コード認証を完了。
コードを確認しました。
ようこそ、担当職員様。
回収策戦時に撮られた事案XXX-5以前のSCP-XXX-JP
アイテム番号: SCP-XXX-JP
オブジェクトクラス: Keter
特別収容プロトコル: 現在SCP-XXX-JPは未収容状態です。
調査担当職員は最新の事件・事故発生時、内容の調査を行って下さい。発生した事件、事故の内容にSCP-XXX-JPによるものだと思われる被害を確認した場合マニュアルXXX-JP-Fに従いその現場へSCP-XXX-JPの確認・確保の為、機動部隊ね-53 "正当評価"が派遣されます。その現場及び被害者の関係者に対し財団の所有する周辺施設から人員を派遣し適切なカバーストーリーの流布、現場の鎮静を行って下さい。
SCP-XXX-JPと遭遇した場合あらゆる職員はSCP-XXX-JPへ重症までの損傷を与えることが許可されています。必ず捕獲を行って下さい。
監視担当職員はSCP-XXX-JP-Aの実物を視認し、SCP-XXX-JP-Aを学習させたAIと共に全国の監視カメラ・インターネットを監視、SCP-XXX-JP-Aが発見された場合マニュアルXXX-JP-Gに従い発見されたSCP-XXX-JP-Aを削除、投稿者へ部隊を派遣し投稿者の記憶の処理を行いSCP-XXX-JP-Aの物理的処理も行って下さい。また視認したと思われる人物等に対してエージェントが派遣され記憶処理が実施されます。
このプロトコルに関わった職員等にはクラスA記憶処理が8日ごとに行われ配属から23日間後に異動が行われます。ですが監視担当職員は他の担当職員とは違い4日ごとに記憶処理が施されます。また、マニュアルXXX-JP-F及びマニュアルXXX-JP-Gを実行した職員には実行後定期記憶処理との期間関係なくクラスC記憶処理が行われます。
説明: SCP-XXX-JPは皮膚が光を多く吸収する皮膚で覆われた約3mの体長を有する人型実体です。元はホンドタヌキ(学名: Nyctereutes procyonoides viverrinus)に高く類似していました。知能は15-20歳程度の人間の平均的知能とさほど変わらないと考えられます。食性としては完全な肉食であり植物を食べることはありません。SCP-XXX-JPは性器を保有しておらず繁殖・増殖を行えないと考えられています。
SCP-XXX-JPの特異性は、SCP-XXX-JPを特殊フィルターを介さず肉眼で直視した人物(以下、曝露者と呼称)の肉体を破壊するというものです。この特異性の曝露時、曝露者は全身に強い激痛を感じますがこれは数秒程度で収まります。これは脳内麻薬が大量分泌されている為であると判明しています。この脳内麻薬分泌のメカニズムは不明であり、分泌量の異常な多さから特異性によるものだと考えられます。約4時間後に全身に鈍い痛みを感じ始めます。これを2日間放置した場合全身の神経組織が破裂し脳の約半分と内臓部分の肉体組織の約4%が死滅します。この状態で生存した曝露者の例は存在しません。またSCP-XXX-JPを映した写真、映像(以下、SCP-XXX-JP-Aと呼称)を視認した際には9時間後に全身に強い痛みを訴え徐々に痛みは強くなり5日が経過した時点で記憶処理を行ったとしても後遺症が発生します。8日後、神経組織が破裂し脳の約70%と内臓部分の肉体組織の約24%が死滅します。
これ等には記憶処理が有効でありSCP-XXX-JP・SCP-XXX-JP-Aを視認した部分の記憶を処理することで特異性の効果を打ち消すことが可能です。
またSCP-XXX-JPの特徴、特異性を知る人物はその情報を取得してから9日時点で上記の物とは別の特異性が発現しSCP-XXX-JPに対する脅威度認識・関心意欲・注意能力の低下が起こります。これは記憶処理により遅延可能ですが最大25日時点で記憶処理の有効性が低下し始めます。
これらのSCP-XXX-JP、SCP-XXX-JP-Aによる被害は文書記録XXX-JP-A、SCP-XXX-JP、SCP-XXX-JP-Aの対処記録は文書記録XXX-JP-Bへそれぞれ担当の職員が記録してください。
補遺1: SCP-XXX-JPは元は通常の生物オブジェクトとして収容されていましたが2014/3/██時点で死亡し特異性は消失したと判断されNeutralizedへ再分類、死体の処理が行われる予定でしたが担当の職員がSCP-XXX-JPを認識せず放置していたことが判明、SCP-XXX-JPを映していた監視カメラの映像の分析を行ったところ脅威度認識・関心意欲・注意能力の低下の特異性、またはそれに近しい特異性によって職員等からの意識を向けさせない反ミームに近しい性質を帯びていたと考えられます。この後収容違反が発生、事案XXX-JP-5として記録されます。
事案XXX-JP-5(2015/█/██): 監視カメラが捉えた映像の解析結果、SCP-XXX-JPの当時のホンドタヌキに類似した全長約65cmの肉体から、長さ約1m程の腕が肉体を割くように出現 その後、頭部と思われる部分が肉体部分から出現し体全体が露出(以下、この変化を脱皮と呼称)、約20分間その場に直立し続け突如行動を開始、SCP-XXX-JPは施設からの脱出を試み通路を通過、その際職員を計2名死亡させこの際にサイト側が異変を感知、鎮圧部隊が派遣されました。
この際SCP-XXX-JPと鎮圧部隊による交戦が起こりました。鎮圧部隊はSCP-XXX-JPへ重症程度の深手を与えましたがそのまま施設を逃走、収容違反が発生しました。この収容違反によって計██名の殉職者が出ました。またこの交戦によりSCP-XXX-JP破壊耐性を有していない事が確認されました。
この交戦後、この交戦したオブジェクトがSCP-XXX-JPであることが分かり破棄予定だったSCP-XXX-JPの過去の報告書を復元、特別収容プロトコルの作成の為転用しました。
SCP-XXX-JPとの交戦を行いSCP-XXX-JPを視認した鎮圧部隊隊員の1名が自らを使った視認実験に志願しました。意図的にSCP-XXX-JPを視認させることができない状況である為、申請は受理されました。
補足: 志願した隊員は交戦時の負傷により、両手足共に強い後遺症が残ることが医療メンバーから言い渡されています。
追記1: 経過実験の結果、2日間の時間制限並びに強化された特異性が判明。低下の特異性の強化も懸念され経過実験の申請が行われました。
追記2: 経過実験の申請が承諾され試験の為用意された職員それぞれにSCP-XXX-JPの情報を提示、それぞれ別の日にこのオブジェクトへの対策案を提出させ、確認する形式の実験です。結果、9日時点で特異性が発現し記憶処理込みであった場合でも25日時点での有効性の低下が起こりました。これらの実験結果により特別収容プロトコルの調整が行われました。
補遺2: 2015年█月█日にフィールドエージェントのエージェント・███がSCP-XXX-JPと遭遇、死亡しました。遭遇の際SCP-XXX-JPとエージェント・███が交戦、SCP-XXX-JPへエージェント・███が4発発砲、SCP-XXX-JPの脚部に1発被弾した後SCP-XXX-JPが奇声を上げ、エージェント・███へ飛び掛かりエージェント・███の腹部を触腕部により抉り、殺害しました。これはエージェントの所持していた小型カメラにより確認されています。またエージェントの腹部をSCP-XXX-JPが抉る際にカント計数機の値が瞬間的に0.4/3.5(空間ヒューム/個体ヒューム)に変動したことが分かっています。この空間ヒュームの変動はSCP-XXX-JPの触腕部における約5cm程度の範囲内に限定されますが非常に強力な現実改変です。この現実改変及び現実歪曲は割く事に特化していると分析されています。SCP-XXX-JPによる物質の生成は確認できません。
交戦後、SCP-XXX-JPはエージェント・███の遺体を引きずりその場から立ち去り2Km先にある██山の洞穴に潜伏、その際SCP-XXX-JPは激しく疲弊していたことが前述した小型カメラにより確認されました。これはSCP-XXX-JPが現実歪曲を行使した結果だと考えられます。この約30分後異変に気付いた財団がGPSを頼りに部隊を派遣、洞窟内部にて部隊がエージェント・███の遺体を発見した直後洞窟の奥からSCP-XXX-JPが出現、逃亡を開始し部隊員2名が負傷しました。また曝露者へは記憶処理が施されました。エージェント・███の功績によりSCP-XXX-JPの新たな能力が発見されたという点で脱皮後には元の特異性強化だけでは無く前例のないSCP-XXX-JPの更なる特異性の存在も留意するべきです。
SCP-XXX-JPの逃走後SCP-XXX-JPが巣にしていたとみられる洞窟最深部には計18体程の動物の白骨死体、1つの12歳前後の少年の遺体、SCP-XXX-JPの物と見られるフンの塊が発見されました。フンの分析結果からSCP-XXX-JPの食性は脱皮前から変わらず肉のみを捕食していることが判明しました。
補遺3: SCP-XXX-JPは2017年現在出現低下の傾向が高くなっています。これは脱皮前のSCP-XXX-JPに比べ知能が高く変化しており15-20歳程度の人間の平均的知能に近いとされます。その為、SCP-XXX-JPは学習をし民間人や監視カメラなどから隠れるようにして狩りをしているというのが有力な説です。
補遺4: SCP-XXX-JPの逃走を始めた2015年█月██日から2019年11月17日現在までの文書記録XXX-JP-A並びに文書記録XXX-JP-Bを█博士が参照、SCP-XXX-JPの冬眠の可能性の仮説を提言しました。
文書記録XXX-JP-A、B共に姿が目視で確認された時期を改めて参照し9月-10月上旬にかけて活動が活発になり12月-3月中旬まで完全に姿を現していないことが判明、この事象の発見の遅れはSCP-XXX-JP-Aの流出が冬場であった場合も依然変わらず投稿され、近年SCP-XXX-JPが更なる学習を行い夜中に狩りを行うようになっている為であると考えられます。
2019年現在の記録は
文書記録XXX-JP-Aが57件、この内SCP-XXX-JPによるものが48件、SCP-XXX-JP-Aによるものが9件です。
文書記録XXX-JP-Bは1156件、この内SCP-XXX-JPによるものが367件、SCP-XXX-JP-Aによるものが789件です。
補遺5: ████/██/█ █博士を筆頭に複数名の低レベル職員がSCP-XXX-JPを極めて危険な終了対象にすべきオブジェクトであるとSCP-XXX-JPの終了許可を日本支部理事会へ申請しました。
日本支部理事提言
提言:
"SCP-XXX-JPの破壊及び異常性喪失化許可"
評議会投票概要:
是 |
非 |
棄権 |
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鵺 |
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獅子 |
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升 |
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千鳥 |
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鳳林 |
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稲妻 |
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若山 |
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