SCP-041-UT - 東如月

RAISAによる通達

以下は2045年の第二次“地下東京”大規模探査計画 (プロジェクト・サファイア) において回収された文献です。本文書は東京駅が、独自に地下東京における異常存在を調査し、記録していた報告書です。財団電子アーカイブスへの収蔵に際し、各所にはRAISAによる追加の注釈が添えられています。

2017年、東京現実崩壊性広域災害により東京地上部への脱出が不可能となった東京駅地下の財団サイト-81TY職員らは、同駅を中核とする独自の市街と自治機構を形成しました。彼らは東京駅を拠点として地下東京コミュニティ全体の治安維持に乗り出し、その過程で遭遇した異常存在のカタログ化を試みました。本報告書に記述される異常存在はその1つとして、現実崩壊が収束するまでの間、東京駅による観察・対処が行われていました。

本報告書内に記述される異常存在に関しては、2043年の現実崩壊終息を経てなお活動継続が確認されています。対象は現在SCP-2481-JPとして正式にナンバリングされ、財団の調査が進められています。

SCP-041-UT — 東如月1


アイテム番号: SCP-041-UT2

対応必要度/脅威度3: 中 / 緑


東如月

ひがしきさらぎ


Higashikisaragi
東如月駅の看板を表した図像。

対応プロトコル: SCP-020-UT、ならびに同アノマリーに内包されるコミュニティに対しては、特段の収容活動は行われません。路線図4への表示のため、専用のビーコンが空間内の4箇所に設置されます。

毎周期5ごとに、東京駅逓信局の外交使節団と工務局の機器メンテナンス班が合同で派遣されます。現状、コミュニティは東京駅への敵対意思を示しておらず、公益相手の一つと見做しているようですが、敵対行動が発生した場合に備え、コミュニティ内には移民や移動商業団に偽装した工作員が送り込まれます。

説明: SCP-020-UTはおおよそ半径400 m程度の異次元空間です。中心には簡素な駅構造が存在しており、看板などからはこの駅が「東如月駅」であることが確認できます。しかしながら、このような駅が正式に建造された記録は存在しません。

駅の周囲には廃材から構築された家屋が建ち並び、その周囲をバリケードが囲っています。この市街にはおよそ200〜300人程度が居住しており、現在も緩やかな拡大を続けています。この集団 (東如月コミュニティ) は、後述するSCP-020-UTが持つ特異性を利用して生活しています。

SCP-020-UTは基底現実に対して半浮動状態にあり、そのアクセス可能区域は定期的に変動します。現在、SCP-020-UTは地下東京内の空間 (主に駅間地帯) に割り込むかたちで顕現します。この際、本来の線路上を進んでいくと、自然にSCP-020-UT内に入場します。SCP-020-UTの境界付近では童謡「かごめかごめ」を模した電子音楽6が鳴っているため、その境界を曖昧ながら把握することが可能です。この音楽は境界に近づくほど大きく、境界直上で最大の音量となり、その後境界から離れ内部へ向かうにつれて減衰していきます。

複数の証言から、SCP-020-UTは地下東京の発生以前から存在したものと思われます。かつては半年〜数年に一回程度、不定期にしか顕現していなかった模様です。しかし、地下東京においては常時顕現し続けており、およそ3ヶ月ごとに割り込み区間を変更しています。この変化の背後にある理由は不明です。

交流報告

14周期 ハル / 日比谷線

報告者: 第七探索班 ミーシャ

僕たち第七班の本来の目的は、“六本木十字軍”7なる勢力についての情報を得ることにあった。だから東京駅からギンザ同盟を抜けて、日比谷線に沿って移動していたんだけど──国会議事堂前で追い返されてね。いったん戻って霞ヶ関の移動商業団に偽装しようかという話になってたんだけど、その途中で違和感に気づいたんだ。

何処からか、か細くだけど“かごめかごめ”が流れている。もしかすると未知のコミュニティがあるかもしれないという希望と、新種のデンシャや怪異かもしれないという恐怖の両方があった。

でも、調査しないわけにはいかないだろ? 僕らは探索班なんだから。線路を進んでいくと、段々音は大きくなっていく。そして一際大きな音になるとともに、何というか──空気の匂いが変わった。

僕が地下東京に来たのはまだ10代だったからさ、そんなによく覚えてないんだけど……この匂い、どこかで嗅いだことあるなあと思ってね。今日までずっと考えてた。20分前に思い出したよ。

葬式場だ。

交流報告

14周期 ハル / 日比谷線

報告者: 第七探索班 スミオカ

我々はこれまで、こんな場所に駅があることを知らなかった。当然だ。路線図に無ければ建設歴もない、あるはずの無い駅だった。

意外にも、連中は気前がいい。

駅情目録

製作者: ミーシャ


東如月駅コミュニティ (以下、東如月) は、地下東京内をおよそ3ヶ月周期で移動している空間異常 (SCP-041-UT) 内に存在する市街です。

第七探索班は“三代目駅長”を名乗る人物に謁見し、東如月の成立経緯について聴取することができました。内容を簡易的にまとめたものを以下に添付します。

質問: この駅はいつから存在するのか。

回答: わからない。三代目駅長が来たときには既に存在し、少数の人々が暮らしていた。

キサラギ市場の新聞
イズミとの会話で胡散臭い話を聞かされる
誰が? モリタケ?

東京駅の東弊重工社員との会話

地下東京成立経緯の考察

報告書末尾、オニニダマサレタの赤文字

ログ1/侵入

コミュニティ説明

ログ2/コミュニティでの生活?
イズミと話してるシーン
イズミが地底新聞で取材に来る
アリガトーってタレコミやアイデアくれてもいいのかも? (東京駅の一人くらいいるんじゃない? 関係者……とか) (あるいはトウヘイの名前を出すか)
イズミの得体のしれなさを大事に

東京駅フォーマット (GoIf? Tale?)
きさらぎ市場の存在
きさらぎ駅の派生として、東京周辺に現れていた駅
異界駅、Backroomともうっすら接続したいね……
地下東京内を“入口境界”が移動し続けている
入るときに何か曲が鳴る かごめかごめ?
東如月の新聞から何か見つける?
ブンヤがいる

如月工務店
“駅の心臓”に如月マーク
東弊のきさらぎ駅で東如月、っていう読者だまし討ちもあり

黄泉比良坂にあるが、たまに繋がる
地下東京化してからは高頻度で繋がるように
地下東京って黄泉に近いらしい……?の示唆

駅長
東如月の駅長。かつて駅に迷い込んだ人々は、東如月内で独自キャンプを作り怪異に対抗してきた。初代駅長は手帳に色々書き残していた。現在は3代目だが、彼もまた地上時代に迷い込んだ人物。
地下東京化で黄泉に近づいたことで常時地下東京と繋がっているようになったため、住人も増加。現在は独自の都市を築き、移動市場としてそこそこ栄えている。
だいたい1~3ヶ月は場所が固定されるが、鐘の音が鳴り出すと移動する。

トウヘイの社員1人ぐらい東京駅にいそうだな
東京駅工務局 ソウヤ / 宗谷一 (SOYA-001)
開発者ではないが噂程度には……
かつてトウヘイが使っていた異次元廃路線の駅
全部捨てたはずだが残ってたのか
黄泉比良坂を通っている

ブンヤ 泉印苦 / いずみ いんく

定期券を持っていればすぐ入ってこれる?

地下東京の空間形成を補遺に入れ込む
戦時中に構築された、大江戸結界をベースにした帝都防御機構 (敵側の攻撃を回避するため)。しかし、事変時に地下鉄網を結界として誤発動し、地下東京側が異空間に落ちる。現在、地下東京は基底現実とネガティブディメンション (黄泉側) の狭間を曖昧に漂っており、いくつかのポイントで基底現実と繋がっている状況 (という論)。
この論を踏まえれば、黄泉比良坂にある東如月が地下東京に頻繁に現れるようになった理由も説明がつくかもしれない。断言はできないが……

地下東京発生経緯の説明をする人、誰がいいんだろう……? カスガイは機械工学よりっぽいしなあ
…………ナナシ?

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