アイテム番号: SCP-7128
オブジェクトクラス: Safe
特別収容プロトコル: 各SCP-7128実例は、サイト-43の低価値品収蔵施設1で、単一のパッド入り食器ケースにて保管されます。このケースを揺り動かすことのないよう注意を払わなければなりません。各実例を試験のために取り出す場合、1時間を超過してはなりません。保存活動は、残りのエナメルコーティングを保護し、これ以上のダメージを防ぐことに注力して行われます。
説明: SCP-7128は王立カナダ空軍 (RCAF) の制服を着た隊員を象った、計11個の同一の追悼品のコーヒースプーンです。スプーンは1945年1月のブリティッシュコロンビア州ユークルエレットの戦いの後、第444飛行中隊の遺族のために発注されました。この戦闘では、部隊の12機が沖合の潜水艦から展開されたオブスクラ軍団の実験的兵器により撃墜されました。事態が人口密集地で発生したため、集中的な記憶処理・文書改竄活動が財団により実施されました。第444飛行中隊は記録から完全に抹消され、その隊員はカナダ本土における様々な訓練中事故による作戦中死亡として計上されました。
しかし、隠蔽活動がRCAFならびにカナダ王立騎馬警察 オカルト・超自然活動委員会 (OSAT) と共同で行われたことで、手続き上のすれ違いから深刻な見落としが発生しました。OSATの役人たちは第444飛行中隊の功績が正しく記念されるものと考えて、ユークルエレットで撃墜された12機のスーパーマリン スピットファイア Mk.I 各機の金属を使って、各パイロットの追悼スプーンを製作することを認可しました。財団工作員が問題を発見し対応するまでの間に、スプーンが1点のみながら郵送されました。OSAT側の不十分な記録管理のために再移動は間に合わず、受取人は金属に戻すためスプーンを融かしてしまいました。墜落現場から回収された他全ての素材は無力化・分解処理されました。
各SCP-7128実例はSafe範囲の超心霊エネルギーを発しています。このエネルギーは実例が短時間でも揺さぶられる、ひっくり返される、互いと分離されると増幅し、実例がダメージを受けると“爆発”します。こうしたダメージを被った後、実例の超心霊放射は微弱ながらも測定可能な程度に上昇し、以後戻りません。
第444飛行中隊の隊員、およびそれぞれに対応するSCP-7128実例は以下の通りです。
名前 | 実例 |
---|---|
ヘイデン・アドロック | SCP-7128-1 |
ジョン・バーバー | SCP-7128-2 |
マック・ブラッドベリ | SCP-7128-3 |
アーニー・ホール | SCP-7128-4 |
リーズ・ジャクソン・Jr. | SCP-7128-5 |
ホレス・キートン1 | SCP-7128-6 |
バート・ケリー | SCP-7128-7 |
アーロン・リー | SCP-7128-8 |
オースティン・マクラウド | SCP-7128-9 |
ジェリー・サヴィッジ | N/A |
ジェイコブ・シニア | SCP-7128-10 |
ジョン・ウッド | SCP-7128-11 |
国際統一奇跡論センターの霊媒師は降霊式を執り行い、第444飛行中隊のパイロットらと死後のコンタクトを試みていますが、そのたびに反応が異様に弱い旨を報告しています。しかし適切なSCP-7128実例の存在下で実施した場合は、超心霊エネルギー放射がユークリッドレベルにまで近づきます。これらの放射に一貫したパターンは見られません。
SCP-7128実例が受取人により破壊されたパイロットであるジェリー・サヴィッジについては、コンタクトを試みても一様に全く反応は起きていません。
多分
- 異常兵器で撃墜された機体に異常性が宿る
- 機体の金属でスプーンを作ったところ、霊体がそこに封じ込められた
- しかし、スプーンを破壊されてしまったジェリーは霊体ごと消失し、降霊できない
- スプーンが無いと降霊が上手く行かないのは、スプーンに霊体がほぼ全部あるため (また、スプーンに一部だけ霊体が残っている?)