POWER ON
SCiPnetに接続中
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!ERROR: 接続できません!
再試行中
> abort
接続が中止されました
オフラインモードを利用しますか?
> y
!警告!
オフラインモードで行われた変更は、RAISA、倫理委員会、及びO5評議会の調査対象となります。財団の研究手法、倫理、行動理念に即さないと判断された変更は、審議の対象となります。オフラインモードで作成された内容が不適切であると判断された場合、即座の終了処分対象となることがあります
上記を理解した上で実行しますか?
> y
オフラインモードが開始されました
識別プロセスが完了するまで、オフラインモードの機能は無効です
> IDENTIFY Molly-S-324 Wond3ring@sIWan3r
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黒き月は吼えているか?
> Only in the shadow of a wyvern
Molly Śląskiを識別しました
SCiP Compオフラインモードへようこそ
何を行いますか?
1. アーカイブされた文書にアクセスする
2. 新たな文書を作成する
3. 既存の文書を編集する
4. オンラインモードへアクセスする
5. 現在のセッションを記録する
6. 過去の記録を閲覧する
7. その他の操作
> ch 3
どの文書を編集しますか?
1. SCP-5825
2. ハーグリーヴス博士への報告書
3. テスト5867-A実験結果
> ch 1
文書を開いています
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アイテム番号: SCP-5825
オブジェクトクラス: Keter
特別収容プロトコル: SCP-5825実体に対するインタビューや観察が行われます。多くは協力的であるものの現時点で封じ込めは不可能であり、そのためSCP-5825実体及びこれを生産する現象に関する研究が優先されます。
説明: SCP-5825は変身し動物的特徴を持つ人型実体の一種です。これらの個体は災厄以後の世界では一般に「シフター(shifter)」として知られます。ほとんどのシフターは動物形態時も人間としての記憶を保持していますが、それ以外については自身の変身した動物と同様に振舞います。SCP-5825個体が生存するためには、人間或いは他を問わず、全形態について手入れ・保全を行う必要があります。
ほとんどのSCP-5825実例は災厄に先立ち、自身の姿を変えることで災厄を生き延びたものであると考えられています。しかし、災厄当時の正確な状況について記憶している個体は存在しません。
補遺5825-A: SCP-5825実例に対するインタビュー
序文: シロンスキ研究員はSCP-5825の性質を解明するため幾つかの質問に答えるようSCP-5825実例(以下SCP-5825-L)を説得し、インタビューを行いました。
<記録開始>
シロンスキ: 私の質問に答えてくださりありがとうございます。
SCP-5825-L: ええ、どうも。全く無意味だとは思うしきっと貴方も同感でしょうけれど、できる限りのことをお話しましょう。
シロンスキ: そうですね。では最初に、貴方はいつからシフターになったのですか?
SCP-5825-L: ええっと、生まれた時からずっとですね。二人の強力なシフターの間に生まれたのが私で、それでその力が倍増したようです。私が唯一最強のシフターだ、とまでは言わないけれど、まあ……最強のシフターの一人だとは思います。ただこの場の目的のため貴方に知っておいてほしいのは、ほとんどのシフターは人間としての生涯の中でシフターになったということ。呪術的な魔法か。異常な事故か……或いは何か別のことで。
シロンスキ: それは前にでしょうか、つまり—
SCP-5825-L: そう。災厄が起きる前にです、以前あなたに言ったように。
シロンスキ: そうですね。それでは……通常の人間としての感覚は取った形態に応じて強化されているのでしょうか?
SCP-5825-L: それは違うでしょう。貴方が理解している通り、コウモリの形をとっているときはコウモリのように、ネズミの形をとっているときはネズミのように動きます。でもだからと言って人間の形態でエコロケーションをすることはできませんし、ネズミの形態で人と同じように色を見ることはできません。保たれているのは記憶と認知だけですが、認知さえもちょっと怪しいところです。
シロンスキ: もし記憶が残っているのであれば、それなら—
SCP-5825-L: もう言ったでしょう。私は貴方と同じく厄災の記憶がありませんし、何故覚えていないのかも貴方と同じく言えません。私が言えるのは当時の事を思い出そうとすると……悲しくなったり苛立たしくなったり、とても嫌な気持ちになるということだけです。(溜息をつく)ねえ、貴方が解明したいというのは分かるけれど、こんなことをして何になるというのです?現実をごらんなさい、人間はもういないのです。人間は災厄を乗り越えられなかった。一人たりとも。生き残った「人間」はみんな、どこか壊れてしまっていた。或いはそれ以下。貴方は会ったことがあるでしょう、シフター、リッチ、クリーチャー、ニューズ……今言った誰もが同意するでしょう。生き残るための唯一の方法は、完全な人間ではなくなることだった。それが我々の知っている全てです。
シロンスキ: それなら何故私はここにいるのです?
SCP-5825-L: ……それは私も不可解に思っています。
<記録終了>
終了報告書: この発言の後SCP-5825-Lが退屈を理由に退出したため、インタビューは終了しました。
補遺5825-B: 特に変わりない通常通りであったある日、シロンスキ研究員から突然灰色の翼やその他鳥類的な付属器官が発生しました。この変身は約30分で元に回復したと見られるものの、これによりSCP-5825実例が基底人類に対しシフターの現象を拡散する可能性が示されました。
> Save
SCP-5825の変更が保存されました
何を行いますか?
1. アーカイブされた文書にアクセスする
2. 新たな文書を作成する
3. 既存の文書を編集する
4. オンラインモードへアクセスする
5. 現在のセッションを記録する
6. 過去の記録を閲覧する
7. その他の操作
> ch 5
現在のセッションは記録され、ログ3として保存されました