soilence-2021-small-tales01下書きの下書き

Finally it works

… in iPhone!

UPDATE 1.08: 2018/11/21
UPDATE 1.07: 2018/11/03
UPDATE 1.06: 2018/10/30
UPDATE 1.05: 2018/9/29
UPDATE 1.04: 2018/9/16
UPDATE 1.03: 2018/9/06
UPDATE 1.02: 2018/9/05
UPDATE 1.01: 2018/8/25


STANDALONE BUTTONS

Hmm… you're editing this page, aren't you. I can't show you this function due to prevent accidents.This super awesome function is created by Boyu12Boyu12!
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ご批評よろしくお願いいたします!! m(_ _)m

※下の方に解説 (スポイラーというより要約) も置いておきます!

(今回は要らない気もしますが、一応……)

気になる点:

(また詳しいやつを下の方に書きます)

  • (想定した) 面白さは伝わっているか。
  • SCP要素を (匂わせるのは良いけど) 極力出さずに
    面白さを更に伸ばして、サイトに残る出来にするにはどうするか。
  • 掌編集として過不足は無いか。

(以下本文です! ↓)

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(ここに挿絵をもう一本入れたい)

物体Y

 北極圏内の某所に眠っていた不可思議存在が氷床から露出し始めたことを、随行犬サブロは探検隊のどの人員よりもいち早く見抜いた。そしてお得意の首輪抜けを実行した後、彼は脇目も振らずまっすぐに、その方角へと駆けていった。
 当該物体の人智を超えた構造の中に居“た”、「かれ」よりも遥かに高度な知的生命体……を、惨殺せしめたその宇宙生物は、自身の体を構成する、恐らく「触手」と形容できるであろう肉の枝を全方位へと無数に展開し、そして、この星における第一発見者へと一斉に突き立てた。


snow-dog02.jpg

 次々と襲い掛かる肉で出来た細く鋭い槍の中から、サブロは「喉笛」に相当する箇所をいち早く見抜いた。



小さな野生の瞬目・掌編集



ジョン (John)

 画面比率4対3のブラウン管の表面上では、床に這いつくばり、全身を覆う真っ白な服から伸びる、蝋のような手と足を四本とも使ってガサガサと動き回る長い黒髪の女に向かって、一匹の猫が、淡い茶色の毛並みを逆立てて、激しい剣幕で威嚇の声を上げている。
 黒髪の女は非常にゆっくりと、猫の方へ近づいていっているように見える。少しして、猫は触れられていないにもかかわらず、短い絶叫を上げて倒れ込んだ。
 カメラに映った、その胸から腹の下にかけての毛皮と? その内側……? が、「モザイク」となり、そこから血が、どんどん床に流れて、広がってゆく。動かない猫の方角から、うぐぐ、ギリギリといった不明瞭な音声が発せられ、猫の頭部と胴体が、引き離されていく……

 そんな、生きてるやつの手による作り物のホラー番組がテレビで流れているのを知ってか知らずか、ミケMikeは誰もいない居間で大きな跳躍 (ジャンプ) をして、既に臨戦態勢となっている爪で中空を数度、斬り裂いた。小さな呻き。それは明らかに猫のものではない。
 ミケは何もない方角を注意深く横目で見ながら、複雑な方角へぴょんぴょんと、小刻みに続けて跳ねまわった。ミケが飛び立った直後のその位置で、ドスン、ドスンと重い音がする。絨毯じゅうたんかれた床に、凹みや、切り傷に似た跡などが、次々と作られているようだ。
 ミケが跳んでいる方向は、居間を緩やかに、ぐるりと一周しているようだった……が、ある瞬間に、ミケは居間の中央へと身を屈めながら、猛スピードで突っ込んだ。生温い空気の塊のようなものを通過した感覚を、ミケは覚える。その、“物体でない”、棒状? の何かが、ミケの突撃で、……何というか、「支えを失った」ような状態になったことも。
 少しして、ガン、あるいはゴチンといった、鈍いが鋭い、硬くて大きな音が響き、居間にある背の低い物置き棚の天辺てっぺんの端に、おびただしい血が流れ始めた。何も無いところから。
 ミケの脳ではなく反射神経が、「そいつ」の致命的な重心部分と、その移動の動きを、正確に計算していたのだった。

 ミケはルーティーンワークとして、自身より低ヒエラルキーである「飼いヌシ」のために、狩りの練習用の獲物を咥えて玄関に持っていってやろうと、「その」辺りを見回した。だが、ネズミやゴキブリの時とは違い、彼奴きゃつの肉体はどうにも見当たらない。
 あれは明らかに飼いヌシ、即ちイエヌシ (Homo familiaris) の近縁種であったから、きっと同じように、野生の動物よりも遥かに脆弱であり、自分の攻撃ですっかり粉々に壊れてしまったのだろう……と、ミケは理解した。ミケは血痕の辺りに近づいてみると、それはそれは大層まずそうな臭いがしたので、思わずそこから飛び退いた。
 「敵」はミケの爪に付着した己の血に向けて、最後の力を振り絞って呪いをかけようとしたが、その血はすぐに爪とぎ台に擦り付けられて、ミケの身体から離れていった。

 「飼いヌシ」の身体の不調がすっかり良くなったのは、それから間もないことである。


(★大修正予定) XXい家

 11月13日

 目を開けて最初に知覚した、一番に気味が悪いくらいの違和感は、体の中に不純物のない空気が入り込んできたことだった。
 こんな普通の空気の中で呼吸ができたのは、ずいぶんと久しぶりだ。そういえば、窓に朝日が射すことすら、久しぶりのような気がする。

 ……あのとき、腐った泥をしこたま飲みこんだにもかかわらず、このすぐ後に受けた身体検査では、体内におかしな内容物は見当たらなかったという。
 たくさんの涙とともに、静かに息絶えていったはずの娘は、気がついたとき、私の腕の中に抱かれていたのはそのままで、すやすやと眠っていた。
 妻は、彼女が極限までの絶叫と血しぶきに引き裂かれていったそのバスタブの中で、失神した状態で見つかったらしい。バスタブは目立った汚れもなく (若干ホコリをかぶっていたものの) 乾いていて、彼女も、べつだん外傷はなかったそうだ。
 そして妻も娘も、何も覚えてはいないということだった。

 管理業者……と名乗ってはいるが、私とは一切の面識がない人びとがこの家にやってきて、大きな白アリの巣が見つかったものだから、早々に別の家を紹介するのでそこに引っ越してほしいと、深々と謝罪してきた。
 申し出に応じない手は無かったが、それにしても、彼らの言い分はとても胡散臭かった。
 あの……どんなオカルト用語で形容しても足りないような、明らかにキリストの加護下には無い、未知の全く別のことわりを持つ宇宙空間であったかのようなあの光景が、白アリに食われた家だったって?
 私の体験は、彼らや医師や知人に話したところで到底信じてもらえるものではないと確信しているが、でも、それは、確かに、存在していたんだ。
 それは私の脳内のみならず、背中を走る脊椎の神経に、深く刻み込まれていて……それ以上の証拠として、今や実質的な日記となったこの「異常」のメモ書きノートが、すべてを克明に記録している。あれは、揺るぎない真実だった。あんなことは、絶対に……忘れようがない。

 私たち家族を近隣のホテルに連泊させる手続きを手早く済ませ、あのクソったれな住まいから家具や私物を外に運び出し続けている「業者」どもは……本当に、真相を隠蔽するのがよほど下手くそのように思われる……
 我々が、こんな事の運びを不自然に思わないようなアホだと思っているのだろうか? あるいは、あの「部隊」の役割的には、隠蔽に関しては無頓着でも良いのかもしれないが。

 奴らの手口が杜撰だと感じる一番の理由は、この家の不調の原因を、よりにもよって白アリの被害によるものだと断じた点だ。
 シロアリ (Termitidae) 。
 そもそも奴らは本当に、この家に、隠蔽すべき恐ろしいものが隠れていることに、気づいているのだろうか?
 あの惨劇の日々において……壁や天井に描かれた赤黒い、明らかに反社会的な文様とともに記された文章や、我が愛娘の身体を乗っ取って、あの天使の顔をこともあろうに皺だらけのおぞましい表情に変えて罵ってきたその言葉の中で、幾度となく、我われ一家は白アリに例えられて、糾弾されてきたというのに。
 柱から滲み出て、やがて実体化して私たちを追い詰めていった、黒く腐食した人型の染みどもが呟き続けていた怨嗟えんさの呪詛においても、二言目にはもう、“忌々しい白アリ”だのといった単語が混じり始めていた。
 ……明らかに……あの家の邪悪と、白アリは関連性があった。だというのに、隠蔽のための代替情報に白アリという言葉を安易に用いてきたりして、奴らは我われの忌まわしき記憶の扉が再び開く可能性について、何の思慮もしていないのだろうか? それとも……何か、敢えての意図でもあるのだろうか。

 ともかく、最終的に私たち家族は健康体で生き延びていたということなのであれば、もう、それでいい。先述のとおり、あの“謎の不自然さ”に対して、喉に引っかかるものが無いわけではない……が、あの家に態々わざわざ再び関わろうとするつもりは毛頭ない。
 やけに隠しごとの下手な連中ではあるが、奴らが安全な方向へ誘導してくれるということなら、喜んでそれに乗っかっていくだけだ。

 これから別の家で、今度こそ幸せな生活が待っているのだと信じる。あの過去のことは、二度と思い出すことは無いだろう。


(大修正予定) 大宇宙戦争

 侵略宇宙人 (エイリアン) を描く際の非常に難しい点の一つとして、リアリティとエンタメ性とのバランスというものが挙げられる。
 現実 (リアル) の問題として突然に外宇宙の知性体が攻めてくることを考えたとき、その時点の地球の文明では観測できない範囲から奇襲をかけてくるほどの力と知恵を持つ存在に、地球人が到底かなうわけがないというのは、容易に想像できる。それは未知の大陸に入植してきたヨーロッパ人と先住民との幾つものパワーゲームの結末を見ても、明らかなことだろう。
 だから、フィクションにおいては通常、エイリアンには何らかの弱点や、力の制約が課せられるわけである。

 “RR”の民は、そのような人類への手心や配慮とは、全く無縁の種族であった……かれらは即ち、この時代の地球人がひたすら蹂躙される「つまらない展開」にしかならない規模の、武力と、そして知恵を持っていた。
 かれらは自分たちの利益になる地球への侵攻に向けて、決して油断はせず、入念に、事前の準備や、相手に対する調査 (リサーチ) を行っていた……
 かれら (の作戦本部、ヘッドクオーター) は例えば、地球人ウェルズのあらわした「宇宙戦争」の内容をあらかじめ理解し、未知の病原体が活動スーツ内や宇宙船内に入り込むことの無いように、対策を立てておいたのである。
 勿論それ以外にも、かれらは「インデペンデンス・デイ」から「バトルシップ」「マーズ・アタック」に至るまで、地球人によるあらゆる対宇宙人の思考実験は、可能な限り、網羅的に履修したのだった。
 そうして、かれらは、可能な限り万全な作戦体制を構築して、地球侵略に踏み切ったのである。

 だから、活動スーツのフィルタが花粉アレルゲンを病原体ではないと判断して通過させたという不測の事態についても、かれらにとっては、それ自体は全く大した障害では無かった。
 ただ、その小さな隙は、人類が反旗を翻すのには十分だった。


物体Z

 「影の漂流者」はいとも容易く大気圏を通過し、紀元前約6000万年の凍てつく大地へと降り立った。はじめに、大型のネコ科あるいは相撲取りのごとく強靭な前脚がその身体を支え、続いて、その首から後ろの全身を覆うよりも遥かに大きな、マントのような黒い皮膜が、ふわりと地面に接していく。
 前方に尖った形の、真っ暗で開口部の分からない頭部が上にもたげられると、その上半分のまばらな位置に点在する、大小さまざまな大きさの白く光る球が十数個、大きくなったり小さくなったりと、収縮を繰り返す。
 頭、腕、それに胸以降の「マント」の下側部分は、いずれも太い毛のような、あるいは触手のような「もざもざ」と生い茂った長い黒色のものに覆われており、それは激しく吹き荒れる雪氷ユキヒョウの風向きとは無関係に、一本一本が別々の意思で揺れ動いているようであった。

 地球上の、それもあらゆる時代の生物のものと一致しないような音声で、影の漂流者は低く唸って、その「マント」を含めれば現代のドーム運動場を遥かに凌駕するほどに巨大な体躯を、少しずつ、震えさせ始めた。
 するとどうしたことか、その胸から腹部にかけての触手様の物体が、鬱蒼と、上下さかさまに生い茂っている黒い森 (シュバルツバルト) のごとく、急激な成長と増大の様相を見せ始め、その地点と近隣に広がっている氷床の大地が、融解していくどころか、もうもうと湯気すら立て始めてゆくではないか。

 影の漂流者は、人類が現代より更に遠い未来にようやくその片鱗に気づき始める、「マイナスエネルギー」の処理機構を持っていた。周囲の冷気を取り込んで自らの力とし、その排気として、高熱を吐き出しているのである。……氷河期といってもケルビンは0というわけではないし、何なら大気圏に突入する前の宇宙空間の方が寒かった可能性すら考えられるが、この「マイナスエネルギー」というやつは、そういう直感的な科学で推し量れるものでは無いらしい。

 膨張していく黒い「マント」の下では、急速に育成されていく黒い森の「木々」が、個別の意思を持って、ガサゴソと蠢き始めている。少しずつ、ランダムに鈍く輝く、視覚器官と思われる光の円の数々も、その闇の中から見え始めた。
 影の漂流者は氷河期の冷気を自らの血肉とし、無性生殖によってこの惑星に入植する民を創り上げているのである。
 もはや、恐竜が絶滅した理由は明らかだ。

 親の身体に逆さまに取りついていた個別の黒い存在は、十分に成長を遂げると、ボトリと地面に落ち、黒くて長い背中の皮膜を引きずりながら、外の世界を目指して移動する。それは、何かの理由で飛べなくなったコウモリがよたよたと歩くような様子と、黒い甲虫とを足して割ったかのような外見をしていた。
 黒いテントの中から万単位の軍勢が行軍を進め始めたとき、影の漂流者は、その激しい排熱に誘引されて集い始めていた、周囲の野獣どもに、これまでの音声とは異なる、鋭い叫びのような鳴き声を轟かせた。それは威嚇ではない……それは、今よりその「対象」どもを完膚なきまでに蹂躙することを告げ、覚悟を決めよとのたまったのである。
 もはや、恐竜が絶滅した理由は明らかだ。……こんなやつ (ら) 程度の栄養では、かれらがこの厳しい時代を乗り切るのには、あまりにも不足しすぎていたのである。







★新規追記予定: 物体YZ (Wise)

オチの挿絵も追加予定

小さな野生の瞬目・掌編集

──完


(本文は以上です!)

各話要約&スポイラーリスト

  • 物体Y: 極地の宇宙寄生生物が犬に殺される
  • XXい家: 呪われた家がシロアリに食い殺される
  • ジョン: 居間で地縛霊が猫に殺される
  • 大宇宙戦争: 宇宙戦争を読んで感染症対策を身につけた侵略宇宙人が花粉アレルギーで死ぬ
  • 物体Z: 氷河期の地球に邪神が降りたって飢えた恐竜に食われて死ぬ

気になる点──再掲:

  • 想定した面白さは伝わっているか。
    • テーマというか、書きたかったことは
      怪異 (このサイトでいう異常) に対する「ざまぁ」「尊厳破壊」系の
      カタルシスです。強大な怪異が人間の底力どころか小さな自然動物の日常的な所作に
      めちゃくちゃにされて溜飲が下がる感じが出ていますでしょうか?
  • SCP要素を (匂わせるのは良いけど) 極力出さずに
    上記の面白さを更に伸ばして、サイトに残る出来にするにはどうするか。
    • 前回のSCP-500IX-JPと同様、いつか財団と小説家になろうとのダブル投稿
      を狙っています。 (下記のボツ話に出てくるのは明らかに財団職員ですが、
      それもまだ明言はしないでいられている…と思います)
    • このまま財団と無関係でも楽しめるクリーピーパスタとして
      出していけたらなぁ~と思っているのですが…
  • 掌編集として過不足は無いか。
    実はもう1篇ほど用意しているのですが、掌編とは言えない長大さにしかならず
    ダレるので下書き公開直前に引き下げました。
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