SCP-C076

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SCP-C076. この写真は夜のファッションの記録という口実で撮影されました。

アイテム番号: SCP-C076

オブジェクトクラス: Euclid

特別収容プロトコル: SCP-C076は現在、カリフォルニア州ロサンゼルスのアーリントン通りにあるユナイテッド・オイル76のガソリンスタンドに常駐しています。SCP-C076をこの場に常駐させるために、このスタンドに限りニューポート・ブランドのメンソール・シガーが35%割引になるという補助が行われています。法的機関、同局の経営者および従業員には、SCP-C076に干渉しないよう指示されています。また、SCP-C076が買い物をしようとした際に、わずかな(1ドル未満の)料金の不足を見逃すよう勧告されています。

店長を装った財団のエージェントは、最低週に一度はSCP-C076と会話し、その性質に変化がないか、あるいは場所を変える予定がないかを確認します。必要であれば、エージェントはSCP-C076をに場所を変えることを辞めるよう説得します。

説明: SCP-C076は外見上は20代後半の男性です。SCP-C076は現在地から即座に姿を消し、あらゆるガソリンスタンドの駐車場に再び現れることが可能で、コンビニエンスストアが併設されている場所を強く好みます。もしSCP-C076がガソリンスタンド、その駐車場、コンビニエンスストア以外の場所に連れて行かれた場合は、直ちに最寄りのそのような施設にテレポートします。

実体を自由にさせた場合、SCP-C076はガソリンスタンドの駐車場をずっと徘徊し、休息の必要がないことを示しています。定期的にコンビニエンス・ストアに入り、食料やタバコを購入したり、トイレを利用したり、(まれに)その他の理由で利用します。2007年に確認されて以来、目に見える老化はなく、足を引きずって歩いてはいるものの、生活習慣による明らかな悪影響はありません。また、SCP-C076の組織や排泄物にも異常は見られません。

SCP-C076は基本的に現在地に留まりますが、悪天候や警察からの取り調べ、好みのタバコがないなどの問題に直面すると、別の駐車場にテレポートする場合があります。このような意図的な行動にもかかわらず、SCP-C076は異常な能力について何も知らないと主張しており、そのことを問われると言い訳をしたり、無関係な話をするなどします。

SCP-C076は常に以下のものを所持しています:

  • 小額の様々な種類のギフトカードとジョーカーのトランプが1枚入っている古びた革製の財布。 SCP-C076がコンビニエンスストアに入ると、適切な少量の貨幣(5〜15ドル)が財布内に出現します。
  • 髑髏の絵が側面に粗く刻まれたシルバーのジッポー製のライター。 15年以上の定期的に使用しているにもかかわらず、燃料不足や機能の低下は確認されていません。
  • 機能しないiPhone3G。 それを修理のための大抵の試みは失敗し、SCP-C076は精密な検査のためにそれを手放すことを拒否しました。
  • 数種類の食べ物やガムの包み紙。
  • 矯正レンズ付きの眼鏡。

これらの物体のいずれかがSCP-C076から取り除かれた場合、それらは次のテレポートで実体の元に戻ります。

SCP-C076は"セス"を自称し、名字やその他の具体的な個人情報を提供することを拒否しています。数人の友人、長年の恋人、家族などがいると主張していますが、それらを特定するために十分な詳細を提供していません。現在の状況を尋ねられると、それを反証するものが沢山あるにもかかわらず、数時間しか外出していないと主張します。

SCP-C076は、より詳細な検査への参加を拒否していますが、入手可能な情報に基づくと、穏やかな気質で、平常な精神状態であることがわかります。

補遺: 週に一度のSCP-C076の検査、2019/3/31実施

記録開始

SCP-C076はユナイテッド・オイル76の駐車場を歩き回りながらロティサリーチキン味のプリングルスの缶詰を食べている。エージェント・バーンズが近づくと、彼は会釈するが、それ以外は彼女に何の様子も示さない。

エージェント・バーンズ: どうも、セス。調子はどうですか?

SCP-C076: 良い、良いよ。 さっき、プリングルズが筒状なのは非効率的だって誰かが言っていたのを聞いたけれど。

エージェント・バーンズ: そうなんですか?

SCP-C076: そうだよ、 プリングルスはチップの保存に最も効率的な方法だと思うんだよね。普通のチップスの場合、中には1トンもの空気が入ってる。でもさ、プリングルスはすべてが重なり合ってんだよ。イカれてるよね。

エージェント・バーンズ: 確かに。ただ壊れないようにチューブから取り出すのが難しいです。

SCP-C076: そうじゃなくて、それは難しいことじゃあないよ、君がちょっとしたコツを覚えないとだけど。実際、僕はこれについて実に良いコツを得た。 こんなふうに、見てて。

SCP-C076は缶の開口部の下に手を置き、チップが開口部に向かって滑り出すまで缶を自身の方へとゆっくり傾ける。チップの動きが止まると管を時計回りにゆっくりと回転させ、最終的に数枚のチップを入手し、何枚かの壊れたチップの破片と多くのその破片を手に入れた。

SCP-C076: ああ、くそ、いつもはもっと上手く出来るのに。これはおかしなやつだ。(SCP-C076はチップを何枚か食べ、いくつかの破片をシャツにこぼした。)

エージェント・バーンズ: それで、最近どうですか?

SCP-C076: 特には何も。

エージェント・バーンズ: 良いですね。今日は何か予定があるんですか?

SCP-C076: うーん……。

<長い沈黙。SCP-C076はチップスを食べ終え、缶をゴミ箱へ捨てる。>

エージェント・バーンズ: そういえば、その……あなたはよくここに来ていますね。

SCP-C076: うん、来ているよ。

エージェント・バーンズ: 時間を持て余したりはしていませんか?

SCP-C076: どうだろう、時間とは不思議なものだからね。あまり考えすぎないようにしているよ。

エージェント・バーンズ: ええっと……言いたいのは、あなたが何か責任のある仕事をしているのかということです。

SCP-C076: ああ、うん、もちろんそうだ。後で父の薬を取りに行かないといけないし、小さい兄弟がたくさんいるから目が離せないんだよね…..。

エージェント・バーンズ: そうなのですね。長男問題でも?

SCP-C076: まあ、大体そういったところさ。

エージェント・バーンズ: なるほど。あなたが全てのことから解放されたいと思うのも理解できます。

SCP-C076: それについて教えてくれ。いつもくだらない新たな危険や奇妙な問題が起こっていて、何が起こるか分かりきっているところに行くのは良い事だと思うし。

エージェント・バーンズ: 私はそれについては確信は持てませんが、来週新しいフレーバーのモンスターが発売されますよ。

SCP-C076: ああ、まじかよ!え、何、ウルトラゴールド?

エージェント・バーンズ: はい、つまるところ私にはバッテリー液のような味に思えますが、あなたなら気にいるかもしれません。

SCP-C076: いや、バッテリー液の味は全然違うよ。

エージェント・バーンズ: バッテリー液を飲んだことがあるんですか?

SCP-C076: あるよ、君は電池の平らな部分を舐めたことはない?銅に似てるけど、かなり強烈だ。

エージェント・バーンズ: それはバッテリー液ではありません。バッテリー液は電池の内側にあるものです。外側はただの金属ですよ。

SCP-C076: じゃあ、なんでそんな味がするの?

エージェント・バーンズ: 思うに、それが電気なのだと。

SCP-C076: ふーん。

< SCP-C076はポケットからライターとタバコの箱を取り出し無言でエージェント・バーンズにタバコの箱を差し出すが、エージェント・バーンズは片手を挙げて拒否する。 >

SCP-C076: でも、うん、それ以外は、僕が覚えている限りだと、この場所は変わらないね。

エージェント・バーンズ: あなたはここに長い間訪れているのですか?

SCP-C076: 子供の頃から。実ところ、ここに来た最初の記憶は、母と一緒に薬を貰いにだ。

エージェント・バーンズ: 冗談ではなく?

<SCP-C076はタバコに火をつけて吸い始める。>

SCP-C076: ああ、マイケルがレジ打ちをしていたのは覚えてる……彼は僕らが後で戻ってこなきゃいけないって言ったんだよ。

エージェント・バーンズ: マイケルという名前の人はいないので、私のいた頃より前のことだと思います。

SCP-C076: そう。

< 長い沈黙。 SCP-C076は正体不明のシンボルと髑髏と骨を靴で砂利に描いている。 >

SCP-C076: あなたは世界の終わりについて考えたことは?

エージェント・バーンズ: ありませんね。

SCP-C076: 僕も同じだ。

<沈黙。>

エージェント・バーンズ: さて、そろそろ戻ります。

< エージェント・バーンズが立ち去る。SCP-C076は通常のサイクルへと戻った。 >

記録終了

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