クレジット
翻訳責任者: FattyAcid,
Kasugai_Kanagu
翻訳年: 2025
著作権者: 複数のメンバーによる合作
原題: Glossary Of Terms
作成年: 2022
初訳時参照リビジョン: 277
元記事リンク: https://scp-wiki.wikidot.com/glossary-of-terms
最新の参照リビジョン: 277
訳注: 本用語集は、SCP財団 英語版Wikiの“Glossary Of Terms”を翻訳したものです。そのため、一部の項目 (特に作外用語) では日本語版Wikiとは事情が異なる記述が見られます。こうした項目については、適時、日本語版独自の補足説明を添えています。また、日本語版Wikiのユーザーによって書かれた初心者向け用語集も存在するため、適宜参考にして下さい。
このページの目的は、サイトやコミュニティでよく使用されている用語を定義するための、共同の情報集を作成することです。サイトメンバーであれば誰でも用語を追加することができます1が、追加してよいのはサイト内で複数の人によって使用されている用語のみです。出典を引用する必要は必ずしもありませんが、特定の用語に不慣れな人にとって、より詳細な記事へのリンクが非常に便利であることは覚えておいてください。重要な注意点は、これらの用語が常に一貫して使用されるとは限らないということです。サイト上には膨大な相異なるカノンと代替解釈が存在するため、これは避けられません。
他のページで定義されている用語 (オブジェクトクラス、登場人物、領域、要注意団体など) は、冗長性を避けるため、このリストからは省かれています。ある用語がリストへの掲載に値するか確信が持てない場合や、提案された定義を明確にしたい場合、あるいは既に掲載済みの定義を修正すべきだと思う場合、まずこのページのディスカッションに投稿し、フィードバックを得てください。他の人の提案や追加へのコメントも遠慮なくどうぞ!
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作中用語
SCP報告書、tale、GoIフォーマット等で使用される専門用語。
記事フォーマット
SCP報告書における一般的な掲載順。
- アイテム番号 (Item #) — SCPの数字による識別子。非公式に番号だけで呼ぶことはよくあるものの、SCPの正式名称は常に「SCP-####」であり、番号だけではない (「SCP-173」であって「173」ではない) ことに注意。
- オブジェクトクラス (Object Class) — 実体やオブジェクトの収容難度に大まかに基づく分類システム。更に詳細な情報、最も一般的に使用されるオブジェクトクラス (Safe、Euclid、Keter)、それらほど一般的ではないオブジェクトクラスのいくつか (Thaumiel、Neutralized、Apollyonなど) の定義について知りたい場合はオブジェクトクラスのガイドを参照。更に特殊なオブジェクトクラスや別の分類システムが使用される (脅威レベルの追加や、「オブジェクトクラス」を「収容クラス」として置き換えるアノマリー分類システムの適用など) こともある。
- 特別収容プロトコル (Special Containment Procedures / SCP) — 実体やオブジェクトの収容状態を保つために従うべき指示。S.C.プロトコル (S. C. Procedures) と略されたり、非公式に「コンプロックス (conprocs) 」と呼ばれることもある2。
- 説明 (Description) — SCP報告書において、実体やオブジェクトが何をするか、なぜ収容する必要があるのかを明確かつ簡潔な方法で説明するセクション。基本的な説明は1つ以上の補遺によって強化することもできるが、説明セクションだけでその基本的な異常性を理解することができるように書かれているべきである。
- 補遺 (Addendum) — (複数形: addenda) SCP報告書において、メインの説明セクションの特定の側面の拡張や、時間の経過に伴う情報の進展、あるいは説明セクションに収まらない追加の洞察などを提供するセクション。補遺はメインページに掲載されるか、別の補足ページに掲載され、実験記録、探査記録、インシデント記録、インタビューなどを含む。
財団用語
財団の文書内で、人員や施設、収容プロトコルの説明に使われるその他の用語。
- 管理者 (The Administrator) — SCP財団を創設した (あるいは、していない) かもしれない謎の人物。O5評議会のメンバーである可能性もあるし、財団の総指揮者である可能性もある。SCP WikiをWikidot上に移設したFritzWillieが着想元であり、彼が新たなウェブサイトを開設し運営するに当たり、単に“The Administrator”と名付けたアカウントを使用していたことに因んでいる。
- エージェント (agent) — 正体を隠して活動する財団のフィールドエージェント。通常、肩書きとして使われる場合は大文字で表記される (例: Agent Smith) 。財団に雇用される全ての現場人員が必ずしもこの意味での「エージェント」ではなく、またそのような職員が全て「エージェント」の肩書きを持つわけでもないことに注意。収容チーム、対応チーム、機動部隊、研究員も参照のこと。
- Anomalousアイテム (Anomalous Item) / Anomalousオブジェクト (Anomalous Object / AO) — 特別収容プロトコルの割り当てや更なる研究の対象にならない程度の軽度な異常特性を持つオブジェクト。
- 異常存在 / アノマリー (anomaly) / 異常 (anomalous) — 収容・研究の対象とするオブジェクトを指す財団用語。一般に、現在の科学的知識で説明できず、普遍的な法則や原理に反する挙動を示すものとして定義される。超常および超人間の項も参照のこと。
- エリア (Area) — 財団施設のうち、一般大衆に完全に知られていないもの。
- 収容下要注意人物 (Contained Person of Interest / CPoI) — 財団が捕縛し、収容している要注意人物。通常、異常性を持つ人間 (超人間) だが、特別収容プロトコルの割り当てを正当化するにはその異常能力が軽微である際に指定されるものであり、そのため、SCPエンティティと比較するとより広範な権利を認められている。
- 収容違反 (containment breach) — SCPオブジェクトが収容下から脱した際に使用される用語。収容チャンバーから物理的に脱出した場合もあれば、財団の外部にそれに関する知識が広まることを意味する場合もある。
- 収容チャンバー / 収容室 (containment chamber) — SCPオブジェクトを収容するための専用の部屋。
- 収容チーム (containment team) — 異常なオブジェクトや実体を回収することを専門にする現場人員。メンバーはフィールドエージェントである場合とそうでない場合があるが、通常は「収容スペシャリスト」など別の肩書きを持つ。エージェント、対応チームも参照のこと。
- [データ削除済] ([DATA EXPUNGED]) — このサイトで使用されている2種類の検閲のうちの1つ。[編集済]と互換的に使用されるものの、ある情報を“削除済”とすることは通常、その情報自体が危険である (ミーム災害など) ために全ての記録から永久に削除されていることを示す。
- Dクラス (D Class) — 実験または収容に必要な場合に、消耗品とみなされる財団職員。通常は、この目的のために財団が採用した刑務所の受刑者から構成される。詳細はセキュリティクリアランスレベルガイドと関連する倫理委員会規則を参照。
- 部門 (department) — 特定の業務や学術的な専門分野に特化した財団の内部組織。
- 管理官 / 長官 (director) — 財団の施設または部門の責任者。通常、肩書きとして使われる場合は大文字で表記される (例: Director Jones)。
- 攪乱クラス (Disruption Class) — アノマリー分類システムの一部。攪乱クラスは、ある異常存在が収容されていない場合、どれほど世界の在り方を乱す、あるいはヴェールを壊すことができるかの能力を示す。低レベルの方から順に、Dark、Vlam、Keneq、Ekhi、Amida。
- Explained / EX — 偽物として否定されたか、通常の科学的知識として十分に理解されたか、または収容が不可能なほど広まってしまったSCPオブジェクトに与えられるサブクラス。
- 超常現象 (Extranormal Events / EE) — あまりに短時間に発生したため、収容されなかった異常な事象。
- 施設 (Facility) — サイトとエリアの両方を指す総称。
- 財団 (The Foundation) — 異常なオブジェクト、存在、現象などを、特別収容プロトコルの制定によって封じ込める秘密組織。作中では通常、単に「財団」と呼称され、「SCP財団」と呼ばれることは稀である。
- フリーポート (Freeport / FP) — ネクサスの中でも特に規模が大きく、正式に認可を受けた、本質的に異常で完全にヴェールの後ろにある領域。そのため、全ての住民は異常を既に認知しており、その存在を隠蔽する必要がない。
- フロント (front) — 財団エージェントが公の場で活動する際の隠れ蓑として、財団が運用している組織。スパイシー・クラスト・ピッツェリア (Spicy Crust Pizzeria) やS&Cプラスチック (S&C Plastics) など、フロントでは略すと“SCP”になる名前を用いることが珍しくない ── この慣習についての詳細はフロンティスピースを参照のこと。
- 要注意団体 (Groups of Interest / GoI) — 異常を認知している、財団以外の団体。
- HMCL監督者 / HMCL主任 (HMCL Supervisor) — 1つまたは複数のアノマリーの収容の管理における責任者。HMCLの正確な意味については複数の解釈があるが、最も多く使われるのは「危険物収容リエゾン (Hazardous Materials Containment Liaison)」である。
- K-クラスシナリオ (K-Class Scenario) / K-クラスイベント (K-Class Event) — 正常性や現実に劇的な影響を及ぼすような、仮想される状況。最も有名なK-クラス事象であるXK-クラス事象は、通常、人類種の絶滅には至らないものの、人間社会の壊滅をもたらす破滅的なイベントを指す。その他にも様々なシナリオに独自の名称があり、複数の記事で一貫性を保ちながら使用されている。
- 要注意領域 (Location of Interest / LoI) — 異常な特性を有する場所。多くの場合で永続的なコミュニティが居住しており、収容のためには外交的なアプローチが必要となる。未解明領域、ネクサス、フリーポートも参照のこと。
- 機動部隊 (Mobile Task Force / MTF) — 特殊な脅威や状況に対処するために財団が展開する、高度に訓練された専門性の高いチーム。部隊はギリシャ文字と数字で指定され (例: MTF アルファ-7、MTF オメガ-15) 、現実の多くの軍事部隊と同様にニックネームが付けられることもある。MTFは財団の精鋭部隊であり、異なるシナリオやアノマリーの種類ごとに専門化されているため、経験豊富なフィールド研究員から戦闘経験を積んだ兵士まで様々な顔ぶれが揃っている。機動部隊以外の種別の部隊 (Task Force) も存在する。
- ネクサス (Nexus / Nx) — 永続的なコミュニティのある、異常な活動を示す地域。最初の定義とリスト化はこのページでなされた。
- O5評議会 (O5 Council) / 監督者評議会 (Overseer Council) / O5 — 「レベル5 監督者評議会 (Council of Observers, Level 5) 」あるいは「監督者レベル5 評議会 (Overseer Level 5 Council) 」の略。財団の最高権力者であり、監督司令部の主体であり、財団全体が行うあらゆる行動を承認または棄却する権限を持つ12または13人の個人からなる評議会。O5評議会のメンバーは番号 (O5-1〜O5-13) で呼ばれ、日々の財団の活動には殆ど関与せず、汚染を避けるため通常SCPオブジェクトに直接接触することは許されない。数字のゼロではなく、大文字のオーであることに注意。
- 監督司令部 (Overwatch Command) / O5司令部 (O5 Command) — サイト-01に拠点を構える、財団の最高管理部門。O5評議会だけを指して使うことも多いが、“監督司令部”は財団中枢部の総称であるので、最上級職員や監督官の側近 (例: 機動部隊アルファ-1) もその一員である。評議会ともども、ほかすべての施設と部門を管轄する。
- 要注意人物 (Person of Interest / PoI) — 異常への関与のために財団の調査または観察を受けている個人。大抵は、異常な能力を持つか、SCPオブジェクトに関係している、あるいは要注意団体のメンバーである。
- [編集済] ([REDACTED]) — このサイトで使用されている2種類の検閲のうちの1つ。“編集済”になっているものは、読者がその情報を見ることを許可されていないため記事から除去されているが、より高いセキュリティクリアランスレベルを持つ、あるいはそれを知る必要のある他の人物にとっては閲覧可能になっていると思われる。[データ削除済]も参照のこと。
- 研究員 (researcher) — 研究開発に携わる財団職員を広く指す言葉で、資格や専門によって研究員、技術員、博士、教授などと呼ばれる。研究員は、異常なオブジェクトや実体がどのように機能するかを解明することから、より優れた材料や収容方法の開発まで、あらゆる業務に携わる。また、収容チームに同行し、未収容の異常存在の性質を評価するフィールド研究員も存在する。
- 対応チーム (response team) — セキュリティ違反や収容違反に対処するために訓練された、重武装チームであり、通常は財団のセキュリティ施設での事案に対応する。また、対応チームのメンバーは、敵対的で危険なオブジェクトや実体を扱う場合や、対立する要注意団体が関与している場合などに、収容チームを護衛するため現地に派遣されることもある。
- リスククラス (Risk Class) — アノマリー分類システムの一部。リスククラスは、異常存在が個人に与える影響の大きさと、その回復のしやすさを表す。低レベルの方から順に、Notice、Caution、Warning、Danger、Critical。
- SCiPNET — SCiPNetやSCiPnetとも書かれる。財団内部イントラネットであり、施設間データベース。職員間での電子メールの送受信、SCPファイルやその他の文書へのアクセスに使われる。
- SCP — 「特別収容プロトコル (Special Containment Procedures)」の頭字語で、非公式に「SCP報告書」の略称としても使われる。(例: 「昨日、SCPを3本も書いたよ」) 作中で、SCPオブジェクト・SCPエンティティを「SCP」と呼ぶべきではないが、非公式な場では、登場人物たちは「スキップ (scip / skip) 」というカジュアルな表現を使う場合がある。SCPは「確保、収容、保護 (Secure, Contain, Protect) 」の頭字語ではないことに注意。財団の標語はSCPのバクロニムである。
- SCPオブジェクト (SCP object) / SCPエンティティ (SCP entity) — 特別収容プロトコルを割り当てられている異常存在。
- サイト (Site) — 財団施設のうち、一般的なフロント (企業や官公庁のオフィスなど) に偽装されているもの。
- セキュリティクリアランスレベル (Security Clearance Level) — ある財団職員が知ることを許可されている情報を、1 (非常に限定的) から5 (超最高機密) までの範囲で指定するもの。
- 全サイト局長執行委員会 / 全サイト管理官執行委員会 (Site Director's Executive Committee of the Whole / Site Director's Executive Council of the Whole / SDECotW) — 財団のサイト管理官の集合であり、財団の第二位の監督機関として、即ちO5評議会の1段階下の権威として機能する。
- 要注意種族 (Species of Interest / SoI) — 異常な能力を持つ非ヒト種。
- 脅威レベル (Threat Level) — オブジェクトクラスにより分類を補佐するシステムで、その異常存在が収容違反した際の危険性に応じ、色のコードで標識されるもの。低レベルのものから順に、白、青、緑、黄、橙、赤、黒。
- 未分類異常存在 (Unclassified Anomalous Entity / UAE) — 特別収容プロトコルを割り当てるには重要性が低い異常存在で、大抵はネクサスから発生するアノマリーを指して使われることが多い。通常、ネクサス由来のUAEには、その場所を示す追加の指定コードが割り振られている (例: Nx-18: スロース・ピットのUAE-Chapmanや、Nx-94: ヒューロン湖のUAE-Fowkeなど) 。
- 未登録アノマリー (Undesignated Anomaly / Unregistered Anomaly / UA / URA) — 未収容の異常な存在。SCPオブジェクトとして完全に文書化される前の一時的な指定。
- 未解明領域 (Unexplained Location / UE) — 特別収容プロトコルの割り当ての対象にならない程度の、軽い異常現象が発生する特定の場所。居住者のいる異常領域については、要注意領域、ネクサス、フリーポートも参照のこと。
異常科学
異常存在の説明や分類のために、財団や他の団体によって使用される用語。
- 玄妙除却 (Acroamatic Abatement) — 異常存在由来の廃棄物や深妙物質を、異常性のない工業排水へと処理すること。詳細は知るべきだけれども名前に混乱して聞けなかった玄妙除却に関する全てを参照のこと。
- アキヴァ場 (Akiva Field) / アキヴァ放射 (Akiva Radiation) — 人間の信仰や神性の介入によって変動する異常な力場であり、センチアキヴァ (cÁ/cAk) あるいはステイナーズ (⊕) の単位で測定、数値化される。アキヴァ放射線量の高さは、場所の神性の存在、人物の信仰心、物体の宗教上の重要性と関連する。ユダヤ教の学者であり宗教指導者であるラビ・アキヴァに因んで名づけられた。詳細は戦術神学部門ハブおよびアキヴァ測定器取扱説明書を参照のこと。
- 超人間 / 超常人間 (anahuman / parahuman / superhuman) — 異常な特性や能力を持つ人間。
- 反ミーム性 (antimemetic) — 反ミーム (対抗概念 / Counterconceptsとしても知られる) とは、人々がそれを広めることを抑制したり妨害したりする性質を有するアイデアのこと。財団は反ミーム性アノマリーの研究と収容のため、反ミーム部門を有している。
- 最上級多能性実体 (Apex Tier Pluripotent Entity) — 全能性を持つ場合もある、非常に強力な存在。通常、神を指すクリニカルな用語として使用される (ただし、全ての神性存在が“最上級”であるとは限らない) 。ピスティファージである場合もあるが、そうでない場合もある。
- アスペクト放射 (Aspect Radiation) — 現実を変容させるのに十分集中して放射されているEVE。応用奇跡論の基礎となる。
- バックラッシュ (backlash) — 奇跡術の副反応として生じる、現実の無作為な改変。
- 道化様存在 (bozomorphic) — 道化師を模した姿をとる異常実体群を指すクリニカルな用語。道化様存在に含まれる様々な種類についてはドレッド&サーカス・ハブを参照のこと。
- 官僚災害 (bureaucratohazards) — 記号災害の下位分類で、官僚制に影響を及ぼすもの。例としては、特定の存在のみ犯罪やルール違反を犯しても無罪になるなど。
- 操肉術 / 肉操作魔術 / カルノマンシー (carnomancy) / 肉の工芸 / フレッシュクラフティング (fleshcrafting) — 肉体の変容と再形成を行う異常な技術。ほとんどの場合、サーキシズムの信者によって実践される。
- 認知抵抗値 (Cognitive Resistance Score / Cognitive Resistance Value / CRV) — 精神影響型アノマリー、特にミーム的なものに対する、精神的耐久力の計測値。使用するスケール次第で、認識災害抵抗スコア (Cognitohazardous Resistance Score)、認識災害抵抗値 (Cognitohazard Resistance Value)、精神抵抗スコア (Mental Resistance Score)、精神影響抵抗スコア (Mind-Affecting Resistance Score, MARS)、心理抵抗スコア (Psychic Resistance Score) などとも呼ばれる。
- 認識災害 (cognitohazard)3 — 認識することで危険が及ぶオブジェクトを指して用いる用語。視覚、聴覚、嗅覚、味覚、触覚といった感覚のいずれか、あるいはそのすべてがトリガーとなる。情報災害との違いは、単に認識災害オブジェクトの存在を“知る”だけでは異常効果が発動しない点。See also memetics and hermeneutic.
- 外部エントロピー (ectoentropic) — 熱力学の第一、第二法則 ── それぞれ、エネルギー (物質を含む) は新たに生じることは (そして消え去ることも) ないこと、エントロピー (系の乱雑さ) は時間とともに必ず増加することを述べた法則 ── に反するように思われる、未解明な方法でエネルギーや物質を生成する存在やオブジェクト。
- 生体発躍エネルギー4 (Elan-Vital Energy / EVE) — 生物と知的オブジェクトが放出する、奇跡論を機能させる神秘的なエネルギー。詳細はこの講義を参照のこと。オーラ、マナ、オルゴン、気など、別の語で呼ばれることもある。
- エソキネシス (essokinesis) / エソキネティック (essokinetic) — 現実改変を指すクリニカルな用語。同様の意味の用語としてはオントキネシスの方がより頻繁に用いられる。
- 概念物理学 (essophysics) — 抽象概念の物理的な具現体ないしは顕現体に関する科学的研究。詳細は 『聳え立つ概念物理の山』を参照のこと。
- エクスプロイト (exploit) — 十分な知識と技量があれば、誰でも再現可能な異常現象。アナーティストによって頻繁に利用される。
- 余剰次元 (extradimensional) / 余剰現実 (extra-reality) — 異なる現実や、我々のいる3次元空間以外の追加の空間的次元に存在するか由来すること。
- 吸血存在 (Hemovore) — 吸血鬼を指すクリニカルな用語。
- 解釈性 (hermeneutic) — 概念の再解釈によって活性化されるか発生する、認識災害の一種を指す。ベースライン現実の再文脈化を通じ、現実改変効果をもたらす。
- ヒューム (Hume) — ある領域における、現実の強さまたは量を測定する際に使用される単位。詳細はFAQを参照のこと。哲学者デイヴィッド・ヒュームに因んで名付けられた。
- 情報アレルゲン性 (infoallergenic) — 稀な情報災害の一種で、ミームと反ミームの両方の性質を併せ持つ。
- 情報災害 (infohazard) — 言及されたり説明されたりすることで異常な影響をもたらすオブジェクトを指す用語。認識災害との差異としては、認識災害の異常効果が直接的に知覚されることで発生する一方、情報災害は人間がそれについて互いに伝え合うという、間接的な伝搬が可能という点が挙げられる。そのため、情報災害効果はしばしばミーム性を持つ。詳細はこのオリエンテーションを参照のこと。
- キネト災害 (Kinetohazard) / キネトグリフ (Kinetoglyphs) — 実体による特定の身振りや動きによって引き起こされる精神的・身体的危害。
- ノック (Knock) — “道”を開くための行動や要件のこと。ニューマン-ハイアット鍵と呼ばれることもある。詳細は放浪者の図書館ハブを参照のこと。
- ラムダ波 (lambda waves) — 様々なアノマリーによって使用される、ある種の特殊なテレパシー的エネルギー。一般的なサイオニクスと異なり、電子機器を操作することが可能である。それ以外にも多様な能力が観察されており、例えば自己再生的な治癒などがある。ネイスミス-ヘンダーソン式ラムダ波シンクの使用によって抑制することができる。
- 大型侵略者 (Large-Scale Aggressor / LSA) — 巨大怪獣を指すクリニカルな用語。
- ミーム性 (memetic) — ミームとは、コミュニケーションや模倣を通じて他者へと伝達される得る、文化や思想、言動の基礎単位である。財団の文脈におけるミーム効果は、情報の伝達に関連する認識災害および情報災害の下位分類である。 異常なミーム性を持つ着想または概念は、非異常のミームと比較して拡散効率が高く、暴露者に対して異常な影響をもたらし得る。異常なミーム効果を作成したり扱ったりする人物は、ミーム術師 (memeticists) や暗号魔術師 (cryptomancers) と呼ばれることがある。詳細はミーム学入門とこのオリエンテーションを参照のこと。
- 変身性 (metamorphic) / 多形性 (polymorphic) — 自身の外見的形状を変化させる能力を持つ存在、シェイプシフターを指すクリニカルな用語。
- 擬態性 (mimetic) — 別の生物や物品を異常な方法で模倣することができる存在。
- ナラティビスティクス (narrativistics) — 同一の系における矛盾するモデルの共存を理解し、説明付けるためのメタ-メタフレームワーク。ホログラフィック理論、拡張的様相実在論、物語論、機械論的決定論および不条理主義の観点を用い、我々の現実が、無限の入れ子状になった複合的物語ループの一部である可能性を示唆する。詳細はナラティビスティクスとあなたを参照のこと。空想科学の項も参照。
- 物語災害 (narrativohazard) — 独立した個々の物語単位 (ナリームと呼ばれる) の構造で、関連する物語を集合的に破壊するもの。
- 物語素 / ナリーム (narremes) — 物語の基本的な単位。文化の基本単位としてのミームの観念に類似。
- 非ユークリッド的 (non-Euclidean) — ユークリッド幾何学の公理に反する幾何学的性質を持つ空間を指して使う用語。数学における「非ユークリッド」という語が単にユークリッド幾何学と異なる種類の幾何学 (双曲線幾何学や楕円幾何学など) を指すのに対し、財団で使われる場合は大抵、物理的に不可能な異常な幾何学的性質のことを指す。
- 意識創生 / ノウアジェネシス (noogenesis) — 新たな意識の形成を指すクリニカルな用語。
- 叡智圏 / ノウアスフィア (Noosphere) — 人間の思考の集合からなる圏域で、夢、概念、アイデアを包含する。あり得る全ての物事を生成し概念的に内包している可能性もあるが、そうではない可能性もある。加えて/あるいは空想科学的現象の主要な発生源でもある。
- オントキネシス (ontokinesis) / オントキネティック5 / 存在力学的 (ontokinetic) — 現実改変を指すクリニカルな用語。哲学における存在そのものと現実の最も普遍的な性質についての研究を指す語「存在論 (オントロジー)」の派生であり、オントキネシスは「存在そのものを操ること」を意味する。
- 超常 (paranormal) / 超自然 (paranatural / preternatural) — 財団が異常と分類するような現象に対して使われる別の表現。異常な現象を指しては他にも、深妙 / 秘奥 (esoteric) やオカルト / 隠秘 (occult) 、超自然(supernatural) 、超現実 (transmundane) などの用語が使用される場合がある。
- 空想科学 (pataphysics / 'pataphysics) — 創作的物語についての科学的研究。「SCP財団」の世界という創作物それ自体を対象に、その一部である登場人物たちが行う研究もこれに含む。空想科学は元々、科学のパロディとして提案されたもので、形而上学の1段階上のものであり、想像上の解決の科学として定義されている。詳細は物語アノマリーのオリエンテーションを参照のこと。ナラティビスティクスの項も参照。
- サイオニクス (psionics) — 精神の力のみを通じて超自然現象を発生させたり知覚したりすること。テレキネシス、テレパシー、予知、透視などを含む。超感覚的知覚 (extra-sensory perception / ESP) と呼ばれることもある。サイオニクスに関する科学的研究は、超心理学や精神工学として知られる。特に後者の語は、東ヨーロッパと旧ソビエト圏で使われることがほとんどである。サイオニクス能力を持つ人物は、サイオン、サイキック、サイカー、メンタリスト、エスパーなどと呼ばれる。サイオニクス情報の解読には、テレパシーのシグナルと放出を測定し電気信号に変換する装置であるサイオフォンがよく使用される。 詳細はこの講義シリーズを参照のこと。
- パターン・スクリーマー (Pattern Screamer) — 現実の網目に潜む意識体。これらのエンティティは現状では存在していない (ただし、過去のある時点では存在していたかもしれない) が、知覚されれば存在できる可能性がある。パターンの住人 (Pattern Dwellers) やUsinsk級概念体 (Usinsk-Class Ideoforms) などとも。その性質は以前考えられていたものとは大きく異なっている可能性もあり、強力だが現在は弱体化している、しかし依然としてベースライン現実において能力を発揮可能な神格ラクマウ・ルーサンをも包含しているかもしれない。
- ピスティファージ (pistiphage) — 信仰を消費する存在。信念と崇拝によって自身の存在を維持し、力を得る。神を指すクリニカルな用語としてよく使われるが、人が信じることによってのみ存在できるタルパやエグレゴアである場合もある。最上級多能性実体はピスティファージである場合もあるが、ない場合もある。
- 超ミーム (pretermemetic) — 暴露者や環境の状態に応じてミームと反ミームの性質を切り替える情報。ハーマン・フラーの不気味サーカスのような団体によって、財団などの機関に気づかれることなく宣伝を行うために用いられる。情報アレルゲン性の項も参照のこと。
- 現実改変 (Reality Bending / Reality Warping) — 現実を変化させる異常な能力。オントキネシスやエソキネシス、あるいは単に魔法と呼ばれることもあるが、奇跡術とは一般に区別される。人型現実改変能力者は「タイプ・グリーン」 (世界オカルト連合の用語)、または「オントキネティシスト」、「ビクスビー」、「外なる観測者」、「客観-現実独立人物」などとも呼ばれることがある。詳細はこのFAQとオリエンテーション、文書を参照のこと。
- 準存在論的アノマリー (Semiontological anomaly) / 記号災害 (semiohazard) — 記号領域を撹乱し、実現不可能なはずの普遍的公理を形成するアノマリー。
- 記号領域 (semiosphere) — 現実からの情報が知覚・測定されるまでに伝達される媒質。
- 霊的実体 (Spectral Entity) — 霊体、幽霊、霊魂を指すクリニカルな用語。死後実体やエイドモーフ、エクトモーフ (エクトプラズムで構成される実体を意味する) と呼ばれる場合もある。詳細はこの文書とオリエンテーションを参照のこと。
- 分霊分析 (Spectremetry) — 霊的実体についての科学的研究。
- 超現実学 (surrealistics) — 不可知化薬を用いなければ理解不能な、不可思議であるか奇妙なアノマリーについての科学的研究。この用語は、芸術運動である超現実主義から取られている。
- 妖魔共振エネルギー (Tartarean Resonance Energy / TRE) — 悪魔実体が自然に生み出す放射。ギリシャ神話における、怪物と罪人が収監される冥界の一区画タルタロスに因んで名付けられた。
- Tartareanクラス悪魔実体 (Tartarean-Class Demonic Entity) / 妖魔界実体 (Tartarean Entity) — 伝統的に定義される邪悪な超自然的存在たる、悪魔を指すクリニカルな用語。妖魔界実体の分類については、アンダーベガスのハブを参照のこと。
- 奇跡術 (thaumaturgy) — 魔法、奇跡、オカルトを指す用語であり、thaumaturgyは「驚異を成すこと」を意味する。奇跡術に関する科学的研究は奇跡論 (thaumatology) として知られ、その利用も応用奇跡論と呼ばれることがある。魔法を使う人物は、正式には奇跡論者 (thaumatologists) 、奇跡術師 (thaumaturges) あるいは世界オカルト連合の用語で「タイプ・ブルー」と呼ばれるが、より古典的な用語が用いられることもある。例えば、魔法使い、魔術師、魔導士、ウィザード、ソーサラー、メイジ6などである。現実改変と明確に異なるものとして扱われる場合、奇跡論者らが研究する現象は通常、より予測可能な規則と制限に従う。更なる詳細については、以下の講義、オリエンテーション、文書および奇跡術エンジニアリングの簡潔な説明も参照のこと。
- テュケキネシス (tychekinesis) — 確率操作を指すクリニカルな表現。ギリシャ神話の運命を司る女神テュケに因んで名付けられた。
- “道” / ウェイ (Way) — 2つの地点の間の異常な接続。結ぶ地点の間を、距離に無関係に高速で移動することができる。放浪者の図書館を含む、異なる宇宙への移動を補助する場合もある。“道”はノックによって起動する必要がある。ローゼン-フォーチュン橋あるいはクラス-W転移ゲートウェイとも呼称される。詳細はこのオリエンテーションを参照のこと。
異常技術
財団世界に存在する技術や機器。
- 不可知化薬 (agnostics) — 摂取者の思考パターンをより非論理的なものへと変化させることで、それ以外の方法では理解しがたい異常現象を受け入れやすくする物質。超現実学も参照のこと。
- アキヴァ測定器 (Akiva Counter) / アキヴァ検知器 (Akiva Detector) — アキヴァ放射の水準を測定するための装置。神性の存在や人間の信心深さを数値化することができる。その作動原理についての詳細はアキヴァ測定器取扱説明書を参照のこと。
- 記憶処理 (amnestic) — 特定個人に対して使用することで記憶の消去を引き起こす薬品、医療的な処置あるいは装置。記憶喪失を引き起こし得るとされる化学物質は現実にも存在するが、財団における記憶処理薬はそれらよりも圧倒的に高い効力と特異性を持ち、異常活動に関する民間人目撃者の記憶を忘れさせることが可能である。誰かを記憶処理の対象とする行為を指す動詞として "amnesticize" がある7。細かい設定は記事によってよく変わるが、記憶処理取り扱いガイドと改訂版記憶処理薬ガイドも参考のこと。
- アポーテーション (Apportation) — 奇跡術による瞬間移動。目標に到着するためにはかなりの準備を必要とする上に、実行には凄まじいバックラッシュを伴う。
- 人工知能徴募員 / 人工知能コンスクリプト (Artificially Intelligent Conscript / AIC) — 財団の人工知能適用課によって作製され、雇用されている人工知能。
- ベリリウム銅 (beryllium bronze) — 異常な装置にしばしば使用される合金。記事中で描写されているその性質の詳細は、意識の接続から感情の伝達、奇跡術エネルギーの増幅まで幅広い。
- ブライト/ザーションヒト科複製機 (Bright/Zartion Hominid Replicator) — 原材料から非異常な人間を作り出すことができる装置。特定の年齢の個体を製造することや、記憶や技能を埋め込んでおくこともできる。SCP-2000の機能に不可欠な機器である他、Dクラス職員を (あるいはそれ以外の財団職員を) 生み出すために使われている可能性もある。
- ブラック・スーツ (Black Suit) — 世界オカルト連合の標準実地礼装、日常的な衣服に偽装された防弾ボディアーマーの進化形。
- 対抗ミーム (counter-meme) / ミーム接種 (memetic inoculation) — 異常ミームの影響を打ち消したり逆転させたりする、防護的なミーム。
- ダーク・ウェブ (Dark Web) — マーシャル・カーター&ダーク社が運営するサブスクリプション方式のクラウドコンピューティングサービス。一般的なコンピュータからの異常なアプリケーションへのアクセスを可能にする。異常コミュニティにおいて、Voidのようなサービスへのアクセスに用いられる。
- Deepwellサーバー (Deepwell server) — 大文字でDEEPWELLサーバーと書かれることもある。現実シフトを乗り越え、情報を保持することに特化したデータ保存用サーバー。その機序は、サーバーが超次元空間に設置されているためであったり、スクラントン現実錨によって守られているためであったり、その他の異常なテクノロジーのためであったりする。詳細はSCP-4800を参照のこと。
- 悪魔ドラッグ (demonarcotics) — 悪魔を材料として作成された能力強化薬。
- 悪魔工学 (demonics) — 超常技術の一種であり、「悪魔」と呼ばれる有知覚実体を利用するもの。詳細は歴史資料を参照のこと。
- 固有兵器 (eigenweapon) — 異常な大量破壊兵器であり、戦争のあり方を根本的に変革し得るもの。数学の概念である固有値と固有ベクトルに喩えられたことから、このように名付けられた。固有兵器の開発の歴史についてはこのtaleを参照のこと。同様の装置だが破壊以外の目的を持つものは、固有機械 (eigenmachine) などと呼ばれる場合もある。
- アンニュイ・プロトコル (Ennui Protocol) —世界の全人口を記憶処理薬の投与対象とする、緊急的な作戦。詳細は記憶処理取り扱いガイドを参照のこと。
- エバーハート共鳴器 (Everhart Resonator) — 電気エネルギーを奇跡術に必要なEVEに変換する装置。
- ギアス (Geas) — ルールやガイドラインのセットへの服従を人間に強制するためのミームエージェントの使用。アイルランド神話における特定行為を禁じる魔術的な制約、ゲッシュに因んで名付けられた。詳細はこの文書を参照のこと。
- 可知化薬 (gnostics) — 不可知化薬とは対照的に、可知化薬はより強い客観的・主観的確信を摂取者にもたらす。ただし、それは必ずしも正確な認識とは限らない。
- カント計数機 (Kant Counter) — ある場所のヒューム水準、即ち現実性の量を測定するために用いられる機器。詳細はFAQも参照のこと。哲学者イマヌエル・カントに因んで名付けられた。
- ミーム殺害エージェント (Memetic Kill Agent) — 対抗ミームを適切に接種していない場合、暴露者に致死的な影響を与えるミーム災害。SCP-001やその他の重要なデータを不正なアクセスから保護するために用いられる。
- 記憶補強薬 (mnestic) — 記憶処理薬とは対照的に、記憶補強薬は服用者の記憶力を強化する化合物である。消された、あるいは忘れた記憶を呼び起こしたり、記憶処理薬の効果に対抗したり、反ミーム効果に抵抗するために使用される。反ミーム部門シリーズと改訂版記憶処理薬ガイドも参照のこと。
- オレンジ・スーツ (Orange Suit) — 世界オカルト連合の超重交戦殻 (Ultra-Heavy Engagement Chassis / UHEC) 、人間のパイロットによって操縦される超常技術的なロボット。メカスーツとしても知られる。
- オレイカルコス (oriykalkos) / オリハルコン (orichalcum) — アトランティスに由来する結晶性物質で、莫大なデジタルデータと電気的・奇跡術的エネルギーを貯蔵することができる。非常に希少だが、財団は低質ながら大量生産可能な代用品として、合成オレイカルコスの製造に成功している。詳細はSCP-6500を参照のこと。
- PANOPTICON — 地球全体における異常現象の検出と観察を目的として開発された、全世界的監視ネットワーク。大量の秘匿された記録装置で構成され、各国政府の監視システム、複数の超常技術的な装置や人工知能コンスクリプト、人工衛星群とも接続されている。RAISA所属の監視課によって、その本部施設たるサイト-7から運用されている。詳細はSCP-5900を参照のこと。
- 超常技術 / パラテクノロジー (Paratechnology) / パラテック (Paratech) — 異常な原理や構成要素に依存して機能する技術。プロメテウス研究所やアンダーソン・ロボティクスが製造する機器などがこれにあたる。特定の種別の超常技術に対し、超常兵器 (paraweapon) や超常医薬 (parapharmaceutical) のようなより具体的な用語が使用される場合もある。このようなアノマリーはまた、ワンダー、マジックアイテム、技術奇跡術と呼ばれることもある。
- ピックマン-シンクレア物語性変動探知器 (Pickman-Sinclair Narrative Fluctuation Detector) — 物語の変化を検出する手持ちサイズの機器。物語的因果律と空想科学に関係する。
- SCRAMBLEゴーグル (SCRAMBLE Goggles) — 眼に装着する機器であり、視覚的認識災害をリアルタイムに検出して遮蔽することで、装着者がその影響を受けることなくアノマリーを観察できるようにする。SCRAMBLEギアの最初の開発は、SCP-096の収容のため、ダン博士とオルクシー博士によってなされた。詳細はこの広報資料を参照のこと。
- スクラントン現実錨 (Scranton Reality Anchor / SRA) — 周囲の現実を安定化させ、現実改変や超常的干渉を妨害/抑制するテクノロジー。スクラントン・ボックス (Scranton Box) やスクラントン現実ブイ (Scranton Reality Buoy) の異称もあるが、これらに関しては亜種のテクノロジーを指す可能性もある。捕縛された現実改変者の脳を使って稼働しているとする説もあれば、スクラントナイト (Scrantonite) やスクラントナム (Scrantonum) といった稀少物質を使って稼働しているなどの異なる解釈が付される場合もある。詳細はこちらのFAQならびにプロメテウス社の認可計画を、設計図に関してはこちらのアートワークを参照のこと。作中世界における開発者、ロバート・スクラントンにちなんで命名された。
- テレキル合金 (Telekill) (SCP-148) — 異常な超感覚的精神影響 (テレパシーやマインドコントロールなど) を遮断/妨害する性質を持った金属。詳細はSCP-7814を参照。
- ベガス・ルーム (Vegas Room) — 退出時に記憶を消去される、ミーム的に遮蔽された空間 — ベガスでの出来事はベガスから出られない。反ミーム部門による秘密の会合に利用される。SCP-2256の骨格に由来する情報抑制カモフラージュ効果によって機能している。
- VERITAS — 生体発躍エネルギーを検出するヘッドセットであり、工作員が人間やオブジェクトの纏う魔術的オーラを検出し、識別できるようにする。異なるEVE特性のそれぞれに色が割り当てられており、それらはGOCの異常人型存在コード (タイプ・ブルー、タイプ・グリーン、タイプ・レッドなど) に対応している。この機器はまた、周辺環境の視覚化のために、EVEと非異常粒子との相互作用による共鳴結像法を用いており、装着者は壁越しに物を見ることができる。VERITASは、より旧式の技術であるCOLLICULUSエーテル共鳴イメージャーの次世代機である。COLLICULUSについての詳細はこの書き起こしを参照のこと。VERITASはまた、世界オカルト連合の4機能搭載型強化視覚システムOCULUSに、低光量、赤外線および紫外線イメージングとともに組み込まれている。同等の機器としてMULTIが存在するが、こちらはプロメテウス研究所がアメリカ政府による使用のために開発したものである。
- ホワイト・スーツ (White Suit) — 世界オカルト連合の戦闘強化服、光学迷彩デバイスで隠蔽可能なパワードアーマー。
- シャンク-アナスタサコス恒常時間溝 (Xyank-Anastasakos Constant Temporal Sink / Xyank-Anastasakos Constant Time Sink / XACTS) — 財団時間異常部門のタデウス・シャンク博士とアテナ・アナスタサコス博士の両名から名付けられた。場所あるいは物体を、時間的な変化から保護することができる装置。設計図をこのページで閲覧できる。
異常文化
異常な人物やコミュニティが関与する出来事や習慣を説明するために使われる用語。
- 異常芸術 / アナート (Anart) — 異常な芸術 (anomalous art) の略称。異常性を持つ芸術作品や、芸術的表現を目的とする異常存在の利用を指す。更に学びたい場合は、この文書と講義を参照のこと。
- 異常芸術家 / アナーティスト (Anartists) — 異常な芸術家 (anomalous artists) の略称。Are We Cool Yet?やメディチ神秘芸術学会のメンバーなど、アナートを制作する人物を指す。
- 焚書者 (Bookburner) — 世界オカルト連合の構成員を指す蔑称。大抵は蛇の手の関係者によって使われる。
- ファウンディー (Foundie) — 異常コミュニティで使われる、財団職員を指すスラング。
- ゴウカー (Gawker) / ゴックス (Gocks) — 異常コミュニティで使われる、世界オカルト連合 (GOC) の構成員を指すスラング。
- ハウス協定 (House Accords) — 財団、世界オカルト連合、アメリカ合衆国 国防総省 (特にそのオカルト部門であるペンタグラム) の3者間で、1960年代に結ばれた不可侵条約。この協定は複数の組織によるアメリカ領土への同時のアクセスを制限するとともに、組織間の一定の協力関係の構築 (ファイルや異常オブジェクトの交換を含む) を許可する。
- 看守 (Jailer) — 財団職員を指す蔑称。大抵は蛇の手の関係者によって使われる。
- 用務員 (Janitor) — 財団職員を指すスラング。大抵はゲーマーズ・アゲインスト・ウィードの関係者によって使われる。
- 1981年の多財団協定 (Multi-Foundation Pact of 1981) / 1981年多財団連盟協定 (1981 Multi-Foundation Coalition Agreement) — 互いに異なるタイムライン・宇宙に由来する、財団の複数のバージョンの間で結ばれた協定。この協定に参加した財団群は、自らとは異なるタイムラインの完全性と正常性を保護するための複数の規則に従わなければならず、その目標を達成するために別の財団同士が協力する場合もある。典型的には、超宇宙的アノマリーについてのファイルや問題を抱えた財団バリアントについての報告を共有することがある。
- 正常性 (Normalcy) — 財団が異常を収容することによって維持している、「普通」と思われる世界の状態のこと。ノーマリティ (normality)、ベースライン現実 / 基底現実 (baseline reality)、合意現実 (consensus reality) あるいは正常世界 (mundane world) とも呼ばれる。ヴェールも参照のこと。
- 正常性機関 (Normalcy organization) / 正常性維持機関 (Normalcy Preservation Organization / NPO) — 異常の実在を一般大衆に知られないよう隠蔽している組織。財団はもちろん、世界オカルト連合やFBI 異常事件課のような国家超常機関などの要注意団体も含む。
- オカルト大戦 / オカルト戦争 (Occult War) — 参戦した勢力や使用された兵器が異常だったために隠蔽された紛争。一般に知られている非異常な紛争と同時に発生することもあり、例えば第七次オカルト大戦は通常、第二次世界大戦の最中に発生した異常な紛争を指す。それ以前の6つのオカルト大戦に関する日付や出来事などについては、広く合意されているものはない。
- 超常犯罪 / パラクライム (paracrime) — 違法な超常活動。FBI 異常事件課のような組織によって捜査される対象となり、パラマックスのような施設への収監を以て罰される。標準的な犯罪 (詐欺、窃盗、殺人など) のためにアノマリーを利用する行為と、特にアノマリーに関連する法律に違反する行為 (超常技術の違法取引など) の両方を含む。
- 超常犯罪者 / パラクリミナル (paracriminal) — 超常的な犯罪者。例としては、シカゴ・スピリット犯罪シンジケートの構成員など。超常犯罪者は、非異常な犯罪を犯した異常な人物である場合もあれば、超常犯罪に関与した非異常な人物である場合もある。
- 超常ルネッサンス (Paranormal Renaissance) — 超常技術と異常科学が発展した時代のこと。大抵は第六次と第七次の2つのオカルト大戦の間の期間を指す。
- 米国南部超常組織協力条約 (Southern United States Extranormal Organization Cooperation Treaty / SUSEOCT) — FBI 異常事件課により導入された、合衆国南部 (特にメキシコ湾岸) における要注意団体の活動規制を目的とした地域協定。加盟組織としては財団、有名な要注意団体の傘下に連なる現地中小組織、ひいては一見非異常の組織も挙げられる。
- スキッパー (Skipper) — 異常コミュニティで使われる、財団職員を指すスラング。大抵はFBI 異常事件課によって使われる。
- 監督者 (Supervisor) — ウィルソンズ・ワイルドライフ・ソリューションズのメンバーによって使われる、財団職員を指すスラング。
- ヴェール (The Veil) — 異常とそれを認識する人々が普通の世界から隔離されていることを指す用語。財団のような異常を隠蔽する組織、正常性機関によって能動的に維持されている。「秘匿のヴェール」や「正常性のヴェール」、「ヴェール・プロトコル」と呼ばれることもある。超常現象についての認知が如何にコントロールされているかについての詳細は、このGOC文書を参照のこと。
- Void — ダーク・ウェブ上で運営され、超常コミュニティの人々が利用しているTwitterの類似物。このコンポーネントが、投稿の典型的な様式を説明している。
- 術られる (whammied) — サイト-87で用いられる、認識災害の影響を受けることを指すスラング。
作外用語
ハブ、エッセイ、ガイドあるいはディスカッションで使用されるような用語。
サイト用語
サイト上で使われる公式の用語。
- 001提言 (001 Proposal) — SCP-001が何であるかの提言。多くの場合、その提言を作成したサイトメンバーの名を冠する。
- 成人向けコンテンツ (adult content) — SCPwikiは全体として成熟した読者向けのサイトとして意図されているものの、18歳以下には不適切と看做されるコンテンツを含む記事には特に成人向けコンテンツ警告が設置される。(訳者より: 日本語版サイトにおける成人向けコンテンツのガイドラインはこちら)
- アーカイブ記事 (Archived / ARC) — 内容が古くなったり低品質と評価されたりしたが、完全に削除されるのではなくアーカイブとして保存された記事。現在、アーカイブ化はガイドや公式ページを除いて行われていない。この用語はしばしば創作物中でも、以前SCP指定を受けていたアノマリーを指して使われることがある。
- 著者ページ (author page) — 「人事ファイル」としても知られる。3つ以上の作品を残したサイトの著者が制作できる、自身の全作品リストを置くためのページ。それ以外のページ内のコンテンツは、完全に作者の自由にしてよい。
- 著者アバター (author avatar / AA) — 自己挿入やオリジナルキャラクター (OC) とも呼ばれる、創作設定の中で著者自身を象徴しているとみなされる登場人物。現実に基づいている場合もあれば、馬鹿馬鹿しく誇張されている場合もあり、あるいはその中間に位置することもある。著者アバターを要求または禁止する規則はないが、他の登場人物と同じ評価基準が適用される。
- ブロック (Blocks) — 各シリーズを100記事ごとに切り分けた10個のセット。例えば「000ブロック」、「100ブロック」、「1300ブロック」など。
- カノン (canon) — 共通の連続性と設定の下にあることを意図された、複数の著者による記事の集合体。個々のカノンには、そこに新たに参加する記事が適合することが期待される、それぞれに確立された出来事や世界設定が存在する。その一方で、SCPWiki全体として全記事が準拠しなければならないカノン (公式設定) は存在しない。したがって、SCP財団やその設定について確立された要素であっても、記事のストーリーがより面白くなるのであれば、それらに反していても構わない。
- コンポーネント (component) — 新たなデザインやスタイル、機能を追加するために、[[include]]シンタックスを用いて他の複数のページにインポートすることを目的としたページ。
- 合作 (collaboration) — SCPwikiの全メンバーがその内容に参加できる記事を指す。各合作がどのような変更を期待し、許可しているかを理解するため、該当のページを注意深く読むことが必要である。
- コンテスト (contest) — 参加者が特定の題材や制約を念頭に置いて創作した作品を出し合う競技会。その勝者は通常 (絶対ではないが) コンテストへの各エントリー作品に対する高評価と低評価に基づいて決定される。これまでにSCPwikiが主催した全コンテストの一覧は、コンテストアーカイブで確認できる。(訳者より: SCP-JPのイベントアーカイブはこちら。)
- クリーピーパスタ (creepy-pasta) — 出所や出典を明記せずにあちこちからコピー&ペーストされる、都市伝説や怪談の形をとった短編小説や断片的な話を指す語。サイト用語としてのクリーピーパスタは、サイトメンバーによるオリジナル作品であり、一般的には財団の物語の枠組みに依存しないtaleの下位分類である。
- 批評 (critique) — 下書きや投稿済みSCPにフィードバックを提供すること。肯定的な意見も否定的な意見も、その両者が混ざったものも問題ないが、批評に関するポリシーには従う必要がある。
- CSS — Cascading Style Sheetsの略。コーディング言語の一種で、サイト上に表示される要素の見た目を変更するために使われることがある。当サイトにおいて活かし得る簡単な使い方については、このエッセイを参照のこと。
- Decommissioned / D — かつてサイト上にあった慣習を指す場合、この用語は、投稿されたSCPの記事があまりにも酷いと判断された際に、スタッフの著者アバターキャラクターがそのSCPを破壊し、元の記事を一種の「恥の殿堂」として残しておくようなストーリーが書かれたことを意味する。この慣習は現在では廃止されており、decommissionedに指定された記事は削除された (ただし、その記事を元にしたtaleは残っている) 一方で、作中用語としては依然として使用されている。
- 下書き (draft) — 制作途中の作品。下書きをメインサイトやフォーラムに載せることはできない。自分のサンドボックスページの作成方法については、SCP Sandbox Wiki (英語版) を参照してほしい。(訳者より: 日本語版サンドボックスの利用ガイドはこちら)
- エッセイ (essay) — SCPwikiコミュニティのメンバーによって書かれた、サイトや執筆のやり方などについて特定のテーマを取り上げた情報提供用ページ。ガイドおよびリソースの項も参照。
- フラグメント (fragment) — 特定の1つのページにインポートすることを意図したページ。
- GoIフォーマット (GoI Format) — 特定の要注意団体の視点から書かれた、各GoIのハブページに掲載されているフォーマットに沿った記事。
- ガイド (guide) — SCPwikiのスタッフによる公式認定を受けた情報提供用ページ。
- ハブ (hub) — 関連するページへのリンクが多数設けられた、ページ間の案内を行うためのページ。
- 国際版 / インターナショナル (International / INT) — SCP財団wikiの異なる言語の支部たちのこと、あるいは各支部の記事の英訳版を掲載するサイトである国際翻訳アーカイブのこと、もしくは各支部サイトのコミュニティのこと。他言語から英語版wikiに翻訳された記事には、“インターナショナル”タグが付与される。なお、各支部は国家ではなく言語に基づいて名付けられ、設置されている。
- 公式支部 (Official Branches) — 作家や翻訳者のコミュニティが十分に大きく、他の支部から公式に認知された支部。
- EN — SCPwiki英語版。
- RU — SCPwikiロシア語版。
- KO — SCPwiki韓国語版.
- CN — SCPwiki中国語版。
- FR — SCPwikiフランス語版。
- PL — SCPwikiポーランド語版。
- ES — SCPwikiスペイン語版。
- TH — SCPwikiタイ語版。
- JP — SCPwiki日本語版。
- DE — SCPwikiドイツ語版。
- IT — SCPwikiイタリア語版。
- UA — SCPwikiウクライナ語版。
- PT/PT-BR — SCPwikiポルトガル(&ブラジル)語版。
- CS — SCPwikiチェコ語版。
- ZH-TR/ZH — SCPwiki繁体中国語版。
- VN — SCPwikiベトナム語版。
- 発展途上支部 (Developing Branches) — まだ公式支部として認知されていないものの、公式化に向けて発展中であると認められた支部。
- EL — SCPwikiギリシャ語版。
- ID — SCPwikiインドネシア語版。
- ND — SCPwiki北欧諸言語版。
- TR — SCPwikiトルコ語版。
- HU — SCPwikiハンガリー語版。
- 公式支部 (Official Branches) — 作家や翻訳者のコミュニティが十分に大きく、他の支部から公式に認知された支部。
- ジョーク (Joke / J) — ジョーク記事とは、馬鹿馬鹿しいか極度に誇張したやり方で書かれた、第一にユーモアを目的とするSCPを指す。ただし、これは非ジョーク記事がユーモア要素を作品内に持てないということではない ── そのような記事はより繊細で状況に応じたユーモアを要求され、それはジョーク記事に典型的な“やりすぎ”のユーモアとは異なるというだけである。
- O5 Command — SCPwiki (英語版) のスタッフサイト。
- offset — 各バージョンを個々のフラグメントページとして作成し、それらを取得するコードを使うことで、評価と付属するディスカッションスレッドを共有する単一のページの中に複数のバージョンの表示内容を作る方法。詳細情報と機能する仕組みについてはこのエッセイを参照のこと。(訳者より: 日本語版サイトのオリジナル記事において、ここで紹介されている方法は推奨されていない。代替となる「ページ変更ギミックの単一ページ化」についてはこのページを参照のこと。)
- 資料 / リソース (resource) — リソースは、作中世界におけるSCP財団に関する情報を提供するページである。大抵は合作で、新たな貢献者が自由に追記できるようになっていることが多い。エッセイの項も参照のこと。
- ロールプレイ (roleplaying) — SCP財団の創作物があたかも実在するかのように振舞うこと。SCP wikiのフォーラムや公式コミュニティスペースではロールプレイは禁止されている。
- サンドボックス / 砂箱 (sandbox) — 下書き途中の記事を置いておくのに使われる、SCPwiki本体の形式を模倣したサイト。SCPwiki英語版公式のものを含め、複数存在する。
- SCP記事 (SCP Article) — 財団によって収容されている異常な物品や存在について説明しているエントリ。このカテゴリは、ジョークSCPやExplained指定SCP、001提言も含む。
- シリーズ (Series) — SCP報告書の1000記事ごとのブロック。現在開かれているSCPナンバーの範囲外のSCP記事を投稿した場合には、即座に削除される。
- 補足 (supplement) — 主たるSCP記事に対する従属的ページであり、インタビューや報告、音声ログなど、全体としての物語には重要だが、長さやその他の理由のために主ページへの掲載に不適当な内容を掲載できる。
- tale — 物語、説話、作中で書かれた財団の文脈における書類のうちでSCP記事の形式に合致しないものなど。
- テーマ (theme) — コンポーネントの一種で、ページの美的デザインを変更するためのもの。
- Sigma-9 Themes — SCPwikiのデフォルトの見た目を元にしたテーマたち。
- Black Highlighter Themes — Sigma-9の代替として人気が高い、Black Highlighterテーマを元にしたテーマたち。
スタッフ用語
SCPwikiの保守と改善を担う、ボランティアスタッフに関する用語。(訳者より: 以下の内容は全て、英語版サイトにおけるスタッフについての説明である。日本語版サイトにおけるスタッフについての情報はこのページを参照のこと。)
- スタッフ (Staff) — スタッフとは、SCP Wikiのメンバーのうち、ボランティアとしてサイトの維持管理や政策決定に携わっている人物のこと。詳しくはこのページ (英語) を参照。
- ジュニアスタッフ (Junior Staff) — ジュニアスタッフ (見習スタッフ) はスタッフの助手に当たる役職であり、定期審査で相応の実力があると見做されればオペレーショナルスタッフ (実働スタッフ) に昇進する8。
- オペレーショナルスタッフ (Operational Staff) — ジュニアスタッフとしてトライアル期間を経たのち、昇進した先の役職。O5投票スレッドで審議にかけられる大部分のサイトポリシー案に対して投票が可能となる。
- 管理ツールユーザー (Mod Tools Users) (旧 モデレーター / Moderators) — オペレーショナルスタッフのうち、すべてのページ (ロックされたページを含む) の編集権限、ならびに削除ポリシーに則るフォーラムポストや記事の削除権限を認可されたスタッフ。9
- 管理者 (Administrators) — 新規メンバーの参加受付や問題のあるメンバーのBANを管轄する。
スタッフは以下に示すチームのうち、1つ以上に所属可能である:
- アンバサダーチーム / 大使チーム (Ambassador Team) — 英語版SCPwikiと他の国際版 (他言語版) 支部間の交流を支援する。また、他支部絡みで発生した事案の解決も担当する10。
- アンチハラスメントチーム / 加害案件対策チーム (Anti-Harassment Team / AHT) — SCP Wikiのユーザ間で発生したハラスメント (加害) 事案に対応する11。
- コミュニティ・アウトリーチ (Community Outreach / CO) — 情報発信やサイトにおける問題報告への応答など、スタッフとサイト上のコミュニティとのコミュニケーションを担当する12。
- 批評チーム (Critique Team) — アイデアや下書き、投稿された記事に対して批評を提供する13。
- キュレーションチーム (Curation Team) — SCPwikiにおける作品のキュレーション (整理) を担う。その業務には、成人向けコンテンツのラベル付け、匿名記事の代理投稿、合作ページの保守と剪定、ガイドページの更新、ライセンス不適合の画像の置き換え、削除圏内にある低評価記事の改稿の促進などを含む14。
- 懲戒チーム (Disciplinary Team / Disc) — サイトにおける行動のルールが守られることを確実にするため、違反したユーザーを懲戒するともに、破壊的な人物がサイトに対し更なる攻撃を加えることを防止する15。
- インターネット・アウトリーチ (Internet Outreach / IO) — サイト外コミュニティおよび更に広いSCPファンダムとのコミュニケーションを担当するスタッフ。カジュアル層のファンに向けて重要なイベントを告知し、新たなメンバーが当wikiについて知る手助けを行う16。
- ライセンスチーム (Licensing Team / Licensing) — 著作権に関するルールがサイト内で守られることを確実にするため、盗作や剽窃がないか、使用されているメディアが適切かつ合法的に帰属表示されているかを確認する17。
- 保守・補佐チーム (Maintenance And Ancillary Staff Team / MAST) — サイトが適切な機能を維持するための保守と更新を行う。記事の削除とクオリティ・コントロールを担うとともに、サイト内のナビゲーションを向上させる要素 (Wikiwalkフッターやタグなど) を実装する18。
- テクニカルチーム / テック (Technical Team / Tech) — サイトの技術的な面を保守するとともに、新たな機能を開発する19。
コミュニティ用語
- クリニカルターム (clinical term / clinical terminology20) — 口語的な表現ではなく、科学的な (あるいは“科学っぽい”) 用語や言葉遣いを用いること。この用語集の「異常科学」の項目には、その実例が多く掲載されているので要チェック! そのような言葉遣いによって、読者が受けるSCP報告書の科学文書らしさを向上させることができる。加えて、一般的な同義語よりも正確かつ専門的であるため、作中世界の財団職員たちもそのような用語を使っていることが想定できる。こうした表現を上手く使う方法について知りたい場合は、エッセイ『臨床的な文章 VS 複雑な文章』と『徹底解説クリニカル・トーン』を参照のこと。
- コールドポスト (cold-post) — 他人に見てもらうことなく直接サイトに投稿される記事。もちろん良い評価になることもあるが、この用語は多くの場合、下書きにフィードバックと批評を受けていれば大きく改善していたであろう新人の作品について、批判的な意味合いで使われる。
- フォーマット・スクリュー (format screw) — 標準的なSCP記事の形式や枠組みを意図的に破っている記事のことを指す。そのよくある理由の一つは、SCPオブジェクトそれ自体が文書に影響を与える能力を持つことである。
- ヘッドカノン (headcanon) — 一貫していなかったり、曖昧であったり、あるいは描かれていないカノン要素に対し、個々人がそれぞれ有している解釈を指す。この用語は、それが1つの解釈に過ぎないことを認識しながらも、財団宇宙の特定要素に関する各人の考えを説明するために使われる。この良い例は、各クラスの記憶処理薬が持つ効力の強さや、Kクラスイベントの正確な性質などである。
- フック / つかみ (hook) — 記事や物語の中に含まれる、読者の興味を惹きつけて最後まで読ませるための要素。フックは、読者の好奇心や感情を刺激する必要がある。必ずしも記事の冒頭に存在する必要はないが、効果を出せる程度には序盤に登場しなければならない。フックはまた、読み終わった後にも読者の興味を惹きつける得る。これは、興味深い情報開示やひねりの効いた結末という形を取ることがあり、文章の終わりに近い位置に置かれる傾向がある。
- Kalinin閾値 (Kalinin Threshold) — 評価値が+50以上に達しないSCP記事は、最終的には削除されるべきであるというアイデアのこと。コミュニティスペースでのジョークとして言及されることが多く、実際に削除ポリシー中で実装しようと考えたスタッフはいない。元著者のKalininに因んだ用語だが、Kalinin自身はこのアイデアについて一度だけ軽い気持ちで言及したのみで、それ以外の場で真剣に提案したことはない。
- Kコン / キリ番コン (Kcon) — “千番ごとのコンテスト”、最新のSCPシリーズが全て埋まりそうになるごとに開かれるコンテストのこと。この伝統は、2011年に1000-1999番スロットの解放を記念して行われたSCP-1000コンテストに端を発するもので、それ以降の新しいシリーズでも空きが少なくなるとともに開かれてきた。コンテスト終了時に最も評価が高かったエントリーが、解放される新シリーズの最初の番号 (X000) を賞として贈呈され、2位以下の記事には新シリーズの好きなスロットが割り当てられる。
- “Keter任務” ("Keter duty") — 作中世界における、懲罰として職員をDクラスやその他の危険なKeterクラスのオブジェクトに割り当てられる職務へと降格させるという脅し。たのしいざいだんの一種と見做されている。
- 鍵のかかった箱テスト (locked box test) — 非公式の思考テストで、あるオブジェクトやエンティティに対し、どのオブジェクトクラスを割り当てるべきかを決めるのによく使われる。内容は以下のように説明される。
- 「それ」を箱に入れて鍵を掛け、そのまま放置したとき、何も悪いことが起こらないのであれば、それはおそらくSafeです。
- 「それ」を箱に入れて鍵を掛け、そのまま放置したとき、何が起こるか予測がつかないのであれば、それはおそらくEuclidです。
- 「それ」を箱に入れて鍵を掛け、そのまま放置したとき、それが容易く脱走するのであれば、それはおそらくKeterです。
- 「それ」そのものが箱なのであれば、それはおそらくThaumielです。
- “たのしいざいだん” ("lolFoundation") — 危険なアノマリーの軽率な乱用や、そのような行為に対する処罰の脅し (例: “Keter任務”への再配置) など、財団職員による極めて非プロフェッショナル的な行為の暗示をSCP記事に盛り込むこと。一般には、真面目な研究組織としての財団には非適格であると考えられているが、サイト上にはそのような記事を投稿するための場所が存在してもいる。
- シン・たのしいざいだん (NeololFoundation) — 最近のSCPwikiにおける、よりユーモラスで愉快な、物語とキャラクターを主とする記事が増加している傾向を指す。たのしいざいだんの再考。
- 殺人モンスター (Murder Monster) — 人間を攻撃して殺す人ならざる存在。その原初から続くSCPのクラシックな系統の1つである一方、この用語自体は大抵、批判的な意味で使われる。この種のSCPを書いて成功した記事も多くあるが21、これから新しいものを書くのであれば、単に「近くにいると危険な恐ろしい怪物」を描写する以上のフックが必要になるだろう。
- サンドボックス・ストーキング / 砂箱覗き (sandbox stalking) — 自分以外の人が作ったサンドボックスのページを、批評以外の目的で無許可かつ知らせることなく閲覧する行為。サイトルールで禁止されているわけではないが、未公開の下書きをこっそり読んだことを著者に伝えれば、普通それらは完成されたものではないので、相手を不快にさせることが多いだろう。他人のサンドボックスのページの内容について他のユーザーに共有するべきではないし、許可なく編集してはならない。なお、この用語は、公式のSCPサンドボックスwikiから破壊的/攻撃的コンテンツを除去する仕事を担うMASTのスタッフを指すことはない。
- SPC — サメ殴りセンター (The Shark Punching Center)。「SCP」を「SPC」と誤記する人を揶揄するために作られたバクロニム (例:「アイデアはいいけど、サメ殴りセンターと何の関係があるんだ?」) だったが、後に要注意団体になった。
- 特定の事をする物 (Thing That Does A Thing) — 異常な性質を持った無生物オブジェクト。これはSCPの一般的な系統の1つで、特に新人著者の最初の記事で書かれがちであり、この言い回しは、記事には読者の興味を惹きつけるフックが必要であることを気づかせるために使われる。その上手いやり方についての助言を知りたければ、このエッセイを参照のこと。22
- 完全勝者 (Total Winner) — 24時間以内に+100評価に達した記事のこと。
- Wikifot — 我らがプラットフォームたるWikidotが度々陥る様々な技術的問題全般を広く指す、コミュニティ上でのジョーク的な言い回し。23
更なる情報源
カノンに特有の用語定義については、以下のページに掲載されています。
また、SCP財団フランス語支部の用語が、フランス語圏における高度な学術用語の短い要約 (PATAPOUF)24 にリスト化されています。
謝辞
この用語集の作成にあたっては、リンクされているページに加え、既存の『マッケンジー博士の用語集』およびポルトガル語版・フランス語版SCPwikiの同様のページの内容を参考としました。
ページの更新
追加の投稿はいつでも歓迎です! 方法はページ上部をご覧ください。25
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