奇想天獄 2024年第3号 「新感覚エンターテインメントの台頭」

奇想天獄 2024年第3号

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表紙写真=雨 春奈
表紙装丁=雨 春奈


特集 新感覚エンターテインメントの台頭

今、エンターテインメント界では何が起きているのか

書くこと

  • 相貌失認カノンの基本設定
    • 説明口調にならないように、自然体を心掛ける
    • 奇想天獄側はF331の影響を受けている→幸せを感じ続けている
    • 相貌失認カノンの世界における日常生活の描写→ここでエンタメにつなげる
  • エンタメの衰退について
    • F331の拡散によって「面白い」がマンネリ化した
    • 結果として既存のエンタメはマンネリ化の壁を超えることが出来なかった
    • これにより、供給される娯楽は激減してしまった
  • エンタメの再興について
    • エンタメが衰退する中、一本の洋画が上映される
    • その映画は人間の負の感情に着目したものだった
    • F331は負の感情を認識・理解できない→F331暴露者にとって負の感情は未知である
    • 未知に触れたF331暴露者が好奇心を示す→新たな「面白さ」の出現
    • これを皮切りに負の感情に着目したエンタメ(新感覚エンタメ)が急増→結果としてエンタメ熱が再燃
  • 疑問提起
    • 何故新感覚エンタメは私達を魅了するのか、的なやつ

コラム エンターテインメントの変遷について

書くこと

  • エンタメは洗練と進化を繰り返している
    • 古代の呪術的儀式から派生し、洗練され、進化している
    • その結果として現在のエンターテインメントがある
    • 洗練と変化の影には人間(エンターテイナー)の姿がある
  • エンタメに触れる人は新しいものを求める
    • 観客に「いつか見た」は通用しない
    • 観客の期待に応える為にも、エンターテイナーは技を磨き続ける
    • 自分の考える「面白い」を誰かに届けるために
  • これは現在のエンタメにも通じる
    • 「面白い」のマンネリ化によって起こったエンタメの衰退を救ったのも人間である
    • 機械では決してできない、人ならではのユニークな発想
    • その発想がエンタメの進化を促した
  • その結果として、新感覚エンタメが世に広まった
    • これについて有識者は「人の持つユニークな思考こそが、新たな可能性を開くのです」と語っている


特別取材 頓田 壮祐

ナンバーワンエンターテイナーのルーツに迫る

人物紹介 頓田 壮祐(とんだ・そうすけ)


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取材中に撮影された一枚。「考えるときの癖なんですよ」と笑いながら答えた。

 1991年生まれ。宮城県出身。2019年にテレビタレントとしてデビュー。特徴的なキャラクター性が話題となり、大衆からの支持を集めている。

 本誌が実施した"ユニークタレントランキング"では1位を獲得。その皮肉めいた活動スタイルは彼の特徴の一つとも言える。

 笑いのツボが非常に浅いことでも知られている。

──本日はよろしくお願いします。早速ですが、タレントとして活動することを選んだ理由は何だったのでしょう?

頓田: 大した理由じゃないんですよ。昔見たタレントに憧れたから、っていう何処にでもあるような理由なんです。

──憧れが原動力になったわけですね。

頓田: そうですね。根底にある憧れこそが、僕の原動力となっているんです。

──なるほど。その憧れについて詳しく聞いてもいいですか?

頓田: いいですよ。僕の憧れは、「あの人みたいになりたい」って感じのものですかね。今までずっと、この一心で自分を磨き続けてきましたし。

──そうだったのですね。

頓田: はい。でもコメディが衰退したことでこの憧れは機能しなくなったんですよ。なんてったって追い求めていたものが消えたんですから。正直言って最悪な気分でしたよ。

──それでどうなったのですか?

頓田: そこからは地獄の日々でしたね。生き残るために必死こいて藻掻き続ける毎日でした。どうやったら観客を喜ばせられるか、どうやったらマンネリを乗り越えられるかってずっと考えてました。そんな時、あることに気付いたんです。

──あること、とは?

頓田: 現状が皮肉の効いた状態だってことです。苦境が人を強くする、みたいな感じの。気付いた瞬間に「これだ」って思いましたよ。「これならマンネリを越えられる」って。確証なんてなかったんですけどね(笑)。

──その結果として、今のスタンスとキャラクターがあると。

頓田: そうですね。それにしてもここまでヒットするとは思っていませんでしたよ。皮肉を持ち味にすることって結構あるわけですし。ホント、何があるか分からないものですね。

──確かにその通りですね。

頓田: でも、一つ言えることがあるんですよ。

──言えること、ですか。

頓田: はい。「嫌な現実は徹底的に皮肉って、笑いものにしてしまえばいい」ってことです。マイナスにマイナスを掛ければプラスになるじゃないですか。あれと同じです。

──確かに、そのスタイルを貫いたからこそ、今の人気があるわけですしね。

頓田: そうなんですよ。スタイルを貫き通すことは大切なんです。

──なるほど。他に大切だと思ってることはあったりしますか?

頓田: そうですね……。やっぱり、憧れを抱くことですかね。

──そう考える理由についても教えてもらえますか?

頓田: もちろんです。これは自論なんですけど、憧れって動機の中では持ちやすく維持しやすいものだと思うんですよ。漠然とした動機だと、モチベーションを維持するのが難しいわけですし。要するに、具体性のある動機を持つことが大切だ、というわけですね。

──なるほど。本日はお忙しい中ありがとうございました。もしよろしければ、最後に一言いただけますか?

頓田: 大丈夫ですよ。僕はエンタメにおける憧れというものは、衰退した時な消えたと思ってるんです。だって今まで通じてたものが通じなくなったわけですから。だからこそ、僕達が憧れになる必要があるんだと思ってます。僕達が迷える後進の道標になるんですよ。

撮影=宝島 一彦
文・聞き手=山本 亜紀

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