カノン-EN
- 表紙
- 財団のない世界
- 教会の博士
- 南極の交流
- 最上の事
- 競り合う終末論
- 壊された虚構
- 極寒の戦争
- 存在しなかった者
- 老人との海
- ラッツネスト
- 鐘を鳴らす者の詩
- 翠の王
- ETDP
- S&Cプラスチック
- たのしいざいだん
- メキシコ湾
- 団結号を奪え
- 朝までまっすぐに
- リザレクション
- AIAD
- ゴルゴタの丘
- 第三法則
- ヘイムダル計画
- クールな戦争2
- ドレッド&サーカス
- 全ての戦線で戦え
- ボトルシップ
- あのヨレハマツの林
- 錬金術部門
- 死の終焉
- この素晴らしき世界
- アポセオシス
- 死人の手札
- アド・アストラ
- トラッシュファイア
- 深淵目録
- 追憶のアディトゥム
- 破暁
- オンガード43
- 人ならぬもの
- 昆虫地獄
- 120の記録書庫より
- Pitch Haven
- ノー・リターン
- ナイトフォール
- オルカディアの海
- 第九世界
- SIMULACRUM
- その他
財団のない世界
Unfounded
登録年 | 2013 | 原案 | NYC2013チーム (DrClef他) |
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記事数 | 中 | 翻訳率 | 中 |
運営分類 | テーマ型 | 作品分類 | 別世界型 |
Dr_Kasugaiのメモ
- 財団が存在しない世界を描くカノン。財団の役割はGOC、NASA、UIUといった他組織に取って代わられたり、既存のオブジェクト・財団職員は他GoI所属になっていたりする。
- 「実際のところ、財団がいなくても世界はある程度上手く回るのではないか?」がコアテーマの一つ。そのため、財団がいなくても世界にそれほど甚大な差は生じない。
- NYC2013/2013年ニューイヤーカノンコンテスト出身。シンプルな前提と、上述の無情観が受けたのか、同コンテストの一位を飾った。
- 一方、あまり新規記事が投稿されるようなカノンではない。長らくNYC2013時代のシリーズぐらいしか記事が無かったが、2020年のカノン復興コンテストでは新たに2つの内部シリーズが執筆された。
- NYC2013時代の作品群は完訳されているほか、前提も簡単なので比較的初心者向きと言える。とはいえ、“財団がいなくても世界にはそこまで差異がない”という点から拡張性にはやや難があるのか、あまり新作が出てきやすいカノンでもない。
- ハブ内で死亡している少年について、A) 異常に殺される一般人の比喩 B) 後に財団管理者になるはずだった人物 の2通りの解釈があるらしい。
教会の博士
Doctors of the Church
登録年 | 2013 | 原案 | NYC2013チーム (Smapti他) |
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記事数 | 中 | 翻訳率 | 中 |
運営分類 | テーマ型? | 作品分類 | 滅亡型 |
Dr_Kasugaiのメモ
- 文明崩壊後、宗教化した財団が中世的文明を再興させているカノン。財団はローマ・カトリック的な文化・権力基盤として市民生活に関わっている。
- シニアスタッフは聖人になっており、中でもブライト博士は“主なるブライト”として重要視されている。これは、滅亡後の世界において、彼が財団の宗教化を進めたため。ブライトはしばしばDカースト (Dクラス相当の人々) に取り憑くかたちで召喚されるが、神聖さの欠片もない気だるげな態度を取るので、ギャップ的な面白さが生じる。
- ジャンルとしてはポストアポカリプス + 中近世ファンタジー。その影響を受け、財団関係の要素も変質し、中世化・宗教化している。設定の類似性が高い『鐘を鳴らす者の詩』などとは比較・混同されることもある。
- 最古のカノンの一角ということもあってか、ハブにまともな説明が無い。一応冒頭の聖書もどきが世界観の説明になってはいるのだが、ENでも概要文・執筆ガイドを求める声があるようだ。
- NYC2013時代の作品はあらかた翻訳されているので、意外と初心者向きだろうか?
- 教会の博士版の恋昏崎新聞フォーマットがあるので、JPではそこ経由で知った人も多いかもしれない。
南極の交流
Antarctic Exchange
登録年 | 2013 | 原案 | NYC2013チーム (Djoric他) |
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記事数 | 小 | 翻訳率 | 中 |
運営分類 | シリーズ型? | 作品分類 | 設定追加型 |
Dr_Kasugaiのメモ
- SCP-1483=異世界の南極に存在する国家、「第三南極帝国」と財団との間の交換留学プログラムの話。端的に言えば異文化交流もの。
- 第三南極帝国はヒトとは異なる異種族が暮らしており、文化も基底現実と異なるので、こちらとは文化・意識にズレがある。
- NYC2013でシリーズが書かれた後、数本ほど追加されただけで、ほとんど記事が書かれていない。翻訳もそれほど進んでおらず、比較的閑散としたカノンである。
- 一方、S&Cプラスチックカノンの主要登場人物の一人であるトーマス・ベイリーが第三南極帝国で大使として働いていたり、F120Aカノンには第三南極帝国出身の職員が出てきたりするなど、他カノンとほんのり繋がりがあったりもする。その性質上、設定の隣接がしやすいのもあるだろう。
最上の事
Only Game In Town
登録年 | 2013 | 原案 | NYC2013チーム (Gaffney他) |
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記事数 | 小 | 翻訳率 | 低 |
運営分類 | テーマ型? | 作品分類 | 設定追加型 |
Dr_Kasugaiのメモ
- 原始思念ことRudie (ルディ) に関する話。Rudieは「未知なる他者への恐怖」が形を取ったものであり、物語中では悪役などとして現れる。Rudieは普段物語の役割に拘束されているが、最近はその枷を抜け出してしまうことが増えつつある。Rudieは物語を固定化する言葉を忌み嫌っており、また不可思議の解明や相互理解で弱体化しつつあることも相まって、それらを廃するように物語を介して働きかけてくる。これはどうも、精神汚染レベルに達することもあるのかもしれない……?
- 各作品は一見したところ繋がりが曖昧な、時代も場所も全く異なる散文的な物語だが、一応どこかでRudieらしき何かが登場ないしは言及されているという特徴がある。時折物語の内容がRudieによって不穏・不条理な形に改変されることもある。
- 混沌・反知性のRudieと相対する存在として、放浪者の図書館が挙げられている。NYC2013時のシリーズではあまり出番が無かったが、Canon2020では対抗馬として出番がちょっと増えたりもした。
- Rudieの正体は、実は吊られた王である。正確には、SCPの吊られた王をもとにWanderers' Library wikiで作られた"Hanged One" (吊られしもの) を魔解釈して生み出された存在である。この正体に関してはNYC2013当初は伏せられていたが、後に原案者がハブのディスカッション欄で公開し、それに伴いハブにも吊られた王タグが付与された。実際、関連作品のいくつかで、Hanged Oneの説明と一致する文章が出てきたり、同じ異名が出てきたりしており、若干ながら正体は示唆されていた。
- Rudie=吊られた王の設定が公開されて以降 (つまりCanon2020以後の作品) は、積極的にこの設定が利用されている。なので、この事情を知っていないと突然吊られた王が主役級で関わってくることに困惑するかもしれない。
- 難解かつ独特な雰囲気もあり、NYC2013以降は作品が全く出てこなかったが、2020年のカノン復興コンテストで当時の原案者が帰還し、新人たちとチームを組んでいくつかの作品を投稿した。
- 原題『Only Game In Town』は英語の慣用句で、「唯一の選択肢」「唯一の重要なもの」の意。
関連ページ
- Wanderers' Library: Groups of Intrigue (Hanged Oneの項目を参照)
競り合う終末論
Competitive Eschatology
登録年 | 2013 | 原案 | NYC2013チーム (thedeadlymoose他) |
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記事数 | 中 | 翻訳率 | 低 |
運営分類 | シリーズ型 | 作品分類 | 滅亡型 |
Dr_Kasugaiのメモ
- qntmの提言/ザ・ロックが開かれた結果、全世界で同時多発的に終末級アノマリーが動き出し、Kクラスシナリオが始まってしまった世界のカノン。
- メインストーリーが存在するが、そちらは2章冒頭でエタってしまっている。また、小片群 (Splinters) としてメインストーリー外の作品も参加できる。
- どうも、メインライターの一人である
Sophia Light氏の活動停止に伴いストーリー進行が停止してしまったようだ (参考)。当初構想されていたストーリー展開に関しては、サンドボックス上のプロジェクトハブにまとめられている。
- 長らく活動停止していたが、2020年のカノン復興コンテストで戦術神学部門を主役にした内部シリーズが作られたりした。なんか未完っぽい気もするけど。
- このカノンのSCP-343は本当にヤハウェらしい。
- 実はSCP-2000にも出てくるガニメデ・プロトコルの初出。このカノンでは各サイトが独自判断で動くようになるプロトコルのことなのだが、そんな事を知らないJPでは、なんか凄いプロトコル扱いされてSCP-1945-JPの作成に繋がったりした。
- 現状はメインストーリーの冒頭2作品しか和訳されていないので、JPでの知名度は低い。今後、和訳が進むことに期待だ。
- IRCチャンネル: #eschatology。まだ生きているかは分からない。
壊された虚構
Broken Masquerade
登録年 | 2013 | 原案 | NYC2013チーム (Dr. Mann他) |
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記事数 | 大 | 翻訳率 | 低 |
運営分類 | テーマ型 | 作品分類 | 別世界型 |
Dr_Kasugaiのメモ
- 財団や異常の存在が世間一般に露見した世界を舞台とするカノン。『財団のない世界』と並ぶ、代表的な別世界型カノンの1つである。
- 2010年代〜2020年代 (年月は統一されていないが2013~2016年頃に置かれることが多い)、北朝鮮が壊滅する異常災害が発生。財団・GOCが共同でKクラスシナリオを防止したが、その余波で国がまるごと一つ消えてしまった。彼らは当初そのことを隠そうとしていたものの、事態は余りに甚大で、日本の国会で財団の機密情報がリークされたことを決定打として彼らの存在は公知になった。
- なお、ハブにこの前提が記載されているので、ENの所属記事は基本的にこの前提を遵守しているか、あるいは明白に違反する描写を出していない。そのため、SCP-2217系列など、他要因でヴェールが崩壊する場合はカノンに含まれないことが多い。とはいえ、この前提は支部作品では守られるとは限らないところもある……?
- 『もしも、財団や異常の存在が誰しも知るものになったら?』という、皆一度は考えたことがあるIfがテーマ。NYC2013では6位とあまり成績は振るわなかったが、今ではそのわかりやすい前提から高い知名度と人気を誇る。
- ただ、最近までJPではあまり初期記事が和訳されない状況が続いていたこともあり、執筆に手を出す者がほぼいなかった。SCP-1710-JPから連なるショパンシリーズは当初『壊された虚構』のヴェール崩壊原因をズラしたIfシリーズとして始まり、後に『1998年』として独立カノン化、壊された虚構的な記事を書きたい層にヒットして拡大した。現在のJPでは『1998年』が日本版の壊された虚構として機能しているが、『グレースケール』シリーズなど壊された虚構カノン所属の作品も着実に投稿されている。
- 一部アド・アストラカノンへ話が繋がる作品群があり、このラインは通常の“壊された虚構”とは若干世界観が異なる。便宜上レテラインと呼称するが、このレテラインは北朝鮮の崩壊に加え、ED-Kクラス: “レテ”シナリオが進行しつつある。
- ED-Kクラス: “レテ”シナリオは、SCP-3848によるED-K“レテ”イベントの多発により地球が居住不能になっていくシナリオである。このイベントは特定地域の住民から何らかの記憶が一斉に消滅、認識不能になる現象だ。
- レテラインの作品の大半はアド・アストラタグが付与されてForgetaboutitハブに纏められているが、一部レテラインの設定を採用しながらもアド・アストラタグが付いていないものもある (具体的にはCyantreuse氏の作品) ので、そこはちょっとだけ紛らわしい。
- 最近では『1998年』(JP) や『ノー・リターン』(EN) のヴァンガード・タイムラインなど、ヴェール崩壊に追加要素をつけた「壊された虚構EX」のようなカノンが台頭してきており、ある種の競合相手になっているところがある。
極寒の戦争
The Coldest War
登録年 | 2013 | 原案 | NYC2013チーム (Vezaz他) |
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記事数 | 大 | 翻訳率 | 小 |
運営分類 | ワールド型? | 作品分類 | 設定追加型-別世界型 |
Dr_Kasugaiのメモ
- 冷戦時の財団世界に関するカノン。ジャンルは架空戦記・ポリティカルサスペンス。
- 財団は東西両勢力に与せず、独自路線を保ったが、それに伴い双方での安全が保障されなくなった。財団は第三世界に重要なアノマリーを移しつつ、両勢力の活動を追っている。
- 冷戦下、米ソは共に超常兵器開発に明け暮れた。米側は第388独立特殊部隊、ソ側はGRU-Pがその主役を担う。
- 超常兵器は実戦にも投入され、それに伴い部分的に歴史が史実と変わっているとされることがある。このため、ある種の歴史改変ものとしての要素を含む。一方で、こうした歴史改変要素を省いたうえで、第三法則カノンなどの歴史要素があるカノンと設定が共有されることがしばしばある。
- NYC2013当時の初期シリーズ含め、ほとんどの作品が和訳されていない。一方ENでは (Canon2020に伴い) 人気がにわかに再燃しており、いくつか新シリーズが生えたりしている。
- カノン-CN『空と大地のラプソディ』は本カノンと一部設定を共有しているらしい (?)
存在しなかった者
The Man Who Wasn't There
登録年 | 2013 | 原案 | NYC2013チーム (Drewbear他) |
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記事数 | 中 | 翻訳率 | 低 |
運営分類 | テーマ型 | 作品分類 | 設定追加型 |
Dr_Kasugaiのメモ
- 「何者でもない (Nobody) とは何なのか?」という問に対する1つのアンサー。GoI掘り下げカノンの1つ。
- このカノンにおいて、Nobodyとは代々個々人の間で受け継がれていく「無のアイデンティティ」となっており、世界には常に一人だけのNobodyが存在するとされている。カノンは歴代Nobodyの人生・物語を追っていく形で構成されている。
- NYC2013でメインシリーズが作成されてからほぼ作品が出てこなかったのだが、Canon2020で登場した白衣の男シリーズがコンテスト優勝を飾ったので、ちょっとサイトコミュニティ上での存在感が上がったかもしれない。(存在してないけど!)
- 一方、Nobodyの解釈としては、そこそこ強い影響力があると思われる。近年では、キャラハブでNobodyの設定と同カノンが密接に結び付けられるなど、半ばメインカノンと融合しつつある節がある。
- タイトル『存在しなかった者』はAntigonish (詩) から取られていると思われる。
老人との海
The Old Man in the Sea
登録年 | 2013 | 原案 | NYC2013チーム (Mr Wilt他) |
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記事数 | 小 | 翻訳率 | 低 |
運営分類 | シリーズ型 | 作品分類 | 設定追加型 |
Dr_Kasugaiのメモ
- SCP-169/リヴァイアサンは宇宙生命体であり、その中には箱庭世界が存在し、人々が暮らしている。そしてリヴァイアサンの死とともにそこから生命が解き放たれるのだ──という、(かなり強火の) 解釈に基づくカノン。
- 現在ハブ以外全編未翻訳なので、知名度は低い。
- なお、投稿順と作中年代順が逆。当初は事態の終わりから始まりに向けて話が書かれていたのだが、分かりづらいとして後にハブ内の掲載順が年代順に変更されたりした。
- 原題"The Old Man in the Sea"は、ヘミングウェイ『老人と海』 (The Old Man and the Sea) の捩りか。
- (だいぶ強火の前提に関して) グノーシス主義、特にオファイト派などでは、物質世界はリヴァイアサンに飲み込まれて神域から分離されているみたいな宇宙論があるそうなので、もしかするとそういう話を踏まえているのかもしれない……? (作者の人そこまで考えてない案件かもしれないが)
ラッツネスト
Rat's Nest
登録年 | 2013 | 原案 | NYC2013チーム (Faminepulse他) |
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記事数 | 大 | 翻訳率 | 低 |
運営分類 | テーマ型 | 作品分類 | 滅亡型 |
Dr_Kasugaiのメモ
- あるきっかけからアノマリーが増殖していくようになり、次第に文明・世界が崩壊していく様を長大なスパンで描く、アポカリプス/ポストアポカリプスもの。
- 異常の増殖要因は、GOC (正確には前身組織“イニシアチブ”) によるLTE-0913-Ex-Machina (神) の殺害に起因する。
- なお、元記事 (GOCケースファイル) ではGOCではなくドイツのオカルティスト集団が殺害したことになっているのだが、どうもこのカノンではGOCが殺してるらしい……? 後年執筆されたイニシアチブ掘り下げ作品の中で補完があるかもしれないが未確認。詳細求む。
- このカノンの財団は異常側の組織であり、上層部はまともでない。カオス・インサージェンシーはこれに気づいて分離した集団である。
- (上について語っているハブの説明文中で) 現在の和訳では“ドレッドノート”型カノンと誤訳されているが、正しくは“ドレッドロード”型カノン。これはどうも初期のIRCチャットあたりで使われた内輪ミームらしく、財団ないしはその上層部が異常存在側である解釈を指すらしい。
- 異常大増殖の結果、後世の人類文明は荒廃し、そこかしこを怪物やアノマリー、怪現象が跋扈するようになってしまっている。
- 最終的に世界の法則は完全な崩壊を迎え、理解不能なものとなり、やがては膨大なネズミの群れ (Rat's Nest) により全てが呑み込まれ消滅する。
- 原題"Rat's Nest"は直訳で「ネズミの巣」だが、(ネズミの巣めいて) ボサボサな髪やグチャグチャな部屋を表すのにも使われる。改訳前の訳題「ぼさぐちゃ」はここに起因するようだ。
- 2023年に訳題変更の提案があり、この結果「ぼさぐちゃ」から「ラッツネスト」に改題された。主たる理由は、前述のダブルミーニングが旧訳では拾えていなかったこと。
- Canon2020で神殺害の話が深堀され、またハブが改修されたりした。それに伴い前文が変わったり、テーマが付いたりした。この改革はテーマ以外現状未反映である。前述のドレッドロード問題と合わせ、将来的にはハブをまるごと改訳したい。
- NYC2013時代の作品の一部は消えており、今もアーカイブされておらず閲覧不能だったりする。
- CNで一時期やけに人気があったらしく、CN版ハブには独自の内容がくっついている。
- ラッツネストは「シリーズと言うよりプラットフォームだ」という見解をハブで示しており、割と好きなところから読み書きできるとされている。
鐘を鳴らす者の詩
Bellerverse
登録年 | 2013 | 原案 | DrEverettMann |
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記事数 | 中 | 翻訳率 | 高 |
運営分類 | テーマ型 | 作品分類 | 滅亡型 |
Dr_Kasugaiのメモ
- 人類絶滅後の世界を舞台にしたポストアポカリプスもの。
- 人類滅亡後、シニアスタッフたちをはじめとする、ごくわずかな人類がオーストラリアのサイト-23で生き残った。彼らは人類文明を再建しようとするも、サイトがSCP-682の収容違反で失われ、生き残りたちも派閥抗争に陥ったことで、再建計画は頓挫。
- それから数千年後、オーストラリアにいくつかの小中規模の原始的・中世的な文明が芽生えていた。これら都市・国家では、かつてのシニアスタッフたちを神とする宗教が信じられている。加えて、オーストラリアの雄大な自然には、脱走したアノマリーたちが繁殖しそこら中を闊歩している。
- 財団職員が宗教化したポストアポカリプス文明の話なので、よく似た『教会の博士』カノンと比較されがち。だが実際には微妙に設定や用語が違う。
- 初期2作 (計3作) にベラー (Beller) という探索者が登場しており、ここからBellerverseのタイトルが付けられた。このverseは詩と世界の意味をかけているかもしれない……?
Tobisiroのメモ
- このカノンにおいてベラーは探索者や冒険者の代名詞とされていることもある。するしないは著者のヘッカ次第な点もあるが、新たな発見へと進みだす者を称賛する場合に彼の名が使用されることがある。
- 初期の作品は短編ながら難解であったり、世界観の把握が難しい作品が多い。比較的最近投稿されたものの方が読みやすい作品が多いと感じている。
- ここ最近の作品は特定のSCPオブジェクトとこのカノンを絡ませる作品が増えてきている。
- 神々の登場率は若干低下しているかもしれない。どちらかというと終末後、異常存在が残り、人々は古代~中世的な生活をしている、といった感じの世界観で書かれることも増えている。
- 「御書」という作品がこのカノン内にあるのだが(正体はハウツー本とも未完の年代記とも言われている)、これの登場率は高い。
- オーストラリア以外の地域で人類は存在しているのか?については不明。北米にオーストラリアの人々とは無関係な全く独立した人類が生活しているという設定の作品も存在しているが、オーストラリア以外に人類はいないというヘッカの方が主流なようにも思える。
- ENの作品はカノンのコンセプトに則り、他オブジェクトと絡ませる作品が多く、CNの作品は自由。EN作品の後日談から子供たちの物語、新大陸発見を書いたものまでさまざま。
関連ページ
- Tobisiroの家: JP版メイン翻訳者であるTobisiro氏の著者ページ。ほぼ全ての『鐘を鳴らす者の詩』関連作品の解説が掲載されている。
- 鐘を鳴らす者の詩初心者ガイド: 同じくTobisiro氏による初心者向け解説記事。
コードネーム: 翠の王
Codename: Green King
登録年 | 2013 | 原案 | NYC2013チーム (Eskobar他) |
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記事数 | 小 | 翻訳率 | 高 |
運営分類 | テーマ-シリーズ型 | 作品分類 | 設定追加型 |
Dr_Kasugaiのメモ
- 史上最強の現実改変能力者の女性・ジョセフィーヌ、コードネーム“翠の王”に関する作品群。
- ジョセフィーヌは女性であるが、当初は正体不明であったので“王”のコードネームが付けられた。翠 (みどり) は、現実改変者の通称“タイプ・グリーン”から採られている模様。
- ジョセフィーヌは財団・連合から隠れつつ、静かに暮らしたがっている。一方、財団ではジョセフィーヌの元夫が対策チームを率いて密かに彼女のことを探っている。
- 現状ほぼ全ての作品が和訳済なので、けっこう初心者にも勧めやすいかもしれない。後年の作品にはORIAやPitch Havenが絡むものもあるが。(というかNYC2013の初期シリーズは最終話にしてはブツ切り感があるので、これもエタりぎみなのかもしれない?)
そして私は神を求めた
Et Tam Deum Petivi
登録年 | 2013 | 原案 | Djoric |
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記事数 | 中 | 翻訳率 | 高 |
運営分類 | シリーズ型 | 作品分類 | 設定追加型 |
Dr_Kasugaiのメモ
- 境界線イニシアチブ構成員たちの物語集。通称ETDP。
- 境界線イニシアチブの設定はこのカノンを通して発展した。そのため、境界線イニシアチブハブの一部はETDPハブからそのまま転載されてすらいる。つまり、イニシアチブについて知りたければこのカノンを読もう!ってワケ。
- このカノンのダエーバイトは緋色の王を崇拝していたとされる。ここでの緋色の王は冥府の王であり、それゆえ両者は境界線イニシアチブの宿敵となっている。
- 実はこのカノンはVerse of the Endless Songシリーズ (ジョリッチ氏の個人カノン) に所属している。要するに、“ジョリッチバース”の一端として、他のジョリッチ作品群と設定・神話を共有している。なので、その辺も合わせて読んでおくとより楽しめるかもしれない。具体的には『二つの樹の下に』など。
- 基本的には設定追加型だが、最終盤 (近未来) には緋色の王復活によるヴェール崩壊とアポカリプスが待ち構えている。
- 代表的なシリーズである『メアリー・アンとサラー』が完訳されているのでけっこう入りやすい。とりあえずここから読むことをオススメする。
- 原題はラテン語。なお、ラテン語はカトリック・聖書と密接に結びついているので、多分そういうノリで選ばれたのだと思われる。
S & Cプラスチック
S & C Plastics
登録年 | 2013 | 原案 | Djoric, Ihp |
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記事数 | 大 | 翻訳率 | 低 |
運営分類 | ワールド型 | 作品分類 | 設定追加型 |
Dr_Kasugaiのメモ
- 異常多発地域“スロースピット”、およびそこに所在する財団サイト-87とその職員たちに関するカノン。
- スロースピット (Sloth's Pit) は米国ウィスコンシン州にある田舎町。ここでは物語が具現化する異常性が存在しており、噂話の超常現象や都市伝説の怪物が現実に現れる。住民たちはそれら異常と共存して暮らしている。
- スロースピットはNx-18に指定されている。Nx、すなわちネクサス (Nexus) は、異常多発都市の指定。
- 財団はスロースピットにサイト-87を設立し、関連異常の調査等を行っている。サイト-87は表向きフロント企業“S&Cプラスチック”を名乗っており、ここがカノンタイトルの由来。
- サイト-87はその性質上、他の財団サイトよりも緩めの空気感がある。サイト-87所属職員たちの日常・非日常のドラマがカノンの重要な部分を占める。
- カノン原案の発端から10年近くに渡って発展を続けており、最近も未だに新概念を取り込んだり、最新カノンと連携しながら拡大が続いている。OG43の登場以前は、こちらがEN最大のカノンだった。
- 特にOG43カノンとは関連が深く、両者は同一宇宙に設定されている。
- 最終的にカノン内ではSCP-6500の出来事が発生しており、ノー・リターンと一部重複するようになる。NRには2つのタイムラインが存在するが、S&CPはスレッショルド・タイムライン (財団が存続する) を採用している。
- ただし、"Archetypicals"シリーズはSCP-6500投稿以前に始まったシリーズなので、NR周りの話を考慮していないっぽい。
- 時代に合わせ、何度かハブを大規模改訂していたりする。
- なお、基本的にヒューマンドラマのTaleがメインなので、和訳率は低め。ただ最近は活気ある訳者が出てきたので、少しづつ和訳が増え始めた。
- 物語がカノンの基幹に据えられているため、空想科学 (パタフィジクス) との関連がある。とはいえ、こちらの空想科学は「第四の壁を破る」スタイルと言うよりは、「世界は物語の法則に支配されている」方にウェイトが置かれている……のだろうか。詳しくはI・H・ピックマンの提言を参照されたし。
関連ページ
- Canon Primer: S & C Plastics: メインライターであるIhp氏による、カノン入門。
たのしいざいだん
lolFoundation
登録年 | 2013 | 原案 | Roget |
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記事数 | 中 | 翻訳率 | 中 |
運営分類 | ワールド型 | 作品分類 | 設定追加型 |
Dr_Kasugaiのメモ
- ある強力な現実改変者の影響で、“面白おかしい”ノリに書き換えられ、狂ってしまった財団世界のカノン。
- シニアスタッフ (≒有名古参人事) は強大な現実改変能力を持った (しかしその力を自認できていない) メアリースーたちと化しており、彼らが面白おかしく過ごすために世界は改変され続けている。
- ゆえに、異常は当然のように悪用され、モブ財団職員は湯水のように消費される。一部有名アノマリーも面白おかしく暴れるだけの存在と化し、世界は完全に破綻している。
- タイトルの由来は“たのしいざいだん” (lolFoundation) という同名のスラングから。このスラングは財団創作の初期に見られた、プロフェッショナルらしからぬ粗雑で面白おかしいノリで職員たちが好き勝手やってる作風のこと。
- なお、本来の「たのしいざいだん」を現代でもやるための言い訳といった面もあるので、特に上述の設定が明示的に出てこない場合もある。
- たまに作中世界の人間が異常事態に気づくこともある。
- 「わるいざいだん」カノンのネーミング元。「(形容詞・形容動詞)+ざいだん」というスラング (?) はここから一般化した。
関連ページ
メキシコ湾
The Gulf
登録年 | 2014 | 原案 | Kate McTiriss |
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記事数 | 大 | 翻訳率 | 中 |
運営分類 | ワールド型 | 作品分類 | 設定追加型 |
Dr_Kasugaiのメモ
- 米国南部、特にメキシコ湾周辺を舞台に展開される、出来事や舞台設定を共有する作品群。目立った中核的テーマ等は存在しないので、やや取っつきにくいかもしれない。
- 財団はそれほど強力ではなく、周辺GoIと“米国南部超常組織協力条約” (SUSEOCT) を締結し、政治的な縛りがあるなか活動している。同条約に基づいて情報の取引や、訴訟が行われることもある。
- 地方・日常と密着した財団・異常。あるいはローカルな財団像。財団は地方機動部隊 (LTF) という括りで特定地域に密着した機動部隊を動かしており、彼らはこのカノンで主役的な役割を持つ。
- キリスト教との関わりが各所で見られる。特にメインシリーズとも言える『ディキシーランド・ナイトメア・マジック』、および同シリーズを中心にカノン内に登場する敵団体“ヒヤシンス修道会”関連が顕著。ヒヤシンス修道会は教皇空位主義を掲げる過激な武装カトリック教会で、プロテスタント教会を異常な手段で壊滅させたり、財団地方支部と殺し合っていたりする。
- 本来は『メキシコ湾: 炎上』というシリーズを展開する予定だったのが、序盤2本が出たきりでエタってしまっている。カノン一覧の紹介文や、カノン冒頭のプロローグは炎上シリーズのことを指しているのだが、肝心の本編が無い。おそらく炎上シリーズ自体は、米国南部で発生する同時多発的収容違反などの話だったと思われる。
- なお、実質的なメインシリーズ的役割である『ディキシーランド・ナイトメア・マジック』も未完っぽい……?
- しかし、地方に密着した財団像がウケたのか、コアな人気はある。また、SUSEOCTの設定が財団とGoIの政治的関係を描くうえで使いやすかったので、SCP記事では今もちらほら作品が書かれ続けている。
- JAGPAT (旧称PEJEOPAT) の元ネタはSUSEOCTだと思われる。1998年カノンの“メキシコ湾体制”もSUSEOCT由来なので、意外とJPカノン文化とも関係性はあるかもしれない。
- 原題はThe Gulfだが、これは米国内でのメキシコ湾の通称。
- カノン内では文章以外にもコラージュ画像・音声・動画などのマルチメディアを多用した演出を行っており、これがウリでもあったのだが、最近ではちょっとライセンス面の問題がある。
団結号を奪え
Stealing Solidarity
登録年 | 2015 | 原案 | Djoric |
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記事数 | 中 | 翻訳率 | 低 |
運営分類 | シリーズ型 | 作品分類 | 設定追加型 |
Dr_Kasugaiのメモ
- SCP-2085/ブラックラビット社、および旧SCP-2722/SCPS 団結号をベースにした、シリーズもののカノン。ブラックラビット社が財団を脱走し、団結号を手に入れようとする……らしい?
- ブラックラビット社は5人の猫耳異能少女と1人の魔法使いから構成される義勇兵的な武装集団。彼らの会話には漫画・アニメ等のジャパニーズサブカルネタがそこかしこに織り込まれている。
- SCPS 団結号は数々の世界の正常性維持機関が代々受け継いできた巨大な宇宙戦艦。
- 実は2018年のRPC騒動でSCPwikiを離れたメンバーの中に旧SCPS-2722の作者であるVon Pincerがおり、そのため団結号は一度削除されている (JPでは和訳版が保存されている)。そうして一度カノンの根幹記事が失われてしまう事態に陥ったのだが、その後Ihpが『SCP-2177 - 盗まれた団結号 (ソリダリティ)』を投稿し、一応持ちこたえた。これは旧団結号を超強化したアノマリーで、団結号を奪えカノンの後日談にあたる。
- なので、読み順としては2085→旧2722→団結号を奪え→2117がいいかもしれない。
- タグはブラックラビット社が使われているが、ブラックラビット社はどっちかというとGoIに近い存在なので、微妙にカノンの範囲とズレているかもしれない。
- なお、ブラックラビット社はおそらく、ブラックラビット隊と訳したほうがいいのだが、これで既に定着しているのでちょっと変えづらい。
- そうこう言ってたら、SCP-2085の改稿で日本語版表記がKuroi Usagi Shidanであることが判明。「黒い兎」師団か……。
- ジョリッチがメインライターであるので、このカノンもまたジョリッチバースに所属する。
朝までまっすぐに
Straight On Till Morning
登録年 | 2015 | 原案 | Von Pincier |
---|---|---|---|
記事数 | 小 | 翻訳率 | 中 |
運営分類 | シリーズ型? | 作品分類 | 別世界型 |
Dr_Kasugaiのメモ
- ある日突如として地球が消失した結果、宇宙ステーションなどにいた人類が取り残されてしまった。カノンは彼ら残存人類について描いていく。通称SOTM。
- 分類としてはスペースオペラにあたる。雰囲気は60~70年代SFを目指したらしい。
- 地球が消えてしまった要因はSCP-2047。SCP-2047元記事では地球と似た環境の異星が交換されることになっているのだが、このカノンでは荒野の星に入れ替わってしまったことになっている。
- なお、この地球消失 (大分離) 以前の人類は現世界よりも宇宙進出が進んでいたようだ。
- 財団・GOC・ソ連 (GRU)・中国 (中央調査委員会) の四大星間勢力、およびいくつかの民間勢力が存在。なお、ヴェールは一応まだある様子……?
- 財団は各惑星を探査し、新たな故郷、あるいはかつての故郷を求めて彷徨っている。その過程でエイリアンと出会うこともしばしば。
- 「ショウメン」と呼ばれる宇宙種族が人類を支援している。財団は彼らから受け渡されたアイテム (旧SCP-1822) でテレポートを行い移動している。なお、本カノンもVon Pincer主導のカノンであったこともあり、(Taleは消えなかったが) SCP-1822は削除されてしまった。一応JPには和訳版が保存されている。
- GOCやソ連はオカルト技術で超光速航行を実現している。曲がりなりにも財団バースなので、魔術や幽霊も登場する。
- ヘイムダル計画とは一部設定を共有している?
リザレクション
Resurrection
登録年 | 2015 | 原案 | thedeadlymoose |
---|---|---|---|
記事数 | 大 | 翻訳率 | 低 |
運営分類 | シリーズ型 | 作品分類 | 設定追加型 |
Dr_Kasugaiのメモ
- 異常存在の増加・激甚化に対し、財団は非公式に『プロジェクト・リザレクション』と称してかつての体制を復活させ始めた。再びアノマリーの利用やクロステストが行われるようになり、異常存在の機動部隊が再編された。リザレクションカノンは、このプロジェクト・リザレクション、特に機動部隊アルファ-9 ("最後の希望") に関する一連のストーリーを描く。
- 機動部隊アルファ-9 ("最後の希望") は、かつての機動部隊オメガ-7 ("パンドラの箱") の新バージョンであり、様々なアノマリーが徴用されている。
- 本カノンは、昔の古い財団像と、現代的な財団像を組み合わせて再構築することを目的とする。そのためシニアスタッフ等も出番が多い。
- 復興運動としての側面もあり、初期はKalininなどから批判の声もあったりした。サイトへの影響もおそらく大きく、リザレクション前後で一種のパラダイムシフトが起きている節もある。その特性上、Neo-lolFoundation (シン・たのしいざいだん) の発端の一つと見做される場合もある (参考)。
- 悲惨で絶望的な世界観“グリムダーク”に対し、本カノンは微かな希望を掴み取り暗黒時代から浮上していく“ノーブルライト”という世界観を提唱する。
- 人気のあるカノンだったが、メインシリーズは現在ほぼ更新停止の状況にある。一応、最近デッドリームースが構想を再開し、2021年末に新規作品が投稿されたりもしているが、それ以外は本編に動きはほぼ見られないのが実情か。当時のメンバーの活動停止やBANなども重い影響がありそうだ。ただし、有志によるスピンオフ作品は近年も展開されている。
- なお、デッドリームースによる最近のハブ再編で、一部記事は本編から外され“ストーリー・アーカイブ”行きになった。
- 後にCanon2020で、外伝的立ち位置にあたる『旧敵たち』と『新顔たち』の2シリーズが制作された。また、両者をクロスさせたHis Will Be Doneシリーズも後に生えている (エタりぎみだが)。これら3シリーズはメタファウンデーションと関係しており、ここ周辺でカノン再興の動きがある (本編ではなくスピンオフ側だが)。
- 旧敵たち: かつて死んだはずのバウ将軍が蘇り、敵対的GoIを束ねて“財団排除連合” (FEC) を結成。サイト-19を占領し、財団の蓄えたアノマリーを解き放ち始めた。これに対し、財団は10年前に死刑宣言を出されたダン博士 (SCP-096で登場。とにかく頭が回るが、かつてその危険性を実証するため、意図的に096を脱走させた前科がある) を釈放。緊急時脅威戦術対応機構 (ETTRA) を結成してFECに対抗する。ETTRAやFECの事件については、著者が共通することからOG43やノーリターンカノンにも引き継がれている。
- 新顔たち: インシデント・ゼロの後、イエローストーンでは現実変動の問題が再浮上していた。プロジェクト・リザレクションを担当するライト管理官は機動部隊アルファ-9の別働隊を結成し、サイト-θで問題の調査に向かう。
- His Will Be Done: バウ将軍は最期にSCP-093の元凶である“彼”を基底世界に差し向けてきた。これに対し、旧敵たちのダン博士らと、新顔たちで集められた新メンバーたちが立ち向かう。
- 翻訳率はそれほど高くなく、和訳も序盤の作品に集中している。他方、シニアスタッフや古参オブジェクトが活躍する関係上、それらが好きな層からの注目率が高く、意外とサイト外でもそういう層では知名度がある。
- 主にメインライターである
thedeadlymoose氏により、サンドボックス上に多数の関連ページが作成されている。こちらがプロジェクトハブ。
- 当時はサイトフォーラム上に質疑応答スレッドがあったのだが、こちらは現在停止している。
- SCP International (各支部のスタッフを中心とした国際交流サイト。後に閉鎖され、SCP-INTに機能は移った) において、“インシデント・ゼロ”に支部記事の描写を入れたいとのことで、DrClefがスレッドを建てて使用していい記事を募集していたことがある。実際、インシデント・ゼロ Part4にそういう描写が登場した。なお、インシデント・ゼロのタイムライン再構築に伴い、支部ナンバーが作中でも作られたという扱いらしい。
- 実はリザレクション以前にも、クラシカル・リバイバルシリーズという、よく似た試みの合作シリーズが存在した。こちらは旧財団バースを現代的に再構築しようとするもの。なお、当時カノン制度は無かったので、クラシカル・リバイバルはカノン化されてないまま活動停止した模様。
- インシデント・ゼロ周りのメモ
- ブルーム/ソーン: イエローストーン、SCP-2000の下にある、もう一つの世界再起動装置 (古代文明かなにかに由来するらしい、人為的なCK発生機)。
- ブルームの研究中、事故で誤動作を起こしたらしく、CK-クラス: 再構築イベントが発生。複数のタイムラインが接近し対消滅を発生させる。これによるタイムラインの完全消滅 (ZK-クラス: 現実崩壊シナリオ) を回避するため、財団はΩ-7 (チームアベル、チームアイリス) を派遣。先行したチームアベルはアベル含む大部分が死亡。
- アベルが死後蘇生し、イエローストーン付近のエリアで収容違反を起こしつつ、イエローストーンの下へ再度向かう。これが機動部隊Ω-7事件記録の (カノン内での) 真相らしい?
- カインとアベルがブルームを起動し、タイムラインを再構築。SCP-2000が使用不能となる?
- インシデント・ゼロはおそらく、「初期記事群の設定分裂を一回整理するための処置」兼「Ω-7事件記録の再構築」……なのだろうか? 以後、財団の姿勢は一時硬化するようだ。
AIAD
AIAD
登録年 | 2016 | 原案 | LurkD |
---|---|---|---|
記事数 | 大 | 翻訳率 | 中 |
運営分類 | テーマ型/ワールド型 | 作品分類 | 設定追加型 |
Dr_Kasugaiのメモ
- 財団IT部門下位組織・人工知能適用課 (通称AIAD) と、そこの人工知能たちのカノン。
- AIADが開発した人工知能は人工知能徴募員1 (AIC) と呼ばれ、名前の後ろに.aicの拡張子が付く。AICは財団施設の運営、シミュレーション、電脳アノマリー関連試験などに使われている。
- また、Κ-10 ("スカイネット") という電脳領域専門の機動部隊が存在し、この構成員は全員AICである。なお、スカイネットとはターミネーターシリーズで人類に反乱を起こす人工知能のこと。もっといい名前は無かったのか (まあ、スカイネットが登場したきっかけである、2016年機動部隊コンテストのシリーズはあるAICが反乱を起こす話ではある)。
- また、壊れた神の教会のうち、インターネットとバーチャルスペースを重視する教派「マクスウェリズム教会」がカノン内のもう一つの主役として活躍する。マクスウェリズム教会関連の設定はAIAD関係で強化された。
- 人工知能関連の話を動かすうえで便利なので、あちこちから参照されやすい。人工知能が出るだけであまりカノンと関連が深くない記事も所属していたり、あるいはAIAD非所属だが設定を引っ張ってきている記事がちらほらある。
- 例えば一時期界隈内を風靡した財団系VTuberのEve.aicは、AIADカノンから一部設定を借用している。
- 『警報! 封鎖開始!』から連なる『オリジナルAIADシリーズ』は完訳済かつ読みやすいので、けっこう初心者向き。
- 一方、機動部隊Κ-10に関するもう一つの重要シリーズ『Hello World』シリーズは未翻訳。2016年の機動部隊コンテストで出てきたΚ-10関連作品は訳されてたり訳されてなかったりするので、今後の和訳拡充に期待したい。
- Canon2020で新シリーズが投稿されるとともにハブデザインが一新され、よりサイバーチックな見た目になったりした。Canon2020で制作された新シリーズ『Limited Memory』は現在序盤のみ和訳されているが、ここ関係を中心にメタファウンデーションと繋がりがある (具体的には、同シリーズに登場するネイサン・ヴァリス博士が、SCP-INTEGERに名前を奪われる前のプレースホルダー博士だったりする)。使い勝手がいいので、割とMetaF関係でもAIAD関係の設定は頻出。
- ENのIRCチャット・Discordチャットで使われるBotはAIAD関連の名前が使われがち (むしろ当初はその名称をこっちで使ったのかも?)
- TIPS: クロムの数字台詞は上にマウスカーソルを合わせるとデコードされた文章が出てくる。
ゴルゴタの丘
On Mount Golgotha
登録年 | 2016 | 原案 | WrongJohnSilver, psul |
---|---|---|---|
記事数 | 中 | 翻訳率 | 低 |
運営分類 | シリーズ型 | 作品分類 | 設定追加型 |
Dr_Kasugaiのメモ
- SCP-012を中核に、様々な音楽アノマリーを扱うゴシックホラーカノン。ややラヴクラフト味がある。
- SCP-012の謎と陰謀をめぐるメインシリーズがあるが、こちらは第2部序盤のアラガッダに向かうところでエタっている (一応psul氏のサンドボックスに書きかけの続きはある)。
- 本編はSCP-012の謎を探るエマ・スターク研究員と、機動部隊イータ-11 (“獰猛な獣たち”) の視点を中心に展開する。
- Canon2020では、第2部の続きを勝手に描くサブシリーズが生えたりもした。こちらも未完の気がするが。現在は、SCP-012や音楽関係の単発記事がここにリンクする程度の扱いが多いかもしれない。
- 2015年のフォーラムスレッド「New Canon Idea: On Mount Golgotha」が発端。ここのポストにカノン全体のスポイラーがある。
- SCP-012は聖アラガッダへの讃歌。楽譜を完成させ、適切な異常楽器 (SCP-2458等) で演奏すると、世界に根本的変化が生じる。「悔い改めた」 (ディスマス) なら聖アラガッダの降臨が、「悔い改めていない」 (ゲスマス) なら聖アラガッダの分散が生じるらしい?
- ヤルダバオートを究極の身体、メカーネを究極の精神とするなら、聖アラガッダは究極の魂魄とのこと。聖アラガッダは時間と感情、そしてその交差点である音楽に通じる。そして都市の方のアラガッダは、この神に因んで命名されたらしい。
- 既に一度讃歌は演奏されているが、SCP-2402により世界ごと巻き戻されている。このため、人々はSCP-012を完成させようと試みるし、その完成に近づくにつれて関連概念が同時多発的に現れる。
- ゴルゴタの丘はキリストが処刑された場所。SCP-012の楽譜に書かれていたタイトルは『ゴルゴタの丘で』だった。ゴルゴタでのキリストの処刑と、その際に共に処刑された二人の盗賊 (ディスマスとゲスマス) のモチーフはカノン内で頻繁に登場する。なお、ハブ冒頭の文章はレイ・チャールズの発言の改変らしい。
関連ページ
- psul's Author Page: psul氏は本カノンのメインライターの片割れ。彼の書いたゴルゴタ関連作品の解説が掲載されている。
第三法則
Third Law
登録年 | 2016 | 原案 | GreenWolf, A Random Day |
---|---|---|---|
記事数 | 大 | 翻訳率 | 中 |
運営分類 | ワールド型 | 作品分類 | 設定追加型 |
Dr_Kasugaiのメモ
- 超常技術と超常コミュニティの発展史を取り巻く巨大カノン。ジャンルとしては (普段のSCP創作以上に) SF、アーバンファンタジー。「本質的に超常の存在は理解可能であり、科学技術に還元することができる」という思想的コアに基づいている。
- 設定面・世界観が統一された作品群としての性質が強く、メジャーカノンとの差異はあまり見られない。特に設定は徹底的に練られ統一されており、それをまとめた巨大な資料集がハブに付随している。とはいえ、支部作品では設定に隔たりが生じることもあるが。
- このため、第三法則発の設定がメジャーカノンや他カノンにも広まったり、あるいはメジャーカノン発の設定が第三法則で深堀りされる機会が非常に多く、設定産出・深化の一大拠点として、サイトコミュニティでの重要性は非常に高い。
- 特に近代超常史、パラテクノロジー、超常コミュニティを扱う記事やカノンを執筆する場合、このカノンが参考にされることが多い。第三法則の資料集を先に読んでおくと、最近の財団世界観を把握するうえでかなり有用だったりする。
- 世界各地にはいくつか、超常技術が公然と使用され、異能者や亜人種が共存し、GoIが大手を振って活動する秘密都市があるとし、それらを核として超常コミュニティが存在するという前提がある。こうした超常コミュニティの概念は第三法則に限ったものではないが、SCPverseの世界観を従来の閉鎖的なものから、世界の裏側にある「もう一つの巨大な世界」へと拡張するうえで、第三法則の果たした役割はそこそこ大きいのではないだろうか。個人的には、リザレクションとともに、最近のSCPverse形成に大きな影響を与えたパラダイムシフト枠と言えると思っている。
- また、独特の外連味も特徴である。科学と魔法が共存し、妖精や幽霊が異次元都市を行き交い、治安の悪い地区では多次元ギャングが旧ソ連のレーザーガンで武装している……といった具合。第三法則ではSCPの怪異性よりも、SF性・アーバンファンタジー性により着目するため、全体的に胡乱度が高め。特にサイバーパンク都市・ユーテックを舞台にした『スピード・デーモン』シリーズでは、外連味が全開で発揮されている。
- パラテクノロジーや超常史を扱う都合上、プロメテウス研究所とは密接な関連があり、半ばカノンの主役と言ってもいい。プロメテウスの設定はここで大きく掘り下げられ、初期の「既に滅んだ謎の企業」から抜本的に見直された。スリーポートランドやユーテックなどもこのカノンで掘り下げられた概念 (スリーポートランドについては姉妹カノンである『あのヨレハマツの林』でも掘り下げられている)。
- タイトルの第三法則は、SF作家クラークが唱えた法則の1つ、「高度に発達した科学は魔法と見分けがつかない」から。
- 2022年、第三法則カノン専用のDiscordサーバが設立された。ハブページの招待リンクから参加可能。
- かつてはIRCチャンネル: #Apotheosisで議論していた。現在こちらは非推奨になっている。
- 第三法則カノンをどこから読み始めるかについては、ハブの「初心者向け」欄を参照。また、JPではTark_IOL氏が自身の著者ページに初心者向けの読み順をまとめてくれているので、こちらも覗いてみるといいだろう (ページ下、「布教枠: 第三法則スターターセット」タブ)。
関連ページ
- Canon introduction: third law: SCPDに投稿されている、第三法則カノンの入門。
- 第三法則 公式Discordサーバ
ヘイムダル計画
Project Heimdall
登録年 | 2017 | 原案 | Hornby |
---|---|---|---|
記事数 | 小 | 翻訳率 | 高2 |
運営分類 | テーマ型/シリーズ型 | 作品分類 | 設定追加型 |
Dr_Kasugaiのメモ
- 敵対的地球外生命 (HEs)、つまりはエイリアンの侵略に備えた財団のプロジェクト、ヘイムダル計画に関するカノン。
- あまり記事数は無いが、最初期の宇宙関連合作ということで、後の宇宙系カノンなどから参照されることがチラホラある。また、今でも (作中に外宇宙文明が登場するということで) 関連記事がごく稀に投稿されている。
- 2012年にHornby氏が建てたスレッド、「A New Collab(?)」が発端。同年中に氏によりハブが作成され (当時はカノン制度がなかったため、プロジェクトカテゴリだった)、『ヘイムダル計画 − プロローグ』『We Have Dismissed That Claim』の2本のTaleとともに封切られた。後の2017年、ヘイムダル計画はカノンに再分類された。
- ヘイムダルは北欧神話の神であり、神の国アースガルズと人の国ミズガルズを繋ぐ橋の見張り役である。橋を渡って巨人の軍勢が攻めてきた時に、彼は角笛を吹いてラグナロクの始まりを告げるとされる。なお、この話は先のプロローグTaleの末尾でも言及されている。
クールな戦争2: お前の墓から来たるルイス
Cool War 2: Ruiz From Your Grave
登録年 | 2017 | 原案 | Randomini |
---|---|---|---|
記事数 | 中 | 翻訳率 | 低 |
運営分類 | テーマ型? | 作品分類 | 設定追加型? |
Dr_Kasugaiのメモ
- 特殊枠。主にRandomini氏の個人カノンとして"Acidverse"というものがあるのだが、これの拡張コンテンツのようなカノン。
- ただし、肝心のAcidverse周りがJPでは全然翻訳されていないので、必然的にこのカノンが何なのかは我々にはわかりづらい。
- 元々Acidverse内のシリーズとして『クールな戦争』というTaleシリーズが存在した。これはルイス・デュシャンを主人公とした、AWCY?の連作である。
- クールな戦争の完結に伴い、Randominiは2014年のエイプリルフールに『クールな戦争2』と題して、面白エピソード名だけが大量に羅列されたページを投稿。しかし後にページ内のタイトルを使って実際にいくつか記事を書き出し、他の著者もそれに追随し始めたことで、2017年にとうとう本物のカノンにまでなってしまった。
- 現在のクールな戦争2は、予め用意されたタイトルから記事を執筆するチャレンジ企画となっている。参加作品の内容は、Acidverse (特にクールな戦争) と関連するものも多い。異常芸術との関係があることが推奨されているため、最近ではシンプルにアナート関係程度の記事が書かれることが多いか。なお、特に何とも関連がなく、タイトルチャレンジだけ実行している例外的作品 (SCP-4066) も存在する。
- Randominiは『クールな戦争』ネタを気に入っているようで、例年擦り続けている。クールな戦争Ⅲというノベルゲーもどきが砂箱に投稿されていたり、クールな戦争Ⅳハブを新たに生やしたり、クールな戦争XXXみたいなのがAcidverseハブに列挙されていたり。
- AcidverseやRandomini作品はしばしば口語的な文体やナンセンスなノリが出てくるため、その影響でクールな戦争2も若干そういう雰囲気を纏っているフシがある。
- 副題の"Ruiz from Your Grave"は1992年の楽曲、"Rise from Your Grave"の捩りだろうか? この楽曲を制作したバンドは、"Acid house"という音楽ジャンルを生んだことで知られている。
- なお、最初のクールな戦争2参加作品はクールな戦争シリーズ関連ではなく、Acidverse内の別シリーズ (Learning Alphabet) 関連の作品だったうえに、その内容も男性器をノームに盗まれ、追いかけて男性器チャンバラする内容だった。酷い。
ドレッド&サーカス
Dread & Circuses
登録年 | 2018 | 原案 | DrChandra |
---|---|---|---|
記事数 | 大 | 翻訳率 | 低 |
運営分類 | ワールド型 | 作品分類 | 設定追加型 |
Dr_Kasugaiのメモ
- ハーマンフラーが不気味サーカスの団長を辞めさせられ、イッキィが新たな団長に就任したカノン。
- 不気味サーカスの新解釈、および掘り下げカノン。だがメインライターがライターボットだったこともあり、現在では不気味サーカス関連記事の大部分をドレッド&サーカス関連記事が占め、実質的なメジャー路線と化している。
- このカノンの不気味サーカスは、かなり強力な力を有するが、それをエンターテイメントに向けた集団として描かれる。
- 不気味サーカス周りでは“クラウン” (≒ピエロ) が通常のワードとちょっと意味合いの違うタームだったりするが、特にこのカノンにおいては、クラウンは明確に人外のアクターを指すタームとして使われる。
- この素晴らしき世界とは実質的に姉妹カノン状態で、重複箇所が複数存在する。他にも同時期に勃興したものを中心に、いくつかのカノンやシリーズと繋がりがあったりする。
- Taleが大部分を占めるため、そちらの翻訳率は高くないが、SCP系作品はそこそこ翻訳されている。メインシリーズの翻訳は今後に期待したい。
- JPでも、主にハブとSCP記事から読み取れる情報をベースに少数ながら関連記事が寄稿されている。
- なお、タイトルは古代ローマの格言、breads & circuses (パンとサーカス) の捩り。
- 世界観
- フラーは表向き引退したとされているが、実際にはイッキィとマニーによってSCP-3001に追放されている (A Real Humdinger)。その後彼は再度現実に舞い戻ってきた (There Are No Strings On Me) が、最終的にはSCP-3440に繋がれた模様。とはいえ、フラーは再度ここから脱走しようとしている。
- イッキィは元人間の女性クラウンで、フラー追放後は二代目団長を務めている。なお、団長が途中から女性に変わっているという設定自体は、不気味サーカス原作者のPeppersGhost氏が書いたSCP-2094に由来する。
- その他の不気味サーカス登場人物: マニー (逆さ頭の男) は現在イッキィのマネージャー的役割。ロリィはイッキィの彼女 (レズビアン) で、自由奔放な性格。他には何人かネームドのクラウンや既存オブジェクトが登場する。
- MC&Dからは、不気味サーカスに派遣された新人社員のヴィクター・チャンと、アイリス・ダークが主に登場する。特にアイリス・ダーク関係は『ひかめくもの総て』シリーズとしてまとめられており、本カノンはMC&D掘り下げとしての要素も有する。
- カレイドスコープはかつてフラーが構築し、現在不気味サーカスが所有している装置で、任意の場所への“道” (ポータル) を形成することが可能。この装置は作中で頻繁に登場する。
- ハブの掲載区分
- 前座: 過去編。Headliningの一話である"Former Assets"以前の作品。
- Headlining3: カノンのメインストーリー (連載中)。新団長イッキィ、その彼女のクラウン・ロリィ、マネージャー的存在のマニー、およびMC&D社からサーカスに派遣されているヴィクター・チャンらを主な登場人物として展開される。
- Special Attractions: メインストーリー以外のシリーズもの。
- The Show Must Go On: Reddit上で連載されているシリーズ。外部作品"The Harrowick Chronicles"とのクロスオーバー。
- It's A Wonder™ful Life: 『この素晴らしき世界』カノン、Vend-a-Friendシリーズ内におけるクロス部分。
- Halloween Spectacular: Fuller & The Factory Funtime Facility: フラーとファクトリーに関するシリーズ。
- About Our Founder: フラーの出自。
- Dumbass Lesbian Clowns: サーカスに入ってきたキャシーの話?
- Rides and More!: 余興は関連SCP記事、宣伝用資料は関連するサーカスのGoIフォーマット。スポンサー欄はカノンに隣接する作品群。
全ての戦線で戦え
War On All Fronts
登録年 | 2018 | 原案 | stormbreath |
---|---|---|---|
記事数 | 中 | 翻訳率 | 中 |
運営分類 | ワールド型? | 作品分類 | 設定追加型/滅亡型 |
Dr_Kasugaiのメモ
- 1988年の怪獣ワニイカの出現を起点に、関連する出来事を描いていくカノン。貴重な怪獣もの。
- ワニイカは恐竜めいた上半身に、5本の触手を備えた下半身を持つ巨大生物。聖性を有し、炎を吐く。GoIごとに異なる名称で呼ばれる (が、最近はそうでもなくなってきたかもしれない)。
- 1988年、ワニイカがNx-03 “ハイ・ブラジル”を襲撃。戦闘の結果、怪獣は打ち倒したが、ハイ・ブラジルは壊滅状態に陥った。これがカノンのスタート地点となる。
- カノン内に3つの主要サブカノンを有し、それぞれ出来事 (とタイムライン) が異なっているという、特徴的な運営スタイルを持つ。
- 『学問』: ハイ・ブラジル襲撃後、それ以上怪獣が現れることが無かったサブカノン。様々なGoIにより、ワニイカの死体の研究や、卵の密売などが行われているほか、被災したハイ・ブラジル難民などが描かれる。
- 『黙示』: 2018年終末コンテストで追加されたサブカノン。怪獣が異世界からやって来ているとし、その世界に財団が踏み込んでしまったことをきっかけに膨大なワニイカの軍勢が基底現実にやって来てしまい、滅びるまでを描く。アポカリプスもの。
- 『復活』: 2020年カノン復興コンテストで追加されたサブカノン。古来より世界各地には様々な怪獣が眠っていたとし、ワニイカを蘇生させた影響でそれら怪獣が一斉に目覚めて活動開始した世界において、迫りくる滅亡に抗う人類を描く。本サブカノンでは、KEYプロジェクト (財団による巨大人型ロボット兵器の計画) が登場しており、どことなくパシフィックリム感がある。また、このサブカノンでは当然ながらヴェールが失われる。
- 『復活』シリーズの登場を機にハブが再編され、本カノンは怪獣とのドンパチを基幹テーマに据えるカノンだとして再定義された。基本的には1988年のワニイカの話を基盤に置くことが暗黙に求められるものの、この定義改訂 (そしてサブカノン制の本格的な導入) によってより柔軟な作劇が可能となった。
- 『学問』はメジャーカノンとの差異が少ないので、ここだけなら設定追加型と見なせる。実際、この出来事はいくつかのカノン外記事からも参照されている。ただし他2つのサブカノンについては別世界型に該当する。
- 特に『復活』サブカノンにおいて、怪獣を指すタームとしてLSA (大型侵略者) が使われる。なお、復活ではワニイカ以外にも多様な巨大生物が登場し、放浪者の図書館の“蛇”もその一体である。
- 元々は、ハイ・ブラジル破壊とワニイカについて色々なGoIの視点から見ていくという趣旨のカノンであった。そのため初期はGoIF率が高く、またGoIごとに怪獣を異なる名前で呼んでいた。
関連ページ
- Every GoI/Kaiju Attack: プロジェクトの初期構想に使われていた共有ページ。当初はIRCの#kaijuチャンネルで議論が行われていた模様。同様にDoomsday2018の際のコラボページもある。
ボトルシップ
Ship In A Bottle
登録年 | 2018 | 原案 | thefriendlyvandal |
---|---|---|---|
記事数 | 小 | 翻訳率 | 高 |
運営分類 | テーマ/ワールド型 | 作品分類 | 設定追加型 |
Dr_Kasugaiのメモ
- コンドラキ博士がAquafinaブランド (天然水) のペットボトルに男性器を詰めて抜けなくなったことから始まる作品群。端的に言って狂っている。
- ギャグ系カノンだが、ハブではあくまで人間の愚かしさを探求するカノンだと主張し、また過激なおふざけはたのしいざいだんでやれとも書かれている。
- このカノン内において、クレフとコンドラキは交際している/ないしは交際していたものとされる。それもけっこうラブラブで描かれることが多い。ハブ曰く、『これはカノンの存在をどうしても、どうしても許せない一人のホモフォビア野郎への当てつけ』らしい。
- 通称ボトルディック。なお、実際にこうした行為をするのは危険なのでやめるべきだ。実際過去にこれをやって陰茎が壊死を迎え、切断することになった事故があった。JPでやった人はいたが (無事抜けたようで何より)。
- なお、久々にシニアスタッフに脚光をあてようと試みたカノンでもある。
- カノンに登場するキャラクターたちは普段メジャーカノン/他カノンで悲惨な目に会う人が多かったりするので、実はボトルシップには『悲惨な作品の学パロ』的な癒やし的役割があったりする。でも前提条件が無茶苦茶すぎる。どっちかというと掲示板で流行った往年のクソSSとかの類ではないか。
- 活発な訳者が現れたため、現在和訳が大変充実している。とりあえず、セカンド・デート→サード・デートはぜひ読もう。
- なおその前提的に下ネタやカップリング要素に突っ込んでいる記事が多く、アダルトタグ率が高い。でも行為描写はほぼ無いカノンなので安心してほしい。
- トチ狂った前提のギャグ系カノンということで、ギャグ色の強いカノン/シリーズなどが出てくるたびに引き合いに出される。
- なお、Shipには船という意味の他にも、relationshipと掛けてBL的な「CP」を指すスラングとしての意味もあったりする。つまりボトルの関係的な……?
- 当初、ハブにはカノン成立経緯の説明も掲載されていた (rev.8まで)。それによれば、
thefriendlyvandal氏が「セカンド・デート」を執筆したところ、それを嫌った人物がTumblr上で氏に粘着・攻撃。クレフにも飛火したようだが、それに対して彼が「サード・デート」を投稿し、そのままボトルシップが流行していったらしい。実際、初期作品群がリレーTaleめいていたのはそういう事情もあるのだろう。なお、内容がややセンシティブであること (要するに外部コミュニティでの脅迫から始まったカウンターミームである)、攻撃的人物との応酬が各発言のリンク付きで語られていたことなどから、成立経緯部分は不評で削除された。後に
thefriendlyvandal氏が引退する際、Tumblrでの発言の大部分を削除し、URLも変えてしまったので、当時の毒マロ抗争劇はもう確認できない。
関連ページ
- 書を捨てよ、ペットボトルに入れよう。: 0v0_0v0氏による実録エッセイ。
- 孤独が生んだ悲劇 50歳男性 ペットボトルからペニスが抜けなくなり切除(中米)
- 泌尿器科紀要: ペットボトルによる陰茎絞扼症の1例
あのヨレハマツの林
Those Twisted Pines
登録年 | 2018 | 原案 | Jacob Conwell |
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記事数 | 大 | 翻訳率 | 低 |
運営分類 | ワールド型 | 作品分類 | 設定追加型 |
Dr_Kasugaiのメモ
- 米国西海岸付近を舞台にする、設定・プロットを共有した作品群。メキシコ湾等と同系統。
- スリーポートランドやアンダーソン・ロボティクス、WWSなどを掘り下げる。特にAR社はこのカノンの主役枠として、社の勃興から衰退、新生までの流れが長大な物語としてカノン内で描かれていく (というかAR関連記事の大部分がこのカノン所属である)。WWSもけっこうこのカノンと関係が深い。
- 第三法則とは姉妹カノンであり、両カノンに同時所属する作品もそこそこ多い。一方で一部の設定が食い違っており、例えば第三法則ではAIは希少でAIADも無いとするが、あのヨレハマツの林ではAIはそこそこ一般的でAIADもある。
- 財団側のアクターとしては、主にサイト-64とその職員たちが活躍する。
- 大部分がTaleなので、そのあたりの翻訳率は低い。和訳記事の大多数はSCP記事。
- なお、原題のTwisted Pinesとは、米国西海岸に生育しているコントルタマツの通称である。(なので、『あのコントルタマツの森』あたりが適切な訳題ではないかという意見もある)
FattyAcidのメモ
財団錬金術部門
The Foundation Alchemy Department
登録年 | 2018 | 原案 | DrMagnus |
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記事数 | 中 | 翻訳率 | 低 |
運営分類 | シリーズ型 | 作品分類 | 設定追加型 |
Dr_Kasugaiのメモ
- 財団科学部門 錬金術課、通称「錬金術部門」に関するカノン。
- 反ミーム部門と近い形式の部門系カノン。メインストーリーが現在連載中。
- 錬金術部門は財団内で軽んじられているが、実際にはかなり重要な存在である。錬金術バトルや錬金術学校、幻獣なども出てくるので、カノンのノリはファンタジーアクションと言えるかもしれない。半分ぐらいハリポタ。
- 錬金術を封じる“大封”と呼ばれる封印の結果、真っ当な錬金術は限られた者のみが使えるようになっている……らしい。
- アラガッダ・緋色の王に関して、ちょっと解釈が独特かもしれない (特にメインライターであるDrMagnusの解釈)。
- ほぼTaleなので、やはり翻訳率は低い。
死の終焉
End Of Death
登録年 | 2018 | 原案 | チーム"死にたくなぁい" |
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記事数 | 大 | 翻訳率 | 高 |
運営分類 | テーマ型/シリーズ型 | 作品分類 | 別世界型 |
Dr_Kasugaiのメモ
- ΩK-クラス: “死の終焉”シナリオの発生により、人類含む全生命が死ねなくなってしまった世界を描くカノン。
- この不死化現象はSCP-3984に指定されており、それによれば死ねないと言うよりは、神経活動が停止不能になっているといったほうが近い。なので異常な手段を使わなければ眠ることもままならない (が、流石に睡眠不可は影響が大きいので、記事によっては設定がオミットされる場合もある)。
- メインシリーズが存在し、2章のサブストーリー (バイオレット・メスムル博士の研究) を除けば完結済・完訳済。このストーリーでは、死が死んだ世界の状況、何故死が死んだのか、この世界でどうすれば死ねるのかの話が展開される。
- また、メインシリーズ以外にも、単発作品・関連シリーズが多数存在する。
- 2018年 終末コンテスト 第2位。ただ、そのシンプルな前提から広く人気が出たため、コンテスト優勝で同じくカノン化したアポセオシスよりも知名度と規模はどんどん大きくなっていった。
- JPでも極めて高い知名度と人気を誇っており、If系カノンの代表格として名を馳せている。
- 財団は不死化した世界を新たな正常と認め、その世界での不便を改善するために、一部パラテクノロジーや要注意団体が表に出ることを許している様子である。とはいえヴェール自体は存続しているようだ。
- なお、何故か当然のようにプロメテウス研究所が生き残っている。この影響でJPでもプロメテウスが生き残っているカノンがちらほら出てきた。
- 2020年3月〜6月にかけて、SCP-JP公式Discordサーバの#死の終焉チャンネル (現在CLOSED) で議論・考察が行われていた。当時はちょうど、JPで死の終焉カノンの創作が盛り上がっていた時期である。
この素晴らしき世界
What a Wonderful World
登録年 | 2018 | 原案 | DarkStuff |
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記事数 | 大 | 翻訳率 | 低 |
運営分類 | ワールド型 | 作品分類 | 設定追加型 |
Dr_Kasugaiのメモ
- ワンダーテインメント博士掘り下げカノン。このカノンではワンダーテインメント博士は代々受け継がれる称号であり、同名の企業の代表として機能する存在だと設定されている。
- ワンダーワールドなる異空間上にファンタジックな都市を有し、ワンダーテインメント社の本社はそこに置かれているとされる。
- 過去から現代、そして未来のワンダーテインメント史を描くカノンと見てもいいかもしれない。
- 全体的に楽しげな様子だが、Vend-a-Friendシリーズは些か暗め。
- ドレッド&サーカスカノンと一部重複している。また、WWS周りでねじれた松の木とも重複する箇所がある (具体的にはStories My Dad Told Meシリーズが2カノンを跨いでいる)。
- 大部分がTaleなので翻訳率は低い。
- カノンタイトルについては、ルイ・アームストロングの楽曲『この素晴らしき世界』 (What a Wonderful World) とワンダーテインメント博士が多用する"wonder"、および作中メイン舞台となるワンダー・ワールド!™を掛け合わせての命名か。
関連ページ
- ワンダー・ワールド調査資料: 簡易資料集。
アポセオシス
Apotheosis
登録年 | 2018 | 原案 | チーム"賢しい紳士達" |
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記事数 | 小 | 翻訳率 | 高 |
運営分類 | シリーズ型 | 作品分類 | 滅亡型 |
Dr_Kasugaiのメモ
- SCP-3396の影響で人類がどんどん異能を持ったミュータントと化していき、文明・秩序が崩壊していく世界のカノン。
- SCP-3396は異次元から現れた神格であり、木とも虫とも形容できぬ奇っ怪な姿の本体部分がモハーヴェ砂漠に顕現している。この本体からは触れると生物を超進化させる液体が分泌されている。
- この液体 (ブルーマター) に接触すると青緑に光り輝く器官が現れ、強力な異常能力を手に入れる。更に感染者の器官からもブルーマターが産生され、そこからも感染が拡大していく。
- 結果、感染者が急増。全世界的にミュータントが発生し、治安は壊滅状態に陥る。当然ヴェールも維持できない。財団はこれら人類を掃討し、本来の正常性を取り戻そうと交戦を続けており、影響者 (後に人類の大半となる) をSCP-3731に分類した。
- どうもこの進化を齎した神はかつての創造神であるらしい。神いわく、“栄えよ”とのこと。
- アポセオシスとは神格化の意。なお、本カノンとは別に第三法則内に同名のシリーズがあるのでちょっとややこしい。こちらは現在、神格化シリーズとして訳し分けられている。
- 2018年終末コンテスト優勝。しかし、既にストーリーラインが完成されていたこと、発展させづらい構造であることから、カノンとしてはあまり参加者は出なかった。
- 終末コンで投稿された作品群でメインストーリーが構成されており、それとは別にサブストーリーも投稿できるスタイル。
- SCP-3731内に年表がまとめられているので、読解・執筆時はそちらが参考になるかもしれない。
- このミュータント化は奇跡論的・魔術的な性質を持っており、“魔法”のような呼称で言及されることもある。
- なお、メインストーリーの終盤でアポセオシスの名を冠するKクラスシナリオが登場するが、ミュータント急増による文明崩壊はTPK-クラス: 奇跡論的増殖シナリオであり、別物だったりする。やや紛らわしい。
死人の手札
Aces and Eights
登録年 | 2018 | 原案 | Doctor Cimmerian |
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記事数 | 中 | 翻訳率 | 低 |
運営分類 | テーマ型~ワールド型 | 作品分類 | 別世界型 |
Dr_Kasugaiのメモ
- 西部劇化した財団世界のカノン。見慣れた職員やアノマリーがガンマンになったりしている。
- 舞台は西部開拓時代 (19世紀頃) のアメリカ。硝煙! 荒野!
- If展開であることを補強するためか、微妙に史実から歴史が変わっている。南北戦争の決戦となったゲティスバーグの戦いにおいて (史実では北軍が勝つところを) 南軍側が勝利した結果、南軍側に有利な条件で終戦し、その結果としてリンカーン大統領も暗殺されることなく職を辞した。
- この世界に財団は存在しない。ただし、この世界のUIUが若干似た立ち位置なのかもしれない。
- テーマ型に近いと思うのだが、一応ハブに簡易設定集があり、設定の衝突を避けるようなシステムにはなっている。
- 初期5作のタイトルがいずれも既存楽曲の歌詞から取られていたため、本カノンでは作品タイトルを歌詞からつける慣習がある。
- 2017年歴史コンテストで投稿されたTale "Now Hollow Fires Burn Out To Black And Lights Are Guttering Low" が全ての始まり。未翻訳だが。
- EN (やFR) では高い人気を誇り、下位シリーズなどもあるのだが、基本古めかしいTaleばかり揃うので、JPでは現状、全くと言っていいほど和訳されていない。
- 死人の手札とは、黒のエースと8のツーペアで構成されるポーカーの手札。西部開拓時代のガンマンであったワイルド・ビル・ヒコックが暗殺された際の手札として知られている。
アド・アストラ・ペル・アスペラ
Ad Astra Per Aspera
登録年 | 2019 | 原案 | NatVoltaic |
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記事数 | 大 | 翻訳率 | 低 |
運営分類 | ワールド型 | 作品分類 | 別世界型 |
Dr_Kasugaiのメモ
- 通称アド・アストラ、アドアス、AAPA。
- 人類が地球を捨て、宇宙に乗り出していくまでの過程を長大なスパンで描く大型カノン。
- 実は人類の宇宙進出過程の話がメインで、実際に人類が完全に宇宙生活を始めて本格的なスペースオペラになるのは結構後半の話だったりする。序盤だけなら設定追加型に近い。
- ED-Kクラス: “レテ”シナリオの発生で人類は地球に居住不能となり、宇宙への脱出を余儀なくされた。このシナリオはSCP-3848の引き起こす、局地的な概念消失現象 (ED-K“レテ”イベント) が大量発生することでまともな社会生活が困難になるというもの。
- また、序盤〜中盤にかけてヴェールが崩壊しており、壊された虚構カノンと一部重複している。このため、超常技術はある程度一般化しており、地球脱出後もFTL/超光速航空などが民間で利用できる。
- 後発の巨大カノンだけあって、壊された虚構カノンの他にも、第三法則など他カノンの設定をそこそこ多く取り込んでいる。
- もちろんエイリアンも登場する。母性を失った異星種族、タロニューなどは出番が多い。
- メインライターが同じなため、第二ハイトス教会 (正確には彼らが崇拝する宇宙規模の宗教・オルトサン) にそこそこ出番がある。オルトサン信者は宇宙共通語としてオルトサン地球外言語 (OEL) を喋るので、星間活用しやすい。後はパターンスクリーマーもちらほら出てきたりする。
- ENでは一時期流行していたが、最近は沈静化している。CNでも高い人気があり、太陽が消失したIfを描く、独自の内部シリーズを抱えていたりする。
- JPでの翻訳率はあまり高くないが、熱心なファンがいることもあり、知名度はそれなりに高い。なお、ハブの翻訳は一昔前のものなので、いずれ更新が必要ではある。
- アド・アストラ・ペル・アスペラとは、ラテン語で「艱難を経て星へ」「困難を通じて天へ」といった意味のフレーズ。
- IRCチャンネル: #aapa。批評等はここでしているらしい。とはいえ、今はメインライターが活動停止しており、勢いもやや収まっているので、まだ人がいるかは分からないが……。
トラッシュファイア
Trashfire
登録年 | 2019 | 原案 | UraniumEmpire |
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記事数 | 大 | 翻訳率 | 低 |
運営分類 | ワールド型 | 作品分類 | 設定追加型? |
Dr_Kasugaiのメモ
- 端的に言うならば、UraniumEmpireバース。メインライターのUraniumEmpireの世界観を他者にも開放している感じに近い。
- 当初、トラッシュファイアにはこれといった核がないカノンだった。設定 (or裏設定)・雰囲気の一致で緩やかに繋がっている、同一宇宙を舞台にした作品群といったノリ。
- 雰囲気は基本的に、抑鬱的・露悪的・現実的。とはいえそこまで鬱鬱しくないものもある。ネオノワール+ラブクラフトホラー。
- 一応3つの根幹テーマを唱えており、それを満たせば受け入れるとしている。このため、初期は雰囲気重視のテーマ型カノンと受け取られたのか、他著者からは設定面とは関係の薄い作品がそこそこ寄せられていた。特にCNでは鬱屈したテーマ型カノンとしてそこそこ人気があり、独自進化を遂げている。
- UEとしては、メジャーカノンや嫌いな解釈から離れた、独自解釈を動かせる独自のバースを構築したかった模様。
- 以後、UEはトラッシュファイアの開発を続けていき、設定面を深堀りしていった。その過程で、古代ダエーバイト帝国が崇拝していた旧神4柱に関する話が核になっていく。最終的に、この部分を核としてカノンハブが再構築された。そのため、現トラッシュファイアの主軸は『四大旧神勢力とそれに抗う者たちの抗争劇』といった形になっている。
- 全体的に厭世風の空気感であり、またメインライター自身の背景のため、マイノリティ、政治問題、自傷や自殺の話が頻繁に出てくる。おそらく最もアダルトタグまみれのカノンでもある。要するに、重い話が多い。
- カノンのノリとしては、極右キリスト教教会の背後に邪神崇拝が! とか、TERF (反トランスジェンダーを主著するラディカルフェミニストの一派) 組織の背後に旧神が! とかそういう感じ……?
- メインライターであるUEがユダヤ教徒なので、カノンのバックにはユダヤ教を変形した神話があるほか、ユダヤ人・文化があちこちで出てくる。
- UEはスラングや政治ネタを多用する傾向にあるので、そういう要素を孕んだ長文Taleが多く、これも本カノンの和訳が進まない一因になっているかもしれない。
- トラッシュファイアの財団はあまり良い組織ではなく、初期には深淵目録と比較されることもあったりした。UE曰く、彼女の描く財団像は現代アメリカの問題点の投影らしい。
- なお、trashfireとは英語圏のスラング。ゴミの火というだけあって、無茶苦茶な/悲惨な状況を指して使われる。“混沌とした冷酷な宇宙”を題材にしたカノンなので、よく合っているんじゃないだろうか。
- 設定関係
- ハブには掲載されていないが、“聖約者/ジャックたち”という重要存在がいる。彼らはかつてダエーバイト帝国が人為的に生み出した、四大邪神の子供と言える存在である。全員が異形の姿をしており、それを人の皮を着て覆い隠している。彼ら、特にフガン (スペードのジャック) とオルヴォ (“グリーン”) がカノン内によく登場する。基本的に邪悪な連中であるようだが、フガンについてはやや人間よりになり、バンド“スペードのハウス”で活動していた過去がある。オルヴォは逆に何らかの目的 (邪神復権?) のため暗躍している模様。
- Nobodyフォーマット作品『jacklyn diamandis, accountable to nobody』においてこの辺の設定が出てきている。Nobodyは彼らを追っているらしい。
- どうも、将来的に四大邪神絡みでCALAMITYなる出来事が発生する模様で、Nobodyはこれゆえに邪神関係を調査している模様。
- やっぱりハブに掲載されていないが、BLACK FLYという気体吸入した人間を洗脳しやすくする異常化学物質があるらしく、カノン内で度々登場する。
- ハブには掲載されていないが、“聖約者/ジャックたち”という重要存在がいる。彼らはかつてダエーバイト帝国が人為的に生み出した、四大邪神の子供と言える存在である。全員が異形の姿をしており、それを人の皮を着て覆い隠している。彼ら、特にフガン (スペードのジャック) とオルヴォ (“グリーン”) がカノン内によく登場する。基本的に邪悪な連中であるようだが、フガンについてはやや人間よりになり、バンド“スペードのハウス”で活動していた過去がある。オルヴォは逆に何らかの目的 (邪神復権?) のため暗躍している模様。
関連ページ
- トラッシュファイアの個人分析: Dr_Kasugaiによるトラッシュファイアの分析、およびUraniumEmpire氏が執筆中止した解説記事とCN版翻訳者であるSimon Aran氏の解説コメントの和訳。カノンの改革前のものであるため、内容はやや古い。
サイト-17深淵目録
Site-17 Deepwell Catalog
登録年 | 2020 | 原案 | Nagiros |
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記事数 | 中 | 翻訳率 | 高 |
運営分類 | テーマ型 / ワールド型 | 作品分類 | 設定追加型? |
Dr_Kasugaiのメモ
- 財団の根幹が悪であり、支配を核に成り立っているとするカノン。彼らはもはや必要悪を通り越してしまった。
- 深淵目録の財団はかなり強力で、神や概念でさえ収容し、超技術を運用する。そして傲慢。
- この財団は官僚的かつ倫理が衰退しつつある。また、汚職や記憶処理の濫用などが横行している模様。最悪だ。
- JPの人には、よりメジャーカノンに近寄った『わるいざいだん』だとすると理解しやすいかもしれない。
- カノンの重要要素として、概念物理学 (Essophysics) という学問が登場する。概念が物理的な形をとって現れる現象 (つまりは化身みたいなやつ) を研究するのが概念物理学。
- 一応カノンのメイン舞台はサイト-17だが、一般的なサイト-17の解釈からはちょっと離れているフシもある。
- 『これら命無きモノたち』シリーズが中核だが、ほぼ未翻訳。ただカノンの知名度はそこそこある。
- 基本的には設定追加型に近いが、内部シリーズである『ホワイトスペース』シリーズはそうでもないかもしれない。
- 内部シリーズである『訓戒』はちょっと特殊なシリーズで、カノンの雰囲気とテーマをベースにしてはいるが、設定はあまり繋がっていない。訓戒シリーズは『傲慢かつ超強力な財団』にフォーカスを当て、とにかくゴリッゴリの超技術や難解文書をブッ放してくるという特徴がある。最近人気があるシリーズなので、深淵目録といえばコレの印象が強い方も多いかもしれない。
pcyslのメモ
ハブに記載された作品は全て翻訳されている(深淵目録タグが付与されているが『120の史料館より』ハブ所属の未翻訳記事が1件存在している)。
訓戒と元々の深淵目録でかなり設定に相違が見られる。
元々の深淵目録
- SCP-4755がSCP-3125の代わりに顕現しようとしているカノン
- O5-8が2010年以前に「財団には反ミームを専門に扱う部門が存在しない」と発言し、反ミーム部門なら取り扱える案件を通常の職員に扱わせるなどSCP-3125の不在が度々暗示されている
- 収容したアノマリーにも職員にも等しく強圧的な財団が描かれる
- 財団上級職員が不祥事を起こした場合、部下がその責任を負うなど職員も相当酷い目に遭う
- そもそも倫理委員会の発足時にO5がこの設立に道徳的背景は一切ないと宣言する程度には倫理観がない
- アノマリーを無闇に敵に回さず、自発的に収容されに来るようにするために倫理委員会が発足した
- 神や概念をも収容する強力にして有能な財団との触れ込みだが、神の収容を扱った記事は実際の所ない
- 通常の財団より有能であると感じさせる描写も実はない(これは通常の財団が既に十分有能であるため)
- 『空白』は2100年代の財団を描いた内部シリーズ
- 作品分類は【滅亡型】である
- 2103年1月1日に財団がSCP-4755になる前後が主に描写されている
- 放浪者の図書館が楽園の蛇により創設されるなど、キリスト教をベースにした世界観となっている
- 流石に22世紀になると通常の21世紀の財団より有能であるように思われる
訓戒
- JPの読者が深淵目録と聞いてイメージするのは恐らくこちら
- 超技術を持った財団が崇高な目標を懐き、そこに向かって邁進していくが壮大なしっぺ返しを食らうのが基本
- 訓戒財団は超技術を作ると途中で意図しない挙動が出てきても突っ走る悪癖がある ← 反省する能力が無い
- 別のタイムラインから来たプレースホルダー・マクドクトラート博士がO5-8となり、様々な計画に助言をしていく
- こちらは数十年前にSCP-3125を撃退したタイムラインであり、負傷し盲目になったSCP-3125がノウアスフィアの外を彷徨いているらしい
2020年に以下の5本の記事が邦訳されてから2022年まで記事が翻訳されなかった。
記事名 | 翻訳者 |
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サイト-17深淵目録 | |
SCP-4755 | |
パンドラへの賛歌 | |
SCP-5097 | 不明 |
SCP-4415 |
特にハブとSCP-4755を読んだ読者は有能で冷酷な財団という訓戒に通じる印象を持ったことだろう。
関連ページ
- pcyslの著者ページ: JP版メイン翻訳者であるpcyslの著者ページ。『深淵目録』における各作品の役割について解説が掲載されている。
追憶のアディトゥム
In Memoria, Adytum
登録年 | 2020 | 原案 | MalyceGraves |
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記事数 | 大 | 翻訳率 | 中 |
運営分類 | シリーズ型 | 作品分類 | 滅亡型 |
Dr_Kasugaiのメモ
- サーキシズムの掘り下げカノン。イオンの帰還と共に、現代で再びサーキシズム勢力が世界的な蜂起を起こす連作。
- メインストーリーは連載中。最近はちょっと動きが鈍いが……。
- プロローグ〜2章始まりあたりまでは設定追加型に近いが、2章後半あたりから本格的にアポカリプスが始動する。一応、序盤でも“イオンの帰還”に度々触れられている。
- 各クラヴィガルに弟子がいるとしていたり、イオンが明確に再臨したりするなど、若干設定的に独特な面もある。
- プロジェクト・シトラ=アキュラの後続として、ケリパット・ノガ・イニシアチブが登場する。なお、シトラ=アキュラとは古典ユダヤ哲学における“向こう側”、即ち悪の側の存在を指し、ケリパットは同様に悪・殻 (=肉体) のことを指す。ケリパット・ノガーはケリパットのうち、光が混じっており、適切に扱えば善の側になり得るもののこと。
- なお、このカノンの再興サーキシズム勢力は滅茶苦茶強い。
- 一応言っておくと、Metaphysician氏の作品がいくつか基盤設定として取り込まれ、それら記事にカノンタグやカノン所属フッターが追加されてはいるものの、当初のMetaの構想・解釈とは別方向に発展したカノンである。
- とはいえ、一度MetaがBANされたことで衰退しかけたサーキシズム周りを食い止めたのがこのカノンのメインライターであるMalyceGraves氏だったりする。追憶のアディトゥムはGravesの解釈に多分に影響を受けて発生したが、その後同時期のサーキシズム設定を巻き込んで拡大していき、登場以来2度目のサーキシズムの流行を発生させた。
破暁
Daybreak
登録年 | 2021 | 原案 | S D Locke |
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記事数 | 小 | 翻訳率 | 低 |
運営分類 | テーマ / ワールド型 | 作品分類 | 滅亡型 |
Dr_Kasugaiのメモ
- 『S.D.ロックの提言 - 夜明けの刻』に関するカノン。太陽が突如として異常化し、太陽光を浴びた生物がスライム状の怪物と成り果てるようになってしまった世界でのポストアポカリプスもの。
- 一応財団側にも生き残りはいるらしい。
- 当初は関連作品が溜まってきたのでカノン化した感じでテーマ型に近かったが、次第に一つのカノンとして世界観が融合し始めているかもしれない。
オンガード43
On Guard 43
登録年 | 2021 | 原案 | HarryBlank |
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記事数 | 大 | 翻訳率 | 低4 |
運営分類 | ワールド型 | 作品分類 | 設定追加型 |
Dr_Kasugaiのメモ
- カナダ・オンタリオ州にあるサイト-43と、その職員たちを核とする巨大カノン。ヒューマンドラマ・キャラものとしての性質がけっこう強め。
- サイト-43は他のサイトよりも異常存在に対して柔軟なアプローチを取ることで知られている。
- サイト-43はヒューロン湖の下にあり、内部は複数の専門的セクションに分かれている。特にアノマリー由来の廃棄物を処理する、玄妙除却セクション (Acroamatic Abatement) はその特徴的な名前・役割もあり、出番が多い。
- 内部でいくつかのシリーズ分けがされており、メインとなるのは3本。HarryBlank氏主導でカノンの主軸となる“力と毒の言葉”シリーズ、ならびにサブ軸として、Grigori Karpin主導で同名GoIに関する話を展開する“ヴィキャンデル=ニード・テクニカルメディア”シリーズと、Placeholder McD主導で近未来の空想科学連作を展開する“アーキティピカルズ”が存在する。
- 悪のミーム学者集団であるギフトシュライバー (毒筆家)、およびそれと対立するシュリフトステラー (文筆家) の構図が“力と毒の言葉”シリーズの核となるが、同シリーズはそれ以外の要素も多く含んでいる。シュリフトステラーの生き残りであるPoI、ティロ・ツウィストは財団と協力してギフトシュライバー関係の問題に取り組んでいる。
- また、サイト-43は呪いのビデオやテレビ番組を作り続ける要注意団体“ヴィキャンデル=ニード・テクニカル・メディア”の対応本部であるため、同GoIとの関係が深い。同GoIのハブにもカノンタグが付いているほどである。
- S&Cプラスチックやリザレクション (著者が共通するOld FoesとNew Facesシリーズ)、F120Aやノー・リターンカノンとは繋がりが深い。
- OG43世界でもSCP-6500の出来事が起こっており (=ノー・リターンカノンと繋がっており)、THRESHOLDタイムラインを採択している。一方、Archetypicalsシリーズなど、SCP-6500投稿以前に書かれた作品に関しては、その存在を考慮していない模様?
- 元はHarryBlank氏の著者ページに掲載されている個人シリーズであったが、次第に規模が巨大化していき、ハブ投稿を経て2021年で凄まじい急拡大を見せた。現在100記事超の記事があり、ENで無視できない存在感を誇っている。
- SCP記事を多数内包しており、また著者の趣味もあって特殊オブジェクトクラスが多用される傾向にある。
- また参加作品は基本的にCSSテーマが統一されていたりもして、一体感がある。
- 原題は、カナダ国歌"O Canada"の歌詞「O Canada, we stand on guard for thee.」の最後をfour threeにした言葉遊び。
人ならぬもの
Unhuman
登録年 | 2021 | 原案 | Oboebandgeek99 |
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記事数 | 大 | 翻訳率 | 低 |
運営分類 | ワールド型 | 作品分類 | 滅亡型 |
Dr_Kasugaiのメモ
- 人間を殺し尽くす“災厄”が発生した結果、亜人や異種族などの人ならざるものたちだけが生き延びた世界を描くポストアポカリプス・フィクション。
- 冒険譚やキャラクター中心の話向きではある。全体的には明るめ?
Tobisiroのメモ
- 基本テーマはシリアス過ぎないポストアポカリプス・フィクション。その為シリアスに偏りすぎた作品は疎遠される傾向にあると感じている。
- ワールド型であるように、作品ごとの繋がりはほぼ無いに等しい。個人的にはハブページを確認しながら、興味のある作品や翻訳数の多いシリーズを読んでいく方が楽しめる。
- 登場人物は基本的に不死(正確には簡単には死なない)であることが一番の特徴。それを生かした作品が多いと思われる。
- Civ(人間)への認識は様々。彼らの台頭を恐れる者もいれば、彼らの作りあげてきた文化を好む者も存在している。
- プロメテアンは少し他のリーヴより立場が低いような気もする。人間のにおいがするのだろうか?
昆虫地獄 -インセクト・ヘル-
Insect Hell
登録年 | 2021 | 原案 | JackalRelated |
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記事数 | 小 | 翻訳率 | 中 |
運営分類 | シリーズ型 | 作品分類 | 滅亡型 |
Dr_Kasugaiのメモ
- SCP-3916 (あらゆるものを貪るサバクトビバッタの変種) の大量発生により、ARBH-クラス: 昆虫地獄シナリオが発生して滅びゆく世界の話。
- 昆虫地獄シナリオは大量発生した虫による人類文明の終焉を想定したシナリオ (終末コンあるある、シナリオが割と局所的)。なお、原語Insectは普通の虫も含むので、昆虫地獄シナリオは昆虫以外の虫でも起こせる。
- コンテスト時のシリーズは最終作品であるEntomophobiaが自主削除されてしまっていたりする。一応改稿の予定はあるらしいが、長らく動きは無い。
- 米国政府の機関として (実際は財団傘下だが) LAPRAが登場し、事態に立ち向かう前線となる。
- 2018年終末コンテスト発。2019年ぐらいにカノンタグは取っていたものの、それから長らくカノンハブに掲載されないままだった。2021年にとうとう掲載され、正式にカノン化。
- 終末コンの時のチームハブを使いまわしているので、ハブに特に執筆ガイドは無い。
- SCP-4991のみ、SCP-3916とは関連性がない。というか元々別個の記事だったのを、ちょうどいいからと取り込んだ形らしい。別の昆虫地獄シナリオ発生例と見なせるかもしれない (なお、CKと見なせば、3916と1世界内で矛盾なく同居できる?)。
- ほぼ関係の無い余談だが、SIMPLE2000シリーズに『The 大量地獄』という虫類大発生ホラゲがある。このカノンの話をするたびにこちらも思い出される。
120の記録書庫より
From 120's Archives
登録年 | 2021 | 原案 | Ralliston |
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記事数 | 大 | 翻訳率 | 低 |
運営分類 | ワールド型 | 作品分類 | 設定追加型 |
Dr_Kasugaiのメモ
- ポーランドのサイト-120、異常都市エスターバーグ、妖精史等に関する巨大カノン。全体的には、組織改革に取り組む財団の話とも言える。
- サイト-120は魔術等を活用する、非定型収容タイプの施設。ここの職員たち (特にダニエル・アシュワース博士) はカノン内での出番が多い。
- エスターバーグはポーランドにある異次元都市で、人間、妖精、ビッグフットが共存している。財団は過去、ここに逃げ込んだ要注意人物を捕縛しようとしてエスターバーグに軍事侵攻したことがあり、そのせいで関係が複雑化している。
- このカノンには妖精掘り下げの側面もあり、彼らはかつて妖精帝国として広域を支配していたとされる。この際、女帝として君臨していたのがマブだとされ、彼女は今も現実に復活しようとしている。財団は一度やらかして、それと知らずにマブに協力してしまったことがあり、その際の契約をきっかけに大勢の妖精が名前を失うことになった (しかし名前を保った妖精も生き延びている)。
- 元々は"And Every Time We Meet Again"シリーズを核に発展してきたカノンである。
- 最近急拡大しているカノンであり、ENで存在感を放っている。ただ中核作品がいずれも長大で未翻訳のため、JP知名度は低い。
- メインライターであるRallistonが全カノンの踏破を目指している著者・読者であるため、作品レベルでは様々なカノンとクロス要素を持っていたりする。
- より全体的には、『S&Cプラスチック』や『オンガード43』といった他の非定型収容ものと関係が深い。また、SCP-6500の発生により、後年にはノー・リターンカノンに突入する。『S&Cプラスチック』や『オンガード43』は財団が存続するTHRESHOLDタイムラインを採用しているが、F120Aは財団が解体され新組織“ヴァンガード”に置き換わるVANGUARDタイムラインを採用している。そのため、後半ではヴェールが消失することになる。
- 途中からヴェールが焼失するという都合上、JPの『1998年』カノンを参考にした描写やデザインがいくつか存在しており、また両カノンの運営陣が仲のいいこともあって、設定上関係がない&互いにほとんど未翻訳にもかかわらず公式姉妹関係になっている。
- ラリストンがPL支部スタッフであることもあり、ポーランド語支部と密接な関連を持つ。ENのみならずPLでも多数の作品が制作され、それら作品の設定を取り込んで拡大してきた。
関連ページ
- Esterberg (City) — Wikipedia: エスターバーグ (そしてF120Aカノン) の総まとめ記事。手っ取り早く設定を把握したければこれがおすすめ。
ㄗitch 卄aven -墨染めの聖域-
ㄗitch 卄aven
登録年 | 2021 | 原案 | Fantem |
---|---|---|---|
記事数 | 中 | 翻訳率 | 高 |
運営分類 | シリーズ型 | 作品分類 | 設定追加型 |
Dr_Kasugaiのメモ
- サラとスチュアートの二人を中心に進んでいく、楽園神話を核にした現代ファンタジーシリーズ。
- かつてエデンの園には様々な動物たちが暮らしていた。しかしある時ヒトが知恵の実を食べてしまい、怒った神はヒトを追放し、更には動物たちにも責任があるとして“飢え”の概念を与えた。結果食糧難に陥った動物たちは互いに食い殺し合う事態となり、なおも神の意志に従おうとする派閥と、神に抗おうとする派閥の2つに分かれて楽園内で内戦が起こる。最終的に反逆者の首謀者らは処刑されたが、楽園も滅んだ。
- 元エデンの住民たちは人間やアノマリーとして現世で生き続けている。神に従った側の二人は財団エージェントとして転生しており、彼ら二人は再びラスベガスのサイト-45で出会い、遥か昔の因縁に巻き込まれていくことになる。
- なお、サイト-45と名のつく施設はカノン外にもう一つある。紛らわしい。
- 2015年発の古参有名シリーズであり、完結済。2017年を最後に原著者は活動停止していたが、2021年に再び帰還、Pitch Havenをカノン化して再始動しだした。
- 神がろくでもない存在であるあたり、グノーシス主義的な色がそこそこあるかもしれない。
- カノン中には“古き天使”と呼ばれる言語が出てくるが、実はこれは換字式暗号になっている。また、記事のソースコードにはこの言語で暗号文が仕込まれていることがあったりする (参考: Pitch Havenシリーズ隠し文章解読 「旧き天使」 変換ツールも作ってみました)。
関連ページ
- アニヲタwiki (仮): Pitch Haven(SCP Foundation): 言わずとしれた名解説。
- SCP読書ノート: Pitch Havenタグ付ページの一覧: SCP考察ブログ『SCP読者ノート』に掲載されている、Pitch Haven考察記事群。
ノー・リターン
No Return
登録年 | 2021 | 原案 | Grigori Karpin 他 |
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記事数 | 中 | 翻訳率 | 低 |
運営分類 | ワールド型? | 作品分類 | 別世界型/設定追加型 |
Dr_Kasugaiのメモ
- 『SCP-6500 - 避けえないもの』後の世界を描くカノン。
- SCP-6500、通称“難局” (The Impasse) は財団の収容活動によって発生した全宇宙的な異常性の減衰/消失現象。2021年に始まったとされる。『SCP-6500 - 避けえないもの』はこの現象の発生から、それを食い止め、そしてその後どうなったかまでを描く、SCPオールスターの超大長編記事。
- 『SCP-6500 - 避けえないもの』の物語は最終的に読者の選択で2ルートに分岐する。そのため、このカノンには2つのルートが存在しており、それぞれスレッショルドとヴァンガードと呼ばれている。スレッショルドでは財団が存続し、他方ヴァンガードでは財団が解体、ヴァンガードという新組織に再編され、ヴェールも取り払われる。
- 『S&Cプラスチック』と『オンガード43』はスレッショルドタイムラインを採用し、『120の記録書庫より』はヴァンガードタイムラインを採用している。
ナイトフォール
Nightfall
登録年 | 2022 | 原案 | MoreMuffins |
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記事数 | 小 | 翻訳率 | 低 |
運営分類 | ?型 | 作品分類 | 別世界型 |
Dr_Kasugaiのメモ
- ヴィクトリア朝のダークファンタジー世界を舞台にしたカノン。ゴシックホラー。BloodborneやFallen Londonから影響を受けたとのこと。
- 異世界の英国に相当する国家、ゼロフィラ王国を主舞台とする。この世界の財団は第一次神秘戦争後王国を統治しており、彼らはいつしか夜の女神・イヴィスを殺そうと試みる。しかしこの目論見は失敗し、怒るイヴィスによって世界は永劫の夜へ引きずり込まれた。結果、不死者や怪物が彷徨く世界が誕生してしまう。
- 専用のDiscordサーバーが存在する。
オルカディアの海
Seas of Orcadia
登録年 | 2023 (?) | 原案 | DrBleep |
---|---|---|---|
記事数 | 小 | 翻訳率 | 低 |
運営分類 | ?型 | 作品分類 | 設定追加型 |
Dr_Kasugaiのメモ
- オークニー諸島周辺の神話をベースに、財団世界の神々を巻き込んで構築された壮大な神話・歴史をバックに持つカノン。
- 宇宙には13の神がおり、中でも母なる神・マイザーと悪なる神・テランは互いに敵対関係にあるとされる (この2柱は現実のオークニー神話の主神でもある)。現在、マイザーは弱体化し、テランは封印されている。テランは解放を目論みており、マイザーはそれを食い止めようとしている。
- カノン内の重要な存在として、フィンフォークが登場する。彼らは水棲知性種族であり、海底で生活を営んでいる。フィンフォークはマイザーを崇拝しており、それゆえテランサイドから攻撃を受けることがある。
- テランの配下としてナックラヴィ、すなわちSCP-3456が各所で登場する。ここは現実の神話に基づいている。
- 2018年頃にハブは無いまま、ひとまずカノンタグのみを申請して受理され、以後5年間に渡ってそのままだった。この間、彼のサンドボックスやワークベンチでハブの下書きが進められていた。2022年後期にハブが (作りかけの状態ながら) 暫定で投稿され、2023年1月に正式にカノンハブに掲載された。
- タイトルのオルカディアは、Orc- (オークニーの) + dia (土地、国) → Orcadia。
- r/scp: So You Want To Read about the Orcadia Canon?
第九世界
The Ninth World
登録年 | 2023 | 原案 | SYTYCFanon |
---|---|---|---|
記事数 | 中 | 翻訳率 | 低 |
運営分類 | シリーズ型/ワールド型 | 作品分類 | 設定追加型 |
Dr_Kasugaiのメモ
- 「奇数の時代に異常が繁栄し、偶数の時代に異常が衰退する」という流れを踏まえ、オカルト戦争を経て衰退していく異常界を復興させようと (第九世界へ移行させようと) ある人物が神々の知識を込めた強力な魔導書を製作し、時空を超えて拡散。これらの魔導書を巡り、全世界のGoI間で争奪戦が発生する……というのがストーリーの根幹。
- サイト-78とその職員たちが主役に設定されている。同施設はワイオミング州の異常地域“チャグウォーター”に居を構えている。これら施設や人物、地域を舞台にした作品群もカノンに内包される (なので、ワールド型とシリーズ型の間の子に近い構成をしていると言えそう……?)。
- 超常民間軍事会社 (PMC) のヴァルラウン・コーポレーションはこのカノンと密接な関係があり、財団と並ぶメインプレーヤーとして登場する。
SIMULACRUM
SIMULACRUM
登録年 | 2023 | 原案 | JakdragonX |
---|---|---|---|
記事数 | 小 | 翻訳率 | 低 |
運営分類 | ワールド型 | 作品分類 | 設定追加型 |
Dr_Kasugaiのメモ
- 財団製仮想世界 "SIMULACRUM" (シミュレイクラム) を舞台にした作品群。財団でマトリックスみたいな話ができる。
- Metafoundationサーバに専用チャンネルあり。実際F120Aあたりともクロスオーバーしている。
全体的な話
- 現在、カノン-ENは5著者10記事で作成可能。3著者5記事 (Taleのみ) → 3著者5記事 (全記事) → 5著者10記事という変遷を経ている。
- 元々Taleシリーズの発展系としてカノンが生まれたという流れもあり、CNやJPなどと比べると、設定・プロットの繋がりを重視する向きが比較的強い。そのため、これといったテーマに欠けるものもそう珍しくない。
- ENでは未だにIRCが広く使われており、そのためカノンの議論場としてIRCチャンネルが使用される場合がある。しかし、最近はDiscordサーバに移行しつつあるようだ。特に、Metafoundationサーバには多数のカノン用チャンネルが集結している。
- 2023年9月、カノンハブのデザインが変更され、アクティブマーカーの付与や、各項目ごとに自由な装飾が可能となった。運営用サイトであるO5 Commandでは、更なる変更やカノンの定義を巡る投票が進行中。
発展史
カノン (Canon) とは本来”正典”を意味する単語であり、その後フィクション用語として公式設定を指すかたちで使われるようになった。時折見かける文言「(財団に) カノンはない」 (There is no canon) は、この用法に則っている。すなわち、財団に公式の設定はないという意味だ。
しかし、それはまた様々な解釈・設定が生まれるということでもあり、各著者が独自の (擬似的な) ”カノン”を擁立し始めた。現代のカノンハブなどでの”カノン”に近い用法は、Taleシリーズから生まれた──クラシカル・リバイバルやGames Dayのハブには、その足跡が残されている。そうして一定の設定・プロットを共有した作品群が、初期のカノンだった。
時は2013年、新年の幕開けを祝って、2013年ニューイヤーカノンコンテスト (NYC2013) が開催された。現代的なカノンの始まりはここにある。NYC2013のハブページには既存のカノン (的な存在) として、「クラシカル・リバイバル」「テイルズ・オブ・Mr.コレクター」「思い出」「In His Own Image」「The Lombardi Tales」といったシリーズの名称が挙げられている。このコンテストではこれらを参考に、チームに分かれて“何らかの接続を持った”作品群を執筆し、カノンを形成することで競い合った。
現代も残るカノンの実に1/4がNYC2013で誕生した──たとえば「財団のない世界」「壊された虚構」「教会の博士」などだ。コンテスト終了後の2013/2/26にカノンハブが設立され、最初の11のカノンが掲載されることとなった。ただ当初のカノンハブのデザインは今のものとは違っていて、現代と同じデザインに変わるのは2014/1/25になってからだ。
その後、カノンは順調に増え続けた。2018年終末コンテストでは、久しぶりにコンテストから「アポセオシス」「死の終焉」といったカノンが誕生することとなった。また、古参カノンの投稿頻度の低迷から、それらカノンを再興するために2020年カノン復興コンテストが開催されたが、このコンテストにおいて複数の古参カノンが復活し、一部のカノンはハブを現代風に改築するなども行った。
— Dr_Kasugai
コンテスト
- 2013年 ニューイヤーカノンコンテスト: カノンの概念が初登場。このカノンをきっかけに初期カノン群が誕生する。
- 2018年 終末の日コンテスト: このコンテスト自体はカノン関係では無かったが、ここからカノンが3つ誕生した。
- 2020年 カノン復興コンテスト: 直近の動きが無いカノンを再興させるコンテスト。これをきっかけにいくつかのカノンが復興し、またハブが大規模改訂された。
Taleシリーズ
個人カノン
- 特定人物の作品間で舞台設定・出来事が共有される場合は珍しくないが、特に一部の事例では巨大な体系を構築することがある。これをここでは『個人カノン』と称する。
- 特にサイトコミュニティに巨大な影響力を有し、明記する価値のあるものをここに掲載する。
- 主にRandomini氏の作品が所属。『クールな戦争』や『遺言と方法』など。TwistedGears氏の"Learning Alphabet"シリーズとは世界観を共有している。
- 各種GoI解釈への影響力が大きい。
- 『クールな戦争2』カノンが所属。
- Djoric氏の作品が所属。
- ETDP、『団結号を奪え』カノンなどがここに所属している。
メタファウンデーション
- 最近ENを中心に進行中の、複数のカノンを統合させた「メガカノン」を構築する試み。例としては、OG43やF120Aといったカノンがメタファウンデーションに所属している。
- 基幹カノンとして『オンガード43』、『120の記録書庫より』、『S&Cプラスチック』、『ノー・リターン』、『リザレクション』 (Old Foes, New Faces, His Will Be Doneシリーズ)、『サイト-17深淵目録』 (特に『訓戒』シリーズ)、『全ての戦線で戦え』、『この素晴らしき世界』、『メキシコ湾』などが挙げられ、その他にも多数のカノン、シリーズ、構想中カノン、諸設定などで構成されている。
- 所属カノン中では互いに設定を共有し、カノンAのロケーションやキャラクター、アノマリー等がカノンBの作品中に登場したりする。
- 各カノンはある程度の独自のタイムライン上に存在するとされており (参考: タイムラインマップ)、 これらタイムラインの財団同士が1981年多財団協定で同盟を組んだ存在が作中世界の“メタファウンデーション”である。
- 特に、S&CPとOG43のタイムラインがTL-001/プライムに指定されており、作中世界における基準宇宙として扱われている。
- 専用Discordサーバが存在し、F120Aハブなどから参加が可能。サーバ自体は各参加カノンのチャンネルが集まっている構成で、メタファウンデーション自体の話をしていると言うよりは、カノンの寄合所帯・交流場といったほうが近いか。
Dr_Kasugaiがまとめページを作成しておいたので、もしよければ参考にでもしてほしい。
- News for July, 2022: ENの財団新聞。メタファウンデーション特集として関連著者に詳しいインタビューを実施している。
- Jasiu氏によるメタファウンデーション関連カラーコードまとめ
- 関連: 1981年多財団協定 (draft), メタファウンデーション抄録 (draft)
- また、実はもう一つ (訓戒等に関連して) 重要な関連ページがあるのだが、このページについては現在明確に公開禁止とされているため、言及はこの程度に留め、リンクも貼るのは止めておく。
かつてカノンだったもの
- 原題: Global Occult Coalition Casefiles。登録年: 2014年、原案: DrClef、作品分類: 設定追加型。
- 世界オカルト連合関係のカノン。特例的なカノンの一つであり、カノンハブがGoIハブを兼ねている。
- 世界オカルト連合はSCPwikiで生まれた概念だが、かつて彼らに関する創作を別の専用wikiで進めていこうという動きがあった。こうして、DrClefが運営していたのが今は無きGOC wikiである。
- GOC Wiki is go (開始当時のフォーラムスレッド)
- GOCの詳細設定、参加組織などがこちらで設定され、専用フォーマットの下でいくつか記事が書かれていたのだが、あまり盛り上がらなかったこともあり、後にSCPwikiに再統合されることとなる。
- 統合時、GOC wiki由来の設定・作品群は“世界オカルト連合事件簿”カノンとして輸入された。作品群はハブページやいくつかのページにまとめられたうえで投稿された。
- 統合後も、ClefはGOC関連の創作をこのカノンの下で継続。後にカノンの設定はSCPwiki内でも一般化した。
- カノンがGOCの主流解釈とほぼ完全に融合したこともあり、現状唯一カノンタグが存在しない。カノン参加作品の範疇は曖昧だが、一応PHYSICS部門工作員フィールドマニュアルシリーズ、奇跡論オリエンテーションシリーズ、およびハブ下に掲載されている“カノンTALES”系の作品が狭義のカノン所属作品だと言えるだろうか。
- GOCwikiは現在消滅しているが、少数の有志が再度別wikiでGOC創作を行おうとして、第二の非公式姉妹wikiを構築していたりする。
- (2022/8/1追記) ENでGOC事件簿のカノンタグ作成について議論された結果として、同ハブ・ディスカッション欄のDrClef氏の発言"The third page is for tales. If your tale is part of a series, create a tab for it. Otherwise, put it under Misc. Tales." (参考) を元にしたのか、カノン登録を解除され、Taleシリーズへ移動、タグもTaleシリーズタグとして登録される運びとなった。よって現在、世界オカルト連合事件簿はカノンでは無い。
構想中カノン
アンダーベガス
- SCP-4661で登場した、ラスベガスの地獄重複地帯=アンダーベガスを舞台にしたカノン。初期はカノン化構想があったようだが、現在どうかは不明。おそらくはロケーションとして運用していくのだろうか?
- 有効利用できるアノマリーを財団内に“統合”することを目的としたプロジェクト「統合プログラム」と、それを推し進めるサイト-322・エリア-179に関するシリーズ。
- 以前サイト-322・エリア-179関連をまとめてタグ申請したところ、却下された。このため、後により範囲を絞って再申請している。
- 現状、シリーズとして動かしていく予定らしい。自由合作形式なので、将来的にはカノンになるかも……?
- Lilyn氏主導で構想中の、Nx-150とエリア-150関係を取り扱うカノン。通称TWIG。ハブ案などを見るに、サイト-323関係も含まれるのかもしれない?
- Nx-150は米国ワイオミング州とその周辺地域に対する指定 (参考1)。このエリア一帯は物語エネルギーが基準値よりも異様に低く、空想科学的に“原型的” (archetypical) な状態になっている──つまり、複雑なストーリー構造が生じず、平凡な状態が続く。このため、Nx-150では異常さえ滅多に発生しない。だが、GoI-4503 (The Liquidation) なる集団が事態を変えようと活動している模様。
- エリア-150はNx-150に建設された財団施設。
- 本編はまだ出ていないが、他著者の記事で時折エリア-150やワイオミング州について言及される。
- メタファウンデーション初期は中核カノンとされることもあった。だが現状記事がほぼ無く、(サイト上には) ハブも存在しない。かつてサーバにも#the-way-it-goesチャンネルがあったが、現在は廃止されておりアクセスできない。
- サイト-184関連のカノン。
- “釣魚評議会”シリーズはこのカノン内で展開されている。また、同シリーズ (より具体的にはその中の『大釣魚物語』) はF120Aカノンと重複している模様。
- 後に同著者のサイト-333もここに内包された。カノンのハブはないまま、どんどんデカくなっている。
サイト-7
- 主に
Rounderhouseや
aismallardが書いている作品群。RAISA本部のあるサイト-7を取り巻く話。
- メタファウンデーションとは緩やかに関連している……かも?
- なお、カノン-RUのサイト-7とは別である。メチャクチャ紛らわしい。
- 9世紀英国を舞台にした異常×中世カノン。北欧バイキングによる英国への軍事侵略と、遺物や召喚聖人の力で対抗する英国の話。
- 2020年頃に構想されていたカノンで、メインサイトには4本ほど関連記事が存在する (いずれも評価は高くないが)。
- 2020~2021年にかけて、Ellie3氏を中心に構想されていたカノン。最近はあまり動きが見えなかったが、2022/4/17に初記事となるCome Wayward Soulsが投稿された。
- 財団が存在せず、異常対抗機関としては超自然事件対応組合 (Supernatural Affairs Union) が存在する。彼らはハンターとして異常を狩るらしい。
- 出てくるアノマリーは亡霊、怪物、伝承存在、遺物などがメイン。
- 一昔前のオカルトドラマみたいな世界観というとしっくりくるかもしれない。
- テーマ: The Hunters Theme
- MalyceGraves氏とDrAkimoto氏が構想しているカノン。北欧神話ベース。
- テーマが投稿済。
- 詳細不明。所属記事自体は多い。
- 著者ページを見るに、想像、思考、信念を基に立脚するアノマリー群に関する話なんだろうか……?
- SCP財団R&D(研開)部門の活躍を描くカノン。部門名自体は古くはジョリッチのTaleなどの一部記事にて散発的に言及されていた。それらを発展的に統合する試みらしい。
- 既にSCP財団R&D部門のオリエンテーションが投稿されており、SCP-6848もこのカノンに関連するものと思われる。
- ジョー・バイデンをはじめ実在の人物が多数登場するらしい。
- ロシアやサイト-7に独自の役割を持たせようとしている模様。旧ソ連のイデオロギーやプログレス総研を掘り下げるらしい。
Comrade Waldoが旗振り役っぽい。その他、RUとENに兼属する
Scientist Filipp、ロシア語Conficサイト『アンディヴィオン科学協会』管理者の
Mexanikなどが構想に関わっている。
- FilippはENで期限付アク禁食らってるらしく、MexanikはRUで無期限BANされてる。メンツがえぐい
- 複数の砂箱を跨いでブレストが行われており、タイムライン、関連サイト、PoIなどを擦り合わせようとしているらしい。
- SPC関係で築かれた独自の並行世界について、カノン化しようとする構想。現在Metafoundationサーバで有志により進行中である。
- ENではSPC世界について独自の共有設定が存在しており、JP以上に異世界を描くもの感が強い。とはいえ、こうした設定を採用しない例も多々。
結局カノン化しなかったもの
- NYC2013のカノン化未達成枠。SCP-1253、およびそこに登場するGoI“太陽の子供たち”を掘り下げるカノンとして予定されていた。
- なお、SCP-1000に登場する“太陽の子ら”とは同名だが別組織。
- 著者のサンドボックスに残滓がある。
- NYC2013のカノン化未達成枠。詳細不明。何か機械関連のカノンになる予定だったようだが、サンドボックスにほぼ情報が無いし、削除記事も同様。
- もしかしたらメカニト関連だった可能性がある。