CRISIS
はじめに
この展示は、2001年9月11日(火)の朝から同15日にかけてアメリカ合衆国ニューヨーク市に対して行われた、超常テロリストグループである"カオス・インサージェンシー"による未曾有の大規模超常テロ攻撃であるマンハッタン次元崩落事件の映画『MANHATTAN CRISIS』公開を記念して特設された特別展です。
当時、マンハッタン地区内に取り残された人々は、おおよそ現実からかけ離れた環境下で自分の命を守り、人生を繋ぐためにありとあらゆる苦難に直面し、乗り越えんとしました。彼らの眼に諦めの色は見られず、常に前を向き、自身の目的を果たすべく尽力したのです。そこには敵味方もなく、正常性維持機関の面々や反対勢力が手を組み、各々の使命を全うしました。9/11に失ったものは計り知れません。しかし同時に、人類の強さを垣間見る事件でもありました。我々はあの日を忘れてはなりません。今回はあの赤い5日間の中で撮影された人々や光景をご覧ください。まぁ、画集なのでそんな大層な意味とかないですけどね!
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おわりに
マンハッタンは2023年現在、ハドソン川協定第125条による保護の元、当時イブリースによる労役提供として復旧に充てがわれた悪魔実体はマンハッタン島を中心に労働者として定着し、今や当たり前に受け入れられています。また、タイプ・ブルーに対する魔女や悪魔、人外という印象は、「マンハッタンの魔法少女」らの活躍により徐々に薄れていきました。これらの結果を受け、アメリカは2000年代に入ってからパラヒューマンらを「移民」として公的な区分に置くための施策を開始し始め、世界的にこの動きは追随されました。事件がこれら人権意識の改善に繋がった事から、マンハッタン次元崩落事件は決して負の面のみをもたらしてはいなかったとも言えます。
ここ、国立9月11日記念館・博物館は、事件の風化を抑えるために正常性維持機関及びアメリカ合衆国政府によって整備されました。セントラル・パークに存在するマンハッタンズ・メカニクスも事件を鮮明に記憶に残す重要な遺構1です。しかし近年、若者による油性インクの落書きや、金属で表面に記念に落書きをするなどのマナーの悪化が問題視されています。この一連の問題から、若年層の事件への理解度の低さ、記憶の希薄化が顕在化してきたことが懸念されています。国立セプテンバー11遺構管理センターは管理体制を強化していますが、事態は依然として増加傾向にあるというのが現状です。
今回の映画化は、今一度、マンハッタン次元崩落事件の悲惨さ、その中で戦った人々を思い返す良い機会になるのではないでしょうか。
国立9月11日記念館・博物館
MANHATTAN CRISIS 2001/9/11 特別展