kaikou-stormglem
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アイテム番号: SCP-XXX-JP
オブジェクトクラス: Safe
レベル3/XXX-JP
Confidential


特別収容プロトコル: SCP-XXXX-JPはサイト-8192の中型アノマリー収容セル内に収容されます。SCP-XXXX-JPを用いた実験は財団の存在が露見する可能性を踏まえたうえで禁止されています。

説明: SCP-XXX-JPはかつて大阪府皆川町内に設置されていた自動販売機です。外見上は通常の自動販売機と同様のものであるものの、対応通貨にアメリカ合衆国ドルが存在しているなどの複数相違点が存在しています。SCP-XXX-JPを用いた耐久実験の結果、高い破壊耐性を有していることが判明しています。

SCP-XXX-JPの異常性は投入した金額に応じてランダムな土地の所有権を移動させるというものです。これは土地の権利者の有無にかかわらず発生します。この時対象となる土地を予測することは不可能であるとされています。所有権の移動先は金銭投入者であることが明らかとなっています。また、権利の移動に伴って書面・関係者の記憶などのデータも改ざんされることは特筆すべきです。この原理・プロセスは現在明らかとなっておらず、調査が行われています。

発見経緯: SCP-XXX-JPは大阪府皆川町に拠点を置く暴力団の一つである“██組”が私的利用していることを察知した財団によって発見されました。発見当時、██組はSCP-XXX-JPを用いた土地の売買を行っていたことが明らかとなっています。これを受け、財団はSCP-XXX-JPの確保作戦および██組に対する記憶処理作戦を実行しました。この結果、SCP-XXX-JPは確保、██組のSCP-XXX-JPに関連する情報を除去することに成功しました。

以下の記録は確保作戦時に行われた聴取記録です。対象は██組構成員である贋崎 隆二でした。尋問の結果、雁崎 隆二は██組の他の構成員に頼まれSCP-XXX-JPのもとを訪れていたことが明らかとなっています。

聴取記録 XXXX-JP

Record 20██/██/██

話者:

  • エージェント・アオ
  • 雁崎 隆二

インタビュアー: あの、すいません。今何をしてましたか?

対象: 何って……自販機で土地買ってただけだけど。

インタビュアー: 自販機で土地を、ですか?

対象: うん。この自販機凄くてね、金入れるだけで適当な土地を買えるんよ。それも原価より安く済むし最高でさあ。

インタビュアー: なるほど。何故その機能に気付いたのですか?

対象: 何故、って。まあほぼ偶然だわな。喉乾いてたからこの自販機でジュース買おうとしたら飲み物でなくて。代わりに契約書みたいなもんが出てきてな。壊れてんのかと思ってそのままの足でコンビニに向かったんだよ。

インタビュアー: はい。

対象: したらさ、コンビニの奴らが妙によそよそしくてさ、話を聞くとコンビニのある土地の地主が俺ってことになってたんだよ。

インタビュアー: それはまた突飛な話ですね。

対象: だろ?だからさ最初はドッキリだと思ったんだ。だから冗談はやめてくれ、って言ったんだけど一向に止める気配がなくて。というか、表情がガチだったんだよ。嘘ついてるやつの表情じゃなかった。その後実際に役所寄ってみたけどよ、マジで土地が俺のもんになってたんだ。

インタビュアー: なるほど。それで機能を知るようになったと。

対象: ああ。

インタビュアー: あなたは機能を知ってからどれくらいの頻度で使用してましたか?

対象: ほとんど使ってねえよ。やってみたいことあったしな。それも今叶ったけどよ。

インタビュアー: やりたいこと?

対象: 有り金全部ぶち込んでみたかったんだよ。どんだけの広い土地が手に入るのかなって気になったんだ。大体2000万ぶち込んだから世界中が俺の土地になったことだろうよ。[笑い]世界は俺のもんだぜ!

[記録終了]


終了報告書: インタビュー中の発言をうけて調査を行った結果、SCP-XXXX-JP発見地点である皆川町全域の所有権が雁崎 隆二に移動していることが明らかになりました。現在、財団内では皆川町全域の所有権を移動前の状態に戻す試みが行われています。

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