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東京ジュブナイル

Part.1 — 心の底に眠るエンジン

「びっくりだよ。まさか地上から人が来るなんて」
「やあ少年。僕はタキオリ」
「だとしても、行きます。太陽を見るために」
「え……手押し、ですか? これ?」
「ほら、乗った乗った。善は急げだよ、少年」

Part.2 — 響け希望讃歌

「天使をお招きせよ。楽園前駅に乗車するために」
「おっと、地中海は初めてかな?」
「タキオリさん! 置いていくんですか!?」
「鉄道聖書、車掌、電車の圧倒的神聖トリニティ」
「何が神だ! 楽園だ! どいつもこいつも! この野郎!」

Part.3 — 絶対障壁を超えてゆけ

「何だあの青ランプ! ダイヤに無いだろあんな電車!」
「……何でだろう。帰りたくない。地上が近づくほどに、何もかもが嫌になってくる」
「鎹だ。東京駅でカスガイという男を探せ」
「馬鹿野郎! 何生きるの諦めてんだ! 立てよ! 地上まで帰してくれるんだろ!?」
「ようこそ、東京駅へ」

Part.4 — 明日の玄関に手をかけて

「ようこそ! お姉さんはコイワ! 東京駅について案内してあげようじゃないか。」
「……ああ、リュウドウって奴がいてね。シンジュクの方に行ったきり戻ってこない男がいるのさ」
「この……馬鹿野郎」
「タキオリさん……お父さんを、僕のお父さんを……殺したんですか?」
「東京脱出青年団、再結成だ。オッサンと少年少女しかいないが……まあ平均すれば青年、だろ?」

Part.5 — 夜明けの最前線

「……いいのか? この作戦を決行したが最後、僕らは東京駅に戻れない」
「帝国軍謹製の銀河鉄道だ」
「団長命令だ。進め」
「こっちだバーーカ! マヌケ野郎! ケツデカ怪獣!」
「あの声、どこかで……」「「あーーーーっ!」」

Another Episodes


やあ! 購入者諸君。CLAGLA株式会社の最新作、『少年少女地底紀行』をご購入いただきありがとう。このゲームは二人のキャラクター……地底世代の少年『タイヨウ』と、地上から落ちてきた少女『ソラ』を操作して、地上を目指すアクション・アドベンチャーだ。

そして僕はNPC、タキオリ。彼らの冒険を、つまりは君たちプレーヤーの冒険をサポートする役割だ。この3人組が新宿駅で出会い、地上を目指して地下東京を旅していくというわけだな。

このゲームは史実の出来事を元にしている。とはいえ……そのままゲームにしても、そんな面白くないだろ? そういうわけで脚色が入っている。いや、実は入っていないという噂もある。本当のところはわからない。僕も、スタッフも。まあ史実のこと知りたいやつはこんなアホゲーとかしてないでさ、図書館で借りてこいよ。いい感じの本。

実在人物の許可? ……たぶんとったんじゃないかな?

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