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五月晴れの空模様 プロット

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双雨がサイト内のカフェテリアで休憩している。カフェオレを飲みながら、オブジェクトの詳細情報の表示された端末を眺めている。カフェオレを飲み干した後、双雨が呟く。「わたしって一体何者なんだろう」

仕事終わりのシーン。双雨が財団フロント企業のバーでカクテルを飲んでいる。仕事の悩みについてマスターに相談するも、上手く話せず当たり障りのない話題に変えてしまう双雨。暫くしてから、マスターが話題を提起する。「珍しいお酒を仕入れたんですよ」

マスターの話題に対して双雨が興味を示す。「珍しいお酒、ですか」「はい。アブサンという薬草系のリキュールになります」。アブサンについて双雨とマスターが会話する。会話後、双雨のグラスにアブサンが注がれる。

双雨がアブサンを飲む。苦味などの味覚についての描写を挟む。マスターがアブサンについて説明する。「アブサンは魔性の酒と呼ばれているんです」「夢に影響を与えることもあるらしいですね」。会話後、双雨が会計をしてバーを後にする。

双雨が密室で目覚める。部屋には扉や窓がなく、外界と隔絶された状態となっている。双雨は拉致の可能性を考え、部屋を調べることに。調べた結果、脱出口がないことが明らかとなる。

部屋を調べ終えた双雨が立ち尽くしている。もう二度と出られないのではないか、という恐怖が双雨を襲う。恐怖のあまり、双雨が座り込む。そんな中、双雨の目の前に巨大な双雨と同サイズのてるてる坊主が出現する。出現したてるてる坊主が声を発する。発せられた声は双雨のものと同じだった。

双雨とてるてる坊主の会話。違和感を抱きながら、双雨が声に対して目的や現在地などを尋ねる。しかしてるてる坊主は曖昧な返答しかせず、双雨は苛立ちを募らせていく。堪えられなくなった双雨が、声に対して問いかける。「あなたは一体、誰なんですか」

双雨の問いを受けたてるてる坊主が逡巡する。少しの沈黙の後、てるてる坊主が答える。「わたしは双雨 照だよ」。双雨が困惑する。自分が二人いることに疑問を覚えながら、双雨が声を発する。「本当に、わたしなのですか?」

「そうだよ」とてるてる坊主が答える。言葉に宿る妙な説得力により、双雨はてるてる坊主の発言を信じることとする。しかし、双雨の疑問は晴れ切っていなかった。数秒の沈黙を挟み、双雨が更に問いかける。「あなたは何者なのですか」

「わたしは傀儡さ」とてるてる坊主が答える。「つらい過去もあったろう」とてるてる坊主が続けて双雨の過去を語る。それに対し、双雨は「わたしよりつらい人は沢山いる」「これくらいで音を上げるわけにはいかない」と答える。「でも、つらいことには変わりないだろう」とてるてる坊主が言う。これに対して双雨は反論できなかった。

双雨が自分の弱さを知る。自分を定義する事で弱さが明るみに出るのではないか、という不安を抱えていたことの描写。自分の内面と対話する双雨。その後、双雨が独白する。「財団職員である以上は強く振舞わないといけないと思っていた」「けどそれは違った」。

「それで?」とてるてる坊主が問いかける。問いかけに対し、双雨が答える。「わたしは財団職員である前に人間なんです」「弱さを見せながら生きていくしかないんです」。答えを聞いたてるてる坊主が微笑む。直後、てるてる坊主が消える。

てるてる坊主のあった場所には扉が出来ている。双雨は少し考えた後に、ドアノブに手を掛ける。ドアを開けた瞬間、双雨の視界がホワイトアウトする。

双雨が自室のベッドの上で目覚める。現在時刻は午前5時で、窓からは朝日が差し込んでいる。自分が寝落ちしていたことに気付く双雨を描写。「なんだか不思議な夢だったなあ」と双雨が呟く。

双雨の心情は前向きになっていた。これは双雨が長年抱えていた「自分とは?」という問いに対する解を見つけたためである。双雨が身支度をして自室を後にする。自己を見つけた双雨の姿は自信に満ち溢れていた。

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