フラッシュ解説: 怪奇部門
doorway3.jpg

(マジでカクタス関連から逃れられないな──)

やあ皆さん! 本日はよくわからないことでお馴染み、SCP財団 怪奇部門 (Department of Abnormalities) についてお話ししましょう。前書きはいりません、とっとと進めていきましょう。

まずは概要から: DoAは、財団が世界にそうであるように、財団に対して何かを隠そうと働いている、隠れた影の機関です。

その起源についてはほぼ完全な謎であり、それこそ財団のように、複数の、それも衝突するかもしれない設定を持ち得ます──まあ色々と。カノンはありません。


SCP-3790 (+ To Never Again See The Light Of Day)

有名なものが皆そうであるように、怪奇部門にも発端となった記事が存在します。Croquemboucheとdjkaktusの共同作品、SCP-3790です。

私は既にこちらで解説済なのですが、これはまあ少し古くなっています。ただすべての始まりとして、3790はいわゆる「基本」カノンであると見なせるかもしれません。留意点として、3790のDoAはカクタスの世界観全体 (これも解説しました) とつながっており、この世界観に含まれる関連Taleが存在します: To Never Again See The Light Of Day

かいつまんで話すと、Taleではこの奇妙な部門に関連人物、活動年代、目的をざっくりと設定しています。怪奇部門とはアダム・ブライト博士なる人物が勤務し、少なくとも1967年まで活動していた、二度と日の目を見るべきでないものを仕舞い込む場所です。

アダム・ブライトという名前はwikiの古参にはお馴染みでしょうが、このあたりに関しては彼はまだ完全には解読できません。

また、私の解説が古くなったと言っているのは、あの後に3790に新たな文章が追記され、他のDoAオブジェクト (最大10個の「サイト」) へのリンクが設けられたためです。この開設の執筆時点で、4つの記事がリンクされています: 3220, 4220, 4099, 58321。また、これらの記事は封鎖されたと述べられています (荷物をまとめて出ていったと読めます)。

クリップボードの文章の信頼性については、あなたが何を信じるかによって決まります。


SCP-3220とSCP-5832

SCP-3220SCP-5832はDoAの「分局」サイトであると思われ、2つの超有名オブジェクトの起源としてふるまいます──それぞれ、SCP-173とSCP-231です。

ここで把握できることは、怪奇部門が現在の財団の活動よりも前に存在しており、今日まで活動が続いていると多少暗示されているということです。

現代の財団がこの古い部門から育ったものであるかどうかにかかわらず、DoAは完全に忘れ去られました (積極的に記録等から抹消された)。あるいは、そのどちらも曖昧なままです。


SCP-4220

SCP-4220はDoAの手腕に関して洞察を齎してくれます。どうやらなんと、彼らは月に誰よりも早くたどり着き、くりぬいて (あるいは月を作ったのかも?) 巨大な収容施設に変え、ある種の悍ましい存在を封じ込めたようなのです。表面上は一部門でありながら、彼らは財団に何の記録も残さずそれをやってしまいました。

これは、おそらくO5でさえ知らないうちに、怪奇部門が財団の管轄・監督を超えて活動しているというテーマにまで食い込んでいます。


SCP-4099

SCP-4099は、必ずしも一般的ではないにせよ、有り得る起源を提示します──駆け出しの、できかけの財団の一部として。当時のフォーマッティングはギアーズ博士の提言のそれそのものであり、それこそが財団設立の前兆であるわけです。

注意すべき点として、O5はここでDoAの存在を必死に隠蔽しようとしています。記事の最後の書き置きは、普段の財団から見ても、異常にすぎる存在を封じ込めることがDoAの目的であることを意味しています。


その他にも

DoAには様々な可能性があります: 反ミーム部門同様の、極めて特殊な事態に対応する最高機密の部門。財団設立前の、初期の財団。暗闇に生きる者たちにとってさえ悍ましすぎる存在を埋めてしまう墓地、などなど。

もちろん、この不可解な部門が登場する記事はまだあります──SCP-2678SCP-5988SCP-5845、(微妙ながらSCP-4182)、そしてもっと多くの記事が、独自のやり方で少しずつ肉付けしていっています。

それでも、怪奇部門は2つのテーマを維持しています: 残されたものの暗い痕跡と、今は失われ忘れられてしまった物事。

結局のところ、DoAは具体的に作られた存在というよりも、上記2つのアイデアを中心とする物語の器です──どこかSCP記事のフォーマットにも似ていますね。

先述したように、カクタスの「基本」カノンはある程度関係し、また確立されています──ですがDoAは、財団が世界にそうであるように、財団に対するものであり、とても柔軟なカノンを孕みます (触れ合わせたり、混ぜ合わせたり、ちょい足ししたりできる物はたくさんあります。何を信じ、何を受け入れてこの世界の中心に据えるかは、読者であるあなた次第なのです)。

それは財団の闇が落とす影かもしれません。

それは財団の埋もれた、神秘的な過去かもしれません。

あるいは単なる偽情報なのかもしれません。

あなたは何を信じますか?


SCPDeclassified - Flash Explainer: Department of Abnormalities
Posted by SYwaves (EstrellaYoshteEstrellaYoshte) on 2020/7/6 (JST)

特に明記しない限り、このページのコンテンツは次のライセンスの下にあります: Creative Commons Attribution-ShareAlike 3.0 License