Finally it works
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UPDATE 1.08: 2018/11/21
UPDATE 1.07: 2018/11/03
UPDATE 1.06: 2018/10/30
UPDATE 1.05: 2018/9/29
UPDATE 1.04: 2018/9/16
UPDATE 1.03: 2018/9/06
UPDATE 1.02: 2018/9/05
UPDATE 1.01: 2018/8/25

画像上で着色したSCP-2Z2-JP。本来はほぼ無色透明であることに注意。
アイテム番号: SCP-2Z2-JP
オブジェクトクラス: Euclid
特別収容プロトコル: SCP-2Z2-JPは多重扉の最高気密セルに収容します。また通常はリソースに支障の無い限り、SCP-2Z2-JPの最も新しい被害者を、自殺する前の段階において鎮静化/植物状態にした上で生命維持装置に接続してセル内に保管する、2重の収容処置を施します。収容違反時は、規定化された再収容マニュアルが対処要員へ配布されます。
説明: SCP-2Z2-JPは神経剤 (いわゆる神経ガス) の1種と分析されており、その総質量は約4.669.33 gです。空気中のSCP-2Z2-JPは常に気体 (ガス) の状態を保ちますが、空気中に自然に拡散されることは無く、一定の範囲内での滞空を続けます。更にSCP-2Z2-JP (のガス塊) は自発的に移動して、人体へ危害を加えるような振る舞いをすることも確認されています。
被害統計によれば、SCP-2Z2-JPの新しい被害者は、直前の被害者の生活圏に基づいて選択されます。SCP-2Z2-JPは新しい被害者を追跡し、その自宅に侵入します。確認されている侵入経路は、ドアや窓の隙間、通気口、排水口等です。侵入後のSCP-2Z2-JPは寝室へと移動し、被害者が就寝するまでの間、天井の隅に留まります。就寝した被害者の脳のデルタ波がステージ4のノンレム睡眠 (眠りの最も深い段階) を示し始めると、SCP-2Z2-JPは反応して移動を開始し、被害者の口や鼻孔から気管の中へと、自身を入り込ませます。
SCP-2Z2-JPに入り込まれた被害者は、右記の典型的な神経剤の症状を経験します。1. 息苦しさ、瞳孔の収縮等、2. 呼吸困難、吐き気、唾液過多等、3. 麻痺、失禁等、4. 昏睡状態、窒息等、5. 心肺停止。症状は通常2分30秒以内に急速に進行します。もし被害者が発症中に起きたとしても、ステージ4のノンレム睡眠は起床時に手足の不自由をもたらすことから、すぐには動くことができません。その間に症状は全身麻痺や昏睡状態の段階にまで移行するため、被害者は通常、睡眠時の姿勢から動けずに心肺停止に至ります。発症中の被害者を直接観測できた数少ない機会において、被害者の網膜に不明な人物の像が映っていたことが報告されています。この人物の個人情報は特定できていません。
心肺停止から30分前後で、被害者の体内からSCP-2Z2-JP (当該神経剤を構成する物質) およびその痕跡が検出不可能になります。それに伴い、アセチルコリンエステラーゼの失活に代表される、神経剤による化学反応や症状も確認されなくなります。その後、被害者の心肺は活動を再開し始め、4時間以内に、被害者の肉体は健康体に戻ります。この工程に関しては、追加の検証や実験に人的リソースの不可逆な消費が懸念されるため、更なる研究が困難となっています。
被害者の知人に対する聞き取り調査の大半において、上記の工程を経た後の被害者の人格が、それまでと比べて明らかに変化していることが指摘されました。主に指摘される特徴は、怠惰、疑心暗鬼、不寛容、不親切、あるいはその一方で、過去に被害者とは関連性の無かったコミュニティへの積極的な関心、といった点です。また、稀ではあるが複数回指摘された点として、性同一性障害の兆候や、一時的に口調が従来のものから大きく逸脱する、等の要素も挙げられています。被害者が知人からこの人格の変化について問われた場合、被害者は激しい動揺、恐慌状態に陥り、非常に遠回しな言い方で、自身が何らかの脅威に影響されていることを仄めかします。しかし、被害者がその脅威を具体的に説明した記録はありません。
被害者はその後、阻止されない限りはどこかの時点で自殺します。被害者はこの段階において完全に死亡し、その際に最後に吐く息と共に、SCP-2Z2-JPは再び空気中へ放出されます。放出されたSCP-2Z2-JPは、直ちに次の被害者の方向へと移動を開始します。被害者が自殺するタイミングとして最も多く確認されているものは、短期間での急激な浪費の増大によって貯蓄が底をついた時点です。