ませる作品が増えてきている。
- 神々の登場率は若干低下しているかもしれない。どちらかというと終末後、異常存在が残り、人々は古代~中世的な生活をしている、といった感じの世界観で書かれることも増えている。
- 「御書」という作品がこのカノン内にあるのだが(正体はハウツー本とも未完の年代記とも言われている)、これの登場率は高い。
- オーストラリア以外の地域で人類は存在しているのか?については不明。北米にオーストラリアの人々とは無関係な全く独立した人類が生活しているという設定の作品も存在しているが、オーストラリア以外に人類はいないというヘッカの方が主流なようにも思える。
- ENの作品はカノンのコンセプトに則り、他オブジェクトと絡ませる作品が多く、CNの作品は自由。EN作品の後日談から子供たちの物語、新大陸発見を書いたものまでさまざま。
関連ページ
- Tobisiroの家: JP版メイン翻訳者であるTobisiro氏の著者ページ。ほぼ全ての『鐘を鳴らす者の詩』関連作品の解説が掲載されている。
- 鐘を鳴らす者の詩初心者ガイド: 同じくTobisiro氏による初心者向け解説記事。
コードネーム: 翠の王
Codename: Green King
登録年 | 2013 | 原案 | NYC2013チーム (Eskobar他) |
---|---|---|---|
記事数 | 小 | 翻訳率 | 高 |
運営分類 | テーマ-シリーズ型 | 作品分類 | 設定追加型 |
Dr_Kasugaiのメモ
- 史上最強の現実改変能力者の女性・ジョセフィーヌ、コードネーム“翠の王”に関する作品群。
- ジョセフィーヌは女性であるが、当初は正体不明であったので“王”のコードネームが付けられた。翠 (みどり) は、現実改変者の通称“タイプ・グリーン”から採られている模様。
- ジョセフィーヌは財団・連合から隠れつつ、静かに暮らしたがっている。一方、財団ではジョセフィーヌの元夫が対策チームを率いて密かに彼女のことを探っている。
- 現状ほぼ全ての作品が和訳済なので、けっこう初心者にも勧めやすいかもしれない。後年の作品にはORIAやPitch Havenが絡むものもあるが。(というかNYC2013の初期シリーズは最終話にしてはブツ切り感があるので、これもエタりぎみなのかもしれない?)
そして私は神を求めた
Et Tam Deum Petivi
登録年 | 2013 | 原案 | Djoric |
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記事数 | 中 | 翻訳率 | 高 |
運営分類 | シリーズ型 | 作品分類 | 設定追加型 |
Dr_Kasugaiのメモ
- 境界線イニシアチブ構成員たちの物語集。通称ETDP。
- 境界線イニシアチブの設定はこのカノンを通して発展した。そのため、境界線イニシアチブハブの一部はETDPハブからそのまま転載されてすらいる。つまり、イニシアチブについて知りたければこのカノンを読もう!ってワケ。
- このカノンのダエーバイトは緋色の王を崇拝していたとされる。ここでの緋色の王は冥府の王であり、それゆえ両者は境界線イニシアチブの宿敵となっている。
- 実はこのカノンはVerse of the Endless Songシリーズ (ジョリッチ氏の個人カノン) に所属している。要するに、“ジョリッチバース”の一端として、他のジョリッチ作品群と設定・神話を共有している。なので、その辺も合わせて読んでおくとより楽しめるかもしれない。具体的には『二つの樹の下に』など。
- 基本的には設定追加型だが、最終盤 (近未来) には緋色の王復活によるヴェール崩壊とアポカリプスが待ち構えている。
- 代表的なシリーズである『メアリー・アンとサラー』が完訳されているのでけっこう入りやすい。とりあえずここから読むことをオススメする。
- 原題はラテン語。なお、ラテン語はカトリック・聖書と密接に結びついているので、多分そういうノリで選ばれたのだと思われる。
S & Cプラスチック
S & C Plastics
登録年 | 2013 | 原案 | Djoric, Ihp |
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記事数 | 大 | 翻訳率 | 低 |
運営分類 | ワールド型 | 作品分類 | 設定追加型 |
Dr_Kasugaiのメモ
- 異常多発地域“スロースピット”、およびそこに所在する財団サイト-87とその職員たちに関するカノン。
- スロースピット (Sloth's Pit) は米国ウィスコンシン州にある田舎町。ここでは物語が具現化する異常性が存在しており、噂話の超常現象や都市伝説の怪物が現実に現れる。住民たちはそれら異常と共存して暮らしている。
- スロースピットはNx-18に指定されている。Nx、すなわちネクサス (Nexus) は、異常多発都市の指定。
- 財団はスロースピットにサイト-87を設立し、関連異常の調査等を行っている。サイト-87は表向きフロント企業“S&Cプラスチック”を名乗っており、ここがカノンタイトルの由来。
- サイト-87はその性質上、他の財団サイトよりも緩めの空気感がある。サイト-87所属職員たちの日常・非日常のドラマがカノンの重要な部分を占める。
- カノン原案の発端から10年近くに渡って発展を続けており、最近も未だに新概念を取り込んだり、最新カノンと連携しながら拡大が続いている。OG43の登場以前は、こちらがEN最大のカノンだった。
- 特にOG43カノンとは関連が深く、両者は同一宇宙に設定されている。
- 最終的にカノン内ではSCP-6500の出来事が発生しており、ノー・リターンと一部重複するようになる。NRには2つのタイムラインが存在するが、S&CPはスレッショルド・タイムライン (財団が存続する) を採用している。
- ただし、"Archetypicals"シリーズはSCP-6500投稿以前に始まったシリーズなので、NR周りの話を考慮していないっぽい。
- 時代に合わせ、何度かハブを大規模改訂していたりする。
- なお、基本的にヒューマンドラマのTaleがメインなので、和訳率は低め。ただ最近は活気ある訳者が出てきたので、少しづつ和訳が増え始めた。
- 物語がカノンの基幹に据えられているため、空想科学 (パタフィジクス) との関連がある。とはいえ、こちらの空想科学は「第四の壁を破る」スタイルと言うよりは、「世界は物語の法則に支配されている」方にウェイトが置かれている……のだろうか。詳しくはI・H・ピックマンの提言を参照されたし。
関連ページ
- Canon Primer: S & C Plastics: メインライターであるIhp氏による、カノン入門。
たのしいざいだん
lolFoundation
登録年 | 2013 | 原案 | Roget |
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記事数 | 中 | 翻訳率 | 中 |
運営分類 | ワールド型 | 作品分類 | 設定追加型 |
Dr_Kasugaiのメモ
- ある強力な現実改変者の影響で、“面白おかしい”ノリに書き換えられ、狂ってしまった財団世界のカノン。
- シニアスタッフ (≒有名古参人事) は強大な現実改変能力を持った (しかしその力を自認できていない) メアリースーたちと化しており、彼らが面白おかしく過ごすために世界は改変され続けている。
- ゆえに、異常は当然のように悪用され、モブ財団職員は湯水のように消費される。一部有名アノマリーも面白おかしく暴れるだけの存在と化し、世界は完全に破綻している。
- タイトルの由来は“たのしいざいだん” (lolFoundation) という同名のスラングから。このスラングは財団創作の初期に見られた、プロフェッショナルらしからぬ粗雑で面白おかしいノリで職員たちが好き勝手やってる作風のこと。
- なお、本来の「たのしいざいだん」を現代でもやるための言い訳といった面もあるので、特に上述の設定が明示的に出てこない場合もある。
- たまに作中世界の人間が異常事態に気づくこともある。
- 「わるいざいだん」カノンのネーミング元。「(形容詞・形容動詞)+ざいだん」というスラング (?) はここから一般化した。
関連ページ
メキシコ湾
The Gulf
登録年 | 2014 | 原案 | Kate McTiriss |
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記事数 | 大 | 翻訳率 | 中 |
運営分類 | ワールド型 | 作品分類 | 設定追加型 |
Dr_Kasugaiのメモ
- 米国南部、特にメキシコ湾周辺を舞台に展開される、出来事や舞台設定を共有する作品群。目立った中核的テーマ等は存在しないので、やや取っつきにくいかもしれない。
- 財団はそれほど強力ではなく、周辺GoIと“米国南部超常組織協力条約” (SUSEOCT) を締結し、政治的な縛りがあるなか活動している。同条約に基づいて情報の取引や、訴訟が行われることもある。
- 地方・日常と密着した財団・異常。あるいはローカルな財団像。財団は地方機動部隊 (LTF) という括りで特定地域に密着した機動部隊を動かしており、彼らはこのカノンで主役的な役割を持つ。
- キリスト教との関わりが各所で見られる。特にメインシリーズとも言える『ディキシーランド・ナイトメア・マジック』、および同シリーズを中心にカノン内に登場する敵団体“ヒヤシンス修道会”関連が顕著。ヒヤシンス修道会は教皇空位主義を掲げる過激な武装カトリック教会で、プロテスタント教会を異常な手段で壊滅させたり、財団地方支部と殺し合っていたりする。
- 本来は『メキシコ湾: 炎上』というシリーズを展開する予定だったのが、序盤2本が出たきりでエタってしまっている。カノン一覧の紹介文や、カノン冒頭のプロローグは炎上シリーズのことを指しているのだが、肝心の本編が無い。おそらく炎上シリーズ自体は、米国南部で発生する同時多発的収容違反などの話だったと思われる。
- なお、実質的なメインシリーズ的役割である『ディキシーランド・ナイトメア・マジック』も未完っぽい……?
- しかし、地方に密着した財団像がウケたのか、コアな人気はある。また、SUSEOCTの設定が財団とGoIの政治的関係を描くうえで使いやすかったので、SCP記事では今もちらほら作品が書かれ続けている。
- JAGPAT (旧称PEJEOPAT) の元ネタはSUSEOCTだと思われる。1998年カノンの“メキシコ湾体制”もSUSEOCT由来なので、意外とJPカノン文化とも関係性はあるかもしれない。
- 原題はThe Gulfだが、これは米国内でのメキシコ湾の通称。
- カノン内では文章以外にもコラージュ画像・音声・動画などのマルチメディアを多用した演出を行っており、これがウリでもあったのだが、最近ではちょっとライセンス面の問題がある。
団結号を奪え
Stealing Solidarity
登録年 | 2015 | 原案 | Djoric |
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記事数 | 中 | 翻訳率 | 低 |
運営分類 | シリーズ型 | 作品分類 | 設定追加型 |
Dr_Kasugaiのメモ
- SCP-2085/ブラックラビット社、および旧SCP-2722/SCPS 団結号をベースにした、シリーズもののカノン。ブラックラビット社が財団を脱走し、団結号を手に入れようとする……らしい?
- ブラックラビット社は5人の猫耳異能少女と1人の魔法使いから構成される義勇兵的な武装集団。彼らの会話には漫画・アニメ等のジャパニーズサブカルネタがそこかしこに織り込まれている。
- SCPS 団結号は数々の世界の正常性維持機関が代々受け継いできた巨大な宇宙戦艦。
- 実は2018年のRPC騒動でSCPwikiを離れたメンバーの中に旧SCPS-2722の作者であるVon Pincerがおり、そのため団結号は一度削除されている (JPでは和訳版が保存されている)。そうして一度カノンの根幹記事が失われてしまう事態に陥ったのだが、その後Ihpが『SCP-2177 - 盗まれた団結号 (ソリダリティ)』を投稿し、一応持ちこたえた。これは旧団結号を超強化したアノマリーで、団結号を奪えカノンの後日談にあたる。
- なので、読み順としては2085→旧2722→団結号を奪え→2117がいいかもしれない。
- タグはブラックラビット社が使われているが、ブラックラビット社はどっちかというとGoIに近い存在なので、微妙にカノンの範囲とズレているかもしれない。
- なお、ブラックラビット社はおそらく、ブラックラビット隊と訳したほうがいいのだが、これで既に定着しているのでちょっと変えづらい。
- そうこう言ってたら、SCP-2085の改稿で日本語版表記がKuroi Usagi Shidanであることが判明。「黒い兎」師団か……。
- ジョリッチがメインライターであるので、このカノンもまたジョリッチバースに所属する。
朝までまっすぐに
Straight On Till Morning
登録年 | 2015 | 原案 | Von Pincier |
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記事数 | 小 | 翻訳率 | 中 |
運営分類 | シリーズ型? | 作品分類 | 別世界型 |
Dr_Kasugaiのメモ
- ある日突如として地球が消失した結果、宇宙ステーションなどにいた人類が取り残されてしまった。カノンは彼ら残存人類について描いていく。通称SOTM。
- 分類としてはスペースオペラにあたる。雰囲気は60~70年代SFを目指したらしい。
- 地球が消えてしまった要因はSCP-2047。SCP-2047元記事では地球と似た環境の異星が交換されることになっているのだが、このカノンでは荒野の星に入れ替わってしまったことになっている。
- なお、この地球消失 (大分離) 以前の人類は現世界よりも宇宙進出が進んでいたようだ。
- 財団・GOC・ソ連 (GRU)・中国 (中央調査委員会) の四大星間勢力、およびいくつかの民間勢力が存在。なお、ヴェールは一応まだある様子……?
- 財団は各惑星を探査し、新たな故郷、あるいはかつての故郷を求めて彷徨っている。その過程でエイリアンと出会うこともしばしば。
- 「ショウメン」と呼ばれる宇宙種族が人類を支援している。財団は彼らから受け渡されたアイテム (旧SCP-1822) でテレポートを行い移動している。なお、本カノンもVon Pincer主導のカノンであったこともあり、(Taleは消えなかったが) SCP-1822は削除されてしまった。一応JPには和訳版が保存されている。
- GOCやソ連はオカルト技術で超光速航行を実現している。曲がりなりにも財団バースなので、魔術や幽霊も登場する。
- ヘイムダル計画とは一部設定を共有している?
リザレクション
Resurrection
登録年 | 2015 | 原案 | thedeadlymoose |
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記事数 | 大 | 翻訳率 | 低 |
運営分類 | シリーズ型 | 作品分類 | 設定追加型 |
Dr_Kasugaiのメモ
- 異常存在の増加・激甚化に対し、財団は非公式に『プロジェクト・リザレクション』と称してかつての体制を復活させ始めた。再びアノマリーの利用やクロステストが行われるようになり、異常存在の機動部隊が再編された。リザレクションカノンは、このプロジェクト・リザレクション、特に機動部隊アルファ-9 ("最後の希望") に関する一連のストーリーを描く。
- 機動部隊アルファ-9 ("最後の希望") は、かつての機動部隊オメガ-7 ("パンドラの箱") の新バージョンであり、様々なアノマリーが徴用されている。
- 本カノンは、昔の古い財団像と、現代的な財団像を組み合わせて再構築することを目的とする。そのためシニアスタッフ等も出番が多い。
- 復興運動としての側面もあり、初期はKalininなどから批判の声もあったりした。サイトへの影響もおそらく大きく、リザレクション前後で一種のパラダイムシフトが起きている節もある。その特性上、Neo-lolFoundation (シン・たのしいざいだん) の発端の一つと見做される場合もある (参考)。
- 悲惨で絶望的な世界観“グリムダーク”に対し、本カノンは微かな希望を掴み取り暗黒時代から浮上していく“ノーブルライト”という世界観を提唱する。
- 人気のあるカノンだったが、メインシリーズは現在ほぼ更新停止の状況にある。一応、最近デッドリームースが構想を再開し、2021年末に新規作品が投稿されたりもしているが、それ以外は本編に動きはほぼ見られないのが実情か。当時のメンバーの活動停止やBANなども重い影響がありそうだ。ただし、有志によるスピンオフ作品は近年も展開されている。
- なお、デッドリームースによる最近のハブ再編で、一部記事は本編から外され“ストーリー・アーカイブ”行きになった。
- 後にCanon2020で、外伝的立ち位置にあたる『旧敵たち』と『新顔たち』の2シリーズが制作された。また、両者をクロスさせたHis Will Be Doneシリーズも後に生えている (エタりぎみだが)。これら3シリーズはメタファウンデーションと関係しており、ここ周辺でカノン再興の動きがある (本編ではなくスピンオフ側だが)。
- 旧敵たち: かつて死んだはずのバウ将軍が蘇り、敵対的GoIを束ねて“財団排除連合” (FEC) を結成。サイト-19を占領し、財団の蓄えたアノマリーを解き放ち始めた。これに対し、財団は10年前に死刑宣言を出されたダン博士 (SCP-096で登場。とにかく頭が回るが、かつてその危険性を実証するため、意図的に096を脱走させた前科がある) を釈放。緊急時脅威戦術対応機構 (ETTRA) を結成してFECに対抗する。ETTRAやFECの事件については、著者が共通することからOG43やノーリターンカノンにも引き継がれている。
- 新顔たち: インシデント・ゼロの後、イエローストーンでは現実変動の問題が再浮上していた。プロジェクト・リザレクションを担当するライト管理官は機動部隊アルファ-9の別働隊を結成し、サイト-θで問題の調査に向かう。
- His Will Be Done: バウ将軍は最期にSCP-093の元凶である“彼”を基底世界に差し向けてきた。これに対し、旧敵たちのダン博士らと、新顔たちで集められた新メンバーたちが立ち向かう。
- 翻訳率はそれほど高くなく、和訳も序盤の作品に集中している。他方、シニアスタッフや古参オブジェクトが活躍する関係上、それらが好きな層からの注目率が高く、意外とサイト外でもそういう層では知名度がある。
- 主にメインライターであるthedeadlymoose氏により、サンドボックス上に多数の関連ページが作成されている。こちらがプロジェクトハブ。
- 当時はサイトフォーラム上に質疑応答スレッドがあったのだが、こちらは現在停止している。
- SCP International (各支部のスタッフを中心とした国際交流サイト。後に閉鎖され、SCP-INTに機能は移った) において、“インシデント・ゼロ”に支部記事の描写を入れたいとのことで、DrClefがスレッドを建てて使用していい記事を募集していたことがある。実際、インシデント・ゼロ Part4にそういう描写が登場した。なお、インシデント・ゼロのタイムライン再構築に伴い、支部ナンバーが作中でも作られたという扱いらしい。
- 実はリザレクション以前にも、クラシカル・リバイバルシリーズという、よく似た試みの合作シリーズが存在した。こちらは旧財団バースを現代的に再構築しようとするもの。なお、当時カノン制度は無かったので、クラシカル・リバイバルはカノン化されてないまま活動停止した模様。
- インシデント・ゼロ周りのメモ
- ブルーム/ソーン: イエローストーン、SCP-2000の下にある、もう一つの世界再起動装置 (古代文明かなにかに由来するらしい、人為的なCK発生機)。
- ブルームの研究中、事故で誤動作を起こしたらしく、CK-クラス: 再構築イベントが発生。複数のタイムラインが接近し対消滅を発生させる。これによるタイムラインの完全消滅 (ZK-クラス: 現実崩壊シナリオ) を回避するため、財団はΩ-7 (チームアベル、チームアイリス) を派遣。先行したチームアベルはアベル含む大部分が死亡。
- アベルが死後蘇生し、イエローストーン付近のエリアで収容違反を起こしつつ、イエローストーンの下へ再度向かう。これが機動部隊Ω-7事件記録の (カノン内での) 真相らしい?
- カインとアベルがブルームを起動し、タイムラインを再構築。SCP-2000が使用不能となる?
- インシデント・ゼロはおそらく、「初期記事群の設定分裂を一回整理するための処置」兼「Ω-7事件記録の再構築」……なのだろうか? 以後、財団の姿勢は一時硬化するようだ。
AIAD
AIAD
登録年 | 2016 | 原案 | LurkD |
---|---|---|---|
記事数 | 大 | 翻訳率 | 中 |
運営分類 | テーマ型/ワールド型 | 作品分類 | 設定追加型 |
Dr_Kasugaiのメモ
- 財団IT部門下位組織・人工知能適用課 (通称AIAD) と、そこの人工知能たちのカノン。
- AIADが開発した人工知能は人工知能徴募員2 (AIC) と呼ばれ、名前の後ろに.aicの拡張子が付く。AICは財団施設の運営、シミュレーション、電脳アノマリー関連試験などに使われている。
- また、Κ-10 ("スカイネット") という電脳領域専門の機動部隊が存在し、この構成員は全員AICである。なお、スカイネットとはターミネーターシリーズで人類に反乱を起こす人工知能のこと。もっといい名前は無かったのか (まあ、スカイネットが登場したきっかけである、2016年機動部隊コンテストのシリーズはあるAICが反乱を起こす話ではある)。
- また、壊れた神の教会のうち、インターネットとバーチャルスペースを重視する教派「マクスウェリズム教会」がカノン内のもう一つの主役として活躍する。マクスウェリズム教会関連の設定はAIAD関係で強化された。
- 人工知能関連の話を動かすうえで便利なので、あちこちから参照されやすい。人工知能が出るだけであまりカノンと関連が深くない記事も所属していたり、あるいはAIAD非所属だが設定を引っ張ってきている記事がちらほらある。
- 例えば一時期界隈内を風靡した財団系VTuberのEve.aicは、AIADカノンから一部設定を借用している。
- 『警報! 封鎖開始!』から連なる『オリジナルAIADシリーズ』は完訳済かつ読みやすいので、けっこう初心者向き。
- 一方、機動部隊Κ-10に関するもう一つの重要シリーズ『Hello World』シリーズは未翻訳。2016年の機動部隊コンテストで出てきたΚ-10関連作品は訳されてたり訳されてなかったりするので、今後の和訳拡充に期待したい。
- Canon2020で新シリーズが投稿されるとともにハブデザインが一新され、よりサイバーチックな見た目になったりした。Canon2020で制作された新シリーズ『Limited Memory』は現在序盤のみ和訳されているが、ここ関係を中心にメタファウンデーションと繋がりがある (具体的には、同シリーズに登場するネイサン・ヴァリス博士が、SCP-INTEGERに名前を奪われる前のプレースホルダー博士だったりする)。使い勝手がいいので、割とMetaF関係でもAIAD関係の設定は頻出。
- ENのIRCチャット・Discordチャットで使われるBotはAIAD関連の名前が使われがち (むしろ当初はその名称をこっちで使ったのかも?)
- TIPS: クロムの数字台詞は上にマウスカーソルを合わせるとデコードされた文章が出てくる。
ゴルゴタの丘
On Mount Golgotha
登録年 | 2016 | 原案 | WrongJohnSilver, psul |
---|---|---|---|
記事数 | 中 | 翻訳率 | 低 |
運営分類 | シリーズ型 | 作品分類 | 設定追加型 |
Dr_Kasugaiのメモ
- SCP-012を中核に、様々な音楽アノマリーを扱うゴシックホラーカノン。ややラヴクラフト味がある。
- SCP-012の謎と陰謀をめぐるメインシリーズがあるが、こちらは第2部序盤のアラガッダに向かうところでエタっている (一応psul氏のサンドボックスに書きかけの続きはある)。
- 本編はSCP-012の謎を探るエマ・スターク研究員と、機動部隊イータ-11 (“獰猛な獣たち”) の視点を中心に展開する。
- Canon2020では、第2部の続きを勝手に描くサブシリーズが生えたりもした。こちらも未完の気がするが。現在は、SCP-012や音楽関係の単発記事がここにリンクする程度の扱いが多いかもしれない。
- 2015年のフォーラムスレッド「New Canon Idea: On Mount Golgotha」が発端。ここのポストにカノン全体のスポイラーがある。
- SCP-012は聖アラガッダへの讃歌。楽譜を完成させ、適切な異常楽器 (SCP-2458等) で演奏すると、世界に根本的変化が生じる。「悔い改めた」 (ディスマス) なら聖アラガッダの降臨が、「悔い改めていない」 (ゲスマス) なら聖アラガッダの分散が生じるらしい?
- ヤルダバオートを究極の身体、メカーネを究極の精神とするなら、聖アラガッダは究極の魂魄とのこと。聖アラガッダは時間と感情、そしてその交差点である音楽に通じる。そして都市の方のアラガッダは、この神に因んで命名されたらしい。
- 既に一度讃歌は演奏されているが、SCP-2402により世界ごと巻き戻されている。このため、人々はSCP-012を完成させようと試みるし、その完成に近づくにつれて関連概念が同時多発的に現れる。
- ゴルゴタの丘はキリストが処刑された場所。SCP-012の楽譜に書かれていたタイトルは『ゴルゴタの丘で』だった。ゴルゴタでのキリストの処刑と、その際に共に処刑された二人の盗賊 (ディスマスとゲスマス) のモチーフはカノン内で頻繁に登場する。なお、ハブ冒頭の文章はレイ・チャールズの発言の改変らしい。
関連ページ
- psul's Author Page: psul氏は本カノンのメインライターの片割れ。彼の書いたゴルゴタ関連作品の解説が掲載されている。
第三法則
Third Law
登録年 | 2016 | 原案 | GreenWolf, A Random Day |
---|---|---|---|
記事数 | 大 | 翻訳率 | 中 |
運営分類 | ワールド型 | 作品分類 | 設定追加型 |
Dr_Kasugaiのメモ
- 超常技術と超常コミュニティの発展史を取り巻く巨大カノン。ジャンルとしては (普段のSCP創作以上に) SF、アーバンファンタジー。「本質的に超常の存在は理解可能であり、科学技術に還元することができる」という思想的コアに基づいている。
- 設定面・世界観が統一された作品群としての性質が強く、メジャーカノンとの差異はあまり見られない。特に設定は徹底的に練られ統一されており、それをまとめた巨大な資料集がハブに付随している。とはいえ、支部作品では設定に隔たりが生じることもあるが。
- このため、第三法則発の設定がメジャーカノンや他カノンにも広まったり、あるいはメジャーカノン発の設定が第三法則で深堀りされる機会が非常に多く、設定産出・深化の一大拠点として、サイトコミュニティでの重要性は非常に高い。
- 特に近代超常史、パラテクノロジー、超常コミュニティを扱う記事やカノンを執筆する場合、このカノンが参考にされることが多い。第三法則の資料集を先に読んでおくと、最近の財団世界観を把握するうえでかなり有用だったりする。
- 世界各地にはいくつか、超常技術が公然と使用され、異能者や亜人種が共存し、GoIが大手を振って活動する秘密都市があるとし、それらを核として超常コミュニティが存在するという前提がある。こうした超常コミュニティの概念は第三法則に限ったものではないが、SCPverseの世界観を従来の閉鎖的なものから、世界の裏側にある「もう一つの巨大な世界」へと拡張するうえで、第三法則の果たした役割はそこそこ大きいのではないだろうか。個人的には、リザレクションとともに、最近のSCPverse形成に大きな影響を与えたパラダイムシフト枠と言えると思っている。
- また、独特の外連味も特徴である。科学と魔法が共存し、妖精や幽霊が異次元都市を行き交い、治安の悪い地区では多次元ギャングが旧ソ連のレーザーガンで武装している……といった具合。第三法則ではSCPの怪異性よりも、SF性・アーバンファンタジー性により着目するため、全体的に胡乱度が高め。特にサイバーパンク都市・ユーテックを舞台にした『スピード・デーモン』シリーズでは、外連味が全開で発揮されている。
- パラテクノロジーや超常史を扱う都合上、プロメテウス研究所とは密接な関連があり、半ばカノンの主役と言ってもいい。プロメテウスの設定はここで大きく掘り下げられ、初期の「既に滅んだ謎の企業」から抜本的に見直された。スリーポートランドやユーテックなどもこのカノンで掘り下げられた概念 (スリーポートランドについては姉妹カノンである『あのヨレハマツの林』でも掘り下げられている)。
- タイトルの第三法則は、SF作家クラークが唱えた法則の1つ、「高度に発達した科学は魔法と見分けがつかない」から。
- 2022年、第三法則カノン専用のDiscordサーバが設立された。ハブページの招待リンクから参加可能。
- かつてはIRCチャンネル: #Apotheosisで議論していた。現在こちらは非推奨になっている。
- 第三法則カノンをどこから読み始めるかについては、ハブの「初心者向け」欄を参照。また、JPではTark_IOL氏が自身の著者ページに初心者向けの読み順をまとめてくれているので、こちらも覗いてみるといいだろう (ページ下、「布教枠: 第三法則スターターセット」タブ)。
関連ページ
- Canon introduction: third law: SCPDに投稿されている、第三法則カノンの入門。
- 第三法則 公式Discordサーバ
ヘイムダル計画
Project Heimdall
登録年 | 2017 | 原案 | Hornby |
---|---|---|---|
記事数 | 小 | 翻訳率 | 高3 |
運営分類 | テーマ型/シリーズ型 | 作品分類 | 設定追加型 |
Dr_Kasugaiのメモ
- 敵対的地球外生命 (HEs)、つまりはエイリアンの侵略に備えた財団のプロジェクト、ヘイムダル計画に関するカノン。
- あまり記事数は無いが、最初期の宇宙関連合作ということで、後の宇宙系カノンなどから参照されることがチラホラある。また、今でも (作中に外宇宙文明が登場するということで) 関連記事がごく稀に投稿されている。
- 2012年にHornby氏が建てたスレッド、「A New Collab(?)」が発端。同年中に氏によりハブが作成され (当時はカノン制度がなかったため、プロジェクトカテゴリだった)、『ヘイムダル計画 − プロローグ』『We Have Dismissed That Claim』の2本のTaleとともに封切られた。後の2017年、ヘイムダル計画はカノンに再分類された。
- ヘイムダルは北欧神話の神であり、神の国アースガルズと人の国ミズガルズを繋ぐ橋の見張り役である。橋を渡って巨人の軍勢が攻めてきた時に、彼は角笛を吹いてラグナロクの始まりを告げるとされる。なお、この話は先のプロローグTaleの末尾でも言及されている。
クールな戦争2: お前の墓から来たるルイス
Cool War 2: Ruiz From Your Grave
登録年 | 2017 | 原案 | Randomini |
---|---|---|---|
記事数 | 中 | 翻訳率 | 低 |
運営分類 | テーマ型? | 作品分類 | 設定追加型? |
Dr_Kasugaiのメモ
- 特殊枠。主にRandomini氏の個人カノンとして"Acidverse"というものがあるのだが、これの拡張コンテンツのようなカノン。
- ただし、肝心のAcidverse周りがJPでは全然翻訳されていないので、必然的にこのカノンが何なのかは我々にはわかりづらい。
- 元々Acidverse内のシリーズとして『クールな戦争』というTaleシリーズが存在した。これはルイス・デュシャンを主人公とした、AWCY?の連作である。
- クールな戦争の完結に伴い、Randominiは2014年のエイプリルフールに『クールな戦争2』と題して、面白エピソード名だけが大量に羅列されたページを投稿。しかし後にページ内のタイトルを使って実際にいくつか記事を書き出し、他の著者もそれに追随し始めたことで、2017年にとうとう本物のカノンにまでなってしまった。
- 現在のクールな戦争2は、予め用意されたタイトルから記事を執筆するチャレンジ企画となっている。参加作品の内容は、Acidverse (特にクールな戦争) と関連するものも多い。異常芸術との関係があることが推奨されているため、最近ではシンプルにアナート関係程度の記事が書かれることが多いか。なお、特に何とも関連がなく、タイトルチャレンジだけ実行している例外的作品 (SCP-4066) も存在する。
- Randominiは『クールな戦争』ネタを気に入っているようで、例年擦り続けている。クールな戦争Ⅲというノベルゲーもどきが砂箱に投稿されていたり、クールな戦争Ⅳハブを新たに生やしたり、クールな戦争XXXみたいなのがAcidverseハブに列挙されていたり。
- AcidverseやRandomini作品はしばしば口語的な文体やナンセンスなノリが出てくるため、その影響でクールな戦争2も若干そういう雰囲気を纏っているフシがある。
- 副題の"Ruiz from Your Grave"は1992年の楽曲、"Rise from Your Grave"の捩りだろうか? この楽曲を制作したバンドは、"Acid house"という音楽ジャンルを生んだことで知られている。
- なお、最初のクールな戦争2参加作品はクールな戦争シリーズ関連ではなく、Acidverse内の別シリーズ (Learning Alphabet) 関連の作品だったうえに、その内容も男性器をノームに盗まれ、追いかけて男性器チャンバラする内容だった。酷い。
ドレッド&サーカス
Dread & Circuses
登録年 | 2018 | 原案 | DrChandra |
---|---|---|---|
記事数 | 大 | 翻訳率 | 低 |
運営分類 | ワールド型 | 作品分類 | 設定追加型 |
Dr_Kasugaiのメモ
- ハーマンフラーが不気味サーカスの団長を辞めさせられ、イッキィが新たな団長に就任したカノン。
- 不気味サーカスの新解釈、および掘り下げカノン。だがメインライターがライターボットだったこともあり、現在では不気味サーカス関連記事の大部分をドレッド&サーカス関連記事が占め、実質的なメジャー路線と化している。
- このカノンの不気味サーカスは、かなり強力な力を有するが、それをエンターテイメントに向けた集団として描かれる。
- 不気味サーカス周りでは“クラウン” (≒ピエロ) が通常のワードとちょっと意味合いの違うタームだったりするが、特にこのカノンにおいては、クラウンは明確に人外のアクターを指すタームとして使われる。
- この素晴らしき世界とは実質的に姉妹カノン状態で、重複箇所が複数存在する。他にも同時期に勃興したものを中心に、いくつかのカノンやシリーズと繋がりがあったりする。
- Taleが大部分を占めるため、そちらの翻訳率は高くないが、SCP系作品はそこそこ翻訳されている。メインシリーズの翻訳は今後に期待したい。
- JPでも、主にハブとSCP記事から読み取れる情報をベースに少数ながら関連記事が寄稿されている。
- なお、タイトルは古代ローマの格言、breads & circuses (パンとサーカス) の捩り。
- 世界観
- フラーは表向き引退したとされているが、実際にはイッキィとマニーによってSCP-3001に追放されている (A Real Humdinger)。その後彼は再度現実に舞い戻ってきた (There Are No Strings On Me) が、最終的にはSCP-3440に繋がれた模様。とはいえ、フラーは再度ここから脱走しようとしている。
- イッキィは元人間の女性クラウンで、フラー追放後は二代目団長を務めている。なお、団長が途中から女性に変わっているという設定自体は、不気味サーカス原作者のPeppersGhost氏が書いたSCP-2094に由来する。
- その他の不気味サーカス登場人物: マニー (逆さ頭の男) は現在イッキィのマネージャー的役割。ロリィはイッキィの彼女 (レズビアン) で、自由奔放な性格。他には何人かネームドのクラウンや既存オブジェクトが登場する。
- MC&Dからは、不気味サーカスに派遣された新人社員のヴィクター・チャンと、アイリス・ダークが主に登場する。特にアイリス・ダーク関係は『ひかめくもの総て』シリーズとしてまとめられており、本カノンはMC&D掘り下げとしての要素も有する。
- カレイドスコープはかつてフラーが構築し、現在不気味サーカスが所有している装置で、任意の場所への“道” (ポータル) を形成することが可能。この装置は作中で頻繁に登場する。
- ハブの掲載区分
- 前座: 過去編。Headliningの一話である"Former Assets"以前の作品。
- Headlining4: カノンのメインストーリー (連載中)。新団長イッキィ、その彼女のクラウン・ロリィ、マネージャー的存在のマニー、およびMC&D社からサーカスに派遣されているヴィクター・チャンらを主な登場人物として展開される。
- Special Attractions: メインストーリー以外のシリーズもの。
- The Show Must Go On: Reddit上で連載されているシリーズ。外部作品"The Harrowick Chronicles"とのクロスオーバー。
- It's A Wonder™ful Life: 『この素晴らしき世界』カノン、Vend-a-Friendシリーズ内におけるクロス部分。
- Halloween Spectacular: Fuller & The Factory Funtime Facility: フラーとファクトリーに関するシリーズ。
- About Our Founder: フラーの出自。
- Dumbass Lesbian Clowns: サーカスに入ってきたキャシーの話?
- Rides and More!: 余興は関連SCP記事、宣伝用資料は関連するサーカスのGoIフォーマット。スポンサー欄はカノンに隣接する作品群。
全ての戦線で戦え
War On All Fronts
登録年 | 2018 | 原案 | stormbreath |
---|---|---|---|
記事数 | 中 | 翻訳率 | 中 |
運営分類 | ワールド型? | 作品分類 | 設定追加型/滅亡型 |
Dr_Kasugaiのメモ
- 1988年の怪獣ワニイカの出現を起点に、関連する出来事を描いていくカノン。貴重な怪獣もの。
- ワニイカは恐竜めいた上半身に、5本の触手を備えた下半身を持つ巨大生物。聖性を有し、炎を吐く。GoIごとに異なる名称で呼ばれる (が、最近はそうでもなくなってきたかもしれない)。
- 1988年、ワニイカがNx-03 “ハイ・ブラジル”を襲撃。戦闘の結果、怪獣は打ち倒したが、ハイ・ブラジルは壊滅状態に陥った。これがカノンのスタート地点となる。
- カノン内に3つの主要サブカノンを有し、それぞれ出来事 (とタイムライン) が異なっているという、特徴的な運営スタイルを持つ。
- 『学問』: ハイ・ブラジル襲撃後、それ以上怪獣が現れることが無かったサブカノン。様々なGoIにより、ワニイカの死体の研究や、卵の密売などが行われているほか、被災したハイ・ブラジル難民などが描かれる。
- 『黙示』: 2018年終末コンテストで追加されたサブカノン。怪獣が異世界からやって来ているとし、その世界に財団が踏み込んでしまったことをきっかけに膨大なワニイカの軍勢が基底現実にやって来てしまい、滅びるまでを描く。アポカリプスもの。
- 『復活』: 2020年カノン復興コンテストで追加されたサブカノン。古来より世界各地には様々な怪獣が眠っていたとし、ワニイカを蘇生させた影響でそれら怪獣が一斉に目覚めて活動開始した世界において、迫りくる滅亡に抗う人類を描く。本サブカノンでは、KEYプロジェクト (財団による巨大人型ロボット兵器の計画) が登場しており、どことなくパシフィックリム感がある。また、このサブカノンでは当然ながらヴェールが失われる。
- 『復活』シリーズの登場を機にハブが再編され、本カノンは怪獣とのドンパチを基幹テーマに据えるカノンだとして再定義された。基本的には1988年のワニイカの話を基盤に置くことが暗黙に求められるものの、この定義改訂 (そしてサブカノン制の本格的な導入) によってより柔軟な作劇が可能となった。
- 『学問』はメジャーカノンとの差異が少ないので、ここだけなら設定追加型と見なせる。実際、この出来事はいくつかのカノン外記事からも参照されている。ただし他2つのサブカノンについては別世界型に該当する。
- 特に『復活』サブカノンにおいて、怪獣を指すタームとしてLSA (大型侵略者) が使われる。なお、復活ではワニイカ以外にも多様な巨大生物が登場し、放浪者の図書館の“蛇”もその一体である。
- 元々は、ハイ・ブラジル破壊とワニイカについて色々なGoIの視点から見ていくという趣旨のカノンであった。そのため初期はGoIF率が高く、またGoIごとに怪獣を異なる名前で呼んでいた。
関連ページ
- Every GoI/Kaiju Attack: プロジェクトの初期構想に使われていた共有ページ。当初はIRCの#kaijuチャンネルで議論が行われていた模様。同様にDoomsday2018の際のコラボページもある。
ボトルシップ
Ship In A Bottle
登録年 | 2018 | 原案 | thefriendlyvandal |
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記事数 | 小 | 翻訳率 | 高 |
運営分類 | テーマ/ワールド型 | 作品分類 | 設定追加型 |
Dr_Kasugaiのメモ
- コンドラキ博士がAquafinaブランド (天然水) のペットボトルに男性器を詰めて抜けなくなったことから始まる作品群。端的に言って狂っている。
- ギャグ系カノンだが、ハブではあくまで人間の愚かしさを探求するカノンだと主張し、また過激なおふざけはたのしいざいだんでやれとも書かれている。
- このカノン内において、クレフとコンドラキは交際している/ないしは交際していたものとされる。それもけっこうラブラブで描かれることが多い。ハブ曰く、『これはカノンの存在をどうしても、どうしても許せない一人のホモフォビア野郎への当てつけ』らしい。
- 通称ボトルディック。なお、実際にこうした行為をするのは危険なのでやめるべきだ。実際過去にこれをやって陰茎が壊死を迎え、切断することになった事故があった。JPでやった人はいたが (無事抜けたようで何より)。
- なお、久々にシニアスタッフに脚光をあてようと試みたカノンでもある。
- カノンに登場するキャラクターたちは普段メジャーカノン/他カノンで悲惨な目に会う人が多かったりするので、実はボトルシップには『悲惨な作品の学パロ』的な癒やし的役割があったりする。でも前提条件が無茶苦茶すぎる。どっちかというと掲示板で流行った往年のクソSSとかの類ではないか。
- 活発な訳者が現れたため、現在和訳が大変充実している。とりあえず、セカンド・デート→サード・デートはぜひ読もう。
- なおその前提的に下ネタやカップリング要素に突っ込んでいる記事が多く、アダルトタグ率が高い。でも行為描写はほぼ無いカノンなので安心してほしい。
- トチ狂った前提のギャグ系カノンということで、ギャグ色の強いカノン/シリーズなどが出てくるたびに引き合いに出される。
- なお、Shipには船という意味の他にも、relationshipと掛けてBL的な「CP」を指すスラングとしての意味もあったりする。つまりボトルの関係的な……?
- 当初、ハブにはカノン成立経緯の説明も掲載されていた (rev.8まで)。それによれば、thefriendlyvandal氏が「セカンド・デート」を執筆したところ、それを嫌った人物がTumblr上で氏に粘着・攻撃。クレフにも飛火したようだが、それに対して彼が「サード・デート」を投稿し、そのままボトルシップが流行していったらしい。実際、初期作品群がリレーTaleめいていたのはそういう事情もあるのだろう。なお、内容がややセンシティブであること (要するに外部コミュニティでの脅迫から始まったカウンターミームである)、攻撃的人物との応酬が各発言のリンク付きで語られていたことなどから、成立経緯部分は不評で削除された。後にthefriendlyvandal氏が引退する際、Tumblrでの発言の大部分を削除し、URLも変えてしまったので、当時の毒マロ抗争劇はもう確認できない。
関連ページ
- 書を捨てよ、ペットボトルに入れよう。: 0v0_0v0氏による実録エッセイ。
- 孤独が生んだ悲劇 50歳男性 ペットボトルからペニスが抜けなくなり切除(中米)
- 泌尿器科紀要: ペットボトルによる陰茎絞扼症の1例
あのヨレハマツの林
Those Twisted Pines
登録年 | 2018 | 原案 | Jacob Conwell |
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記事数 | 大 | 翻訳率 | 低 |
運営分類 | ワールド型 | 作品分類 | 設定追加型 |
Dr_Kasugaiのメモ
- 米国西海岸付近を舞台にする、設定・プロットを共有した作品群。メキシコ湾等と同系統。
- スリーポートランドやアンダーソン・ロボティクス、WWSなどを掘り下げる。特にAR社はこのカノンの主役枠として、社の勃興から衰退、新生までの流れが長大な物語としてカノン内で描かれていく (というかAR関連記事の大部分がこのカノン所属である)。WWSもけっこうこのカノンと関係が深い。
- 第三法則とは姉妹カノンであり、両カノンに同時所属する作品もそこそこ多い。一方で一部の設定が食い違っており、例えば第三法則ではAIは希少でAIADも無いとするが、あのヨレハマツの林ではAIはそこそこ一般的でAIADもある。
- 財団側のアクターとしては、主にサイト-64とその職員たちが活躍する。
- 大部分がTaleなので、そのあたりの翻訳率は低い。和訳記事の大多数はSCP記事。
- なお、原題のTwisted Pinesとは、米国西海岸に生育しているコントルタマツの通称である。(なので、『あのコントルタマツの森』あたりが適切な訳題ではないかという意見もある)
FattyAcidのメモ
財団錬金術部門
The Foundation Alchemy Department
登録年 | 2018 | 原案 | DrMagnus |
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記事数 | 中 | 翻訳率 | 低 |
運営分類 | シリーズ型 | 作品分類 | 設定追加型 |
Dr_Kasugaiのメモ
- 財団科学部門 錬金術課、通称「錬金術部門」に関するカノン。
- 反ミーム部門と近い形式の部門系カノン。メインストーリーが現在連載中。
- 錬金術部門は財団内で軽んじられているが、実際にはかなり重要な存在である。錬金術バトルや錬金術学校、幻獣なども出てくるので、カノンのノリはファンタジーアクションと言えるかもしれない。半分ぐらいハリポタ。
- 錬金術を封じる“大封”と呼ばれる封印の結果、真っ当な錬金術は限られた者のみが使えるようになっている……らしい。
- アラガッダ・緋色の王に関して、ちょっと解釈が独特かもしれない (特にメインライターであるDrMagnusの解釈)。
- ほぼTaleなので、やはり翻訳率は低い。
死の終焉
End Of Death
登録年 | 2018 | 原案 | チーム"死にたくなぁい" |
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記事数 | 大 | 翻訳率 | 高 |
運営分類 | テーマ型/シリーズ型 | 作品分類 | 別世界型 |
Dr_Kasugaiのメモ
- ΩK-クラス: “死の終焉”シナリオの発生により、人類含む全生命が死ねなくなってしまった世界を描くカノン。
- この不死化現象はSCP-3984に指定されており、それによれば死ねないと言うよりは、神経活動が停止不能になっているといったほうが近い。なので異常な手段を使わなければ眠ることもままならない (が、流石に睡眠不可は影響が大きいので、記事によっては設定がオミットされる場合もある)。
- メインシリーズが存在し、2章のサブストーリー (バイオレット・メスムル博士の研究) を除けば完結済・完訳済。このストーリーでは、死が死んだ世界の状況、何故死が死んだのか、この世界でどうすれば死ねるのかの話が展開される。
- また、メインシリーズ以外にも、単発作品・関連シリーズが多数存在する。
- 2018年 終末コンテスト 第2位。ただ、そのシンプルな前提から広く人気が出たため、コンテスト優勝で同じくカノン化したアポセオシスよりも知名度と規模はどんどん大きくなっていった。
- JPでも極めて高い知名度と人気を誇っており、If系カノンの代表格として名を馳せている。
- 財団は不死化した世界を新たな正常と認め、その世界での不便を改善するために、一部パラテクノロジーや要注意団体が表に出ることを許している様子である。とはいえヴェール自体は存続しているようだ。
- なお、何故か当然のようにプロメテウス研究所が生き残っている。この影響でJPでもプロメテウスが生き残っているカノンがちらほら出てきた。
- 2020年3月〜6月にかけて、SCP-JP公式Discordサーバの#死の終焉チャンネル (現在CLOSED) で議論・考察が行われていた。当時はちょうど、JPで死の終焉カノンの創作が盛り上がっていた時期である。
この素晴らしき世界
What a Wonderful World
登録年 | 2018 | 原案 | DarkStuff |
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記事数 | 大 | 翻訳率 | 低 |
運営分類 | ワールド型 | 作品分類 | 設定追加型 |
Dr_Kasugaiのメモ
- ワンダーテインメント博士掘り下げカノン。このカノンではワンダーテインメント博士は代々受け継がれる称号であり、同名の企業の代表として機能する存在だと設定されている。
- ワンダーワールドなる異空間上にファンタジックな都市を有し、ワンダーテインメント社の本社はそこに置かれているとされる。
- 過去から現代、そして未来のワンダーテインメント史を描くカノンと見てもいいかもしれない。
- 全体的に楽しげな様子だが、Vend-a-Friendシリーズは些か暗め。
- ドレッド&サーカスカノンと一部重複している。また、WWS周りでねじれた松の木とも重複する箇所がある (具体的にはStories My Dad Told Meシリーズが2カノンを跨いでいる)。
- 大部分がTaleなので翻訳率は低い。
- カノンタイトルについては、ルイ・アームストロングの楽曲『この素晴らしき世界』 (What a Wonderful World) とワンダーテインメント博士が多用する"wonder"、および作中メイン舞台となるワンダー・ワールド!™を掛け合わせての命名か。
関連ページ
- ワンダー・ワールド調査資料: 簡易資料集。
アポセオシス
Apotheosis
登録年 | 2018 | 原案 | チーム"賢しい紳士達" |
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記事数 | 小 | 翻訳率 | 高 |
運営分類 | シリーズ型 | 作品分類 | 滅亡型 |
Dr_Kasugaiのメモ
- SCP-3396の影響で人類がどんどん異能を持ったミュータントと化していき、文明・秩序が崩壊していく世界のカノン。
- SCP-3396は異次元から現れた神格であり、木とも虫とも形容できぬ奇っ怪な姿の本体部分がモハーヴェ砂漠に顕現している。この本体からは触れると生物を超進化させる液体が分泌されている。
- この液体 (ブルーマター) に接触すると青緑に光り輝く器官が現れ、強力な異常能力を手に入れる。更に感染者の器官からもブルーマターが産生され、そこからも感染が拡大していく。
- 結果、感染者が急増。全世界的にミュータントが発生し、治安は壊滅状態に陥る。当然ヴェールも維持できない。財団はこれら人類を掃討し、本来の正常性を取り戻そうと交戦を続けており、影響者 (後に人類の大半となる) をSCP-3731に分類した。
- どうもこの進化を齎した神はかつての創造神であるらしい。神いわく、“栄えよ”とのこと。
- アポセオシスとは神格化の意。なお、本カノンとは別に第三法則内に同名のシリーズがあるのでちょっとややこしい。こちらは現在、神格化シリーズとして訳し分けられている。
- 2018年終末コンテスト優勝。しかし、既にストーリーラインが完成されていたこと、発展させづらい構造であることから、カノンとしてはあまり参加者は出なかった。
- 終末コンで投稿された作品群でメインストーリーが構成されており、それとは別にサブストーリーも投稿できるスタイル。
- SCP-3731内に年表がまとめられているので、読解・執筆時はそちらが参考になるかもしれない。
- このミュータント化は奇跡論的・魔術的な性質を持っており、“魔法”のような呼称で言及されることもある。
- なお、メインストーリーの終盤でアポセオシスの名を冠するKクラスシナリオが登場するが、ミュータント急増による文明崩壊はTPK-クラス: 奇跡論的増殖シナリオであり、別物だったりする。やや紛らわしい。
死人の手札
Aces and Eights
登録年 | 2018 | 原案 | Doctor Cimmerian |
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記事数 | 中 | 翻訳率 | 低 |
運営分類 | テーマ型~ワールド型 | 作品分類 | 別世界型 |
Dr_Kasugaiのメモ
- 西部劇化した財団世界のカノン。見慣れた職員やアノマリーがガンマンになったりしている。
- 舞台は西部開拓時代 (19世紀頃) のアメリカ。硝煙! 荒野!
- If展開であることを補強するためか、微妙に史実から歴史が変わっている。南北戦争の決戦となったゲティスバーグの戦いにおいて (史実では北軍が勝つところを) 南軍側が勝利した結果、南軍側に有利な条件で終戦し、その結果としてリンカーン大統領も暗殺されることなく職を辞した。
- この世界に財団は存在しない。ただし、この世界のUIUが若干似た立ち位置なのかもしれない。
- テーマ型に近いと思うのだが、一応ハブに簡易設定集があり、設定の衝突を避けるようなシステムにはなっている。
- 初期5作のタイトルがいずれも既存楽曲の歌詞から取られていたため、本カノンでは作品タイトルを歌詞からつける慣習がある。
- 2017年歴史コンテストで投稿されたTale "Now Hollow Fires Burn Out To Black And Lights Are Guttering Low" が全ての始まり。未翻訳だが。
- EN (やFR) では高い人気を誇り、下位シリーズなどもあるのだが、基本古めかしいTaleばかり揃うので、JPでは現状、全くと言っていいほど和訳されていない。
- 死人の手札とは、黒のエースと8のツーペアで構成されるポーカーの手札。西部開拓時代のガンマンであったワイルド・ビル・ヒコックが暗殺された際の手札として知られている。
アド・アストラ・ペル・アスペラ
Ad Astra Per Aspera
登録年 | 2019 | 原案 | NatVoltaic |
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記事数 | 大 | 翻訳率 | 低 |
運営分類 | ワールド型 | 作品分類 | 別世界型 |
Dr_Kasugaiのメモ
- 通称アド・アストラ、アドアス、AAPA。
- 人類が地球を捨て、宇宙に乗り出していくまでの過程を長大なスパンで描く大型カノン。
- 実は人類の宇宙進出過程の話がメインで、実際に人類が完全に宇宙生活を始めて本格的なスペースオペラになるのは結構後半の話だったりする。序盤だけなら設定追加型に近い。
- ED-Kクラス: “レテ”シナリオの発生で人類は地球に居住不能となり、宇宙への脱出を余儀なくされた。このシナリオはSCP-3848の引き起こす、局地的な概念消失現象 (ED-K“レテ”イベント) が大量発生することでまともな社会生活が困難になるというもの。
- また、序盤〜中盤にかけてヴェールが崩壊しており、壊された虚構カノンと一部重複している。このため、超常技術はある程度一般化しており、地球脱出後もFTL/超光速航空などが民間で利用できる。
- 後発の巨大カノンだけあって、壊された虚構カノンの他にも、第三法則など他カノンの設定をそこそこ多く取り込んでいる。
- もちろんエイリアンも登場する。母性を失った異星種族、タロニューなどは出番が多い。
- メインライターが同じなため、第二ハイトス教会 (正確には彼らが崇拝する宇宙規模の宗教・オルトサン) にそこそこ出番がある。オルトサン信者は宇宙共通語としてオルトサン地球外言語 (OEL) を喋るので、星間活用しやすい。後はパターンスクリーマーもちらほら出てきたりする。
- ENでは一時期流行していたが、最近は沈静化している。CNでも高い人気があり、太陽が消失したIfを描く、独自の内部シリーズを抱えていたりする。
- JPでの翻訳率はあまり高くないが、熱心なファンがいることもあり、知名度はそれなりに高い。なお、ハブの翻訳は一昔前のものなので、いずれ更新が必要ではある。
- アド・アストラ・ペル・アスペラとは、ラテン語で「艱難を経て星へ」「困難を通じて天へ」といった意味のフレーズ。
- IRCチャンネル: #aapa。批評等はここでしているらしい。とはいえ、今はメインライターが活動停止しており、勢いもやや収まっているので、まだ人がいるかは分からないが……。
トラッシュファイア
Trashfire
登録年 | 2019 | 原案 | UraniumEmpire |
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記事数 | 大 | 翻訳率 | 低 |
運営分類 | ワールド型 | 作品分類 | 設定追加型? |
Dr_Kasugaiのメモ
- 端的に言うならば、UraniumEmpireバース。メインライターのUraniumEmpireの世界観を他者にも開放している感じに近い。
- 当初、トラッシュファイアにはこれといった核がないカノンだった。設定 (or裏設定)・雰囲気の一致で緩やかに繋がっている、同一宇宙を舞台にした作品群といったノリ。
- 雰囲気は基本的に、抑鬱的・露悪的・現実的。とはいえそこまで鬱鬱しくないものもある。ネオノワール+ラブクラフトホラー。
- 一応3つの根幹テーマを唱えており、それを満たせば受け入れるとしている。このため、初期は雰囲気重視のテーマ型カノンと受け取られたのか、他著者からは設定面とは関係の薄い作品がそこそこ寄せられていた。特にCNでは鬱屈したテーマ型カノンとしてそこそこ人気があり、独自進化を遂げている。
- UEとしては、メジャーカノンや嫌いな解釈から離れた、独自解釈を動かせる独自のバースを構築したかった模様。
- 以後、UEはトラッシュファイアの開発を続けていき、設定面を深堀りしていった。その過程で、古代ダエーバイト帝国が崇拝していた旧神4柱に関する話が核になっていく。最終的に、この部分を核としてカノンハブが再構築された。そのため、現トラッシュファイアの主軸は『四大旧神勢力とそれに抗う者たちの抗争劇』といった形になっている。
- 全体的に厭世風の空気感であり、またメインライター自身の背景のため、マイノリティ、政治問題、自傷や自殺の話が頻繁に出てくる。おそらく最もアダルトタグまみれのカノンでもある。要するに、重い話が多い。
- カノンのノリとしては、極右キリスト教教会の背後に邪神崇拝が! とか、TERF (反トランスジェンダーを主著するラディカルフェミニストの一派) 組織の背後に旧神が! とかそういう感じ……?
- メインライターであるUEがユダヤ教徒なので、カノンのバックにはユダヤ教を変形した神話があるほか、ユダヤ人・文化があちこちで出てくる。
- UEはスラングや政治ネタを多用する傾向にあるので、そういう要素を孕んだ長文Taleが多く、これも本カノンの和訳が進まない一因になっているかもしれない。
- トラッシュファイアの財団はあまり良い組織ではなく、初期には深淵目録と比較されることもあったりした。UE曰く、彼女の描く財団像は現代アメリカの問題点の投影らしい。
- 本人が着想元だと言っているので『永遠のファシズム』を読みましょう
- なお、trashfireとは英語圏のスラング。ゴミの火というだけあって、無茶苦茶な/悲惨な状況を指して使われる。“混沌とした冷酷な宇宙”を題材にしたカノンなので、よく合っているんじゃないだろうか。
- 設定関係
- ハブには掲載されていないが、“聖約者/ジャックたち”という重要存在がいる。彼らはかつてダエーバイト帝国が人為的に生み出した、四大邪神の子供と言える存在である。全員が異形の姿をしており、それを人の皮を着て覆い隠している。彼ら、特にフガン (スペードのジャック) とオルヴォ (“グリーン”) がカノン内によく登場する。基本的に邪悪な連中であるようだが、フガンについてはやや人間よりになり、バンド“スペードのハウス”で活動していた過去がある。オルヴォは逆に何らかの目的 (邪神復権?) のため暗躍している模様。
- Nobodyフォーマット作品『jacklyn diamandis, accountable to nobody』においてこの辺の設定が出てきている。Nobodyは彼らを追っているらしい。
- どうも、将来的に四大邪神絡みでCALAMITYなる出来事が発生する模様で、Nobodyはこれゆえに邪神関係を調査している模様。
- やっぱりハブに掲載されていないが、BLACK FLYという気体吸入した人間を洗脳しやすくする異常化学物質があるらしく、カノン内で度々登場する。
- ハブには掲載されていないが、“聖約者/ジャックたち”という重要存在がいる。彼らはかつてダエーバイト帝国が人為的に生み出した、四大邪神の子供と言える存在である。全員が異形の姿をしており、それを人の皮を着て覆い隠している。彼ら、特にフガン (スペードのジャック) とオルヴォ (“グリーン”) がカノン内によく登場する。基本的に邪悪な連中であるようだが、フガンについてはやや人間よりになり、バンド“スペードのハウス”で活動していた過去がある。オルヴォは逆に何らかの目的 (邪神復権?) のため暗躍している模様。
関連ページ
- トラッシュファイアの個人分析: Dr_Kasugaiによるトラッシュファイアの分析、およびUraniumEmpire氏が執筆中止した解説記事とCN版翻訳者であるSimon Aran氏の解説コメントの和訳。カノンの改革前のものであるため、内容はやや古い。
サイト-17深淵目録
Site-17 Deepwell Catalog
登録年 | 2020 | 原案 | Nagiros |
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記事数 | 中 | 翻訳率 | 高 |
運営分類 | テーマ型 / ワールド型 | 作品分類 | 設定追加型? |
Dr_Kasugaiのメモ
- 財団の根幹が悪であり、支配を核に成り立っているとするカノン。彼らはもはや必要悪を通り越してしまった。
- 深淵目録の財団はかなり強力で、神や概念でさえ収容し、超技術を運用する。そして傲慢。
- この財団は官僚的かつ倫理が衰退しつつある。また、汚職や記憶処理の濫用などが横行している模様。最悪だ。
- JPの人には、よりメジャーカノンに近寄った『わるいざいだん』だとすると理解しやすいかもしれない。
- カノンの重要要素として、概念物理学 (Essophysics) という学問が登場する。概念が物理的な形をとって現れる現象 (つまりは化身みたいなやつ) を研究するのが概念物理学。
- 一応カノンのメイン舞台はサイト-17だが、一般的なサイト-17の解釈からはちょっと離れているフシもある。
- 『これら命無きモノたち』シリーズが中核だが、ほぼ未翻訳。ただカノンの知名度はそこそこある。
- 基本的には設定追加型に近いが、内部シリーズである『ホワイトスペース』シリーズはそうでもないかもしれない。
- 内部シリーズである『訓戒』はちょっと特殊なシリーズで、カノンの雰囲気とテーマをベースにしてはいるが、設定はあまり繋がっていない。訓戒シリーズは『傲慢かつ超強力な財団』にフォーカスを当て、とにかくゴリッゴリの超技術や難解文書をブッ放してくるという特徴がある。最近人気があるシリーズなので、深淵目録といえばコレの印象が強い方も多いかもしれない。
pcyslのメモ
ハブに記載された作品は全て翻訳されている(深淵目録タグが付与されているが『120の史料館より』ハブ所属の未翻訳記事が1件存在している)。
訓戒と元々の深淵目録でかなり設定に相違が見られる。
元々の深淵目録
- SCP-4755がSCP-3125の代わりに顕現しようとしているカノン
- O5-8が2010年以前に「財団には反ミームを専門に扱う部門が存在しない」と発言し、反ミーム部門なら取り扱える案件を通常の職員に扱わせるなどSCP-3125の不在が度々暗示されている
- 収容したアノマリーにも職員にも等しく強圧的な財団が描かれる
- 財団上級職員が不祥事を起こした場合、部下がその責任を負うなど職員も相当酷い目に遭う
- そもそも倫理委員会の発足時にO5がこの設立に道徳的背景は一切ないと宣言する程度には倫理観がない
- アノマリーを無闇に敵に回さず、自発的に収容されに来るようにするために倫理委員会が発足した
- 神や概念をも収容する強力にして有能な財団との触れ込みだが、神の収容を扱った記事は実際の所ない
- 通常の財団より有能であると感じさせる描写も実はない(これは通常の財団が既に十分有能であるため)
- 『空白』は2100年代の財団を描いた内部シリーズ
- 作品分類は【滅亡型】である
- 2103年1月1日に財団がSCP-4755になる前後が主に描写されている
- 放浪者の図書館が楽園の蛇により創設されるなど、キリスト教をベースにした世界観となっている
- 流石に22世紀になると通常の21世紀の財団より有能であるように思われる
訓戒
- JPの読者が深淵目録と聞いてイメージするのは恐らくこちら
- 超技術を持った財団が崇高な目標を懐き、そこに向かって邁進していくが壮大なしっぺ返しを食らうのが基本
- 訓戒財団は超技術を作ると途中で意図しない挙動が出てきても突っ走る悪癖がある ← 反省する能力が無い
- 別のタイムラインから来たプレースホルダー・マクドクトラート博士がO5-8となり、様々な計画に助言をしていく
- こちらは数十年前にSCP-3125を撃退したタイムラインであり、負傷し盲目になったSCP-3125がノウアスフィアの外を彷徨いているらしい
2020年に以下の5本の記事が邦訳されてから2022年まで記事が翻訳されなかった。
記事名 | 翻訳者 |
---|---|
サイト-17深淵目録 | Extra3002 |
SCP-4755 | sharkcrash |
パンドラへの賛歌 | Extra3002 |
SCP-5097 | 不明 |
SCP-4415 | mitsuki1729 |
特にハブとSCP-4755を読んだ読者は有能で冷酷な財団という訓戒に通じる印象を持ったことだろう。
関連ページ
- pcyslの著者ページ: JP版メイン翻訳者であるpcyslの著者ページ。『深淵目録』における各作品の役割について解説が掲載されている。
追憶のアディトゥム
In Memoria, Adytum
登録年 | 2020 | 原案 | MalyceGraves |
---|---|---|---|
記事数 | 大 | 翻訳率 | 中 |
運営分類 | シリーズ型 | 作品分類 | 滅亡型 |
Dr_Kasugaiのメモ
- サーキシズムの掘り下げカノン。イオンの帰還と共に、現代で再びサーキシズム勢力が世界的な蜂起を起こす連作。
- メインストーリーは連載中。最近はちょっと動きが鈍いが……。
- プロローグ〜2章始まりあたりまでは設定追加型に近いが、2章後半あたりから本格的にアポカリプスが始動する。一応、序盤でも“イオンの帰還”に度々触れられている。
- 各クラヴィガルに弟子がいるとしていたり、イオンが明確に再臨したりするなど、若干設定的に独特な面もある。
- プロジェクト・シトラ=アキュラの後続として、ケリパット・ノガ・イニシアチブが登場する。なお、シトラ=アキュラとは古典ユダヤ哲学における“向こう側”、即ち悪の側の存在を指し、ケリパットは同様に悪・殻 (=肉体) のことを指す。ケリパット・ノガーはケリパットのうち、光が混じっており、適切に扱えば善の側になり得るもののこと。
- なお、このカノンの再興サーキシズム勢力は滅茶苦茶強い。
- 一応言っておくと、Metaphysician氏の作品がいくつか基盤設定として取り込まれ、それら記事にカノンタグやカノン所属フッターが追加されてはいるものの、当初のMetaの構想・解釈とは別方向に発展したカノンである。
- とはいえ、一度MetaがBANされたことで衰退しかけたサーキシズム周りを食い止めたのがこのカノンのメインライターであるMalyceGraves氏だったりする。追憶のアディトゥムはGravesの解釈に多分に影響を受けて発生したが、その後同時期のサーキシズム設定を巻き込んで拡大していき、登場以来2度目のサーキシズムの流行を発生させた。
破暁
Daybreak
登録年 | 2021 | 原案 | S D Locke |
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記事数 | 小 | 翻訳率 | 低 |
運営分類 | テーマ / ワールド型 | 作品分類 | 滅亡型 |
Dr_Kasugaiのメモ
- 『S.D.ロックの提言 - 夜明けの刻』に関するカノン。太陽が突如として異常化し、太陽光を浴びた生物がスライム状の怪物と成り果てるようになってしまった世界でのポストアポカリプスもの。
- 一応財団側にも生き残りはいるらしい。
- 当初は関連作品が溜まってきたのでカノン化した感じでテーマ型に近かったが、次第に一つのカノンとして世界観が融合し始めているかもしれない。
オンガード43
On Guard 43
登録年 | 2021 | 原案 | HarryBlank |
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記事数 | 大 | 翻訳率 | 低5 |
運営分類 | ワールド型 | 作品分類 | 設定追加型 |
Dr_Kasugaiのメモ
- カナダ・オンタリオ州にあるサイト-43と、その職員たちを核とする巨大カノン。ヒューマンドラマ・キャラものとしての性質がけっこう強め。
- サイト-43は他のサイトよりも異常存在に対して柔軟なアプローチを取ることで知られている。
- サイト-43はヒューロン湖の下にあり、内部は複数の専門的セクションに分かれている。特にアノマリー由来の廃棄物を処理する、玄妙除却セクション (Acroamatic Abatement) はその特徴的な名前・役割もあり、出番が多い。
- 内部でいくつかのシリーズ分けがされており、メインとなるのは3本。HarryBlank氏主導でカノンの主軸となる“力と毒の言葉”シリーズ、ならびにサブ軸として、Grigori Karpin主導で同名GoIに関する話を展開する“ヴィキャンデル=ニード・テクニカルメディア”シリーズと、Placeholder McD主導で近未来の空想科学連作を展開する“アーキティピカルズ”が存在する。
- 悪のミーム学者集団であるギフトシュライバー (毒筆家)、およびそれと対立するシュリフトステラー (文筆家) の構図が“力と毒の言葉”シリーズの核となるが、同シリーズはそれ以外の要素も多く含んでいる。シュリフトステラーの生き残りであるPoI、ティロ・ツウィストは財団と協力してギフトシュライバー関係の問題に取り組んでいる。
- また、サイト-43は呪いのビデオやテレビ番組を作り続ける要注意団体“ヴィキャンデル=ニード・テクニカル・メディア”の対応本部であるため、同GoIとの関係が深い。同GoIのハブにもカノンタグが付いているほどである。
- S&Cプラスチックやリザレクション (著者が共通するOld FoesとNew Facesシリーズ)、F120Aやノー・リターンカノンとは繋がりが深い。
- OG43世界でもSCP-6500の出来事が起こっており (=ノー・リターンカノンと繋がっており)、THRESHOLDタイムラインを採択している。一方、Archetypicalsシリーズなど、SCP-6500投稿以前に書かれた作品に関しては、その存在を考慮していない模様?
- 元はHarryBlank氏の著者ページに掲載されている個人シリーズであったが、次第に規模が巨大化していき、ハブ投稿を経て2021年で凄まじい急拡大を見せた。現在100記事超の記事があり、ENで無視できない存在感を誇っている。
- SCP記事を多数内包しており、また著者の趣味もあって特殊オブジェクトクラスが多用される傾向にある。
- また参加作品は基本的にCSSテーマが統一されていたりもして、一体感がある。
- 原題は、カナダ国歌"O Canada"の歌詞「O Canada, we stand on guard for thee.」の最後をfour threeにした言葉遊び。
人ならぬもの
Unhuman
登録年 | 2021 | 原案 | Oboebandgeek99 |
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記事数 | 大 | 翻訳率 | 低 |
運営分類 | ワールド型 | 作品分類 | 滅亡型 |
Dr_Kasugaiのメモ
- 人間を殺し尽くす“災厄”が発生した結果、亜人や異種族などの人ならざるものたちだけが生き延びた世界を描くポストアポカリプス・フィクション。
- 冒険譚やキャラクター中心の話向きではある。全体的には明るめ?
Tobisiroのメモ
- 基本テーマはシリアス過ぎないポストアポカリプス・フィクション。その為シリアスに偏りすぎた作品は疎遠される傾向にあると感じている。
- ワールド型であるように、作品ごとの繋がりはほぼ無いに等しい。個人的にはハブページを確認しながら、興味のある作品や翻訳数の多いシリーズを読んでいく方が楽しめる。
- 登場人物は基本的に不死(正確には簡単には死なない)であることが一番の特徴。それを生かした作品が多いと思われる。
- Civ(人間)への認識は様々。彼らの台頭を恐れる者もいれば、彼らの作りあげてきた文化を好む者も存在している。
- プロメテアンは少し他のリーヴより立場が低いような気もする。人間のにおいがするのだろうか?
昆虫地獄 -インセクト・ヘル-
Insect Hell
登録年 | 2021 | 原案 | JackalRelated |
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記事数 | 小 | 翻訳率 | 中 |
運営分類 | シリーズ型 | 作品分類 | 滅亡型 |
Dr_Kasugaiのメモ
- SCP-3916 (あらゆるものを貪るサバクトビバッタの変種) の大量発生により、ARBH-クラス: 昆虫地獄シナリオが発生して滅びゆく世界の話。
- 昆虫地獄シナリオは大量発生した虫による人類文明の終焉を想定したシナリオ (終末コンあるある、シナリオが割と局所的)。なお、原語Insectは普通の虫も含むので、昆虫地獄シナリオは昆虫以外の虫でも起こせる。
- コンテスト時のシリーズは最終作品であるEntomophobiaが自主削除されてしまっていたりする。一応改稿の予定はあるらしいが、長らく動きは無い。
- 米国政府の機関として (実際は財団傘下だが) LAPRAが登場し、事態に立ち向かう前線となる。
- 2018年終末コンテスト発。2019年ぐらいにカノンタグは取っていたものの、それから長らくカノンハブに掲載されないままだった。2021年にとうとう掲載され、正式にカノン化。
- 終末コンの時のチームハブを使いまわしているので、ハブに特に執筆ガイドは無い。
- SCP-4991のみ、SCP-3916とは関連性がない。というか元々別個の記事だったのを、ちょうどいいからと取り込んだ形らしい。別の昆虫地獄シナリオ発生例と見なせるかもしれない (なお、CKと見なせば、3916と1世界内で矛盾なく同居できる?)。
- ほぼ関係の無い余談だが、SIMPLE2000シリーズに『The 大量地獄』という虫類大発生ホラゲがある。このカノンの話をするたびにこちらも思い出される。
120の記録書庫より
From 120's Archives
登録年 | 2021 | 原案 | Ralliston |
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記事数 | 大 | 翻訳率 | 低 |
運営分類 | ワールド型 | 作品分類 | 設定追加型 |
Dr_Kasugaiのメモ
- ポーランドのサイト-120、異常都市エスターバーグ、妖精史等に関する巨大カノン。全体的には、組織改革に取り組む財団の話とも言える。
- サイト-120は魔術等を活用する、非定型収容タイプの施設。ここの職員たち (特にダニエル・アシュワース博士) はカノン内での出番が多い。
- エスターバーグはポーランドにある異次元都市で、人間、妖精、ビッグフットが共存している。財団は過去、ここに逃げ込んだ要注意人物を捕縛しようとしてエスターバーグに軍事侵攻したことがあり、そのせいで関係が複雑化している。
- このカノンには妖精掘り下げの側面もあり、彼らはかつて妖精帝国として広域を支配していたとされる。この際、女帝として君臨していたのがマブだとされ、彼女は今も現実に復活しようとしている。財団は一度やらかして、それと知らずにマブに協力してしまったことがあり、その際の契約をきっかけに大勢の妖精が名前を失うことになった (しかし名前を保った妖精も生き延びている)。
- 元々は"And Every Time We Meet Again"シリーズを核に発展してきたカノンである。
- 最近急拡大しているカノンであり、ENで存在感を放っている。ただ中核作品がいずれも長大で未翻訳のため、JP知名度は低い。
- メインライターであるRallistonが全カノンの踏破を目指している著者・読者であるため、作品レベルでは様々なカノンとクロス要素を持っていたりする。
- より全体的には、『S&Cプラスチック』や『オンガード43』といった他の非定型収容ものと関係が深い。また、SCP-6500の発生により、後年にはノー・リターンカノンに突入する。『S&Cプラスチック』や『オンガード43』は財団が存続するTHRESHOLDタイムラインを採用しているが、F120Aは財団が解体され新組織“ヴァンガード”に置き換わるVANGUARDタイムラインを採用している。そのため、後半ではヴェールが消失することになる。
- 途中からヴェールが焼失するという都合上、JPの『1998年』カノンを参考にした描写やデザインがいくつか存在しており、また両カノンの運営陣が仲のいいこともあって、設定上関係がない&互いにほとんど未翻訳にもかかわらず公式姉妹関係になっている。
- ラリストンがPL支部スタッフであることもあり、ポーランド語支部と密接な関連を持つ。ENのみならずPLでも多数の作品が制作され、それら作品の設定を取り込んで拡大してきた。
関連ページ
- Esterberg (City) — Wikipedia: エスターバーグ (そしてF120Aカノン) の総まとめ記事。手っ取り早く設定を把握したければこれがおすすめ。
ㄗitch 卄aven -墨染めの聖域-
ㄗitch 卄aven
登録年 | 2021 | 原案 | Fantem |
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記事数 | 中 | 翻訳率 | 高 |
運営分類 | シリーズ型 | 作品分類 | 設定追加型 |
Dr_Kasugaiのメモ
- サラとスチュアートの二人を中心に進んでいく、楽園神話を核にした現代ファンタジーシリーズ。
- かつてエデンの園には様々な動物たちが暮らしていた。しかしある時ヒトが知恵の実を食べてしまい、怒った神はヒトを追放し、更には動物たちにも責任があるとして“飢え”の概念を与えた。結果食糧難に陥った動物たちは互いに食い殺し合う事態となり、なおも神の意志に従おうとする派閥と、神に抗おうとする派閥の2つに分かれて楽園内で内戦が起こる。最終的に反逆者の首謀者らは処刑されたが、楽園も滅んだ。
- 元エデンの住民たちは人間やアノマリーとして現世で生き続けている。神に従った側の二人は財団エージェントとして転生しており、彼ら二人は再びラスベガスのサイト-45で出会い、遥か昔の因縁に巻き込まれていくことになる。
- なお、サイト-45と名のつく施設はカノン外にもう一つある。紛らわしい。
- 2015年発の古参有名シリーズであり、完結済。2017年を最後に原著者は活動停止していたが、2021年に再び帰還、Pitch Havenをカノン化して再始動しだした。
- 神がろくでもない存在であるあたり、グノーシス主義的な色がそこそこあるかもしれない。
- カノン中には“古き天使”と呼ばれる言語が出てくるが、実はこれは換字式暗号になっている。また、記事のソースコードにはこの言語で暗号文が仕込まれていることがあったりする (参考: Pitch Havenシリーズ隠し文章解読 「旧き天使」 変換ツールも作ってみました)。
関連ページ
- アニヲタwiki (仮): Pitch Haven(SCP Foundation): 言わずとしれた名解説。
- SCP読書ノート: Pitch Havenタグ付ページの一覧: SCP考察ブログ『SCP読者ノート』に掲載されている、Pitch Haven考察記事群。
ノー・リターン
No Return
登録年 | 2021 | 原案 | Grigori Karpin 他 |
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記事数 | 中 | 翻訳率 | 低 |
運営分類 | ワールド型? | 作品分類 | 別世界型/設定追加型 |
Dr_Kasugaiのメモ
- 『SCP-6500 - 避けえないもの』後の世界を描くカノン。
- SCP-6500、通称“難局” (The Impasse) は財団の収容活動によって発生した全宇宙的な異常性の減衰/消失現象。2021年に始まったとされる。『SCP-6500 - 避けえないもの』はこの現象の発生から、それを食い止め、そしてその後どうなったかまでを描く、SCPオールスターの超大長編記事。
- 『SCP-6500 - 避けえないもの』の物語は最終的に読者の選択で2ルートに分岐する。そのため、このカノンには2つのルートが存在しており、それぞれスレッショルドとヴァンガードと呼ばれている。スレッショルドでは財団が存続し、他方ヴァンガードでは財団が解体、ヴァンガードという新組織に再編され、ヴェールも取り払われる。
- 『S&Cプラスチック』と『オンガード43』はスレッショルドタイムラインを採用し、『120の記録書庫より』はヴァンガードタイムラインを採用している。
ナイトフォール
Nightfall
登録年 | 2022 | 原案 | MoreMuffins |
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記事数 | 小 | 翻訳率 | 低 |
運営分類 | ?型 | 作品分類 | 別世界型 |
Dr_Kasugaiのメモ
- ヴィクトリア朝のダークファンタジー世界を舞台にしたカノン。ゴシックホラー。BloodborneやFallen Londonから影響を受けたとのこと。
- 異世界の英国に相当する国家、ゼロフィラ王国を主舞台とする。この世界の財団は第一次神秘戦争後王国を統治しており、彼らはいつしか夜の女神・イヴィスを殺そうと試みる。しかしこの目論見は失敗し、怒るイヴィスによって世界は永劫の夜へ引きずり込まれた。結果、不死者や怪物が彷徨く世界が誕生してしまう。
- 専用のDiscordサーバーが存在する。
オルカディアの海
Seas of Orcadia
登録年 | 2023 (?) | 原案 | DrBleep |
---|---|---|---|
記事数 | 小 | 翻訳率 | 低 |
運営分類 | ?型 | 作品分類 | 設定追加型 |
Dr_Kasugaiのメモ
- オークニー諸島周辺の神話をベースに、財団世界の神々を巻き込んで構築された壮大な神話・歴史をバックに持つカノン。
- 宇宙には13の神がおり、中でも母なる神・マイザーと悪なる神・テランは互いに敵対関係にあるとされる (この2柱は現実のオークニー神話の主神でもある)。現在、マイザーは弱体化し、テランは封印されている。テランは解放を目論みており、マイザーはそれを食い止めようとしている。
- カノン内の重要な存在として、フィンフォークが登場する。彼らは水棲知性種族であり、海底で生活を営んでいる。フィンフォークはマイザーを崇拝しており、それゆえテランサイドから攻撃を受けることがある。
- テランの配下としてナックラヴィ、すなわちSCP-3456が各所で登場する。ここは現実の神話に基づいている。
- 2018年頃にハブは無いまま、ひとまずカノンタグのみを申請して受理され、以後5年間に渡ってそのままだった。この間、彼のサンドボックスやワークベンチでハブの下書きが進められていた。2022年後期にハブが (作りかけの状態ながら) 暫定で投稿され、2023年1月に正式にカノンハブに掲載された。
- タイトルのオルカディアは、Orc- (オークニーの) + dia (土地、国) → Orcadia。
- r/scp: So You Want To Read about the Orcadia Canon?
第九世界
The Ninth World
登録年 | 2023 | 原案 | SYTYCFanon |
---|---|---|---|
記事数 | 中 | 翻訳率 | 低 |
運営分類 | シリーズ型/ワールド型 | 作品分類 | 設定追加型 |
Dr_Kasugaiのメモ
- 「奇数の時代に異常が繁栄し、偶数の時代に異常が衰退する」という流れを踏まえ、オカルト戦争を経て衰退していく異常界を復興させようと (第九世界へ移行させようと) ある人物が神々の知識を込めた強力な魔導書を製作し、時空を超えて拡散。これらの魔導書を巡り、全世界のGoI間で争奪戦が発生する……というのがストーリーの根幹。
- サイト-78とその職員たちが主役に設定されている。同施設はワイオミング州の異常地域“チャグウォーター”に居を構えている。これら施設や人物、地域を舞台にした作品群もカノンに内包される (なので、ワールド型とシリーズ型の間の子に近い構成をしていると言えそう……?)。
- 超常民間軍事会社 (PMC) のヴァルラウン・コーポレーションはこのカノンと密接な関係があり、財団と並ぶメインプレーヤーとして登場する。
SIMULACRUM
SIMULACRUM
登録年 | 2023 | 原案 | JakdragonX |
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記事数 | 小 | 翻訳率 | 低 |
運営分類 | ワールド型 | 作品分類 | 設定追加型 |
Dr_Kasugaiのメモ
- 財団製仮想世界 "SIMULACRUM" (シミュレイクラム) を舞台にした作品群。財団でマトリックスみたいな話ができる。
- Metafoundationサーバに専用チャンネルあり。実際F120Aあたりともクロスオーバーしている。
全体的な話
- 現在、カノン-ENは5著者10記事で作成可能。3著者5記事 (Taleのみ) → 3著者5記事 (全記事) → 5著者10記事という変遷を経ている。
- 元々Taleシリーズの発展系としてカノンが生まれたという流れもあり、CNやJPなどと比べると、設定・プロットの繋がりを重視する向きが比較的強い。そのため、これといったテーマに欠けるものもそう珍しくない。
- ENでは未だにIRCが広く使われており、そのためカノンの議論場としてIRCチャンネルが使用される場合がある。しかし、最近はDiscordサーバに移行しつつあるようだ。特に、Metafoundationサーバには多数のカノン用チャンネルが集結している。
- 2023年9月、カノンハブのデザインが変更され、アクティブマーカーの付与や、各項目ごとに自由な装飾が可能となった。運営用サイトであるO5 Commandでは、更なる変更やカノンの定義を巡る投票が進行中。
発展史
カノン (Canon) とは本来”正典”を意味する単語であり、その後フィクション用語として公式設定を指すかたちで使われるようになった。時折見かける文言「(財団に) カノンはない」 (There is no canon) は、この用法に則っている。すなわち、財団に公式の設定はないという意味だ。
しかし、それはまた様々な解釈・設定が生まれるということでもあり、各著者が独自の (擬似的な) ”カノン”を擁立し始めた。現代のカノンハブなどでの”カノン”に近い用法は、Taleシリーズから生まれた──クラシカル・リバイバルやGames Dayのハブには、その足跡が残されている。そうして一定の設定・プロットを共有した作品群が、初期のカノンだった。
時は2013年、新年の幕開けを祝って、2013年ニューイヤーカノンコンテスト (NYC2013) が開催された。現代的なカノンの始まりはここにある。NYC2013のハブページには既存のカノン (的な存在) として、「クラシカル・リバイバル」「テイルズ・オブ・Mr.コレクター」「思い出」「In His Own Image」「The Lombardi Tales」といったシリーズの名称が挙げられている。このコンテストではこれらを参考に、チームに分かれて“何らかの接続を持った”作品群を執筆し、カノンを形成することで競い合った。
現代も残るカノンの実に1/4がNYC2013で誕生した──たとえば「財団のない世界」「壊された虚構」「教会の博士」などだ。コンテスト終了後の2013/2/26にカノンハブが設立され、最初の11のカノンが掲載されることとなった。ただ当初のカノンハブのデザインは今のものとは違っていて、現代と同じデザインに変わるのは2014/1/25になってからだ。
その後、カノンは順調に増え続けた。2018年終末コンテストでは、久しぶりにコンテストから「アポセオシス」「死の終焉」といったカノンが誕生することとなった。また、古参カノンの投稿頻度の低迷から、それらカノンを再興するために2020年カノン復興コンテストが開催されたが、このコンテストにおいて複数の古参カノンが復活し、一部のカノンはハブを現代風に改築するなども行った。
— Dr_Kasugai
コンテスト
- 2013年 ニューイヤーカノンコンテスト: カノンの概念が初登場。このカノンをきっかけに初期カノン群が誕生する。
- 2018年 終末の日コンテスト: このコンテスト自体はカノン関係では無かったが、ここからカノンが3つ誕生した。
- 2020年 カノン復興コンテスト: 直近の動きが無いカノンを再興させるコンテスト。これをきっかけにいくつかのカノンが復興し、またハブが大規模改訂された。
Taleシリーズ
個人カノン
- 特定人物の作品間で舞台設定・出来事が共有される場合は珍しくないが、特に一部の事例では巨大な体系を構築することがある。これをここでは『個人カノン』と称する。
- 特にサイトコミュニティに巨大な影響力を有し、明記する価値のあるものをここに掲載する。
- 主にRandomini氏の作品が所属。『クールな戦争』や『遺言と方法』など。TwistedGears氏の"Learning Alphabet"シリーズとは世界観を共有している。
- 各種GoI解釈への影響力が大きい。
- 『クールな戦争2』カノンが所属。
- Djoric氏の作品が所属。
- ETDP、『団結号を奪え』カノンなどがここに所属している。
メタファウンデーション
- 最近ENを中心に進行中の、複数のカノンを統合させた「メガカノン」を構築する試み。例としては、OG43やF120Aといったカノンがメタファウンデーションに所属している。
- 基幹カノンとして『オンガード43』、『120の記録書庫より』、『S&Cプラスチック』、『ノー・リターン』、『リザレクション』 (Old Foes, New Faces, His Will Be Doneシリーズ)、『サイト-17深淵目録』 (特に『訓戒』シリーズ)、『全ての戦線で戦え』、『この素晴らしき世界』、『メキシコ湾』などが挙げられ、その他にも多数のカノン、シリーズ、構想中カノン、諸設定などで構成されている。
- 所属カノン中では互いに設定を共有し、カノンAのロケーションやキャラクター、アノマリー等がカノンBの作品中に登場したりする。
- 各カノンはある程度の独自のタイムライン上に存在するとされており (参考: タイムラインマップ)、 これらタイムラインの財団同士が1981年多財団協定で同盟を組んだ存在が作中世界の“メタファウンデーション”である。
- 特に、S&CPとOG43のタイムラインがTL-001/プライムに指定されており、作中世界における基準宇宙として扱われている。
- 専用Discordサーバが存在し、F120Aハブなどから参加が可能。サーバ自体は各参加カノンのチャンネルが集まっている構成で、メタファウンデーション自体の話をしていると言うよりは、カノンの寄合所帯・交流場といったほうが近いか。
- Dr_Kasugaiがまとめページを作成しておいたので、もしよければ参考にでもしてほしい。
- News for July, 2022: ENの財団新聞。メタファウンデーション特集として関連著者に詳しいインタビューを実施している。
- Jasiu氏によるメタファウンデーション関連カラーコードまとめ
- 関連: 1981年多財団協定 (draft), メタファウンデーション抄録 (draft)
- また、実はもう一つ (訓戒等に関連して) 重要な関連ページがあるのだが、このページについては現在明確に公開禁止とされているため、言及はこの程度に留め、リンクも貼るのは止めておく。
かつてカノンだったもの
- 原題: Global Occult Coalition Casefiles。登録年: 2014年、原案: DrClef、作品分類: 設定追加型。
- 世界オカルト連合関係のカノン。特例的なカノンの一つであり、カノンハブがGoIハブを兼ねている。
- 世界オカルト連合はSCPwikiで生まれた概念だが、かつて彼らに関する創作を別の専用wikiで進めていこうという動きがあった。こうして、DrClefが運営していたのが今は無きGOC wikiである。
- GOC Wiki is go (開始当時のフォーラムスレッド)
- GOCの詳細設定、参加組織などがこちらで設定され、専用フォーマットの下でいくつか記事が書かれていたのだが、あまり盛り上がらなかったこともあり、後にSCPwikiに再統合されることとなる。
- 統合時、GOC wiki由来の設定・作品群は“世界オカルト連合事件簿”カノンとして輸入された。作品群はハブページやいくつかのページにまとめられたうえで投稿された。
- 統合後も、ClefはGOC関連の創作をこのカノンの下で継続。後にカノンの設定はSCPwiki内でも一般化した。
- カノンがGOCの主流解釈とほぼ完全に融合したこともあり、現状唯一カノンタグが存在しない。カノン参加作品の範疇は曖昧だが、一応PHYSICS部門工作員フィールドマニュアルシリーズ、奇跡論オリエンテーションシリーズ、およびハブ下に掲載されている“カノンTALES”系の作品が狭義のカノン所属作品だと言えるだろうか。
- GOCwikiは現在消滅しているが、少数の有志が再度別wikiでGOC創作を行おうとして、第二の非公式姉妹wikiを構築していたりする。
- (2022/8/1追記) ENでGOC事件簿のカノンタグ作成について議論された結果として、同ハブ・ディスカッション欄のDrClef氏の発言"The third page is for tales. If your tale is part of a series, create a tab for it. Otherwise, put it under Misc. Tales." (参考) を元にしたのか、カノン登録を解除され、Taleシリーズへ移動、タグもTaleシリーズタグとして登録される運びとなった。よって現在、世界オカルト連合事件簿はカノンでは無い。
構想中カノン
アンダーベガス
- SCP-4661で登場した、ラスベガスの地獄重複地帯=アンダーベガスを舞台にしたカノン。初期はカノン化構想があったようだが、現在どうかは不明。おそらくはロケーションとして運用していくのだろうか?
- 有効利用できるアノマリーを財団内に“統合”することを目的としたプロジェクト「統合プログラム」と、それを推し進めるサイト-322・エリア-179に関するシリーズ。
- 以前サイト-322・エリア-179関連をまとめてタグ申請したところ、却下された。このため、後により範囲を絞って再申請している。
- 現状、シリーズとして動かしていく予定らしい。自由合作形式なので、将来的にはカノンになるかも……?
- Lilyn氏主導で構想中の、Nx-150とエリア-150関係を取り扱うカノン。通称TWIG。ハブ案などを見るに、サイト-323関係も含まれるのかもしれない?
- Nx-150は米国ワイオミング州とその周辺地域に対する指定 (参考1)。このエリア一帯は物語エネルギーが基準値よりも異様に低く、空想科学的に“原型的” (archetypical) な状態になっている──つまり、複雑なストーリー構造が生じず、平凡な状態が続く。このため、Nx-150では異常さえ滅多に発生しない。だが、GoI-4503 (The Liquidation) なる集団が事態を変えようと活動している模様。
- エリア-150はNx-150に建設された財団施設。
- 本編はまだ出ていないが、他著者の記事で時折エリア-150やワイオミング州について言及される。
- メタファウンデーション初期は中核カノンとされることもあった。だが現状記事がほぼ無く、(サイト上には) ハブも存在しない。かつてサーバにも#the-way-it-goesチャンネルがあったが、現在は廃止されておりアクセスできない。
- サイト-184関連のカノン。
- “釣魚評議会”シリーズはこのカノン内で展開されている。また、同シリーズ (より具体的にはその中の『大釣魚物語』) はF120Aカノンと重複している模様。
- 後に同著者のサイト-333もここに内包された。カノンのハブはないまま、どんどんデカくなっている。
サイト-7
- 主にRounderhouseやaismallardが書いている作品群。RAISA本部のあるサイト-7を取り巻く話。
- メタファウンデーションとは緩やかに関連している……かも?
- なお、カノン-RUのサイト-7とは別である。メチャクチャ紛らわしい。
- 9世紀英国を舞台にした異常×中世カノン。北欧バイキングによる英国への軍事侵略と、遺物や召喚聖人の力で対抗する英国の話。
- 2020年頃に構想されていたカノンで、メインサイトには4本ほど関連記事が存在する (いずれも評価は高くないが)。
- 2020~2021年にかけて、Ellie3氏を中心に構想されていたカノン。最近はあまり動きが見えなかったが、2022/4/17に初記事となるCome Wayward Soulsが投稿された。
- 財団が存在せず、異常対抗機関としては超自然事件対応組合 (Supernatural Affairs Union) が存在する。彼らはハンターとして異常を狩るらしい。
- 出てくるアノマリーは亡霊、怪物、伝承存在、遺物などがメイン。
- 一昔前のオカルトドラマみたいな世界観というとしっくりくるかもしれない。
- テーマ: The Hunters Theme
- MalyceGraves氏とDrAkimoto氏が構想しているカノン。北欧神話ベース。
- テーマが投稿済。
- 詳細不明。所属記事自体は多い。
- 著者ページを見るに、想像、思考、信念を基に立脚するアノマリー群に関する話なんだろうか……?
- SCP財団R&D(研開)部門の活躍を描くカノン。部門名自体は古くはジョリッチのTaleなどの一部記事にて散発的に言及されていた。それらを発展的に統合する試みらしい。
- 既にSCP財団R&D部門のオリエンテーションが投稿されており、SCP-6848もこのカノンに関連するものと思われる。
- ジョー・バイデンをはじめ実在の人物が多数登場するらしい。
- ロシアやサイト-7に独自の役割を持たせようとしている模様。旧ソ連のイデオロギーやプログレス総研を掘り下げるらしい。
- Comrade Waldoが旗振り役っぽい。その他、RUとENに兼属するScientist Filipp、ロシア語Conficサイト『アンディヴィオン科学協会』管理者のMexanikなどが構想に関わっている。
- FilippはENで期限付アク禁食らってるらしく、MexanikはRUで無期限BANされてる。メンツがえぐい
- 複数の砂箱を跨いでブレストが行われており、タイムライン、関連サイト、PoIなどを擦り合わせようとしているらしい。
- SPC関係で築かれた独自の並行世界について、カノン化しようとする構想。現在Metafoundationサーバで有志により進行中である。
- ENではSPC世界について独自の共有設定が存在しており、JP以上に異世界を描くもの感が強い。とはいえ、こうした設定を採用しない例も多々。
結局カノン化しなかったもの
- NYC2013のカノン化未達成枠。SCP-1253、およびそこに登場するGoI“太陽の子供たち”を掘り下げるカノンとして予定されていた。
- なお、SCP-1000に登場する“太陽の子ら”とは同名だが別組織。
- 著者のサンドボックスに残滓がある。
- NYC2013のカノン化未達成枠。詳細不明。何か機械関連のカノンになる予定だったようだが、サンドボックスにほぼ情報が無いし、削除記事も同様。
- もしかしたらメカニト関連だった可能性がある。
カノン-JP
- 表紙
- わるいざいだん
- ODSS
- 扶桑紀
- 1998年
- スシブレード
- F. コレクティブ
- アブサンの夢
- 四辻喜劇
- 筐体造り
- 聖杯を仰ぐ翳
- 共異廻歴
- 相貌失認
- ちいさなざいだん
- 極夜灯
- 二重の故郷
- Thanatomania
- 大正150年
- まずしいざいだん
- 氷我記
- 怪奇銘々伝
- その他
わるいざいだん -確保・収容・支配-
evilFoundation - Secure. Contain. Predominate.
登録年 | 2015 | 発起人 | tokage-otoko |
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記事数 | 中 | - | - |
運営分類 | テーマ型 | 作品分類 | 別世界型 |
Dr_Kasugaiのメモ
- 財団が必要悪以上の悪となり、公然と世界を支配するようになったディストピアもの。
- ヴェールは失われており、財団の存在は誰もが知っている。財団は恐怖支配で民衆を統治しており、異常存在や反財団分子の密告・摘発もそれほど珍しいものではない。一方、技術発達で生活は表面上豊かになっているらしいが、ここを掘り下げた作品は現状あまり見ていないように思う。
- 本カノンの財団は倫理感が薄く、平然と非人道的な実験を行う。町をまるごと一つ焼き払ったりすることさえある。よって、メジャーカノンでやるには財団が非人道的・露悪的すぎる行動をしている場合は、便宜上わるいざいだんカノンを舞台にすることで違和感の低減を図る場合もある。ただ、最近は深淵目録カノンが出てきたこともあり、この用法はやや減りつつあるかもしれない。
- 現存する最古参のカノン-JPであり、JP内での知名度はかなり高い。「カノンと言えばIfもの」の先入観を植え付けた功罪もあるのだが……。
- 実を言うと、JP産カノンとしては2つ目であったのだが、2016年に最初のカノンであった『2013年忘年会』が後に議論の末Taleシリーズ (現: 連作) 行きとなったので、リストの一番上に移動した。ハブのURLがcanon-jp-2なのもそのため。それ以後、2019年にODSSが登録されるまでの数年間、カノン-JPが『わるいざいだん』1つだけの状態が続いていた。
- 設定面などの縛りは強くなく、比較的自由な創作が可能。基本的には単発作品が多めだが、最近は作品間の繋がりを意識させるものも増えてきたかもしれない。
- 海外展開: CNでもそこそこ作品が作られていたりする。2020年にはハブがENに輸出されたりもしたが、評価は+6と振るわなかった。ハブの情報量が少ない、(今となっては) ベタすぎる設定、当時は翻訳記事が無く詳細不明だった、あたりが低評価の原因だろうか。
- タイトルは“たのしいざいだん (lolFoundation)”の捩り。以後、JPでは“(形容詞/形容動詞)ざいだん”がスラング化して定着する。
- 『rror』シリーズは、SCP-2202-JPを中核にしたシリーズであるが、『わるいざいだん』と『死の終焉』の要素を含んでいる。一般的なわるいざいだんの世界観とは微妙にズレているので、わるいざいだんカノン全体から見た際には、特殊なサブカノンといった立ち位置にあたるだろうか。
- メチャメチャ余談なんだけど、Present Malice Theme、凄くわるいざいだんっぽいと思う。似合わない? 似合う………
関連ページ:
- "わるいざいだん"カノンを考えています。 (フォーラムスレッド、2015年)
〈オフィサー、ドクター、ソルジャー、スパイ〉
〈Officer, Doctor, Soldier, Spy〉
登録年 | 2019 | 発起人 | seafield13, karkaroff |
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記事数 | 中 | - | - |
運営分類 | シリーズ型 | 作品分類 | 設定追加型 |
Dr_Kasugaiのメモ
- 日本を舞台に、財団日本支部、GOC極東支部、日本政府系諸機関等が政争を繰り広げるポリティカル・サスペンスシリーズ。通称ODSS。
- JPでは珍しい、明白なメインストーリーを持つタイプのカノン。現在連載中 (長らく本編の続きが出ていないが)。
- 話は財団日本支部・幕僚部政治局のエージェントたちを中心に進んでいく。財団内外の政争が話の核になっているが、途中第五結社が東京で超常テロを敢行したりもする。
- いわゆる“人事キャラクター”を動かす場を提供する、日本国内の情勢を探求するなどの側面もあるので、ある意味では日本支部設定の掘り下げカノンとも言えるかもしれない。
- メジャーカノンと衝突する要素が少ないため、カノン外の作品 (超常政治・超常機関絡み) でもしばしば設定などが拝借されている。超常政治絡みでは一種スタンダードな解釈と化している節もある。
- JPでも特に実力ある著者が集結し、メインライターとして構想を練って本編を回しているので、作品の質は (特に本編に関しては) 高い。リアリティラインが高めの筆致も特徴的。
- 一方、サブストーリーとしてOne Shotと呼ばれる単発よりの短編投稿枠もある。最近は著者の多忙等でメインストーリーが停滞しているため、こちらの投稿が比較的多いかもしれない。
- その性質上、参入難易度は高めの傾向にあり、投稿前に査読等も要求される。サブストーリーであるOne Shotは参入障壁を下げる役割がある。
- 2019年1月にTaleシリーズ化し、同年8月にカノンへ昇格。数年間に渡りカノンが『わるいざいだん』一本だけだったこともあり、制度的手探りやルール改革、フォーラムスレッドやDiscord上での積極的な議論・広報活動等を行いつつカノン化が進められていった経緯がある (そして後のカノン群成立の土台となっている)。
- 日本政府の超常機関がやけに多く細分化されているのは、縦割り行政によるもの。場合によってはこれら組織間で食い合うこともある。なお、これら機関の設定はODSS以前の作品・議論などに由来するところも多い。
- JAGPATOハブ、GOC極東支部のオリエンテーション、各主役キャラクターの人事ファイルあたりを予め読んでおいたうえでメインストーリーを読み始めるのがいいかもしれない。
- タイトルの元ネタはスパイ小説『ティンカー、テイラー、ソルジャー、スパイ』。
- 専用のDiscordサーバがあるが、ハブの招待リンクは切れている。かつてはSCP-JP公式Discordサーバの#odssチャンネルでも議論をしていた。
関連ページ:
- 【SCP-JP】〈オフィサー、ドクター、ソルジャー、スパイ〉ティザー: 海野氏作のティザー動画。
- カノン化目前!〈ODSS〉シリーズについて語るスレッド (フォーラム、2019)
- SCP-JPにおけるカノンハブについて (個人ブログ、2019)
- SCP-005-RD - ODSS・アブサンの夢: 0v0_0v0氏の主催する企画、「SCP財団ラジオ放送部」の1エピソード。karkaroff氏を招いて対談している。
扶桑紀
Fusōki
登録年 | 2020 | 発起人 | hey_kounoike |
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記事数 | 大 | - | - |
運営分類 | テーマ型 / ワールド型 | 作品分類 | 設定追加型 |
Dr_Kasugaiのメモ
- 大日本帝国時代の日本の超常情勢に関するカノン。また、その植民地・交戦地域の話も含む。ジャンルとしては近代史系の歴史もの。
- 2019年にhey_kounoike氏のTaleシリーズとして始まり、後に他著者が参加する形でカノン化。現在はJPの歴史系カノンとして大きな存在感を誇る。
- 歴史系解釈の総まとめとしても機能し、支部を問わず多数の歴史系諸設定を取り込んでいる。朝鮮 (KO)、医院 (CN) 等のカノンや、SKP (DE) 、RIDIA (IT) 等のGoIなど。AOCとAOI等、一見矛盾しそうな設定でも独自手法で折衷している。
- 一方で、設定面での連続性はそれほど重要視されていない。このため、上記分類ではややテーマ型よりの評価とした。
- 実際、2020年7月にはフォーラムスレッドでカノン外の既存歴史系記事の参加を募集していたこともある (参考)。参加可能な作品幅は広いと言えそうだ。
- 当時の東アジアの戦禍を扱う都合上、悲壮な話も多い。
- 大日本帝国に植民地にされていた、ないしは交戦していた過去を持つ、東アジア圏の国々の支部 (CN, KO, ZH) でも比較的創作しやすいため、そちらでもやや人気がある。
- そのダサいロゴから、JPではややジョークよりの扱いを受けていたIJAMEAだが、このカノン内での活躍をきっかけに本来の恐ろしさ・強さが再認知されたところはあるかもしれない。
- 専用Discordサーバが存在する: here (招待リンクはハブから) (SCP財団メンバーであれば参加自由)。
- 扶桑とは古代中国の伝説で、東方の地に生えている巨木のこと。この巨木が生えている国のことを扶桑国と言う。転じて、日本の美称として扶桑/扶桑国が使用されることもある。よって“扶桑紀”をより平易に言い換えれば、“日本史”あたりになるだろうか。
関連ページ
1998年
A.D. 1998
登録年 | 2020 | 発起人 | Dr_Kasugai |
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記事数 | 大 | - | - |
運営分類 | ワールド型 | 作品分類 | 別世界型 |
Dr_Kasugaiのメモ
- 1998年にヴェールが失われ、異常・財団の存在が露見したことをきっかけに、次第に変貌していく世界を描く長編カノン。歴史改変SF。
- 設定
- 1998年、ポーランドでショパン・カルト (ショパンを崇拝する教団) の過激な一派がショパンを再臨させようとしたものの、それに化けていた別の蝉型神格を召喚してしまう。財団・GOCは共同で神を打ち倒したものの、白昼堂々と巨大神格と交戦したうえに、ポーランド南部が壊滅する被害を出してしまったため、最終的にヴェール政策を取りやめる決断を下した。
- ヴェール撤廃後、パラテクノロジー産業が盛り上がり、科学技術は格段に進歩を遂げた。このため、後年ではテレポート技術等が社会に浸透していくことになる。
- 人型アノマリーや亜種族も収容/粛清/隠蔽を免れ、次第に社会に統合されていく。これに従い獣人 (AFC) の差別問題なども発生しており、カノン内の重要テーマの一角を構成している。なお、異常と正常の垣根が薄れてきた近未来では、各性質を“要素”として取り扱い、それら要素のデコボコを技術や社会政策で埋め合わせていく“多要素共生社会”の方向に向かっていく。(また、“人類”の概念もホモ・サピエンス以外を含む形に拡張されていく)
- ヴェール崩壊後、異常事物の確認件数は増加傾向にある。これに伴い、身近なものから世界を揺るがす規模のものまで、超常的な事件・災害がよく発生するようになっている。この世界では、都市や国家、世界が存亡の危機に陥ることはよくあることだ。
- 一方で、このカノンの人類は強く逞しい。技術、団結、勇気により、こうした事態を打開ないしは克服して、人類は前進・発展を続けていく。
- なお、有識者の間では、1998年のヴェール崩壊とともに、2001年のマンハッタン次元崩落テロ事件が超常進出のターニングポイントとして重要視されている。この事件の暁に財団-GOC間で結ばれたハドソン川協定は、(タイプグリーン等はまだ脅威対象であったが) 人型アノマリーの人権を認めるものであり、後の超常存在の一大進出の大きなきっかけとなった。
- また、1998年当時倒産寸前であったプロメテウス研究所が、財団・GOCの出資により延命されている。そのため、カノン内ではプロメテウスがパラテクノロジー方面の主役として活躍するが、将来的には2050年代頃に再び滅ぶ (予定)。
- 作風等
- 全体的に前向きな姿勢のカノンではあるが、悲惨な現実を描く作品も相応に存在する。こうした作品は、希望的な未来に到達するまでの過程の話として受け入れられている。
- また、カノン内では夜明け・朝のモチーフが多用される。特に、事態の打開などのニュアンスを持つことが多い。
- 全体的にロマン・トンチキ要素が強く、神格発電などの胡乱SF要素が頻繁に登場する。こうした姿勢は第三法則カノンから受け継がれているところもある。
- (SFあるあるだが) 雰囲気醸成のために、独自用語・独自団体が頻繁に登場する。とはいえ、大半は読み飛ばしてもそんなに問題は無い。ハブにあるものぐらいは抑えておいてもいいかもしれない。
- 起源・発展等
- 1998年は元々壊された虚構の傘下にある、別要因でヴェールが崩壊した世界を描くIfシリーズとして始まった。しかし、段々と設定やテーマの面が独自化していったことから分離し、別カノンとして独立した経緯がある。
- 壊された虚構の翻訳率が低く、コミュニティにあまり広まっていなかったニッチに潜り込むかたちで、2020年のSCP-JPで急速に発展・拡大。2021年2月には全支部中最大のカノンになったことが確認された。
- パラテクノロジー、超常社会、および空気感については第三法則カノンを参考にしている。1998年カノンの胡乱風味は第三法則に由来するところも大きい。
- 初期の1998年カノンはショパン・ゴジラ関係作を束ねただけのシリーズであったが、SCP-2041-JPで多数の独自設定が追加されたことをきっかけに、独自の設定創発が盛んになっていく。
- カノン成立前後には、壊された虚構カノンと差別化するべく、独自設定の創発がより積極的に行われるようになる。その結果、独自設定の開発がカノンの風土として定着。一方、このせいで未完の事件プロットや、設定同士の矛盾が生まれてしまい、ある種の設定の空中分解が起きてしまってもいる。
- 設定の矛盾について
- 現在、1998年カノンは作品間の設定の一貫性をそれほど重視しないというスタンスをとっている。
- 矛盾する設定群のため、いくつかのサブタイムラインがカノン内に存在する状況となっている。こうしたサブタイムラインの存在に関して作中世界内から説明する試みとして、時間異常部門や“軌道エレベーター”を活用した構想が存在する。
- 端的に言うと、これは2070年に軌道エレベーターが無事建設される理想の未来を目指して、世界が断続的に過去改変され続けているという構想である。
- サブタイムラインについては、特に花籠学園や人妖大戦周辺では“東京事変が発生せず、東京が存続している”タイムラインが存在する。こちらは俗に花籠タイムラインと呼ばれることもある。
- この時間的混沌についてはハブ内で満足に説明されていないので、初心者が混乱する要因になっているところはある。
- 世界に変化をもたらした事件ごとに、“シーズン”という括りで作品群が束ねられている。これらシーズンがカノンのメインストーリーに相当する。各シーズンは舞台、年代、登場人物などが異なり独立性が高く、各自が一個のカノンのような状態である。なお、初期の1998/2001/2041シーズン以降、終わりが適切に描かれ、締めくくられたシーズンはあまり無い。ここは将来的な課題と言えそうだ。
- ZHで一時期高い人気があり、積極的に翻訳・創作がなされていた。当時のZH新聞で特集コラムが組まれたこともある。また、PLでは意外と好意的に受け取られている (多分日本人が変な日本を好いているのと同じような理由だろうか?)。
- 設定まとめ等に環境再現サイトを多用しており、再現サイト上に設定集やコンテストページ、ハブ下書き等が存在する。
- なお、現在ハブを改訂するプロジェクトが進行中。進捗は芳しくない。
- Twitter上に#canon1998という専用ハッシュタグが存在する。
- 専用Discordサーバが存在する。参加方法はカノン「1998年」関連Discordガイドを参照されたし。また、SCP-JP公式Discordサーバにも#1998年年チャンネルが存在する。両者はそれぞれ、専門的な議論と、それ以外の雑談・ちょっとした議論で役割分担されている。
関連ページ
- 『1998年』設定資料集
- 1998 Companies Sandbox: 登場組織調査。
- 「1998年」カノン史をつくろうのコーナー
- 1998/イベントアーカイブ
- カノン「1998年」関連Discordガイド: 関連Discordサーバに関するガイド。やや内容が古い。
- 1998年、胡乱: アイデア共有ページ。
- それで、結局98って何読めばいいんですか?: santou氏による初心者向けガイド。
- 環境再現サイト内の“1998”タグ付きページ
- アニヲタwiki(仮): 1998年(SCP Foundation): 名解説。著者陣からも好評。
- SCP-006-RD - 1998年: 0v0_0v0氏の主催する企画、「SCP財団ラジオ放送部」の1エピソード。israndsmaster氏、Tark_IOL氏、carbon13氏、TF2045氏を招いて対談している。
スシブレード
Sushiblade
登録年 | 2020 | 発起人 | Jiraku_Mogana |
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記事数 | 大 | - | - |
運営分類 | テーマ型 / ワールド型 | 作品分類 | 設定追加型? |
Dr_Kasugaiのメモ
- 超常競技“スシブレード”に関するカノン。スシブレードを悪用する組織“闇寿司”と、それに対抗する超常寿司社会の人々、および財団の作品群。
- 『SCP-1134-JP - スシブレード』およびその後続作群から発展する形で誕生。なお、カノン発展を進めたのは1134-JP原著者ではないので、“勝手にカノン化した”とネタにされることもある。
- 元がベイブレードのパロディであるため、全体的にホビアニ調。(特に闇寿司周りに関して) 寿司関係の言葉遊びや、メチャクチャな論理展開で機能する技術や技が出てくることもあり、コメディ的な雰囲気がある。
- 一方で、スシブレードで利用される寿司の破壊力や、闇寿司の勢力規模、スシ超常コミュニティの政治関係などは真面目にあるので、作中人物・組織はいたってシリアスである。それがまた独自の摩擦感を生んで面白いのだが。絵面が面白いだけで、基本どの作品もシリアス展開である。
- 初期〜中期にかけては、「SCP創作から離れすぎている」と批判されることも多々あったが、主に闇寿司ファイル等を通じて超常コミュニティと接点が増えたので、昔よりは財団世界に馴染んでいるのではないだろうか。
- カノン内においては、SCP-1134-JP関連技術が財団の想定以上に広まっていたため、カバーストーリーとしてアニメ『スシブレード』を放映したことになっている。このアニメの内容については、異聞伝などで掘り下げられている。
- 一般でホビーとして出回っている“スシ”がどんなものであるかについては、Tale『東京湾の出世魚』などではプラスチック玩具だったということになっている。
- 各寿司には意思があり、ブレーダーと組んで相手と戦うことになる。なお、こうした寿司は腐敗しなかったり、あるいは転生が可能だという解釈が付くこともある。
- タカオなど、一部のブレーダーは寿司の声を聞くことができる。
- また、寿司全体を統合する存在として“寿司の意思”が登場する。元は異聞伝 (作中アニメ) に出てきたキャラクターなのだが、今では現実世界にもいるとして扱われることが多い。
- その対局となるかのように、“永遠の闇”が存在し、こちらは闇寿司の活動を支えるバックボーンとなっている。
- 回らない寿司協会は寿司社会 (超常社会の寿司分野) の正常性維持や寿司文化の振興を担い、闇寿司はそうした旧勢力への反抗者として機能する。
- 闇寿司は“寿司の新規性開拓”と“力による勝利・寿司界の支配”という善悪2面性を持ち合わせる。それと対峙する“回らない寿司協会”もまた、正義と呼ぶには旧態依然的な態度であったり、闇寿司側の暗殺を仕組んだりするなど、善一辺倒とも言えない (とはいえ、昔と比して新規性のある寿司も受け入れつつあるようだ)。
- なお、回らない寿司協会はその名に反して寿司を回す。元は回す予定ではなかったらしいが、異聞伝の“寿司協会”と混同されるかたちで、後続作品では寿司を回すのがオーソドックスになっていった。
- 異聞伝はある種のターニングポイントとなっており、ここから発展したキャラクター・設定も多い。ただ、このせいで現実・アニメの設定がやや入り乱れてしまっているフシもある (一応異聞伝は現実の出来事がベースっぽいのだが)。
- スシブレードカノンは元々、① SCP-1134-JPそのままの世界観 ② ホビアニ・少年漫画風の世界観 ③ スシブレードが全世界に広まっている世界観の3軸構成であったのだが、1つのカノンとしてはまとまりがなさすぎるとの声を受け、現在のかたちに変更された。このため、初期記事にはやや現在の標準解釈からズレたものがあったり、あるいはスシブレード関連だがカノン未所属の作品があったりする。とはいえ、実際のところカノンの自由度は高いので、割とどんな作品でも参加可能な感じはある。
- 『SCP-1134-JP - スシブレード』がサイト内外から高い評価を得るにつれ、同オブジェクトはJPを代表する記事の一角にまで登りつめており、コミュニティ外でも高い知名度を誇る。メディアミックスも割と多く、もはや“ねこです”等と同様に、SCPの枠を飛び出してミーム的な広まりを見せているとすら言えそうだ (実際、Twitterでスシブレードを検索すると、常にどこかの誰かが呟いている様を見ることができる)。
- KOやZHなどでも創作されている。世界に広がる寿司の輪。
- スシブレードOR闇寿司を複数タグ検索でサーチし、古いものから読んでいくのが個人的オススメ。なお、鮨相撲関連作 (2作) はどちらのタグも付いていないため、スシブレードハブから読もう。
- かつてはスシブレードハブ・闇寿司ハブは1ページにまとめられていたが、闇寿司のGoI化に伴いページが分離された。
- 専用のDiscordサーバが存在する: here (招待リンクはハブより)。
関連ページ
- それで、あなたはSUSHIを回しますか?: ハブより情報を厳選した、初心者向けスシエッセイ。元は海外著者向けガイドのために作られた。
- Dr_Kudoの著者ページ: スシブレード史とともに有力作品を追っていく「スシブレード作品案内」コーナーは要チェック。
- 梶尾博士の人事ファイル: 著者ページ上で不定期にスシブレードコンテストを開催している。
- 茜刺財団新聞 40号: スシブレード100記事突破記念のミニインタビューが掲載されている。
- アニヲタwiki (仮): スシブレード(SCP Foundation)
- ニコニコ大百科: スシブレード
- unityroom: スシブレード: スシブレードを題材にしたフリーゲーム。一時期V界隈含め話題になった。
- ねとらぼ: 「3、2、1、へいらっしゃい」スシを高速回転させ戦う“異常な”SCP競技「スシブレード」を完全実写化 出展サークルに話を聞いた: ニコニコ超会議2022に出展していた、実写プレイアブル・スシブレード製作者への取材。上の話題のTogetterまとめはこちら。
- 爆速スライディング! 魂麺!: スシブレードとは全く別個に発生した、流しそうめんをベースにした実在しないホビーアニメの集団幻覚、もとい合作。2021年1月頃に偶然スシブレードとソウルメンの著者層が遭遇し合う出来事が起き、界隈同士の相互交流・創作参与に発展したことがある (当時のTogetter記録)。
- 外部創作の例: 爆転ニギリ スシブレード:ファンタジア ~The Lucifer Ascension~ (小説)、 【SCP×CoCシナリオ】這い回れ! スシブレード (TRPGシナリオ)、 【SCP-1134-JPほか】時止めゆかりさん・番外編その10 (楽曲)。
- 【SCP】世界一熱い寿司バトル!「SCP-1134-JP 爆転ニギリ スシブレード」【アニメ】: コロコロで連載されている作品『ブラックチャンネル』のYoutubeチャンネルでスシブレード回をやったこともある。なお、2021年11月号のコロコロ本誌のおまけ冊子『「SCP」極秘捜査ファイル』でもSCP-1134-JPが掲載されていたらしい。一種の原点回帰。
ファウンデーション・コレクティブ
Foundation Collective
登録年 | 2020 | 発起人 | amamiel |
---|---|---|---|
記事数 | 中 | - | - |
運営分類 | テーマ型? | 作品分類 | 設定追加型 |
Dr_Kasugaiのメモ
- オネイロイ関係の設定を土台にして構築されたカノン。夢界における財団=ファウンデーション・コレクティブについて描く。
- FCを構成するオネイロイ (意識体) の大半は現実世界で財団職員として活動する人物のもの。
- FCは夢界で異常存在の収容活動を行っており、そのため関連記事では夢内報告書が登場することもある。オネイロイたちの間でも、FCについては噂話程度の扱いらしい。
- ENではかねてより機動部隊-OP (“ドリームチーム”) が財団の夢界担当集団として活用されているが、FCカノンではこれ以上に財団の夢技術が発展していると設定されている (らしい)。実際、彼らは広域に活動している。
- FC自体は元々、『Amamielの提言 - Ave Maria』で登場した集団であり、その後もいくつかの記事に登場するなかでカノンとして発展していった。とはいえ、FC記事はスタンドアロンのものが多いので、読み始めはどこからでも大丈夫ではないだろうか。
- Amamiel氏といえば夢・オネイロイ関連に造詣が深く、FCもJPにおけるオネイロイの深堀/布教的なところがあるかもしれない。実際、オネイロイハブは新旧版ともに難解もしくは情報量が薄く、オネイロイの設定を把握するうえではFCハブを読むのが一番てっとり速い。というか、FCハブがオネイロイ設定集の機能も兼ねている。
- SCP-JP公式Discordサーバの#オネイロイチャンネルでは、FC関係の議論も歓迎されている。
関連ページ
- オネイロイのこと、もっと知りたい?
- オネイロイ簡易用語集 (大部分の項目がFCハブ内の用語集に統合済?)
- オネイロイ・テンプレート
アブサンの夢
Dreams by Absinthe / Absinthiana Dream
登録年 | 2020 | 発起人 | karkaroff |
---|---|---|---|
記事数 | 小 | - | - |
運営分類 | テーマ型 | 作品分類 | 設定追加型? |
Dr_Kasugaiのメモ
- アブサン (およびスティルトンチーズ) を摂取した財団職員が見る奇妙な夢に関するシリーズ。また、アブサンを飲んで見た夢に関するアノマリー/怪異の話も含む。
- SCP-107-JP周辺を除くと、設定・プロット上の繋がりが希薄。かなりテーマ型的な性質が強い。
- ykamikura氏やaisurakuto氏の作品では、奇妙な夢を介して職員個々人の深層心理を探求するカノンとして利用されている。
- 財団世界のアブサンは、もしかすると夢と現実の垣根を薄くする異常性か何かがあるのかもしれない……?
- SCP-107-JP (アブサン・アベニュー) は異次元上の都市であり、儀式的なアブサン消費によって夢を介したアクセスが可能である。オネイロイ系の夢空間とはやや違った存在である模様。カノン内では同名記事の他、#マウソロスで登場する。また、カノン外でも数記事で言及されており、著者曰くこれらも所属しようと思えば“アブサンの夢”に所属できるらしい……? (と聞いた覚えがある、気がする)
関連ページ
- SCP -005-RD - ODSS・アブサンの夢: 0v0_0v0氏の主催する企画、「SCP財団ラジオ放送部」の1エピソード。karkaroff氏を招いて対談している。
四辻喜劇
Crossroad Comedy
登録年 | 2020 | 発起人 | aisurakuto |
---|---|---|---|
記事数 | 中 | - | - |
運営分類 | テーマ型? | 作品分類 | 設定追加型? |
Dr_Kasugaiのメモ
- 現代世界に生きる妖怪たちのカノン。
- このカノンにおいて、妖/旧時代怪異たちは信仰/認知に基づいて存在するとされ、忘却とともに消失してしまう。妖怪たちは正常性維持機関や科学社会の影響で存続の危機にあり、そんな中生き抜こうと足掻く様子を描いた作品が多い (気がする)。
- 2020年4月〜8月にかけて、SCP-JP公式Discordの#四辻喜劇チャンネルで関連議論が行われていた。このチャンネルは現在CLOSEされている。
- 専用Discordサーバが存在する: here (リンクはハブから)。
関連ページ
- SCP-007-RD - 四辻喜劇: 0v0_0v0氏の主催する企画、「SCP財団ラジオ放送部」の1エピソード。aisurakuto氏を招いて対談している。
筐体造り
Project Arca
登録年 | 2020 | 発起人 | meshiochislash |
---|---|---|---|
記事数 | 中 | - | - |
運営分類 | テーマ型 | 作品分類 | 滅亡型 |
Dr_Kasugaiのメモ
- 滅亡が目前に迫る世界で、SCP-2000を造り上げていくまでの話。リセット前の世界が舞台になる。
- その性質上、滅亡を目前にした人々の思いの話が多いかもしれない (?)
- ある時、複数の予言系アノマリーが同時に終焉を指し示した。この詳細不明の終焉事象は“SD-クラス:"シャットダウン"シナリオ”と呼称され、残り64日で発生する。財団はこれに対処するプロジェクト・リブートの一環として、筐体計画 (プロジェクト・アルカ) を始動。SCP-2000構築に向けて動き出す。
- SCP-2000作成のため、財団は複数のGoIと手を組み、またヴェールの解体を決行している。そのため、微妙に元のSCP-2000からは構成が離れているかもしれない。
- 実際に64日後にどのように終焉が起こるのかは設定されておらず、ほとんど描かれていない。そのため、この詳細を詰める作品群を書く構想がある (が、現状停止している)。
- 元は2020年3月、Twitterで当時流行中だったハッシュタグ#存在しないカノンにmeshiochislash氏が寄せたツイートから始まっている (参考)。このカノンを実際に構築するためにDiscordサーバが建てられ、当時比較的新人だったメンバーを中心にカノン案が構築され、実際にカノン化を遂げた。このため、カノンとしてはやや異色の経歴を持つ。
- 1998年同様、筐体造りも環境再現サイトで設定まとめをしていた。
- なお、カノンタイトルは『SCPフレーバーテキスト集』の名文、「我々には、もう失敗は許されない。コンテニューの為のコインは尽きてしまったし、肝心の筐体はひび割れて今にも壊れそうなんだ。」から。
- 『シチュー造り』というパロディ作品が存在しており、こちらが本家・筐体造りハブの評価を上回っているため、ネタにされることがある。筐体造りハブの用語集にもシチューの項目がある。これいる?
- 専用のDiscordサーバが存在する。参加にあたって注意点があるので、ハブから参加されたし。
関連ページ
聖杯を仰ぐ翳
Shadows Seeking the Grail
登録年 | 2020 | 発起人 | チーム“お肉万歳” |
---|---|---|---|
記事数 | 中 | - | - |
運営分類 | ワールド型? | 作品分類 | 設定追加型 |
Dr_Kasugaiのメモ
- 聖杯、神聖動力炉、第七次オカルト大戦等の話。オカルト×歴史もの。
- 神智学者らの研究により、信仰を他のエネルギーに変換する技術が開発・確立された。聖遺物を炉心とするこの装置/システムは、現在“神聖動力炉”ないしはSCP-1927-JPの名で呼ばれている。要するに、聖遺物を炉心に超常原子炉が作成可能な技術である。
- ナチス・ドイツの超常機関、アーネンエルベ・オブスクラは神聖動力炉の量産化・兵器化を最初期に志向した組織であり、各地での聖遺物探査・強奪と、それを利用した超常兵器の開発を多数行った。第七次オカルト大戦中、オブスクラを始め、各国超常機関が神聖動力炉をベースにしたオカルト兵器を運用していた。
- “アヴィニョン協定”により、神聖動力炉の運用・開発は現在は公的には禁止されている。とはいえ、炉の作成は技術上は十分可能であるし、エネルギー源となる聖遺物の探索は今なお続けられている。
- 聖遺物の代表格として、カノン内には聖杯が複数登場する。聖遺物・聖杯には炉心として使用されるものもあれば、されないものもある。(一部は特有の異常性を保有している)。
- 実際のところ、神聖動力炉が出てこない記事もそこそこある。重要なのは聖遺物と信仰の方かもしれない。一応、神聖動力炉、聖杯/聖遺物、信仰、第七次オカルト大戦、ナチス、オカルト思想・結社あたりが中核的な要素群である。
- ハブやカノンフィールドガイド-JPの寄稿文を見るに、本質的にはオカルト×歴史ぐらいでもいいのかもしれない。
- 第七次オカルト大戦関係の設定は第三法則やGOC事件簿から持ち込まれているが、財団の成立経緯・時期などに関しては設定にややズレがある。
- 戦術の通り、ナチス&オブスクラへの言及が多い。カノンタイトルの“翳”自体、オブスクラへの言及だと推測される (GOCハブで“オブスクラ──翳──”という訳が出てくる)。
- 近代史・西洋魔術ネタ、及びやや不親切なハブ構成などにより、いささか難解。あまり初心者向けではない (が、ロマン要素も強く魅力はある)。
- 読み順については、投稿順 (SCP-1927-JPから) がいいのではないだろうか。チムコン時にチームにより投稿された作品群は緩やかにシリーズを形成しているので、このあたりを中心に読むといいだろう。少なくとも、SCP-2983-JPはチーム作品の総まとめとして機能する話であるので、最後の方に読んだほうがいい。
- ハブにあまり設定をまとめてくれていないので、ここに個人的にまとめた。間違っているかもしれないので、話半分に聞いてほしいが……。
- チームコンテスト2020 第7位。
共異廻歴
Wandering with the Anomalies
登録年 | 2020 | 発起人 | チーム“MMMR” |
---|---|---|---|
記事数 | 中 | - | - |
運営分類 | ワールド型? | 作品分類 | 滅亡型 |
Dr_Kasugaiのメモ
- 文明崩壊後、かつてのアノマリーは解き放たれた。主人公の探訪者は、相棒の端末とともに、これら“異類”と共存するコミュニティを訪れ、その様を調査・記録していく。
- ポストアポカリプスもの。奇妙な習慣や闇のある村や町を巡っていく話のため、財団版「キノの旅」「蟲師」等と言われることも。
- 23世紀、戦禍により既存文明は崩壊。生存者は各地でコミュニティを作り、その地独自の異類とともに暮らしている。異類とはかつてのSCPオブジェクトのことであり、その共存の仕方も様々。
- “異常の封印/破壊は間違いであったなら、どのように異常と付き合えばいいのか”と考えたある男により、“同盟”が結成される。同盟は各地に探訪者を派遣し、異類と共存するコミュニティの調査を行う。
- 各探訪者はそれぞれ端末を有しており、この中にはSCP-079/オールドAIの派生AIが組み込まれている。探訪者とAIはバディ行動を取ることになる。
- カノンは雰囲気ある中編〜長編Tale群から構成される。異類は原則既存SCPから選ばないといけないとされているが、このおかげでSCP創作から離れすぎる懸念は阻止されていると言えそうだ。
- “視怪啓雲”がプロローグとなっている。これを読んだあとは、割と好きに読んでいいんじゃないだろうか。基本的に各作品はスタンドアロン構成。
- 専用のDiscordサーバあり: here (招待リンクはハブから)。
- チームコンテスト2020 第1位。
相貌失認
Prosopagnosia
登録年 | 2020 | 発起人 | チーム“サツバツ!” |
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記事数 | 中 | - | - |
運営分類 | テーマ型 | 作品分類 | 別世界型 |
Dr_Kasugaiのメモ
- 人類の大部分が“幸せ”しか感じられなくなってしまった世界のカノン。ただし、一部はそのままの情動を維持しているため苦しむこととなる。
- それ以外の発生要因も受け入れるとしてはいるが、チームコンテストの作品群では、SCP-F331を発生要因としている。本作品では、SCP-F331は2021/10/1時点で世界人口の大部分に影響を及ぼしているとされる。同現象はただ幸せになるだけでなく、リスク予測能力の欠落による事故多発や、変化を嫌い留まろうとする性質から同じ行動を延々と繰り返すなどの副次効果も齎している。
- 社会への影響を抑え込むため、O5で唯一正常なままだったO5-3により特任部隊 ("カレーニン義勇兵") が招集され、社会維持活動に駆り出されている。
- 相貌失認は顔を見分ける能力に支障が生じた状態のこと。全員笑顔で見分けがつかない様子を喩えているのだろう。
- チームコンテスト2020 第4位。
ちいさなざいだん
microFoundation
登録年 | 2020 | 発起人 | チーム“月光町ちっちゃいものクラブ” |
---|---|---|---|
記事数 | 中 | - | - |
運営分類 | ワールド型? | 作品分類 | 別世界型? |
Dr_Kasugaiのメモ
- より現実的な異常規模・財団像の下に再構築された世界観のカノン。職員の日常描写等が主題となる。
- 財団はホワイトな組織体制を有し、比較的人道的な姿勢をとる。他解釈と比して“やさしい”スタンスではあるが、殉職者が出ないわけではない。
- Keterクラスのアノマリーは滅多に無く、世界終焉はそう起きない。大規模なアノマリーは存在しなかったり、一部の強力なアノマリーは弱体化している。この改変性のため、メジャーカノンとかなり近いものの、やや別世界型の性質も帯びる。
- チームコンテスト2020 第3位。一時コンテスト要件である“新規性”の観点から疑義は出たが、問題無しと判定された。
- カノン成立後、izhaya氏あたりの過去作もカノン内に取り込んでいる。
- 専用Discordサーバが存在する。招待リンクは未公開だが、チームメンバーに連絡すれば発行してもらえるそう。
極夜灯
Polar Night Light
登録年 | 2020 | 発起人 | meshiochislash |
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記事数 | 中 | - | - |
運営分類 | テーマ型 | 作品分類 | 設定追加型 |
Dr_Kasugaiのメモ
- 『SCP-001-JP/飯落の提言 - 時刻』に関するカノン。プロトコル・ヴェルダンディの対象となった職員たちの犠牲の話がメイン。
- SCP-001-JPは直近の人物の心拍数と同期して動く時計であり、上記の人物が心停止を起こした際、世界の時が止まるとともに、その人物が蘇生する。止まった時の中でこの人物が死亡すると、再度時は動き出す。この特性を生かして財団は“プロトコル・ヴェルダンディ”を締結。Kクラスシナリオ発生時、対象職員は意図的に自殺し、SCP-001-JPの効果を引き起こすことで、独り時の止まった世界で終焉の回避を試みることとなる。そして任務完了の暁には自殺し、世界を再始動する。
- カノンタイトルはヒトリエ『極夜灯』からか。
二重の故郷
Overlapped Hometown
登録年 | 2020 | 発起人 | AMADAI |
---|---|---|---|
記事数 | 中 | - | - |
運営分類 | テーマ型 | 作品分類 | 滅亡型 |
Dr_Kasugaiのメモ
- ある時突如として海面が上昇し、世界の大部分が水没してしまった世界を描くカノン。ハブ曰く、2020/5/19に海水面が3,000m上昇したとされる。
- このため、海底施設、海上船舶、山頂などの一部の環境を残して人類は死滅している。残された人類は何とか生き延びようとしている模様。
- 一部記事では、この破滅的海面上昇を指してCD-クラス: “ブルーシフト”シナリオという名称を用いている。
- 2020/2に自由参加型の連作として始まり、10月末、チームコンテストでカノンが次々と成立するなか、ともにカノン化した。
- 2020年3月〜9月にかけて、SCP-JP公式Discordの#二重の故郷チャンネルで関連議論が行われていた。このチャンネルは現在CLOSEされている。
Thanatomania
Thanatomania
登録年 | 2020 | 発起人 | チーム“ガレノスの徒” |
---|---|---|---|
記事数 | 中 | - | - |
運営分類 | テーマ型? | 作品分類 | 別世界型 |
Dr_Kasugaiのメモ
- 「死」を物質として人体から分離する超常技術が一般に広まってしまった世界のカノン。
- 具体的には、各死因を“擬液相性致死的事象” (通称タナトマ/タナトーマ) という赤い液状物質として抽出することができる。抽出を受けた人物は、その死因では死ななくなる。また各死因のタナトマを被験者に注入することで、その死を与えることが可能となる。(一応赤色らしいが、ハブは青色なので些か紛らわしい)
- 死を抽出するアノマリーの影響を覆い隠すため、20██年に財団がフロント企業“ゼーバッハ中央製薬”名義でタナトマ技術を (医療技術として) 発表し、広まったとされる。『二人のアヤメ / 紅の下の邂逅』曰く、ウイルス対策あたりのタナトマはみんな抜いているっぽい?
- なお、タナトマ溶害という、特定死因以外のタナトマも抜ける事故がある模様 (もしかして問題のオブジェクトの被影響者がこれだったりするんだろうか?)。
- なお、タナトマは裏社会でも利用されているらしい。物騒だなあ。
- 『死の終焉』は誰もが死ねず死を希求する社会、『Thanatomania』は誰もが生死を手軽に取捨選択でき、その価値が低くなった社会という形で差別化されている。
- チームコンテスト2020 第5位。
- 2021年7月〜9月にかけて、SCP-JP公式Discordの#thanatomaniaチャンネルで関連議論が行われていた。このチャンネルは現在CLOSEされている。
大正150年
Taishō 150
登録年 | 2021 | 発起人 | koikoi_Rainy4L |
---|---|---|---|
記事数 | 中 | - | - |
運営分類 | テーマ型 | 作品分類 | 別世界型 |
Dr_Kasugaiのメモ
- 大正天皇が半人半機の神“天皇機関”と成り、その結果大正時代が150年続いた世界のカノン。ジャンルとしては、大正浪漫×エレクトロ・パンク。
- メインライターであるkoikoi_Rainy4L氏の作風もあり、全体的に耽美な作品が多く書かれている。
- 平行世界の虎ノ門事件 (史実では皇太子時代昭和天皇の銃撃未遂事件) で、懐中銃教会信徒の難波大助に大正天皇が狙撃されたことがきっかけ。この際、今際の際の大正帝が見た走馬灯、最期の夢に対し、オネイロイ・コレクティブの謀略と懐中銃教会特有の世界再構築現象が組み合わさった結果、この歪な世界が誕生するに至った。(些か経緯が複雑なので、ちょっとわかりづらいところはある)
- 夢見る神となった天皇の目覚めはこの夢中の箱庭世界の崩落を意味するため、蒐集院から発展した組織、天道総帥直属秘匿機関 帝国異常蒐集総院 (天道機関/蒐集総院) が懸念事案への対処を行っている。
- 大正時代の空気感、文化、言葉遣いはそのままに、サイボーグやアンドロイド、培養技術等が導入された奇妙な和風近未来世界が構築されている。特に“義躯”と呼ばれる奇怪の義肢が一般化しており、カノンの代名詞ともなっている。
- なお、日本国外の情勢等に関しては、構想中に議論が堂々巡りで中々まとまらなかったこともあり、ハブでは半ば意図的に明言されていない。
- GoI等も世界観に合わせて変質している。
- 元はkoikoi_Rainy4L氏の作品『花を手折る』 (2020) で言及されていた世界観。後にstengan774氏の『逸脱の民を討て』中で少しだけ言及され、ここで先述の“懐中銃教会の銃撃により、天皇機関が形成された”とする設定が加わった。その後、koikoi_Rainy4L氏の『SCP-2061-JP - 暁星屋百貨店冒険譚』投稿でもって人気が再燃し、SCP-JP公式Discordに専用チャンネルを作り議論・考察することになる。ここでkoikoi氏により“夢中の箱庭世界”という設定が追加され、現在の形になっていった。
- 上述したように、2021年1月〜2022年6月にかけて、SCP-JP公式Discordの#大正150年チャンネルで関連議論が行われていた。このチャンネルは現在CLOSEされている。
- 韓国のnamu wikiでは“サクラ大戦のパロディらしい”などと書かれていたが、別にそんなことはない。
まずしいざいだん
poorFoundation
登録年 | 2022 | 原案 | kskhorn, yzkrt |
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記事数 | 小 | - | - |
運営分類 | テーマ型 | 作品分類 | 別世界型 |
Dr_Kasugaiのメモ
- 財政破綻を起こした財団に関するカノン。全体的にギャグ調。
- 2021年エイプリルフールに投稿されたTale“まずしいざいだん” (当時の名称は“まずしいざいだん ハブ”) が原点。その後もAF中に複数の関連作品が投稿された。2022年エイプリルフールには、新作とともにハブが投稿され、実際にカノン化してしまった。
- オブジェクトは売り飛ばされ、老朽化が進む施設を直す金もない。アノマリーの流出・財団の能力低下により、ヴェールはゆるやかに失わつつあり、民間にもアノマリーの存在が広まっている。
- カノンの主役的キャラクターとしてシェルドン・カッツカツが登場する (シェルドン・カッツの親戚らしい。ホントか?)。全体的に不憫なキャラクターだが、Tale『寒風』では彼なりの矜持を見せてくれたりもした。
- 一応シリアスをやってもいいらしい。上記『寒風』などがこの実例と言えるか。
- ハブ冒頭の文は、他カノン冒頭文のパロディ。ランダムで色々切り替わる。ハブ下にはご丁寧にリロードリンクまであるぞ。
- 専用Discordサーバが存在する: here (招待リンクはハブより)。
氷我記
I-say Age
登録年 | 2022 | 原案 | チーム“バルカン半島” |
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記事数 | 中 | - | - |
運営分類 | テーマ型? | 作品分類 | 別世界型 |
Dr_Kasugaiのメモ
- SCP-2203-JP (ないしは他の要因) により、氷漬けになってしまった世界について描かれる。ポストアポカリプスもの。
怪奇銘々伝
(N/A)
登録年 | 2023 | 原案 | str0717 |
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記事数 | 中 | - | - |
運営分類 | ?型 | 作品分類 | 設定追加型 |
Dr_Kasugaiのメモ
- 落語や講談といった日本伝統話芸の形式で、既存アノマリーに関する話題を展開するカノン。
全体的な話
- カノン-JPは3著者5記事で申請可能。
- カノン-JPのハブはいずれも合作として扱われ、特定の著者を定めない。
- カノン-JPはローカルルールを定めることが可能で、この中で管理メンバーを決めておく場合も多い。
- カノン-JPはテーマ性・自由度を重視する向きがあり、分かりやすいテーマを求め、設定面をあまりきつく縛らない傾向にある。特定の著者を定めないあたりからも、EN等と比して“みんなのもの、開かれたもの”という意識がやや強いのかもしれない。
- JPでは、カノンやシリーズを指して“ハブ”ということがある。これは非英語圏であったため、ハブの意味が誤解されて広まったことによるものと思われる。とはいえ、もはや“そういう用語”として広まっているので、そういうものとして受け入れるのもありかもしれない。
- 特にカノンを指して“カノンハブ”という事例も多い。
- JP支部では現在、カノンの議論場としては主にDiscordが使用されている。SCP-JP公式Discordサーバに“稼働中プロジェクト”カテゴリでチャンネルが作成・運用されるか、あるいは個人運営の独自サーバが利用される。構想中カノン等の場合は、Twitter等経由でアクセスできる場合も多い。
発展史
日本語圏のカノン史はまず翻訳から始まる。当初、日本語圏にはSCP系のサイトが (大きく分けて) 2種類あった。片方は現在も残る、我々のよく知る「SCP-JP/SCP財団日本支部」。もう一方は、今はなき「SCP Foundation 非公式日本語訳wiki」。当初は日本支部が創作を行い、非公式日本語訳wikiが翻訳を行うというかたちで、分業体制が取られていた。当時、日本支部に存在する翻訳記事は、非公式日本語訳wikiから転載されたものだった。
非公式日本語訳wikiにカノンハブが翻訳6された年月日は、Internet Archiveでは少なくとも2013/11/27まで遡ることができた [参考]。しかし、日本支部への転載は2013/10/14に行われているため、実際にはそれ以上前から存在していたのだと思われる。(なお、当初のカノンハブの説明文は今の訳文とは少し異なっていた)
カノンハブ-JP7は2013/12/22に作成された。とはいえその内容は空で、仮置きのものであった。その一日前の2013/12/21に「忘年会Tales大募集!」というスレッドが建てられており、そこで「財団日本支部年中行事 - 2013年忘年会」の参加記事募集とカノン化予定についての話がなされていた。かくして忘年会は2013/12/24に第一のカノン-JPとなる。
次にカノン化の話が現れたのは、“わるいざいだん”である。2015/1/19に建てられたスレッド「"わるいざいだん"カノンを考えています。」において、カノン化に向けた洗練や、作品の執筆が進められていった様子が確認できる。そして2015/2/8に、“わるいざいだん”はめでたく第二のカノン-JPとして登録されることになった。
そしてこれからしばらくの間、カノン-JPの氷河期が続く。
2016/7/12、「カノン-JP, 「財団日本支部年中行事 ― 2013年忘年会」についての提案」というスレッドが建てられ、2013年忘年会をカノン-JPではなくTaleシリーズ-JPにすべきではないかという議論が行われた。この議論は最終的に提案の通りになり、2013年忘年会はカノンハブ-JPから削除されることとなった。この際、ハブのリンクもcanon-jp-1からbounenkaiへと変更された。わるいざいだんのハブがcanon-jp-2である理由もここにある。なお、シリーズアーカイブ-JPはこの際に設立された [参考]。
この間、3年間にわたってカノン-JPは“わるいざいだん”一つのみという状態であった。
2019/1/2、ODSSのハブが投稿された。当初はまだTaleシリーズであったものの、一ヶ月後には「カノン化目前!〈ODSS〉シリーズについて語るスレッド」が建てられ、カノン化に向けた参加者の募集を行っている。そして2019/6/3、ODSSはカノン登録された。新たなカノン-JPが現れたのは実に4年ぶりのことであるし、前述したとおり、カノンハブ-JPが“わるいざいだん”だけでなくなったのも3年ぶりのことであった。
なおこの際建てられた「〈ODSS〉のカノン-JP登録について」というスレッドは、後のカノン-JP投稿ガイドに影響を及ぼすこととなった。
これ以降、カノン・ブームの炎が静かにも燃えだすこととなる。
2020年は波乱の年であった。この年は多数のGoI、キャラクター、カノン、Taleシリーズが生まれ、過去最大規模でシェアード・ワールド的な取り組みが広まった。
2020/1/25、Taleシリーズとして始まった「扶桑紀」がカノンに昇格し、歴史系カノンの総本山として拡大していくこととなる。2020/2/8には後に世界最大のカノンとなる1998年が登場し、続く2020/3/7にはサイト外でも高い知名度を誇るスシブレードが登録された。これら3つのカノンは、2020年のカノン拡大期を象徴するカノンとして、急速にブームを巻き起こした。そして今なおコンスタントに記事が投稿され続けていることからも、その影響力の大きさが見える。
その後もファウンデーション・コレクティブ、アブサンの夢、四辻喜劇と短期間でカノンが増殖。2020/5/8にはTwitterから始まり、当時比較的新人だったメンバーたちが主導で進めていた企画、「筐体造り」がカノン化を迎えた。
2020/9~11にかけて行われたチームコンテスト2020では、複数の著者がチームを組み、一つのタグを作成することが目的のコンテストであった。ここでも聖杯を仰ぐ翳、共異廻歴、相貌失認、ちいさなざいだん、Thanatomaniaと多くのカノンが誕生し、またそのどさくさに紛れて、連作-JP“二重の故郷”、“極夜灯”もカノンに昇格した。
こうして2020年はカノン大盛況の年となり、チムコン中に当時支部中で最もカノンが多かったCN支部を抜いて、支部としてはJPがカノン数最大となった。
2021年2月頃には1998年カノンがENも抜いて世界最大のカノンとなったことが確認され、また3/20には大正150年が登録された。関連記事の投稿は未だ続いており、とうとうJPにもカノン文化が根付いたことを実感させてくれる。
— Dr_Kasugai
コンテスト
- チームコンテスト2020: このイベントをきっかけにカノンが一斉に増加した。
- ”J”カノン砲コンテスト, クロスカノンコンテスト: 参加記事がある個人コンテストのうち、特にカノン関係にフィーチャーしたもの。
連作-JP
参照資料
- カノン-JP - フィールドガイド! (下書き): sanks269氏が主導する、各カノン-JPの執筆アドバイスをまとめるプロジェクト。SCP-JP公式Discordサーバの#カノンjpフィールドガイドチャンネルで議論中。
余談
- Twitterでは#存在しないカノンというハッシュタグが2020年頃から使用されており、様々なカノン案 (ないしはそれに扮した大喜利) がツイートされている。ここから実際に関連記事が本投稿されたり、正式カノンに至ることもある。
- 類似タグとしては#カノン案というものも昔あった。
かつてカノンだったもの
- 2013年末に日本支部で行われたクリスマスパーティ・忘年会に関するドタバタ劇。
- 元は初のカノン-JPだった (当時のURLもcanon-jp-1) のだが、2016年に「カノンにしては平凡すぎる8」「2013年限定は扱いづらい」といった理由でカノン登録を解除する提案が出され、発起人がそれに同意したことでTaleシリーズ (現: 連作-JP) に移動となった。これにより、3年間に渡りカノン-JPは『わるいざいだん』1つのみの状態が続くこととなる。
- どうも、記念日カノンとしてこうしたイベント群をまとめる案もあった模様……? (参考)
- 忘年会Tales大募集!
- カノン-JP, 「財団日本支部年中行事 ― 2013年忘年会」についての提案
カノン化しそうなもの
- AMADAI氏主導の連作-JP。自由参加型で、比較的カノン的な性質が強い。
- “高速道路上にのみアノマリーが現れる”という特殊な前提の下に成り立つ。
構想中カノン
- SOYA-001氏らを中心に構想中のカノン。アトラスタ財閥のマイクロマシン・システム暴走により、地球の大部分が金属構造体に覆われた未来世界を舞台とする。
- 根幹記事となる『アトラスタへの提言』はもともと001提言のひとつとして執筆されていたが、SCP-3000-JPコンテストの開催に伴い、SCP-3000-JPエントリーとして出場した。
- 現状、サイト上にある作品は前述のエントリー『アトラスタへの提言』、そしてアトラスタ関連の設定資料をまとめた『The Atlaster | コンセプトアート設定資料集』、アートワーク『鉄への幕。』となっている。
- 現在はSCP-JP公式サーバの#『アトラスタ』チャンネルで議論・進捗報告が行われているほか、専用サーバも稼動している (招待リンクはTwitterより)。
- 『SCP-2999-JP - アノマリー・ハラスメント』関連作をまとめたカノン。
- 2021年11月〜2022年6月にかけてSCP-JP公式Discordサーバの#アノマリー・ハラスメントチャンネルでカノン化に向けて議論されていたが、メンバーの多忙につき一時凍結。
財団メシ
- 主にsanks269氏が提唱している、財団世界の食事事情を描くテーマ型カノン/シリーズ。
- 最近にわかに人気がある。
- 専用Discordサーバ (招待リンクはTwitterより)。
- sanks269氏が主導している、小学生3人組から成る“少年SCP団”、およびその周辺事情に関する児童小説的な空気感のカノン案。
- 専用サーバが存在する: here (リンクはTwitterより)。
- 通称ファウファン、FF。カノン-CN『永夜』の消失に伴い空いたニッチを埋めるべく、indonootoko氏らを中心に構想された。
- 専用Discordサーバがあるらしいが、自分は入っていないのでよく知らない。
- 2018年に有志が集まり、構想していたプロジェクト。メンバーの多忙・活動停止等もあり、最近はプロジェクト停滞状態。
- 宇宙空間における財団活動を担当する“外宇宙支部”について掘り下げるカノン。
- 当時はIRCチャンネル#scp-star、SCP-JP公式Discordのチャンネル#scp-star、独自サイト「星は我等の手の内にある」等で議論・考察していた。
- 外宇宙における財団に関する共著記事のためのIRCチャットでの議論のお知らせ
- 「表向きはカバーストーリーで隠蔽された、歴史上の真実」に関するカノン。
- 一時期参加記事等を積極的に募集し、5著者5記事が集まっていたが、2020年夏以降はほぼ動きが無い。
- 最近また再始動を始めた様子。期待。
- 「歴史系SCP記事ではよくある展開」といった懸念点が挙がっていたが、一応この部分は定義を厳密化することで対応を図っている。また、「既に歴史ものとしては扶桑紀がある」という話もあり、実際に5記事中2記事が重複しているが、一応隠された歴史の方が範囲が広範であり、焦点もやや異なる。
- より差別化するための方策として、Twitter上で原案者の一人であるMitan氏が「異常関連史隠蔽部門」のような概念を導入できないかと提唱していた。改訂案では導入されそう?
- 一応現時点ではタイムラインは一本化されており、そこでも設定的な独自性が生まれていく余地がある。
- seafield13氏がかねてよりちらほらと言及しているカノン案 (参考1, 参考2, 参考3)。SCP-1905-JPのプリンストン計画関係で揉めたことがきっかけで内戦が発生するらしい。
- 第一次財団内戦は『スレートサンダーのブリーフィング』に登場する、1924年の財団内戦のことだと思われる。
- 「財団日本支部理事会成立の背景に、候補生の争いがあった」とし、理事候補生たちの物語を書いていくカノン案。主に2020年夏頃、専用Discordサーバで議論されていた模様。現在は凍結状態?
- 上記メモ曰く、「食欲が基底世界の財団よりも大きく、職員が肥満体質な財団」。飯ネタのジョークカノン。当時新人だったメンバーが中心となって展開された。
- 2020年9月4日、SCP-JP公式サーバの#scpの話1チャンネルで「xxxxなざいだん」に関する雑談が始まり、その中でonigirikunn氏により「ふとったざいだん」の単語が言及される。その後、しばらくの間 (大喜利的なノリであったが) 同案に関する議論が続き、同日中にZatto13氏により専用サーバが設立され、そちらに議論が移行する (参考)。9/7、Yucca氏により公式サーバの#discord運営ご意見番チャンネルに「ふとった財団」のチャンネル追加申請 (運用期間1ヶ月) が挙げられ (参考)、9/8に稼働中プロジェクトカテゴリに#ふとった財団チャンネルが作成される。以後、チャンネル内で議論が行われ、多数の議論・下書き作成が行われるも、最終的に沈静化し、チャンネルは期日に閉鎖された。
- カノン化を目指し、チームコンテスト2020に主要メンバーらがチーム「名案: カレーは飲み物」を結成して出場したものの、多忙のため記事の投稿は見送られた。
- 現在、凍結状態と推測される。
- 2017年〜2018年にかけて、Ikr_4185氏主導で構想されていたカノン/シリーズ案。東京都、新宿・渋谷・池袋を中心に展開される予定だった。現状記事は無いのだが、たまに“あったよね〜”的に言及されることがある。
- 当時Twitterで、#東京副都心カノン (旧: #東京副都心) タグで構想がツイートされていた。
結局カノン化しなかったもの
- 2016年にtransistor_K氏が提唱していたカノン案。学園風に改変された、箱庭めいた日常世界に閉じ込められてしまった財団達を描くものになる予定だった模様。
- 他にフォーラムで提案されたものの没になったカノンとしては、『あなたのいない財団』がある (こちらはハブ案までは無かったようだが)。
ドロイドルマスター
- 2022/4/24にTwitterやSCP-JP公式サーバ等で話が出ていた、SOYA-001氏発のカノン案。最終的にはドロイド・コンチェルトとして、SCP外の独自シェアードワールド創作として分離・独立した。なお、著者ページには当初の痕跡が残っている。
カノン-RU
サイト-7
Хаб Зоны 7
登録年 | 2016 | 原案 | Blackbird5154 |
---|---|---|---|
記事数 | 中 | 翻訳率 | 低 |
運営分類 | シリーズ型 | 作品分類 | 設定追加型 |
Dr_Kasugaiのメモ
- ロシア支部を舞台にしたプロット共有型カノン。リザレクションカノンの影響を受けており、インシデント1001-RUを起点に展開していく。
- SCP-1001-RUについての補足: 『SCP-1001-RU/SCP-2470 - 虚無の特異点』 (1001-RUが英訳され、同内容で2470として投稿されている。JPに和訳されているのは後者) は、それが認知したものを消失させる実体、ないしはそれと強く関連付けられたものが消失する何かである (おそらくは後者が有力か)。その性質上、容易に現実の崩壊を引き起こし得るため、複雑かつ重厚なプロトコルにより収容されている。
- 「嵐の目」サイクルは財団職員 エフゲニー・サフチェンコを主人公として展開する。彼には──本人は知らないようだが──自分だけが無事に済むよう周囲を確率改変する異常性があり (なので“嵐の目”)、それを以てインシデント1001-RU (SCP-1001-RUの収容違反) を堰き止めた功績がある。以後、彼は上層部の判断により、フィールド任務で活用されるようになる。
- 「利害の衝突」サイクルはタチアナ研究員とエージェント・フェヤがサイト7-Dについて調べていく話。この話のラストでインシデント1001-RUが発生することになる。
- 現サイト7以前に存在していた秘密施設・サイト7はある時を境に離反し、独自行動を開始している。この旧サイト7は現在サイト7-Dと呼ばれている。
- 旧サイト-7では人為的な人型アノマリーの開発を行っており、エフゲニー・サフチェンコもその開発結果の1つであるらしい。
- ハブにサンドボックスの構想まとめページがリンクされているが、ドメイン変更の影響か現在繋がらない。現行リンクはこちら。
- 補足: サイト-7はロシア支部最大の中心的施設。初期はサイト-7=ロシア財団、サイト-19=アメリカ財団のように見做されていた時期がある。
Gipolibidemiaのメモ
リザレクションフォロワーたる所以:
- 人事・scip大活躍系のカノンだが、支部外の人間 (あるいはRUのニュービー) からすると「何この人事/scip…… 知らん……」となること請け合いだろう。
しかしこのカノンがリザレクションフォロワーである所以は、ロシア語支部史的に大きな役割を果たしたユーザーの人事や、当時著名だったscipに再活躍の場を提供ヴァスクリシェーニェした点にある。
例:
エフゲニー・サフチェンコ:
防諜員オソビースト (Особист):
アーロン (アアロン、Аарон):
ヌアール (ノワール、Нуар):
- おこらくPetit_Noirのこと。人事ファイルは存在しないか残っていない。
- 「台風の目」4章に登場。
- Gene_RやOsobistらと同じく黎明期から活躍していた著名な著者だが、2017年頃にBANされたらしい。
- なお、ウクライナ人である。BAN以降もUAやENで活動していたようだが、2022年にかつてRUに投稿した自著の削除を要請するも、自主削除は原則認められないとして却下された。その後しばらくしてアカウントを削除した。
ステン (スタン、Стэн):
- 「利益の衝突」中で出てくる内部保安部門員。
- おそらくSten_MkIIsのこと。人事ファイルは存在しないか残っていない。人型オブジェクト標準収容プロトコルや機動部隊隊員および保安部門職員における標準装備といった設定系記事を残した。後者でオソビーストや内部保安部門に触れていたためか、サイト-7カノン中でも彼とともにフェヤを尋問する様子が描かれる。
- SCP-1046-RU (雑に強いオブジェクトとして、しばしばSCP-682と比べられた)
- 当カノン執筆期 (2015-16) のcleveremptYやBlackBird5154の作品に、タグは付いていないがサイト-7と連続していそうなものがある。
例えば両者の共著SCP-1208-RU (サンドボックスのまとめページでもメタタイトルが言及されている) 中に、架橋計画プロイェクト・モーストの名前が挙がっている。
- 2023年、施設ファイル: サイト-7が当カノンの新記事として迎え入れられた。約7年越しの新記事となる。
2023年までにRUで生えた独自設定をENのSITEフォーマット風にまとめた記事。結果的に当カノンからの設定引用が多くなっていたためか、タグスタッフから当カノンのタグを付与されるに至った。
«H»
«H»
登録年 | 2021 | 原案 | cleveremptY |
---|---|---|---|
記事数 | 小 | 翻訳率 | 低 |
運営分類 | 世界観型 | 作品分類 | 滅亡型 |
Dr_Kasugaiのメモ
- 世界の尽くが異常化した世界を舞台にしたカノン。財団は少数の正常な存在をHオブジェクトに割り当てて管理している。SCP-001-H、ホープタウンがカノンの中核となる模様 (?)。
- 主にGipolibidemia氏により翻訳進行中。
Gipolibidemiaのメモ
- 設定と背景と作風:
- この世界では異常発生頻度が指数関数的に増加していた。2009年に連発したインシデントを契機に、財団は異常収集者としての在り方を徐々に変え、世界の正常性を収容する組織に変質。
- 同年、有史以来異常に異常現象が少なかった町・ホープタウン (グレートブリテン島) の一帯の地下に財団の本拠地”サイト-0”が構築。
- 2012年、世界各地の高正常性領域を”SCPオブジェクト・カテゴリー-H”に指定。それぞれに特別収容プロトコルを策定。
- その後の歳月で、ホープタウン以外の各SCP-Hは徐々に収容違反正常性崩壊。サイト-0はそれら領域からSCP-H指定を解除していく。
- 各地の財団職員は正常性を維持し切れなかった無力感や苛立ちを覚え、あるいは自身らや市民を見捨てたサイト-0に憤慨。あるところではホープタウンへの市民輸送を決行し、あるところでは現地政府や市民と結託して独力での正常性死守に走る。
- 2030年までにはSCP-001-H以外の全世界が異常に呑まれた。また少なくとも同年時点で、2035年にはSCP-001-Hも収容違反することが予測されている。
- 崩壊寸前の世界で職員や市民が示す、誇りと狂気と希望がテーマ。
- カノン成立史:
- 最初の記事は2019年5月投稿のSCP-001-H。
- 2021年11月、DIRAと一緒にカノン化した。ロシア語支部発の概念をフィーチャーした「第17回コンテスト - 『機密指定』の名の下に - 」Lore部門出場作をもってカノン要件を満たしたことによる。
- カノン化に2年かかっている。この間いろいろなユーザーに関連記事が書かれた (多くは現存しない。ロシア語支部やウクライナ語支部に見られるシステム・Полигон制によりメインサイトへの掲載が棄却されたため)。
- 知名度は早期から高かった。2019年ごろには既に「あれ?まだカノン化してなかったんだっけ?」と (皮肉とかではなく) 素で勘違いしているユーザーも見られた。SCP-001-Hの過去リビを見るとカノン未成立時代に誤ってタグ付与されているのも確認できる。
- 当初はSCP-001-Hとその周辺の異常領域のかかわりを主に描き、地球全体の動向についてはそこまでフィーチャーしないつもりだったらしい。がArbelictのSCP-002-Hにより全世界規模に舞台が拡大。
- Arbの参加を経て第三法則よろしく様々な世界観用語が追加された (日本語圏に存在するHハブ和訳は彼の参加以前に書かれた下書きを元にしておりこの辺の用語が捕捉できていない)。財団は、旧世界の気象予報になぞらえてПогода奇象という枠組みで、異常現象とそれが発生している地域の推移をマッピング (訳語を陰謀論者の用語と被せざるを得ない事故が発生している)。
- なお「奇象」という概念は、Arbが2019年くらいに練っていたが形にならなかった執筆計画から流用しているらしい。
- その他:
- 黙示録を裏モチーフとしている。
- Hとは以下のバクロニム。ラテン文字Hであり、キリル文字Нエヌである。
- Hope / Hopetown
- НадеждаNadezhda (ロシア語で「希望」)
- НормальностьNormal’nost’ (ロシア語で「正常性」)
- Не-АномальныйNe-Anomal’nɨy (ロシア語で「Non-Anomalous」)
- …ということになっているがcleveremptYが強く意識しているのはたぶん1. だけで、2. は町の名前から、3. はSCP-001-Hの原語版メタタイトル「Зона максимальной нормальности」を見て他ユーザーが想起し定着したもの。カノン名もНエヌでなくHエイチで申請されている。
- 「希望」とは、わざわいを撒き散らし尽くしたパンドラの箱の中に残された、財団にとって最後の寄る辺。あるいは、世界が地獄の門をくぐり切ってしまったことを財団が認知した日に捨て去るべき矜持。
- ArbはINTへの輸出とカノンの国際化に燃えていたらしい。それに関連してかはわからないがcleveremptYも001-Hの英訳時に外注で査読を頼むなどの力の入り様だった。
- 著者の顔ぶれにはロシア語支部の古参ユーザーとニュービーが入り乱れている。
内部調査分析部門 (DIRA)
Хаб Департамента внутренних исследований и анализа (DIRA)
登録年 | 2021 | 原案 | Arbelict |
---|---|---|---|
記事数 | 小 | 翻訳率 | 低 |
運営分類 | テーマ型 | 作品分類 | 設定追加型 |
Dr_Kasugaiのメモ
- 財団 内部調査分析部門。意図的に収容違反を起こしたりして、組織の動きを調査・分析し、収容プロトコルや規則の作成に利用している特務機関。
- 人体実験上等の部門なので、倫理委員会には存在を隠されているらしい。
Gipolibidemiaのメモ
- 最初の記事は2021年5月、第16回コンテスト - ロシアン・ルーレット - 参加作のオブジェクト・ゼロ。その後2021年11月、Hと一緒にカノン化した。ロシア語支部発の概念をフィーチャーした「第17回コンテスト - 『機密指定』の名の下に - 」Lore部門投稿作においてカノン要件を満たしたため。
- カノン外の記事でも若干の言及が見られるようになっている。
- Wikidot脱出後のタグ刷新以降、diraは「部門タグ」として扱われる。
通時無謬性保障部門
Хаб Отдела временной безошибочности
登録年 | 2023 | 原案 | Kardalak |
---|---|---|---|
記事数 | 小 | 翻訳率 | 低 |
運営分類 | テーマ型 | 作品分類 | 設定追加型 |
Gipolibidemiaのメモ (ニワカ知識ベース)
- 通時的無謬性保障部門は内部保安部門から派生した部門。その業務はSCP財団の不在化を回避するため、リソースやアイテムを管理すること。
- 財団は世界滅亡への保険としてSCP-2000を有している。しかしながらリセット後の人々に異常と正常を区別せんとする意志が生じなければ、SCP財団は再建されない (というカノンを採る)。このような不確定な状況を排するため、今後いかなる事態が起ころうと、いかなる姿に変わろうと、正常性維持機構SCP財団が存在する未来だけは断固保障することを目的とする。
- 当部門はMTF プサイ-180 (“静かなる流れ”) を管轄する。隊員は “イニシエーション” により過去や未来を幻視することができる。
- “イニシエーション” は、将来のアポカリプス (当部門により “枢源事象” と称される) を幻視した某カルト教団の儀礼行為をベースに、改造型SRAを併用することで実践される。
- プサイ-180がもたらす情報をもとに、財団存続に資する活動が行われる。それが現在の財団から見て合理的なものであるとは限らない。
- カノン内である程度の矛盾を許容している模様。ハブの記述にはそのための曖昧さが仕込まれている (部門の真意は本当に財団存続なのか? 部門長の出身は?)。
余談
- 以下、カノン成立よりだいぶ前、Discord見てたら流れてた画像。これにカノン主著者Kardalakがどう反応していたかは忘れたが、氏の作品にコンティニュイティがあり得ることは念頭に置いておく。
全体的な話
- カノン-RUは3著者5記事で作成可能 (参考)。
- RUでは、同じく非英語圏であるJP同様 “ハブ (хаб)” という単語が、元の意味に加えて “カノン/シリーズ” も意味するものとして広まっている。本来誤用なのだが、既に向こうではガイドレベルで使用されているので、実質そういう専門用語と化している。
Taleシリーズ-RU
余談
- RU版のカノンハブには、ENではカノン扱いされていない反ミーム部門やクロスオーバープロジェクトも一緒に載っていたりする。
Gipolibidemiaのメモ
- 長らくポリゴン制 (スタッフから好評を得られなければ記事が削除される) により突飛な記事が書きづらい風潮があったが、2023年秋頃に制度廃止。今後のカノンの増加が期待される。
メインサイト外のカノン的な動き:
SCP: Total Containment Failure (2017〜2020)
ロシア語支部の現役管理者Osobistやサイト-7とHカノン砲手cleveremptY、および他数名が参加していたTRPGシナリオ創作サイト。プレイヤーは、ヴェールが剥げてポストアポカリプスが進んだ世界で生存を図る。……はずだったが、完成せず空中分解した模様。
プレイヤーが不自由にならないようある程度のあいまいさを残しつつ、ゴリゴリに世界観を固めていた。当時INTに輸出済みだったのだろうほぼ全部のGoIの状況を設定してたり、Yandexの地図上に勢力図描き込んでたりなど色々圧巻。
- 2020年のSCP-1013-RU収容違反をきっかけに、世界規模の同時収容違反 (TCF-クラス: 総収容違反事象、あるいは “カタストロフ”) が誘発。幸い人類絶滅は免れたが、世界人口の9割が死滅した。“カタストロフ” の前後で様変わりしたGoIが国際社会のアクターとして勢力圏を拡大し、世界情勢は一変していった。
プレイヤーが降り立つのは“カタストロフ” から35年が経った世界。何もかもが変わり果てた2055年を、それでも生き続けるために歩んでいく。
- ダエーバイト文明が復活してたり朝鮮半島が南北統一してたりサイト-7-Dが要注意団体化してたりする。
- аномальная зонаや裏ロンドンへの言及など、後年のHカノンにインスピレーションを与えていそうな要素が散見される。
- RUには「壊された虚構・改」的な派手なカノンを作ったり、他言語支部産GoI記事を書いたりしづらそうな空気がある。メインサイトで書けないフラストレーションを他所で発散してたんじゃなかろうか
コンテスト:
第17回コンテスト 『機密指定』の名の下に:
ロシア語支部に既にある、あるいは今コンテスト向けに新たに創出したMTF・GoI・カノン・シリーズをテーマとしたコンテスト。カノンをフィーチャーしたイベントはたぶんこれが唯一無二。ここで新たに成立した記事を以てHとDIRAがカノン要件を達成した。
カノン-KO
朝鮮
조선(朝鮮)
登録年 | 2014 | 原案 | Salamander724 |
---|---|---|---|
記事数 | 大 | 翻訳率 | 低 |
運営分類 | ワールド型 | 作品分類 | 設定追加型 |
Dr_Kasugaiのメモ
- 古代朝鮮、特に李氏朝鮮時代の異常史の話。KOの歴史系カノン。
- 1568年、古代朝鮮の伝説的道士・田 禹治 (チョン・ウチ) は、極めて強力な妖狐・千年九尾狐を激戦の末に「武陵桃源」 (≒桃源郷。SCP-159-KO) という異次元空間に封印。しかし、その後戦いの負傷で死亡する。
- 田 禹治の遺言 (超常的脅威に備え、道士が団結するべきだ) が周り巡り、1600年に政府管理下の道士組織・不語都監が設立される。これが当時の正常性維持機関として活動した。
- 次第に不語都監で内部抗争・派閥争いが起きるようになる。1701年には禧嬪張氏 (第19代王の妾。元王妃) が現王妃の仁顕王后を呪殺したとする告発から処刑される事件 (辛巳換局) が発生。不語都監内の謀略により、この際の内部粛清の際に、技術派が敵対する呪術派を追放させた。後に、この際の後始末として不語都監は解体されることとなる。(なお、呪殺疑いから処刑の下りは史実である)
- 1654年、不語都監から分離するかたちで、異常の研究・収容を専門的に担う政府機関“保伝院”が設立された。また、18世紀には不語都監が解体され、後釜として対異常武力機関・異禁衛が成立した。これにより、李氏朝鮮では二大超常機関による管理が行われるようになる。
- 1795年、封印されていた千年九尾狐が脱走する乙卯禍変が発生。この際、両機関は責任逃れとして、過去に分離した呪術派道士の残党勢力 (地下道士) に責任を押し付け、激しい弾圧を展開。結果、政府機関と地下道士は敵対関係が明確になる。
- なお、脱走した千年九尾狐は後に財団に収容され、SCP-953に指定されている。
- 1910年には朝鮮半島が大日本帝国の侵略を受け、植民地化。李氏朝鮮は解体され、政府超常機関側の大部分はIJAMEAに吸収される。一方、地下道士の側は対日抗争を展開。1910年代に地下道士は蛇の手と接触し、将来的にはこのことが原因でGoI-KO“赤斑蛇の手”設立へと繋がっていく。1920~30年代には中国・義和団と連携して活動していた模様。
- 大日本帝国編あたりは扶桑紀カノンとも一部リンクしている。
- 終戦後、地下道士の末裔はホヤにより赤斑蛇の手として再組織化され、現代の物語へと繋がっていく。また、赤斑蛇の手の指導者である妖狐“ホヤ”は、田 禹治と千年九尾狐の間に生まれた存在である。よって、朝鮮カノンは“赤斑蛇の手”のルーツと密接な関わりを持つ。
- Salamander724氏により、(翻訳投稿システム成立以前から) ENにも一部記事が英訳投稿されていたりする。
- なお、このカノンはハブに執筆ガイドがない。設定自体は“カノン”タブのあたりにまとまっている。
- ハブが完訳されておらず、年表のあたりが未翻訳で放置されていたりする。
霧津奇譚
무진기담(霧津奇譚)
登録年 | 2015 | 原案 | Salamander724 |
---|---|---|---|
記事数 | 中 | 翻訳率 | 低 |
運営分類 | テーマ型 | 作品分類 | 設定追加型 |
Dr_Kasugaiのメモ
- 常に霧に覆われた異常多発都市・霧津 (Nx-64) を舞台にした、一人称視点の掌編群。ロケーションカノン。
- かつては“霧津”タグがカノン兼ロケーションのような扱いをされていたが、最近、カノンタグ“霧津奇譚”とロケーションタグ“霧津”に分割された。そのため、非一人称視点の霧津関連記事はもっと多い。
- 『確保施設ファイル: サイト-64K』は一人称Taleではないのだが、設定面の基盤であるからか、カノンタグが付いたままである。この記事いわく、霧津は全体的にヒューム値が低く、現実性が不安定な土地らしい。
- なお、霧津は1964年に金承鈺 (キム・スンオク) が発表した短編小説、『霧津紀行』に登場する町が元になっている。
アノマリンピック
초상올림픽
登録年 | 2022 | 原案 | Navla |
---|---|---|---|
記事数 | 低 | 翻訳率 | 低 |
運営分類 | テーマ型 | 作品分類 | 設定追加型 |
Dr_Kasugaiのメモ
- 超常世界のオリンピック、アノマリンピックを題材にしたカノン。
- GOC 108評議会に加盟しているIOCにより、全世界のGoIを対象にした超常スポーツの国際大会が開かれた!というもの。
- おそらく、『IOCが組織委の要望を却下 揺れる東京五輪』をアイデア元の1つとして踏まえているのではないかと思われる (?)。
- 一応ハブは翻訳中の模様。
全体的な話
- カノン-KOは3著者5記事で作成可能。
- カノン議論専用のスペースとして、『Canon-KO』という公式Discordサーバが存在する (参考)。SCP-KO公式サーバの#문선사 - 부속채널신고 (#文選司 - 付属コミュニティ申告) チャンネルにある招待リンクから参加可能 (GoI-KO鯖も同様)。
- なお、スパム対策か、承認されてロール付与されるまで大部分のチャンネルは表示されない (?)。
- 構想中カテゴリは特に閲覧制限が無いが、朝鮮カテゴリ・サイバー霧津市役所カテゴリといった専用カテゴリは専用ロールが無いと閲覧不可な模様。
Taleシリーズ-KO
かつてカノンだったもの
- SCP-625-KOから連なるカノン。朝鮮戦争の話だった模様?
- 確か連載中のシリーズで、ハブも未完成だった。そのまま未完で放置されていたので削除→カノン-KOから取り下げられた……とかだったかもしれない。うろ覚えなのだが。
構想中のカノン
그날이 오면 / その日が来たら
- カノン-KOサーバで議論されているカノン。おそらくハブ下書きなどは無い?
- かつて、修身者 (GoI-004K、韓国のメカニト分派) が梁山市、伽耶時代の鉄鉱山で梁山断層に眠る“何か”を発見。それを封印すべく地下都市を建設した。しかしそれが目覚めてしまい、大地震が発生、韓国が滅んでしまった世界を描くらしい。
- 韓国の支部カノン。なお、“支部”ではなく“地域司令部”なのは、かつてSCP-KOのサイト設立時に、“韓国支部”を自称する別派閥と抗争していた過去があり、特に一昔前のSCP-KO内では支部呼称が避けられていたため。
- 昔Dr Devanさんがカノン化を目指していたようで、氏のサンドボックスページに痕跡がある (参考, rev.82)。現在は、Salamander氏とGlass氏あたりが設定をリブートして再度カノン化を目指している模様。
- シリーズⅠ的な初期作風への回帰を掲げるカノン。財団は小規模で、アノマリーは謎めいている。GoIもあまり出てこない。
- カノン-KOサーバで構想中。
- “ちいさなざいだん”とは名前が酷似しているが別物。この類似性については向こうでも話題になっていた。
- 財団がヒーローを雇い、ヴィランを収容する組織として公然と知られているカノン。財団ヒーロー協会化。
- カノン-KOサーバで構想中。何故かハブ下書きが2つある。こちらは旧版……?
ゾンビ
- SCP-008の流出により、ゾンビ・アポカリプス化してしまった財団世界の話。
- 「確保、収容、保護、そしてゾンビ」で提案されたカノン案。現在はカノン-KOサーバで議論中。
- 主導はMigueludeom氏 (旧アカウントは削除済。初期作品はこちらのアカウントで投稿されている) で、氏により既に数作品が投稿されている。
- 設定共有ページがあるが、現状誰も書き込んでいない……。
- 極寒に囚われた世界のアポカリプス/ポストアポカリプス。連作-JPの氷我記に近い。
カノン-CN
- 表紙
- 生
- ニルヴァーナ
- 豊穣公社
- 忘れ難きもの
- 鏡面の引火点
- 深淵の光
- 財団4K
- 公費旅行
- 散結
- 医院
- 空と大地のラプソディ
- linkAge
- アイディタ計画
- 港.城.江
- 荏苒荒涼
- アルツハイマー
- 捜査部
- 転写不全
- 境界の画定者
- コールド・スタート
- その他
生
生
登録年 | 2017 | 原案 | Airalin_Knowledge |
---|---|---|---|
記事数 | 大 | 翻訳率 | 低 |
運営分類 | テーマ型 | 作品分類 | 別世界型 |
Dr_Kasugaiのメモ
- 異常存在が出現しなくなり、次第に既存アノマリーからも異常性が消えていくようになった世界のカノン。
- CN最大規模のカノンであり、100以上の記事数を誇る。
- QQグループ: 613427756 (ディスカッションより。まだ動いているんだろうか?)。
ニルヴァーナ
Nirvana
登録年 | 2017 | 原案 | (account deleted) |
---|---|---|---|
記事数 | 中 | 翻訳率 | 低 |
運営分類 | ワールド型 | 作品分類 | 設定追加型 |
Dr_Kasugaiのメモ
- 秘密結社“ニルヴァーナ”とその周辺を取り巻くカノン。サーキシズムをGoIではなく、宇宙観や歴史、関連団体ごとカノン化したような感じが近いかもしれない?
- かつて、世界は異常により支配され、彼らにより人は導かれていた。しかし、次第に人類は力をつけ、支配権は移っていった。やがて、人類は異常を掃討し、科学と正常の時代へと変遷していく。この時代、異常や異常組織はそれぞれ異なる思想の下に動いている……というバックグラウンド。この中で、各GoIの役割が規定される。
- GoI-8436/ニルヴァーナは“全ての苦しみを終わらせる”ことを掲げる古代から続く秘密結社であり、4つの派閥が存在する。彼らニルヴァーナに関する話がカノンの大部分を占める模様。
- SCP-CNは放浪者の図書館wiki中国語版も兼ねており、ニルヴァーナカノンはSCPとWLの双方に跨がるかたちで展開されている。WL-CN側は“灰烬残页/灰燼残頁”として、上記世界観ベースで物語が綴られている模様 (?)
引用
Nirvana(GOI-8436、カノンの主人公)
理想主義者。彼らは、世界はあまりにも多くの苦しみを経験してきたとし、異常な時代が過ぎたとはいえ、人間はいまだに殺し合いに躍起になっていると考えている。仮に、アノマリーと人間が対等に協力することができれば、全てに終止符を打てるのではないだろうか?
暴風騎士団: 異常による統治への回帰を目論む
財団: 理性主義者。異常は脅威であり、抑制を試みる
GOC: 伝統的な人間思想の典型。異常は敵であり、一掃せねばならない
MCD: 投資家。理想の異常とは自分の思想を持たない"商品"だと考える
Nirvanaを中心に各団体がヘッカバトルを展開するカノン
— @snsnojisan (2021/1/17)
豊穣公社
丰饶公社
登録年 | 2017 | 原案 | Crucifixion9 |
---|---|---|---|
記事数 | 中 | 翻訳率 | 低 |
運営分類 | テーマ型 (?) | 作品分類 | 別世界型 |
Dr_Kasugaiのメモ
- 国家唯一の政権与党“豊穣公社”が財団の代わりに存在し、人民を支配している世界のカノン。シニアスタッフは有力な党員として活躍している。
- 『わるいざいだん』等と同様の、典型的なディストピアもの。
- 実はフォーラムサイト時代に原案と初期作品群が生まれたカノンであり、Wikidot版での登録は少々遅かったものの、最古のカノン-CNであると言える。 (here)
忘れ難きもの
再难遗忘
登録年 | 2017 | 原案 | Airalin_Knowledge |
---|---|---|---|
記事数 | 中 | 翻訳率 | 低 |
運営分類 | テーマ型 | 作品分類 | 別世界型 |
Dr_Kasugaiのメモ
- 記憶処理が封じられた世界のカノン。テーマ型。
鏡面の引火点
镜面闪点
登録年 | 2017 | 原案 | Agent Phage |
---|---|---|---|
記事数 | 小 | 翻訳率 | 低 |
運営分類 | テーマ型 | 作品分類 | 別世界型 (?) |
Dr_Kasugaiのメモ
- 2つの財団が同時に活動するシチュエーションをテーマに作品を描くカノン。テーマ型カノンで、各作品は設定・プロット上ほぼ繋がりがない。
- 複数財団が出ていれば基本的にどんな作品でも参加可能なようで、例としては「元々2つの財団が共存していたが抗争に発展」「世界が突如2倍になり財団も増殖」などがある。
- ただし、“1世界で2つの財団”が原則であり、“平行世界の財団同士が交流/対立する”という事例は非推奨なようだ。まあ、初期作品の『棱镜折跃』は並行世界の話だったが (とはいえ、こちらは2世界が重複することが示唆されている?)。
深淵の光
深渊之光
登録年 | 2017 | 原案 | W Asriel |
---|---|---|---|
記事数 | 小 | 翻訳率 | 低 |
運営分類 | ワールド型 | 作品分類 | 別世界型 |
Dr_Kasugaiのメモ
- “真理の神”が世界全土で崇拝され、財団の代わりに“深淵の光同修会”なる宗教的組織が活動している世界を描くカノン。
財団4K
基金会4K
登録年 | 2017 | 原案 | QBLevi |
---|---|---|---|
記事数 | 大 | 翻訳率 | 低 |
運営分類 | テーマ型 | 作品分類 | 設定追加型 (?) |
Dr_Kasugaiのメモ
- 4000年後の財団世界を描くカノン。人類は艱難辛苦を乗り越えて発展し、技術を向上させ宇宙へも乗り出している。
- カノンは40世紀に至るまでの“序曲”と、40世紀からの“本編”に分かれている。
- その分かりやすいながらもインパクトのあるテーマが受けて、JPでも一定の知名度がある。
関連ページ
公費旅行
公款旅游
登録年 | 2017 | 原案 | Freedom Koo |
---|---|---|---|
記事数 | 中 | 翻訳率 | 低 |
運営分類 | テーマ型 | 作品分類 | 設定追加型 |
Dr_Kasugaiのメモ
- 職員が財団の経費でどこかに出かけた際に起こった出来事を描くシリーズ。テーマ型としての性質がかなり強い。
- indonootoko氏の『公費旅行: ややキャン☆』がウケたため、JPでもやや知名度がある。
- なお、ハブ上部のイラストのキャラクターは永夜カノンのオリヴィア。永夜カノンの消失後、微妙に残った残滓の一つ。
散結
散结
登録年 | 2018 | 原案 | koi_Vicky Stan |
---|---|---|---|
記事数 | 中 | 翻訳率 | 低 |
運営分類 | テーマ型 | 作品分類 | 設定追加型 |
Dr_Kasugaiのメモ
- 財団の内戦を描くカノン。
- テーマ型としての性質が強く、財団内戦の統一された見解は存在しなさそう (?)。内戦の結果、世界が滅んでもカノン参加要件は満たすらしい。
- 同様の試みとしては、スレートサンダーについてのブリーフィング (EN) などが存在する。
医院
医院
登録年 | 2018 | 原案 | DF-thirteen |
---|---|---|---|
記事数 | 中 | 翻訳率 | 並 |
運営分類 | ワールド型 (?) | 作品分類 | 設定追加型 |
Dr_Kasugaiのメモ
- 中国へやって来た壊れた神の教会の伝道師らが形成した“医院”に関する作品群。
- カノンの設定自体は割と開放的で、上記要項を守っていれば受け入れ可能らしい。とはいえ中心的なタイムラインは存在し、大多数の記事はこれを踏まえている。
- 19世紀末に壊れた神の教会の伝道師らが中国を訪れ、20世紀初頭に“医院”を形成。医療行為とともにメハニズムを伝道した。
- 1931~1945年にかけて、日中戦争が勃発。医院の信徒らもこれに巻き込まれる。IJAMEAが医院からアーティファクトを接収したり、医院所属の医師が現地人をサイボーグ化してIJAMEAと戦わせたり。
- 戦後、医院は解散。現在、財団が中国圏で大きな勢力を持っているため医院は表立って活動していないが、一部信徒は地下活動を続けている模様。
- このため、実態としてはワールド型カノンに寄っているところがあるかもしれない。
- 医療行為の一貫として、身体の機械化等も行っていた様子。SCP-CN-467等の描写も踏まえると、教派としては歯車仕掛正教系なのかもしれない。
- 日中戦争 (中国側呼称: 抗日戦争) 関係の話が多いため、近代史創作の色を強く帯びている。
- 名有りキャラクターとして、ヨセフス・ミラーが登場している。彼は現在SCP-CN-467に指定され、財団に収容されている模様。作中内容を見るに、SCP-CN-979の[編集済]先生と同一人物なんだろうか (?)
- なお、歴史的に、キリスト教伝導団が教育・医療とともにキリスト教を伝える手法をよく取っていた。特に19世紀末〜20世紀の中国への布教時は教会が医院・診療所を兼ねているという事例も多く、医院カノンはこの事実を踏まえている (参考)。SCP-CN-467の描写を踏まえるに、医院は表向きこうしたカトリック伝導団に扮して活動していたのかもしれない。
- QQグループ: 770414859 (ディスカッションより)。
関連ページ
空と大地のラプソディ
空地狂想曲
登録年 | 2018 | 原案 | Agt_LEAZOV |
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記事数 | 大 | 翻訳率 | 低 |
運営分類 | シリーズ型 | 作品分類 | 設定追加型 |
Dr_Kasugaiのメモ
- 現実世界に即した世界で展開される、いくつかのシリーズから成るポリティカル・サスペンスカノン。リアリティラインは比較的高め。
- “西へ”はAgt_LEAZOV氏による連作。GOCが開発中の新兵器を探るため、財団中国支部からウクライナ東部・ドンバス戦線に派遣されていたエージェント・LeazovとSKYは、中国支部内の内紛に巻き込まれ始末されかける。二人は誘拐したGOCサイドの超常兵器開発者・ノーベルとともに逃亡し、裏切り者として財団に追われながら、西へ西へと移動していく。
- この内戦、もしかして散結カノンで発生する財団内戦のことなんだろうか……?
- 一方、“東へ”はcangfeng197による連作で、ロシアを舞台に展開される。この2大連作がカノンの核を構成している。
- 現実の出来事・政治情勢等を踏まえて展開されており、その背後で財団やGOCが動いている。歴史改変要素は忌避される模様 (?)。
- 極寒の戦争カノンと隣接している。
- なお、和訳版ハブは若干古い。
関連ページ
linkAge
linkAge
登録年 | 2019 | 原案 | Sekai_s |
---|---|---|---|
記事数 | 大 | 翻訳率 | 低 |
運営分類 | ワールド型 | 作品分類 | 設定追加型 (?) |
Dr_Kasugaiのメモ
- サイバー技術が発達し、電脳が一般化した近未来で展開されるカノン。サイバーパンクの色が強い。
- マクスウェリズム教会が主役的存在として活躍。AIADカノンの設定が拡張されている。
アイディタ計画
爱蒂塔计划
登録年 | 2019 | 原案 | GazerPara |
---|---|---|---|
記事数 | 中 | 翻訳率 | 低 |
運営分類 | ワールド型 (?) | 作品分類 | 設定追加型 |
Dr_Kasugaiのメモ
- “アイディタ計画”に関するカノン。アイディタ計画は平行世界間の財団同士で交流し、技術力を向上させるプロジェクトであったが、ある時問題が起きて相互交流が不可能になってしまったため、計画は凍結されたとされている。
- QQグループ: 545145898 (ディスカッションより)。
港.城.江
港.城.江
登録年 | 2019 | 原案 | MScarlet |
---|---|---|---|
記事数 | 中 | 翻訳率 | 低 |
運営分類 | ワールド型 | 作品分類 | 設定追加型 |
Dr_Kasugaiのメモ
- 科学世界 (左次元) の香港と、魔法世界 (右次元) の香江を繋ぐ異次元都市“香城”の話。ロケーション系カノン。
- 左次元は我々の世界に相当。右次元は核戦争の結果世界が滅び、その後復興した新文明が世界を支配している。中国付近には華人国家“アメリキン合衆国”が存在している。
- 右次元では核の影響で“神能”なる現実改変能力を人類が手にしており、これが左次元の科学に相当する枠として存在する。一方、左次元の科学は右次元では魔法と見なされる。
- 右次元には築基會という財団相当の組織が存在し、“魔法”の対処に当たっている。
- 香城はこの2世界の間に跨って存在する。また、要注意団体“聖クリスティーナ学院”の所在地でもある。
- 読みは多分「コン・シン・ゴン」、略してKSG。江は普通話ではjiāng読みだが、香港などで話されている広東語ではgong読みになる。
- 中核となる3記事: 『真正的遺產』『SCP-CN-1997 - 當魔法與奇術、左與右、神代與現代、基金會與築基會交織之時』『UIU 領域関連文書 — 香城』。この中ではUIU領域関連文書が和訳済。
荏苒荒涼
荏苒荒凉
登録年 | 2017 | 原案 | NicolasL |
---|---|---|---|
記事数 | 中 | 翻訳率 | 低 |
運営分類 | ワールド型? | 作品分類 | 設定追加型 (未来) |
Dr_Kasugaiのメモ
- じんぜんこうりょう。近未来世界で展開される架空戦記。ミリタリものとしての性質が強い。
- 財団軍 vs カオス・インサージェンシーの話が主軸のようだが、世界では並行に第六次中東戦争、ロシアによるウクライナ全面占領、第三次湾岸戦争など、様々な架空戦争・紛争が勃発している模様。
- 元は2020年にNicolasL氏による長編Taleシリーズとして始まり、2021年にカノン化を遂げた (このシリーズが“第一タイムライン”として、後続設定の礎になっている)。
- 現在NicolasL氏はこのカノンから離れ別プロジェクトに移ったようだが、もう一人のメインライターであるAgt_LEAZOVらなど、複数名の参入著者が活動を継続している模様。
関連ページ
- 半月刊设定访谈第一期: CNの財団新聞のカノン特集企画における、荏苒荒涼のメインライター2名へのインタビュー。
Gipolibidemiaのメモ
- 日本時間2022/11/19正午ごろEthnic ElapidがRUとUAの公式Discord鯖に現れ、当カノン執筆資料として2014年以降の東部ウクライナの実情を尋ねている。RUではモデレーター/管理者陣から「それについて深掘りすることは法に触れかねない」として同鯖内でこの問いを深掘りするなと嗜められ、UA、あるいは露政府・宇政府どちら側からのプロパガンダのバイアスもないであろう、実際にその地 (ドンバスとか) に住んでいる人たちに改めて尋ねることを勧められている。
アルツハイマー・シンドローム
阿尔兹海默症
登録年 | 2022 | 原案 | Heavyblues |
---|---|---|---|
記事数 | 中 | 翻訳率 | 低 |
運営分類 | テーマ型 | 作品分類 | 別世界型 |
Dr_Kasugaiのメモ
- 衰退しゆく財団を描くカノン。損失、収容違反、内紛、汚職……と悲惨。テーマ型的な性質が強い?
- 通称アルシン。
- ある意味、まずしいざいだん・シリアス版みたいな趣もある。
捜査部
刑侦处
登録年 | 2023 | 原案 | CTorJSChen |
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記事数 | / | 翻訳率 | 低 |
運営分類 | / | 作品分類 | / |
Dr_Kasugaiのメモ
- 刑事ものカノンらしい。後で調べます……。
転写不全
转录故障
登録年 | 2023 | 原案 | Agent Phage, breaddddd, DouglasLiu, RosaliaXD, W Asriel (コンテストチーム) |
---|---|---|---|
記事数 | 小 | 翻訳率 | 低 |
運営分類 | テーマ型 (不詳?) | 作品分類 | 設定追加型 |
Dr_Kasugaiのメモ
- 2023年カノンコンテストで設立された、SCP-2000の故障にフィーチャーしたカノン。SCP-2000は故障しており、世界の再構築は不完全になってしまっている。
- カノン-JP『筐体造り』とはアンチテーゼの関係性にあるかもしれない。
境界の画定者
边界勘定人
登録年 | 2023 | 原案 | CTorJSChen, initializerCOX, Kanie Ja, Etinjat, Confucian Lee (コンテストチーム) |
---|---|---|---|
記事数 | 小 | 翻訳率 | 低 |
運営分類 | ワールド型 (?) | 作品分類 | 別世界型 |
Dr_Kasugaiのメモ
- 2023年カノンコンテストにて設立。ヴェール、組織規模、収容能力、超常技術といったあらゆるものが欠けた、現実的な一学術組織として再構築された財団を取り扱う。もちろん世界観も一新されており、既存GoIの再解釈も多々。
- 初期の政府と提携していた民間組織としての財団像に近い。本カノンでは、財団はカルトや都市伝説などの異常を調査するただの学術集団に徹している。ハブ内ではクトゥルフ神話におけるミスカトニック大学の枠に喩えられている。
- ハブは査読募集中。
コールド・スタート
冷启动
登録年 | 2023 | 原案 | CaroyalKKaia, Enzo_Stamatis, MDYw_RainTree, Rye Travis, Sharethesilence (コンテストチーム) |
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記事数 | 小 | 翻訳率 | 低 |
運営分類 | テーマ型 (?) | 作品分類 | 滅亡型 |
Dr_Kasugaiのメモ
- 2023年カノンコンテストにて設立。2047年末に発生した第八次オカルト戦争 (財団 vs カオス・インサージェンシー) の結果として、人類文明は壊滅的被害を受けてしまった。アノマリーは野放しになり、SCP-2000は失われ、財団はかつてSCPと呼ばれていた存在の資料を公開して解散した……というポストアポカリプスもの。
全体的な話
- カノン-CNは3著者5記事で作成可能。
- 自由な創作を重んじる支部の空気感を受けてか、あるいはWikidot版初のカノンが自由度の高いものであったからか、カノン-CNは全体的にテーマ型ないしはそれに近い性質のものが多い。
- カノン設定の一部だけを借りてくる……なんてことも珍しくない。
- CN支部ではテンセントQQ (主に中国語圏で使用されているチャットツール。立ち位置は日本におけるLINE等に近い) を使用しているユーザが多く、そのため一部のGoI・カノンでは、議論場としてQQグループを採用している場合がある。
Taleシリーズ-CN
コンテスト
- 2023“缺失”设定竞赛 中心页 — 何かが欠けたカノンをチームで作って競い合うコンテスト。計3つのカノンを輩出。
かつてカノンだったもの
- 異世界のローマン大陸を舞台としたハイ・ファンタジー。大陸は光の神ミアースを崇拝する豊かな南部・グローリアと、冥王の血を引く半神・オリヴィア/“永夜”が支配する荒地のトワイシューレの2つに大別される。
- 基底現実とは隣接しているようで、ポータルなどを通じて一部人物・オブジェクトがこちらにやって来ることがある。これにより、異世界ファンタジーと財団世界を連結させている。
- 『フリーダム・クーの提言II - 永夜』が発端 (?)
- 異世界ファンタジーものとして、かつてCNでは高い人気を誇っていた。しかし後に発起人が外部のWeb小説から設定等を剽窃してカノンの基幹部に組み込んでいたことが発覚し、カノンハブならびに参加作品がまとめて削除されることになった。 (here)
- なお、この際カノン要素を削除すれば生き残れたため、永夜要素をオミットするかたちで一部ページが残留している。そのせいで、ローレンスのアートワークは本体のアートワークが消え、おまけの財団要素が無い作品群だけが残ってしまったのだが……。
- JPではこれ以前に和訳が進行しつつあり、注目が集まっていた (ちょうど当時はwobe氏引退に伴い、ファンタジー的要素のある“帝国”が消えてしまったこともやや影響しているかもしれない)。永夜カノンの削除をきっかけに、JPでファウンデーション・ファンタジーカノンの構想が開始した……なんていう副次影響もある。
- (特にキャラクター系の) アートワークが豊富なカノンであった。ハブや“フリーダムのアートワーク - 永夜シリーズ”、上記ローレンスのアートワークの旧リビジョン等から、当時の様子を垣間見ることができる。
- SCPperDBの記録/永夜ハブ
- 滅んだ世界の残滓が他世界に流入することで“異常”となるという解釈を基盤にしたカノン。
- GoI-CN、PCS異元署 (異常を適切な宇宙へ再分配しようとする、多元宇宙規模の超巨大正常性維持組織) の掘り下げカノンでもある。財団は自世界内で遺物に対応し、PCSは世界の残滓をあまり異常にならないような宇宙へ移送する。
- 多元宇宙は並行世界 (横) と物語構造 (縦) により樹状の構造を取っているとされる……っぽい? (理解が曖昧) この構造をベースに独自の神話体系が構築されている模様。
-
- SCP-CN-1242などがこのカノン所属だった。
-
- 2019/4/27にカノン-CNに登録されたものの、低評価によりハブが削除され、登録解除された。関連の強いPCS異元署は同時期にGoI-CNに登録されているが、こちらもハブが低評価で消えている。ただし、後にPCS異元署はリライトを経て再登録され、今は復活している。
カノンっぽいがそうではないもの
- よく勘違いされるがカノンではない。発起人であるpokm氏もカノン扱いされることを嫌がっているらしく、ハブにも注意書きがある。
カノン-FR
人的資源
Ressources Humaines
登録年 | 2014 | 原案 | DrMarcus |
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記事数 | 中 | 翻訳率 | 低 |
運営分類 | シリーズ型 | 作品分類 | 別世界型 |
Dr_Kasugaiのメモ
- 世界が平和になった結果、Dクラスが手に入らなくなった財団のカノン。
- 職員が自ら実験したり、Dクラス堕ちさせられたり……?
楽屋裏
Dans les Coulisses
登録年 | 2015 | 原案 | Neremsa |
---|---|---|---|
記事数 | 中 | 翻訳率 | 低 |
運営分類 | テーマ型 (?) | 作品分類 | 設定追加型 |
Dr_Kasugaiのメモ
- 財団職員のキャラクターシート創作。
- カノンというより、一定の作品群を束ねるための枠組みという感じ。ページを作成するためには、ある程度利用実績があるキャラクターでないといけないなど、一定の要件がある。
- ある意味GoIハブなどに近い。
Retour à l'Anormal
Retour à l'Anormal
登録年 | 2016 | 原案 | DrGemini |
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記事数 | 中 | 翻訳率 | 低 |
運営分類 | シリーズ型 | 作品分類 | 別世界型 (?) |
Dr_Kasugaiのメモ
- タイトルを和訳すると、“異常へおかえり”。予算の問題でフランス最大の財団施設・サイト-アレフの人員の大多数を記憶処理して解雇したが、彼らが後に財団の記憶を取り戻してしまう……という話。
- カノン-FRあるある、皆でシーズンを追いながら創作していくやつ。
- 現在は第二幕で止まっている?
特異個体監督課
Bureau de Surveillance des Individus Anormaux
登録年 | 2017 | 原案 | Dr Benji |
---|---|---|---|
記事数 | 中 | 翻訳率 | 低 |
運営分類 | テーマ型 (?) | 作品分類 | 設定追加型 |
Dr_Kasugaiのメモ
- 財団内の部署、特異個体監督課 (BSIA) に関する作品群。BSIAはヒューマノイドや異種族を専門に対処し、可能であれば彼らが社会で (秘密裏に) 生きていくことをサポートする。
- 前提として、このカノンでは人型アノマリーが大量に存在するため、財団は専門の部署を設立し、必要に応じて外部収容というやり方も採るようになっている。
- Tale"Entre en jeu le Bureau"が導入としていい感じ。
壁を背に
Dos au Mur
登録年 | 2017 | 原案 | DrTesla |
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記事数 | 中 | 翻訳率 | 低 |
運営分類 | シリーズ型 | 作品分類 | 別世界型 |
Dr_Kasugaiのメモ
- 異常がこれ以上現れなくなった結果、財団の資金援助が削られ、次第に世界vs財団の冷戦状態に陥っていく話……?
アンダー・ザ・ワールド
Sous le Monde
登録年 | 2021 | 原案 | DrGemini |
---|---|---|---|
記事数 | 小 | 翻訳率 | 低 |
運営分類 | ワールド型 | 作品分類 | 別世界型 |
Dr_Kasugaiのメモ
- あらゆるフィクションが混ざりあった世界で展開されるカノン。ハブ中では財団版リーグ・オブ・エクストラオーディナリー・ジェントルメンとも説明される。
- 既存フィクションベースの創作ではあるが、作中世界はある程度現実世界に則って構築されているため、出来事・人物なども現実寄りに再構築されている。
- そのため、スーパーヒーロー、アポカリプス、歴史改変SFやハイ・ファンタジーなど、相性が悪いものについてはあまり導入されていない。
- 実際のところ、露骨なクロスオーバーと言うよりも、ある程度自然に/希薄に既存フィクションの要素を参照するかたちが多いかもしれない。とはいえ、ルパンやホームズの名前はダイレクトに言及されているが。また、一作品中で多数の作品に言及することも多い。
- 先述したリーグ・オブ・エクストラオーディナリー・ジェントルメンはイギリスの作品由来のものが多いが、このカノンではフランスの作品により注目する。とはいえ、それ以外の作品への言及も可能。
- 一応既存設定からはズレないようにする必要があったりするので、性質としてはややワールド型よりの判断を下した。
- Hantologiesが第一作。なお、作中でSCP-701がカノンタイトルと同じ“Sous le Monde”で言及されていたりする (まあ、小ネタに近いかもしれない)。
- 財団 (米国) は様々な名を持つ巨大機関という扱い。色んな作品の類似概念が融合しているフシもある。他方、フランス支部に関しては、エステート・ノワールがその代替として存在している。
- SCPオブジェクトも変質しており、また報告書フォーマットも変化している。
- どことなく昔ながらの、オカルティックな雰囲気が色濃いかもしれない。
- 専用のDiscordサーバが存在する (招待リンクはハブより)。
- その性質上、ライセンスに厳しいSCP-JPではやや扱いづらいかもしれない (言及量次第ではあると思うが)。怪人二十面相などの古典に絞れば、まだ動かしやすいだろうか。
- フランス著作権法ではパロディを容認しているので、そういう風土が関係しているのかもしれない (という話を有識者から聞いたことがある)。とはいえ、これらの作品がパロディと認められるかと言うと……どうなのだろう? 一応パロディ的な参照が多いが。
- 参考: フランスの知的財産制度におけるパロディ (パテント誌掲載)
禁輸令
EMBARGO
登録年 | 2023 | 原案 | Cauchynambour |
---|---|---|---|
記事数 | 小 | 翻訳率 | 低 |
運営分類 | ワールド型? | 作品分類 | 設定追加型? |
Dr_Kasugaiのメモ
- 運営元であるGOCによって2008年に次元禁輸例が敷かれ、以後抑圧的なサイバーパンク都市と化してしまったユーテックを描くカノン。
- なお、ユーテックはGOC (硅のノルニルの従者) の下で運営されるフリーポートであり、先進技術の実験場としての側面を持つ。ユーテック自体は何もこのカノンに限ったロケーションでは無い。
- ユーテックならびに硅のノルニルの従者について多分な独自解釈が含まれており、第三法則などとはまた異なる設定・雰囲気を持つ。ユーテックの魔法的側面は減じ、代わりにダークなサイバー成分が大いに増されており、一般的なサイバーパンク・シティに近い都市として描かれるようだ。
- もちろんアンドロイドや有機オートマトン、レプリカントなども登場する。
全体的な話
- カノン-FRは3著者5記事で作成可能。
- 初期のカノン-FRは章立てし、その期間中に皆で話を進行させていく形態を採っているものが多い。
関連ページ
- FR支部カノンハブの各タイトル日本語訳について: カノン-FRの訳題決定に関する議論スレッド。
Taleシリーズ-FR
かつてカノンだったもの
アレフ、その後
- ポストアポカリプス。人類がほぼ絶滅した世界で、サイト-アレフの生き残りが活躍する。
- 合作連載シリーズだったが、一度やり直すためにTaleシリーズに移したとかだった気がする。
カノン-PL
雑草
Chwasty
登録年 | 2014 | 原案 | Dr JamesH |
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記事数 | 小 | 翻訳率 | 高 |
運営分類 | テーマ型 | 作品分類 | 設定追加型 |
Dr_Kasugaiのメモ
- “陰謀のオブジェクト”たちが財団内外で財団を破壊・妨害しようと蠢いている、というカノン。この妨害行動には財団の露呈も含まれる。
- 最初のカノン-PLだけあって些か薄味。記事間の繋がりもほとんど見られない。
- 一応Nats482氏あたりがカノンを深堀りするシリーズを企画している様子。2022年2月に1作目を投稿したきりではあるが……。
潜伏治療
Przyczajone Leczenie
登録年 | 2019 | 原案 | Zygard他 |
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記事数 | 小 | 翻訳率 | 低 |
運営分類 | テーマ型 | 作品分類 | 設定追加型 |
Dr_Kasugaiのメモ
- 代替医療の超常版、“オルトノーマル (代常) 医療”に関するカノン。オルトノーマル医療は民間医療やビタミン剤めいた手法で病気を治療するが、それ相応の欠点もある。
- 主なオルトノーマル医療の売人として、元財団職員・現セールスマンのヤロスラフ・ジモロデクが登場する。
黒塗りの空
Czarne Niebo
登録年 | 2021 | 原案 | チーム“陳腐な悪党共” |
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記事数 | 小 | 翻訳率 | 低 |
運営分類 | ワールド型 | 作品分類 | 別世界型 |
Dr_Kasugaiのメモ
- 2021年カノン-PLコンテスト優勝。電気が使用不能になった世界のカノン。
- SCP-PL-231/スラブ神話の雷神ペルーンの化身が暴れ、全世界を異常な嵐が襲撃、電気が使用不能に。加えて、スラブ神話の神々・神話生物が目を覚ましだした……らしい?
- 実はメインシリーズであるらしき“BLACK SKY”シリーズがまだ1作も書かれておらず、始まりと周縁の話だけがある。
- ハブ翻訳中。
罪団
Symonia
登録年 | 2021 | 原案 | チーム“イタリア洪水” |
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記事数 | 小 | 翻訳率 | 低 |
運営分類 | ワールド型 | 作品分類 | 設定追加型 |
Dr_Kasugaiのメモ
- 2021年カノン-PLコンテスト 第3位。犯罪、汚職、無能が蔓延する最悪財団のカノン。各財団施設は秘密裏に暗殺、超常麻薬売買、他施設とのシマ争いに明け暮れている。
- 主にサイト-101とエリア-34が作中に登場するが、それ以外の全世界の施設も同様の状態に陥っていることが示唆されている。多分JPでも書けるんじゃないかな。
- 財団全体が腐敗しきっているわけでもなく、汚職等を見つけ出して弾劾する監査官 (インクイジター、異端審問官) という役職も存在する。賄賂や暗殺で潰されることもあるが……。
- 原題であるシモニアとは、キリスト教用語で、聖なる事物・霊的な事物を金銭などの対価で不当に取引してしまうこと。ただそのままでは非キリスト教圏の読者には分かりづらいと踏んで、和訳では罪の部分にフィーチャーして“罪団”となっている。
- ハブ翻訳中。
機界紛争
Zwarcie
登録年 | 2021 | 原案 | チーム“アルファベット” |
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記事数 | 小 | 翻訳率 | 低 |
運営分類 | シリーズ型 | 作品分類 | 設定追加型/別世界型 |
Dr_Kasugaiのメモ
- 2021年カノン-PLコンテスト 第2位。メカニトが支配するスチームパンク異世界が基底現実に攻め込んでくる話 (?)
- 本編未完。
- 原題“Zwarcie”は“衝突”などの意 (ショートなどの意味もある)。それだけでは些か区別しづらいと考えたため、物語の流れを踏まえて機械の世界 (=機界) を最初にくっつけたのがこのタイトル。
王立財團
Królewska Fundacya
登録年 | 2021 | 原案 | チーム「RON」 |
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記事数 | 小 | 翻訳率 | 低 |
運営分類 | ワールド型 | 作品分類 | 設定追加/別世界型 |
Dr_Kasugaiのメモ
- 2021年カノン-PLコンテスト 第4位 (4チーム中 第4位)。ポーランド・リトアニア共和国の王室直属の対異常機関として財団が生まれたとする設定を元に、当時 (16世紀末〜17世紀) の王立財団の活躍を描く。
- 基本的に現実に即してはいるが、多少なら史実の改竄 (架空の戦争等) はOK。そのため、部分的に別世界型的な要素もある。
- 王立財団用のフォーマットもある。
- 元は“財團”だけの名前だったが、コンテスト終了後に改名されて“王立財團”になった。
- 当時の空気感を再現すべく、作中では古ポーランド語が使用されている (必須ではない。JPの大正150年カノンで当時風の言葉遣いが用いられているのに近いだろうか)。カノンタイトルにも古ポーランド語が用いられているため、訳題は旧字体を用いている。
最南都市
Lądy Południa
登録年 | 2022 | 原案 | BlazingPie |
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記事数 | 小 | 翻訳率 | 低 |
運営分類 | シリーズ型 | 作品分類 | 設定追加/別世界型 |
Dr_Kasugaiのメモ
- ファンタジー異世界を探査する財団のカノン。
- SCP-PL-266 (サイコロ) を用いることで、この世界 (シーター-プサイ-40) への侵入が可能。転移先はTer'di王国南部の港湾都市、Med'sir。
- この世界では過去、財団同様の組織が出現したものの、活動が上手く行かなかったため、現在も魔法や異常がある程度世の中に知られているようだ。
- 調査は次元サイト-PL-174が担当している。
ツィツフズ・ヘル
Piekło Cyców
登録年 | 2022 | 原案 | Zygard |
---|---|---|---|
記事数 | 小 | 翻訳率 | 低 |
運営分類 | ワールド型 | 作品分類 | 設定追加型 |
Dr_Kasugaiのメモ
- 悪魔次元に関する話。悪魔次元と基底次元の間は障壁によって遮られているが、この障壁はポーランドの田舎、ツィツフ市周辺で最も薄くなる。このため、ツィツフ市周辺では悪魔次元関連の異常が多々発生しており、財団は同市全域をネクサス指定した。
- ツィツフ市ツィツフ村にある財団サイト-PL-79がこのNx-79を監視しているが、同所には悪魔を利用して家電・兵器を開発・販売する企業、ハンターズ・インダストリーの本社も存在しており、面倒ごとに巻き込まれていく。
- なお、悪魔次元には知性・無知性双方の悪魔が多数存在している。悪魔次元のランドマークはHydnellum peckiiめいた菌類により構成されているらしい。また、ツィツフ市内で自殺した人間は悪魔次元で蘇生する。
全体的な話
- PLでは2著者3記事からカノンを設立可能。設立にあたっては専用の管理人を設置する必要がある。
コンテスト
- 2021年カノン-PLコンテスト: これをきっかけに一気にカノンが増加した。
Taleシリーズ-PL
カノン-ES
施設-57
Instalación-57
登録年 | 2019 | 原案 | Dc_Yerko |
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記事数 | 大 | 翻訳率 | 低 |
運営分類 | ワールド型 | 作品分類 | 別世界型 |
Dr_Kasugaiのメモ
- 通称I-57。歴史改変カノン。史実・メジャーカノンから少しズレた独特の舞台において話が展開される。
- このカノンは財団世界の政治的な側面を追求する。I-57カノンの財団は複数の地域評議会に分かれており、それぞれが管轄区の自治を行い、また独自のイデオロギーや慣習、各国政府との政治的癒着/関係を有している。各管轄区ではサイト相当の施設に独自の名称を使用しており、ラテンアメリカ地域評議会が“施設” (インストレーション) の名称を用いている。
- 施設-57はラテンアメリカ最大の財団施設。
- 当初は中央〜南アメリカで話が展開されることが多かったが、今はそれ以外を舞台にした作品も多数出ている。日本舞台の作品はあまり無いので、こちらで掘り下げてみてもいいかも? (例えばI-57カノンのWWSは日本でも活動していたりするらしい)
- GoI, PoI, LoIなども設定がやや独自化している。また、キューバ対異省関係記事のほとんどがI-57カノン所属。
- 和訳後にハブが大規模改訂されているが、現状未反映。翻訳自体は進められている。
- ハブの設定量がゴツいことで有名 (?)。記事数も多く、ES支部の第三法則枠のような雰囲気がある。
- ENでも若干作品が書かれている。
死せる星の観測
Observando Estrellas Muertas
登録年 | 2020 | 原案 | Luis Gm |
---|---|---|---|
記事数 | 中 | 翻訳率 | 低 |
運営分類 | ワールド型 | 作品分類 | 設定追加型 |
Dr_Kasugaiのメモ
- 宇宙ものカノン。ウサギ様のエイリアン“Vidnepas” (旧名: エクソラゴモルフ) が重要な役割で登場する。彼らはセクド (宇宙の大部分の生命を滅ぼした存在、フェルミ・パラドックスの解) への対抗者として活動する。
- 外宇宙支部 (JP) やアド・アストラ (EN) とはまた別の財団宇宙開発史を持つ。
- どうも2025年にヴェールが破壊されるらしい。
- 和訳後にハブが大規模改訂されているが、現状未反映。
核の夢
Sueño Nuclear
登録年 | 2021 | 原案 | Luis Gm |
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記事数 | 中 | 翻訳率 | 低 |
運営分類 | ワールド型 | 作品分類 | 設定追加型 |
Dr_Kasugaiのメモ
- メキシコから繋がる異次元国家“トラネヤンコ王国”、同地に存在する異常核エネルギー“トラネクストリテトル”、およびそれを利用して改造生物や超常物品を製造・売買する要注意団体“ラジオソル社”を取り巻く一連の作品群。
- 初記事であるSCP-ES-097は元々東方Project要素を組み込んだ記事であり、霊烏路空が出てきていたが、改稿でその辺は削除された。カノンにはまだ微妙に当時の影響が残っており、具体的にはラジオソル社のロゴの赤い目は、うつほの胸のアレである。
全体的な話
- カノン-ESは3著者5記事で作成可能。
Taleシリーズ-ES
- Archivo de Series/シリーズアーカイブ: 全支部一箇所にまとまっている。現状Taleシリーズ-ESは存在しなさそうである。
カノン-TH
ホラーな財団
สถาบันสยองขวัญ
登録年 | 2017 | 原案 | DrSSS |
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記事数 | 小 | 翻訳率 | 低 |
運営分類 | テーマ型 | 作品分類 | 設定追加型 |
Dr_Kasugaiのメモ
- 財団内で起きる怪談集。幽霊、精霊などに関係し、SCPオブジェクトは基本関わらない。
ゼータファウンデーション
Zetafoudation
登録年 | 2023 | 原案 | Dothis |
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記事数 | 小 | 翻訳率 | 低 |
運営分類 | ワールド型 (?) | 作品分類 | 設定追加型 (?) |
Dr_Kasugaiのメモ
- Dothisらが立ち上げた、SCP-THの世界観を再整理する / 矛盾の無い作品群を形成する試み……らしい? ハブや専用Discordサーバにはあまり情報が無く、詳細不明。
- そもそもTHは創作がそれほど活発ではなく、シリーズⅠ~Ⅱぐらいの作品が基本だったりするので、クオリティも現段階では微妙な感じもする。
全体的な話
- カノン-THの成立要件は不明。
カノン-DE
ドイツSCP財団
Deutschsprachige SCP Foundation
登録年 | 2016 | 原案 | Dr_Grom |
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記事数 | 大 | 翻訳率 | 不詳 |
運営分類 | ワールド型 | 作品分類 | 設定追加型 |
Dr_Kasugaiのメモ
- 支部設定をカノン化し、徹底的に基礎設定を固めたもの。採用するかどうかは著者次第だが、採用している者も多い。
- DEの設定系ガイドは大体ここ所属だったりする。
SKP
SKP
登録年 | 2016 | 原案 | Dr_Grom |
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記事数 | 大 | 翻訳率 | 低 |
運営分類 | ワールド型 | 作品分類 | 別世界型 |
Dr_Kasugaiのメモ
- WW2で枢軸国側が勝利し、ナチスドイツの異常機関“異常利用特殊部隊” (SKP) が財団を吸収してしまった世界のカノン。
- SKP自体は普通の財団世界にもいたのだが、こちらは普通に解体されている。ただし、SKPカノン世界のクソ強SKPが基底現実側と接触することが何度か起きており、基底財団側から危険視されている。
- その性質上、GoIとカノンのハブが1箇所にまとまっている希少例になっている。
- SKPは倫理的に問題がある分、技術力が高くアノマリーも有効利用ないしは量産化していたりする。当然兵器化もする。
- こちらも前提がわかりやすいので、DE内外双方で知名度が高い。
- なお、ENのナチス系GoIであるオブスクラとは併存しない解釈がDEでは主流である。
- DEではタグが2通り存在するが、JPではskpに一本化されている。
- 2020年にはSCP-JP公式Discordサーバの#skp日本考察 チャンネルでSKP世界の日本について考察されていたこともある。この際の一部設定は、DEの『他世界報告 R-3378-DE “SKP世界”』に吸収された。
- KOでも同様の試みがあった模様。비명을찾는사람들 / 碑銘を求める者達として、SKP-KO相当のサブカノン構想があったらしい。カノン-KOサーバにチャンネルが確認できるが、議論内容はあまり無い。
- なお、題名は韓国の有名な歴史改変小説『碑銘を求めて』からだろうか。同小説では、大日本帝国が滅びず、強国として発展を続けた世界が描かれる (小説中ではSKPカノンと違い、WW2で中立派として行動し、またナチスドイツは滅んだらしいのだが)。
関連ページ
青玉色の空
Saphirblauer Himmel
登録年 | 2017 | 原案 | TPS-Geronam |
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記事数 | 小 | 翻訳率 | 低 |
運営分類 | ワールド型 | 作品分類 | 別世界型 |
Dr_Kasugaiのメモ
- 時は2040年代、SAPPHIRE社が全世界規模の空輸システムを展開。更には地下運送システムの建設を発表。しかしそのシステムが異常であったことに気づいた財団が社を襲撃した結果、空輸システムが制御不能になり、破壊的な異常事象の拡大で地上は居住不能となった。残存人類は上空ないしは地下に逃れ、そちらで生活を送るようになっている。
- 元々のメインライターであるTPS-Geronamが活動停止し、カノンがほぼ凍結状態となっていたので、2020年にFlaming2204主導でカノンの改革プロジェクトが始動。カノン名は『天と地』になる予定であり、サファイア社も同名のGoI-FRとの混同を避けるためにルビー社に変更する予定らしい。
- なお現状、DEでは改革前後のタグ2種類が併用されており、ちょっと事態が混沌としている。
- 改革プロジェクトは最近動きが鈍いが、一応進んでいることは進んでいるっぽい……?
- 一時期ここで共同翻訳が進められていたが、現在止まっている模様。
関連ページ
Machina
Machina
登録年 | 2017 | 原案 | Dr Ore |
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記事数 | 中 | 翻訳率 | 中 |
運営分類 | ワールド型 | 作品分類 | 滅亡型 |
Dr_Kasugaiのメモ
- 殺人ナノマシンの感染で人類が絶滅した未来、財団の活動をアンドロイドたちが代替しているポスト・アポカリプス。彼らは再度人類が帰ってくるときのために活動し続けている。
- カノン内GoIとして反ヒト派や人類復興イニシアチブがいたりもする。
- アンドロイド財団の報告書はASPと呼ばれ、専用のタグがあったりする (カノン-DEの特殊報告書は大体そう)。
- わかりやすい前提のため、JPでも高い人気を誇っており、そこそこオリジナル記事がある。
トリックスター計画
Projekt Trickster
登録年 | 2017 | 原案 | DrSSS |
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記事数 | 中 | 翻訳率 | 低 |
運営分類 | ワールド型 | 作品分類 | 設定追加型 |
Dr_Kasugaiのメモ
- 知的異常存在を活用するプロジェクト、トリックスター計画に関するカノン。彼らは表向きは機動部隊8-ハーレキン "トリックスター"として活動している。
- DE版リザレクションといった雰囲気。このカノンではオメガ-7は存在しなかったとされているが。
全体的な話
- DEは支部全体で設定面を重視している向きがあるが、実際カノン周りも設定面がはっきりと規定されている傾向にある。
- カノン-DEを作成する場合、まずコンセプトの承認後にハブを仮作成し、複数人の著者により5回以上使用されれば本申請に進むことができる。
- DEにはkanonというカノンハブ専用タグがある。
- このため、カノンとして本登録されていないがkanonタグが付いたページが発生することがある。
- DEでは“特殊カノンの財団ないしは財団同等機関が著した、既存SCP報告書の派生報告書”専用のデリバティブカテゴリがあり、各カノンはデリバティブ用の専用分類タグを有していたりする (ただしSKPはそのままskpタグがデリバティブ用タグも兼ねている)。
Taleシリーズ-DE
カノン化が近いもの
- 中世ナイズドされた財団世界。同胞団なる集団が財団の代わりに活動している。
- 要件不足のためカノンハブ未掲載だが、ハブやタグ、複数の関連記事が既にある。INTでは既にカノン欄に掲載されていたりもした。
- ハブ翻訳中。
カノン-CS
チェコSCP財団 - SCP財団チェコ支部の基本情報
SCP Nadace na území Česka - Základní informace o České Větvi SCP Nadace
登録年 | 2019 | 原案 | Dr Bek |
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記事数 | 不詳 | 翻訳率 | 不詳 |
運営分類 | テーマ型 | 作品分類 | 設定追加型 |
Dr_Kasugaiのメモ
- チェコ支部の設定をカノン化したもの。ドイツSCP財団のチェコ版。ただしCS支部の独自設定がまだあまり発展していないこともあり、設定は厳密に縛っていない。
- 特に専用タグなどは無い。
金の鳥籠
Zlatá klec
登録年 | 2020 | 原案 | Utylike |
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記事数 | 中 | 翻訳率 | 低 |
運営分類 | シリーズ型 | 作品分類 | 設定追加型 |
Dr_Kasugaiのメモ
- 財団で最も“安全”な、サイト-91とその職員たちに関する作品群。なお、いくら安全とはいえ財団施設なので、実際は普通に危険である。
- 金の鳥籠カノンにおいては、チェコ支部は存在しないものとされる (ただしオブジェクトは存在する)。
- メインライターであるUtylike氏は元々ENで活動していた著者でもあるので、カノン内にEN作品がそこそこ含まれている。そのため、これら作品の一部がJPにも翻訳されている。
- Grigori Karpin氏のサイト-91とは別物。
- ハブは翻訳中。
ジシュコフの穴蔵
Žižkovská Díra
登録年 | 2023 | 原案 | Utylike |
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記事数 | 中 | 翻訳率 | 低 |
運営分類 | ワールド型 (?) | 作品分類 | 設定追加型 |
Dr_Kasugaiのメモ
- プラハの異常都市内にある超常酒場「ジシュコフの穴蔵」(ジシュコフはプラハの区画名) に集うアナーティストたちの物語。チェコの異常芸術界に関するカノン。
全体的な話
- カノン-CSの成立要件は不明。
カノン-ZH
ニュークリオン・バンク
核裂擠兌
登録年 | 2019 | 原案 | Semibreve |
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記事数 | 小 | 翻訳率 | 低 |
運営分類 | ワールド型 (?) | 作品分類 | 設定追加型 |
Dr_Kasugaiのメモ
- 原子力関係の事案に対処する、合同機動部隊-長垣-4 “冷却システム”に関する話 (?)
- 雙城作戦カノンと繋がっている。
繁中サイト地下街
繁中站點地下街
登録年 | 2020 | 原案 | Dr V Valentine |
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記事数 | 中 | 翻訳率 | 低 |
運営分類 | テーマ型 | 作品分類 | 設定追加型 |
Dr_Kasugaiのメモ
- 繁中支部を繋ぐ人造ネクサス、“繁中サイト地下街”に関するカノン。全体的に和やかな雰囲気。
航海学
航海學
登録年 | 2020 | 原案 | Reverberate_a |
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記事数 | 中 | 翻訳率 | 低 |
運営分類 | ワールド型 | 作品分類 | 滅亡型 |
Dr_Kasugaiのメモ
- SCP-ZH-113 (旧サイト-ZH-81、武装空母) が人類文明への攻撃を開始し、ШKクラスシナリオに突入した近未来での、進行途上の滅亡フィクション。
雙城作戦
雙城作戰
登録年 | 2020 | 原案 | Semibreve |
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記事数 | 中 | 翻訳率 | 低 |
運営分類 | ワールド型 | 作品分類 | 設定追加型 |
Dr_Kasugaiのメモ
- 九龍城塞と異次元都市“台西市”において、1960~2010年代にかけて展開される、財団・連合ら vs 中華民国国家安全局第八処の長期に渡る抗争劇。
- 第八処掘り下げカノン。
- 最初期から構想されていたカノンであり、初登録されたカノン-ZH“ニュークリオン・バンク”はこの出来事の後日談的な立ち位置である。
神異博覧会1935
神異博覽會一九三五
登録年 | 2020 | 原案 | ting129 |
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記事数 | 小 | 翻訳率 | 低 |
運営分類 | テーマ型 | 作品分類 | 設定追加型 |
Dr_Kasugaiのメモ
- 西暦1935年、昭和十年に開催された「始政40周年記念台湾博覧会」の裏で、IJAMEAが超常社会に向けて開催したイベント、“神異博覧会”に関する作品群。植民地時代台湾に関する歴史ものカノン。
転生計画
轉世計劃
登録年 | 2021 | 原案 | k1s10r0db00ne |
---|---|---|---|
記事数 | 中 | 翻訳率 | 低 |
運営分類 | ワールド型 | 作品分類 | 別世界型 (?) |
Dr_Kasugaiのメモ
- WW3以後のサイバーパンク未来世界を舞台にしたSFカノン。
- ZH支部は、“放浪者の図書館wiki” ZH版と統合されており、このカノンも当初そちらで始まったものである。放浪者の図書館wikiでは創作上の自由度が高いこともあり、転生計画カノンは当初財団世界との接点がかなり薄かった。現在はSCPwikiの側に移されたこともあり、融和させる試みも出てきている。
- 現状ハブが未投稿。主にZH支部の公式Discordサーバ上の専用チャンネルで議論が展開されている。
- カノンに登場するキャラクター、EVEの人気が高く、アートワークが多数存在する。かわいいからね……。というかカノン全体でアートワーク投稿率が高い。
関連ページ
物理少年
物理少年
登録年 | 2022 | 原案 | Lostwhat |
---|---|---|---|
記事数 | 小 | 翻訳率 | 低 |
運営分類 | シリーズ型 (?) | 作品分類 | 別世界型 (?) |
Dr_Kasugaiのメモ
- 財団世界から派生したダークな魔法少女もの。
- 2022年10月、財団と壊れた神の教会の抗争中に部品/SCP-ZH-001-Primeが活性化し、台北市と新北市一帯は夢界に引きずり込まれた。部品は街の奥へと消え、人々は夢から目覚めない。夢界には、夢見に痛苦を与えて夢であることを自覚させることで、明晰夢に変えて夢界を改変できるようになるという性質がある。これを利用し、教会は街に怪物を解き放ち、“目が覚めた”人々の力を操って部品を再回収しようと試みている。一方、財団も同様の方法で夢界に干渉し、一部の少年少女を“物理少年”として怪物と戦わせている (らしい)。
- 一応、中国語の“少年”は性別指定がない。物理少年というネーミングに関しては、普通明るい魔法少女ものの反転なのでこの名前なのかもしれない。
- 転生計画同様、こちらも現状ハブが無い。設定詳細はタグ申請スレッドのポストに書かれているので、そちらを参照のこと。
引用
物理少年の設定
夢世界: メカニトと財団の戦いで壊れた"部品"が生み出した意識世界。台北都市圏700万人が接続中
物理少年: 自分が夢の中にいると認識した財団職員。魔法が使える
染者: 教会が投入した怪物。苦痛をばら撒くことで、市民に夢を壊し、部品を取り出そうと目論む
ミーア: 夢の中の財団職員を物理少年にして戦わせる陰獣。本体は人間
@snsnojisan (2022/9/29)
物理少年①
あまり関わらなかったが、知っている部分を語ります。このフレーズは僕がZHに入る前からあったもので、最初はお察し通り「魔法少女の反転」というネタから生み出したもの
物理少年②
その後、「悪い魔(法少)女が人々を夢世界に閉じ込んで、なんらかの方法で資源として使っていて、財団職員が物理少年になって彼女たちと戦う」というコンセプトにもなったのですが、放置されままカノンにならなかった
物理少年③
そしてなんらかの機縁で、Lostwhat氏による再興に至って、悪い魔女という部分も取り除かれて、夢世界の発生源はメカ神の部品になり、染者という敵役が投入されました。
物理少年④
その機縁はL氏がAbyssdream氏などの解説で仮面ライダー(竜騎)にハマったということらしいので、実は魔法少女ものという皮を被ったライダーものかもしれない。
@vomiter9 (2022/9/29)
燦藍天穹
燦藍天穹
登録年 | 2023 | 原案 | SamScript |
---|---|---|---|
記事数 | 中 | 翻訳率 | 低 |
運営分類 | ワールド型 | 作品分類 | 滅亡型 |
Dr_Kasugaiのメモ
- SCP-ZH-835の影響で全世界の空に次元異常が発生し、青緑色の魔法粒子 (AVE粒子) が降り注ぐようになった結果、あらゆる存在の生命力と魔導力が強化されるようになった。奇跡的実体の増殖や強化生物の増殖、文明間の戦争を経て人類社会は荒廃し、新時代が到来する。
- 財団職員は巨大な飛行方舟サイト-ZH-100に乗り込んで空へと乗り出したり、各地のサイトに籠城したりしている模様。
- 2023年3月にチャレンジ活動 (JPのキャンペーンに近いイベント企画) として設立され、その後カノン化された。2023年のZHにおける流行カノン。
全体的な話
- カノン-ZHは3著者5記事で申請可能。
Taleシリーズ-ZH
構想中のカノン
直面黑影
- Semibreve氏が構想しているカノン。2010~2021年代の第八処に関係する模様で、第八処ハブでも言及されている。
カノンっぽいがそうではないもの
- 財団職員のキャリアを改変する創作チャレンジ。全体的にカノンっぽい扱いを受けているが、無期限のチャレンジイベントである。カノンになってもいいんじゃないかな。
カノン-VN
心霊課
Đơn Vị Tâm Linh
登録年 | 2022 | 原案 | KH Nam |
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記事数 | 低 | 翻訳率 | 低 |
運営分類 | シリーズ型? | 作品分類 | 設定追加型 |
Dr_Kasugaiのメモ
- ベトナムの土着アノマリーに対し、伝統的手法などを通して解決・収容していく小規模部署の話。ベトナム異常史も兼ねている。
全体的な話
- カノン-VNは3著者10記事で申請可能。
その他
SCP-UA
ハブ未掲載カノン
- 2020年〜2021年初頭にかけて構想されていたカノン案。一時期活動が見られなかったが、2022年夏頃に再始動し、カノン化要件を達成。ただし、まだ向こうのカノンハブには掲載されてない様子。
- サーキシズム研究の一環として、カルト系アノマリーを用いて財団管理下の人造サーキック・カルトを作り上げる秘密計画、プロジェクト・“ビーニャ”/“スローターハウス”に関するカノンである。
Gipolibidemiaのメモ
- Бійняは「屠殺場」と「虐殺」の大きく2つの意味を持つ単語だが、当初タグ名がproject-massacreだったのを見るに前者ではなく後者の意味のつもりなのかもしれない。
- 現況:
- 2022年8月20日付でメインサイトにタグ付き記事が3件登場した。
- UAのカノン成立要件は3記事 (著者数基準なし) であるため、これをもってカノンが成立した。
- それ以降2023年3月14日現在までメインサイトの記事は増えておらず、カノンハブやカノン概要文などもない。
- 成立までの経緯:
- Ismerilda_Richterが2019年12月にDiscord上で垂れ流したアイデアが基盤。氏が著者実績への不安から一緒に企画を進めてくれるユーザーを募り、Dasgotがこれに乗ったことで始動した。
- 2020年からウクライナ語支部のПолігон (≒Sandbox) 上にてこのカノンタグを付けた記事の執筆が進んでいた。
- よく言及される名詞:
- SCP-1112-RU: 2019年12月時点から現行ハブに至るまで絶賛擦られ中。ウラル山脈某所で細々続いていたカルトとその神格を指定するナンバー。神殿にて磔になっている神格 (変生者 / 露語: ИзмемяющийIzmenyayushchiy / 宇語: ЗмінювачZminyuvach) から滴る血を浴びた生物は、身体に異常な畸形化を呈する。信徒は化学工房を設け、この血の研究を行なっていた。Ismerildaはクソトカゲもこれを浴びて生まれたという”独自”解釈を示しているが、実は1112-RU初期リビもクソトカゲがこの畸形化の結果誕生したものとしていた (クロスリンク嫌いの露語支部風潮から後にその文言は消えた)。知ってか知らずか原著者が消したはずの設定を再発明している。
- ГГГ、ヤエズロイ: GoI-21とその異常性の根源物質。Ismerildaがたびたび言及。彼はたぶん「サーキックは主に身体に、ヤエズロイは身体だけでなく精神や非生物にも影響をもたらす」と認知している。露語支部提言に「研究の一環で研究員がヤエズロイを摂取した」という描写あり。”スローターハウス”でもこれを踏襲しヤエズロイ投与で異常性獲得を企図している模様。
- 著者動向:
- Ismerilda:
- カノン発案者だがDasgotほど活発なユーザーではない。とはいえПолігонには彼名義で書かれた当カノン記事が複数あるし、冒頭のハブもrev.0投稿は彼の手により、またその雛形もたぶん彼の手によるところが大きそう。
- おそらく露語支部で数年間アクティビティのない垢Izmerilda Richterと同一人物。同垢はサイト-7カノンの構想まとめページに名を連ねている他、アンディヴィオン科学協会Андивионский Научный Альянс (露語支部から派生しГГГを揺籃したConFicサイト) にも参加し、自分の下書きページを持っていた (サイト-7にせよАНАにせよ結局自分の記事は出せてないみたいだけど…)。宇語支部で知られてなかった露語支部のオブジェクト名がポンポン出てきたり、LalartuやBlackbird5154 (どちらもАНА参加者かつГГГ主著者。前者は1112-RUの著者でもある) の作品への造詣が深げなのもこういう背景がありそう。
- Ismerilda:
SCP-PT/BR
構想中のカノン
- lulatred氏が構想中のカノン案。現在、サイト上にはタグと少数の記事が存在している。
- 『SCP-078-PT - 霧』 (植物を媒介に感染し、動物に対して異常な劇毒性を示す霧を放出する事象) の出来事をきっかけに世界的なK-クラスシナリオが発生し、人類は海へと逃れ海上文明を構築し始める。
SCP-ID
- カノンハブ-IDのページはあるが、現在掲載カノンは無し。
支部カノン
- 各言語版ごとに、独自の支部設定が作られることがある。これらの設定は各著者の意向に任される場合もあれば、公式の設定として体系化される場合もある。
- JPは各著者の意向に任せるとしつつも、採用している作品も多く、またセキュリティ施設等の世界観系ガイドではある程度独自のスタイルで体系化しているなど、半公式といった立ち位置に思える。
- 一部の支部では、支部カノンを1つの「カノン」として扱う場合もある。DE、CSなどがこの事例。
- IT支部は特殊例で、支部全体で一つのカノンに統一されている。支部カノンから外れた作品はカノン外ページに集約されており、この中にハブを置ける模様 (?)。
- とはいえ、最近はモノカノン方式の廃止に向かいつつあるようだ。将来的には別のカノン-ITが生えてくる日もあるのかもしれない (参考)。
放浪者の図書館 (EN / JP)
- 多元宇宙全体の知識が集まる場所、“放浪者の図書館”の蔵書集という形態をとった創作サイト。準シェアードユニバースといったスタイルで、既存作品と設定を共有した作品を書いてもいいし、全く関係ないフィクションを書いてもいい。放浪者の図書館は蛇の手が本拠地を置いている場所でもあり、そのためSCPverseと隣接している。英語版はSCP wikiの公式姉妹サイトでもある。
- 放浪者の図書館wikiにもカノンが存在する。現状詳しくないので書いてはいないが、誰か分かる人がいたらここに追記しておいてください。
- WLwikiでは、複数著者+5記事でカノンが登録できる。
- WL wiki: The Collections: SCPのシリーズアーカイブに相当するページ。カノン一覧も兼ねる。日本語版はこちら。
- SCP wiki: The Wanderer's Library Hub: SCP-ENに設置されている、WLwikiの案内ページ。いくつかのカノンが紹介されている。
- Groups of Intrigue/GoI。WL版の要注意団体一覧。
- 一部の団体/存在 (看守=財団、焚書者=GOC、吊られしもの=吊られた王、商人=MC&D、敬虔者=CotBG、狂人=CI、ダエーワ=ダエーバイト) はSCP wikiと共有されている。なお、名称は蛇の手の呼称と同じもの。
EN支部
別名Enigma支部。AfterInfinity_Bili氏が設立し、CN圏の一部メンバーらが参加・活動している、非公式の派生創作コミュニティ。そこそこ大きな規模がある。Canon-ENハブはここ。
EN支部のカノン
- 第三帝国と大日本帝国が連合国に勝利し、二大帝国によって世界が分割統治された世界のカノン。SKP等と同系統。
- 財団は解体されたが、残党がSCP財団-Nを結成し、反枢軸勢力“アメリカ自由連合”に参加している。他に中国やソ連で反枢軸の地下組織が活動している模様。
- アポカリプスの後、地表はどこまでも砂漠が広がり、金属嵐が吹き荒れ、新生物が徘徊する極限環境と化した。人類は地下都市に移動したものの、そちらでも格差が生まれている。一部の者たちは危険な地上へ逃れ、再度街を築いた……というカノン。
- 自由と光を望む地下と、知識と物資を望む地上。
SCP Commune
メインサイトからBANされたCommunism will winが外部で設立した、非公式の派生創作コミュニティ。コレクションというカノン・シリーズに類似するシステムが存在する。
RPC Authority
2018年に設立された創作コミュニティ。SCPFのカノンと似たシステムとして、Authority Eventsが存在する。
RPCAの他にも、こうした類似・派生創作コミュニティ (俗にContainment Fictionと呼ばれるジャンル) では、しばしばカノンに似たシステムがある。例として、Backrooms wiki (Wikidot版) にもカノン一覧が存在する。