日和坊主の提言 - [タイトル未定]
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アイテム番号: SCP-001-JP Level 5/XXXX
オブジェクトクラス: Euclid Classified

特別収容プロトコル: SCP-001-JP-1とSCP-001-JP-2は分離した状態を維持する必要があり、2つのアノマリーが接触することは収容違反と見做されます。収容違反を誘発させうるあらゆる活動は財団資産によって妨害が行われます。

SCP-001-JP-1は収容チームによって現地収容がなされており、収容の補助のために暫定施設-I3が付近に建設されています。収容チームはSCP-001-JP-1の状態によって司令部から必要な物資の供給を依頼することが可能です。また、同チームは定期的にSCP-001-JP-1の評価分析を司令部に報告する任務を担います。

SCP-001-JP-1とSCP-001-JP-2が将来的に収容違反を起こす可能性は不確定です。SCP-001-JP-2の収容プロトコルを確立する試みが進行中です。

説明: SCP-001-JPは日本国三重県熊野市に存在する巨石(SCP-001-JP-1)と一体の神格存在(SCP-001-JP-2)の包括的総称です。

SCP-001-JP-1は一般的に花の窟と呼称されています。SCP-001-JP-1は日本神話における国産みの神の一体であるイザナミをイザナギが封じ込めたとして知られています。SCP-001-JP-1は破壊耐性と不動性を有しており、いかなる手段を用いた場合でも破壊する、移動させる試みは失敗に終わっています。SCP-001-JP-1の奥には日本神話等の文献から推測するに別ディメンションへと通じるポータルが存在していると推測されますが、現在までポータルの存在を確認するには至っていません。

SCP-001-JP-2は一般的にイザナギと呼称されています。SCP-001-JP-2は日本神話における国産みの神の一体として知られています。SCP-001-JP-2は老人のような容姿をしています。SCP-001-JP-2の異常性は正確には判明していませんが、日本神話等の文献からヒトの出生率増加であると推測されています。この異常性は現在仮説段階であり、信憑性に欠けることに留意してください。

SCP-001-JP-1及びSCP-001-JP-2がいつから財団の管理下にあったのかは判明していませんが、歴史調査の結果、財団日本支部の前身組織である蒐集院が管理していたことが判明しています。しかしながら、実害が確認されていないなどの要因により、収容リソースの分散を避けるため収容は行われていませんでした。


補遺|001-JP-1: 映像記録

2020/1/15にSCP-001-JP-2がSCP-001-JP-1に接触する事例が確認されました。この事例はSCP-001-JP-2の行動から"墓参り"であると推測されています。以下はSCP-001-JP-2を監視していた際に録画された映像記録です。

映像記録 #1
2018/10/14


[記録開始]

[SCP-001-JP-2がSCP-001-JP-1に向かって歩いている様子が確認される]

SCP-001-JP-2: ばあさんや、遅れてすまないのう。最近来られなくてなぁ。

[SCP-001-JP-2が懐から蝋燭と火打ち石、大福等の和菓子を取り出す]

[SCP-001-JP-2が火打ち石を使って蝋燭に火を灯す]

SCP-001-JP-2: お線香はどこだったかのう、ばあさん……。ばあさんの墓参りだったわ。[微笑]

SCP-001-JP-2: ああ、あったわい。[SCP-001-JP-2が懐から線香を取り出す]さてと、これでいいかのう。

[SCP-001-JP-2がSCP-001-JP-1に向けて線香を供える]

SCP-001-JP-2: あれ、ばあさんはどうしてここに眠っているんだったかのう。[沈黙]そうじゃった、ワシが閉じ込めたんじゃった。

[SCP-001-JP-2の笑い声]

SCP-001-JP-2: さてと。そろそろ帰るかのう。[SCP-001-JP-2が立ち上がる]

[SCP-001-JP-1が発光する]

SCP-001-JP-2: まさか、ばあさんが蘇ったのか……?

[SCP-001-JP-1の発光が止む]

SCP-001-JP-2: まさか、のう……。

[SCP-001-JP-2が立ち去る]

[記録終了]


本記録が確認された後に、SCP-001-JP-1に異変が生じた可能性を考慮しSCP-001-JP-1の再調査が行われました。調査の結果、SCP-001-JP-1に微細な亀裂が生じていることが確認されました。SCP-001-JP-1内に存在しているであろうイザナミの復活が懸念されています。

補遺|001-JP-2: インタビュー記録

補遺|001-JP-1の映像記録が記録された際に、財団日本支部の管理下におかれている神格存在が錯乱状態に陥ったが確認されました。以下は神格存在として収容されているSCP-2Y55-JP(財団の収容に協力的である若年の男性の外見をしている神格存在)に対するインタビュー記録です。

インタビュー記録 #1
2018/10/15


[記録開始]

インタビュアー: SCP-2Y55-JP、先程は何故錯乱していたのですか?

SCP-2Y55-JP: しかたないことでした。何故なら — 本来であったら閉じ込められ続けている筈だったイザナミが外に出ようとしているからです。

インタビュアー: なるほど。何故イザナミが外に出ると?黄泉への入り口は大岩によって塞がれている筈ですが。

SCP-2Y55-JP: 確かにそうです。しかし、大岩といえど所詮は物。いずれ壊れるのは確実でした。

インタビュアー: 続けてください。

SCP-2Y55-JP: この前、あの大岩についにヒビが入ってしまったんです。恐らくここからはあっという間でしょう。数ヶ月以内にイザナミは外に出てくると思います。

インタビュアー: なるほど。ですが、何故大岩にヒビが入っていることを知っているんですか?

SCP-2Y55-JP: どうして、って。私は神ですよ。それくらい知ってます。

インタビュアー: [沈黙]分かりました。では、イザナミが出てくるとどうなってしまうのでしょうか。

SCP-2Y55-JP: 多分ですが、多くの人が死ぬことになるかと思います。イザナギの力が弱まっている今、力を取り戻したイザナミが出てくれば2050年までには日本は滅びるかと。

インタビュアー: 分かりました。ご協力ありがとうございます。

[記録終了]

本インタビューから、イザナミが外に出てきた場合の被害予想が行われました。被害を最小限に抑え、可能な限り早く再度閉じ込めるため、対策プロトコルが制定されました。

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