Taleを書きたいあなたの為に
あなたはきっと「Taleを書きたい、だけど書き方が分からない」という中の一人、もしくは「もっと上手くTaleを書くための技術が欲しい」という方でしょう。
Taleは、「記事」とは勝手が違います。その為の技術が欲しいと思ってこのエッセイにたどり着いたのでしょう。
——安心してください。ここには「Taleとは」という情報が沢山詰まっています。
このエッセイの内容はきっと、ここに辿り着いたあなたの役に立つはずです。
はじめに
このエッセイでは、「物語文の基礎的な書き方」と「Taleを書いてきた著者様へのインタビュー」を紹介します。
これを読んでいる方なら既に気付いているかもしれませんが、「記事」の書き方と、「物語」の書き方には大きな違いがあります。というよりほぼ別物と言っても差し支えがない程に違います。
ですがそれは「SCP財団」というコミュニティーの中で広く知られていません。
それの理由は幾つかあるでしょうが、その理由の内の一つに
「SCP財団内でのTaleに関するエッセイの不足」
が挙げられると思います。
——例えば、「SCP記事」を例に挙げてみましょう。
これに関するエッセイ、及びテンプレートの解説は山のようにあります。「エッセイ」タグの一覧を見れば明らかです。そして、そのどれもが執筆活動をするにあたって大いに貢献してくれています。
ではTaleに関してのエッセイはどうでしょうか。
調べた限りでは、著者ページや他の物を題材にしたエッセイで少々取り扱われてこそあれど、純粋に「Tale」というものを主題に置いているエッセイはとても少ない——というより、ありません。無いんです。
これはとてもダメな状態だと私達は考えます。
「面白い発想」や「ストーリー性」などに於いて、SCP財団というコミュニティーは、他の"物語を掲載するサイト"に引けを取らないものがあります。
それはひとえに記事を書いている皆さんの努力であったり、お互いを高め合う批評だったり、そして——充実した「書き方」の情報テンプレートだったりするわけです。
ですが、「Tale」に関して(そもそもTaleはSCP財団の本懐ではないので仕方ないのかもしれませんが)は、他の"物語を掲載するサイト"に劣るものがあると考えます。
それは一体何なのか。詰まるところを言うとそれは——Taleのテンプレート小説書きのイロハが守られていないことです。
SCP財団に於いてのTale——それは単純な「記事」のそれよりも「小説」のそれ。詳しく言うと「web小説」に近いものがあると私たちは考えます。
ならば、Taleはどう書けばいいのか。答えは簡単です。"郷に入れば郷に従え"。
Taleのクオリティーを上げたければ「小説」の書き方を真似るのが近道なのです。
それがきっと、「面白い発想」や「ストーリー性」に於いて引けを取らない皆さんが、その能力を最大限生かす事ができる手立てになると信じています。
Tale/物語文のイロハ
——美しい文章。
漠然的ではありますが、多くの著者がこれを求め、そして欲しているでしょう。
これまで、「SCP記事」の美しい書き方が勘案され、そして体系化されたのと同じ様に、「小説文」にも体系化された書き方があります。
ある人は、ここでのエッセイの書き方に少々違和感を覚えたかもしれません。
改行の仕方、句読点の挾み方、全角空白の差し込み方……そして、三点リーダーの使い方。
そうです。このエッセイは「Web小説上での美しい文章の書き方」を基に書かれています。
個人差はあると思いますが、大体は「読みやすい」と感じたんじゃないでしょうか?
前述の通り、書き方のルール/テンプレートは細かいですが、これら一つ一つは既に体系化されてあり、みなさんはそれを知るだけで、Taleでの「美しい文章」の書き方を習得することができます。
「俺は文章改竄系のSCiPを扱ったTaleを書くから別に知らんくてもいいし!」
という方もぜひご一読下さい。この「Tale/物語文のイロハ」には、これ自体がアイデアの辞書で無くとも、文章を楽に書き出す方法が載っています(この中にいる大半の人は、記事のテンプレートの存在によって記事執筆が楽になった経験をした事がある筈です)。
ここでは、皆さんご存知の「ある文章」を使って、「どうすれば読みやすくなるのか」を解説していきたいと思います。
先人達の教え(各著者様へのインタビュー)
taleのキソを習得して、いざ出陣!
——とは行きませんよね。書き方を知ったところで、上手く書く為のノウハウ——例えば、ストーリー構成等の書き方等——が無ければ、taleを