人ならぬもの 作品紹介

人ならぬもの

人ならぬものハブの作品を紹介していくページです!
ポストアポカリプスでありながら、シリアスな内容よりも面白いと思わせることを重視したこのカノンでは、どんな登場人物が物語を展開させていくのか。
それを知っていただけたらとても嬉しいです!

※作品によって紹介の長さにばらつきがありますが、作品の優劣をつける意図はありません。


新世界の物語

ナイトフラワーよさようなら

Cinéma Chaotique

Mio got the feeling that starting today, a lot of the things she thought possible were going to change.

広い世界を求めて自らの集落から逃げてきたCabriellaとMioは、見たこともないカニのような怪物Sebastianと、人間Nitroがスケルトンと戦うさまを目にする。
驚きのあまり逃げてしまう二人だったが、やがてSebastianとNitroは敵意が無いことを示し、二人と共に行動することとした。
そして、キャンプ地でスカベンジャーと情報を交換しているGabriellaの元に謎の女性が現れるがすぐに消えてしまう。
その頃Mioはこれから自分の目に映る世界は変わるということを9フィートのカニの怪物を目にして思っていた。

人ならぬもののTaleの最初の作品であり、色んな姿をした新しい人たちが生きるテクノマンシーの世界を四人のキャラクターを用いて顕著に表している。
翻訳者への用語注意も著者によって作られており、初めて読むにはお勧めの作品だ。
余談になるが、登場人物の中に出てくるMio(美桜)の名前の語源は日本の伝統の桜からきている名前らしい。

著者: Oboebandgeek99Oboebandgeek99
訳者: -

ナイトフラワーよさようなら:はじまり

Or they simply don't remember. A lot of time has passed.

先述のTaleに出てきているキャンプの映像記録。映像はGabriellaによって撮影されており、その中でNitroがこの世界で今まで人間と呼ばれていたものたちが滅び、人間というのはサーヴ、リーヴ、ニューによって構成されており、自身がプロメテアン(リーヴの一種)である事を語る。その後映像はMioがNitroに、Gabriellaに優しくしてほしいと頼む部分を含んでいた。
その後MioはSebastianになんと呼べばいいのか、どのくらいスカベンジャーをやっていたのか、Nitroと出会った話やスカベンジャーになったきっかけを語って、映像記録は全て終了する。

Nitroによって、世界観の説明が語られる、はじまりというタイトルにも合う設定を知りながらより深くキャラクターを知ることができるTale。
キャラクター間の人間関係も先述のTaleからより詳しく描写されており、真面目な話をしている部分は多いが、重すぎず深みのあるストーリーを楽しめる。

著者: Oboebandgeek99Oboebandgeek99
訳者: -

Haphway There

If you're halfway home, Haphway is home.

何もなく退屈していたGabriellaとMioは丘の上から緑の大都市を一望し、好奇心を取り戻す。その後NitroはGabriellaとMioに簡単なコミュニケーションの手段を教えると、Haphwayという街に二人を案内する。わくわくするMioとGabriellaに対して、NitroはCandelaという古い友人を訪ねていた。Candelaは母から受け継いだ何かを失っており、それを探すためにGabriellaとMioと共に街を散策する。その時、Nitroからイェレンの移動に巻き込まれるかもしれないと告げられる。

登場人物だけでなく、彼らを取り巻く世界についての記述も多くなっている作品。災厄以前との世界の関係性においてはこのシリーズの中で一番わかりやすく描写がなされていると個人的には感じている。
明確な死者へ対する言及のある作品であり、人ならぬものの死についても考えさせられる。

著者: Oboebandgeek99Oboebandgeek99
訳者: -

Goodbye Nightflower: The Shining City

Thank you, Haphway.

CabriellaとMioによるドキュメンタリー映像であり、Haphwayの街とそこで暮らす人々、そして長であるCandelaとその母についてのインタビュー、そしてNitroの友人であるSebastianへのHiphwayやCandelaについてのインタビューが行われ、映像は終了する。

前話がHaphwayと登場人物の物語であるとしたら、こちらはHaphwayそのものの物語と言えるものなのかもしれない。人々を通じて、描写しきれないHaphwayの街そのものがどのような場所であるのかを表現しているように感じられる。

著者: Oboebandgeek99Oboebandgeek99
訳者: -

オーテル・エントラの音楽への探求と、荒野でリッチ1のラッパーになるまで

オーテル・エントラとデモリッション・ダービー

俺さ、いつ勝てるかなんか分かりゃしない。ちょっとびっくりしたんだ

ある駐車場でオーテル・エントラは自分が何者なのかも分からないまま、フリットというサーヴに助けられる。自分の行く先も見つけられず、助けてほしいとせがむオーテルをフリットは冷たくあしらう。しかし、彼の行こうとしていたデモリッション・ダービーの会場にまでついてきて、殺されかけても前進をやめないオーテルをフリットは認め、共にデモリッション・ダービーを戦い抜き、二人は仲間となり人類のいない新世界を歩んでいくこととなる。

新たな人ならぬものがこの世で生き返り、自分の居場所を探していくという物語。この作品は友情を含めた様々な関係性について考えていく作品となっているが、デモリッション・ダービー内でオーテルとフリットが得た絆はその最たるものであると個人的に考えている。

著者: TropinanoTropinano
訳者: TobisiroTobisiro

オーテル・エントラとリッチとして生きるという複雑な災難

家族がいたことと、その中で大人になったこと、それと……音楽を知ってる。

デモリッション・ダービーは終わり、車の中でラップバトルをするオーテルとフリット。オーテルは目覚めて数時間のリッチとは思えない才能を発揮していた。二人は音楽の話をしながら、死の街と呼ばれる村落にたどり着く。そこでドレス姿のリッチ、ジュニーとその父親であるロアルドと知り合い。この二人に、オーテルは音楽というものを知らないかと尋ねるが、二人は知らない様子であった。その後二人はロアルドとジュニーの生き返った墓地を案内してもらい、ジュニーの人間としての最期を知る。オーテルは自分というものが分からないことに苦悩を示すようになる。

ここからが話の本題になるオーテル・エントラとはいったい何者なのかというものを考えていく作品となる。リーヴの生き返るという習性に重きを置いているような作品であり、生者と死者との関係についてもナイトフラワーよさようならシリーズとはまた異なった観点から触れられている。

著者: TropinanoTropinano
訳者: TobisiroTobisiro

オーテル・エントラと馬鹿な帽子

そうね、嫌な奴にならないくらいで良いんじゃないかしら。

死者の街の夜の騒がしさに眠れなくなってしまったフリットは、荷物を受け取りにオーテルとフリットの寝ていた部屋を通ったジュニーと出会う。そこでフリットはジュニーと様々なことを話し、死の街の掟といっても過言ではないものについて知る。その翌日、デモリッション・ダービーにおける宿敵、サイアミーズがオーテルを追ってロアルドとジュニーの家へとやってくる。彼はロアルドに対し、嫌な態度をとり、フリットは彼とけんかになる。そこを止めに入ったジュニーがオーテルを呼びに行く頃には、彼は姿を消していた。

オーテル・エントラが初めて自分の意志で動き始める作品と言っても過言ではないかもしれない。皆からいろいろなことを知り、もっと自分とは、この世界とは何なのかという答えを探しに前へと進んでいく様子は、起承転結の中でも転にあたるのではないかと持っている。加えて、オーテルがいかにまっすぐな人物なのかが描写されるようになってきていると感じている。

著者: TropinanoTropinano
訳者: TobisiroTobisiro

Otel Entra And The Cheese Wheel

訳し終えてから作成予定

その他の遺物

Corporate Dealings After The Calamity

Mr. Shade had a feeling that they would.

Greazeburger Earth Division RepresentativeのMartin Greazeは災厄を経てすべてを失い、自分もまた人ならぬものであることを実感する。しかしすべてを失ったからとあきらめることなく、彼はMr.Shadeと共にGreazeburgerの再建を試みる。そしてその一歩としてMartinは自身のいた場所から一歩踏み出し、新世界を歩き始める。

SCP-5951の内容を多く含んでいる作品。Greazeburgerの人物がこの終焉の後をどう生き続けていくかについて焦点をあてており、この作品への強い愛が感じられる。彼とMr.Shadeとの関係性も気になるところ。単なるビジネスパートナーという感じでもなさそうに見える。

著者:KensingKensing
訳者: -

貪欲のサーレックス

貪欲のサーレックスと心温まるお話

今日、最後の審判が下されるのだ。

四千のもの眠りについていたサーレックスは目覚め、吸血鬼の(おそらくプロメテアン)、バーニーに出会う。サーレックスは世界が終わり、人間はいないという事実に驚きながらも、バーニーと話すことを通して、この世界の何たるかを得ていく。そしてバーニーはこの世界について知識があると判断したサーレックスは、彼を下僕に任命する。

まるで王のようにふるまうサーレックスと、それを軽くあしらうだけのバーニーの会話のリズムに面白さのある作品。生き返ったばかりの人物が他の人物に出会うという内容はオーテル・エントラと類似しているが、自分を探すオーテルに対し、サーレックスは自分という存在を強く自覚し、目的のために動いている。二人の性格の差は、好みがわかれる要因の一つになりうるかもしれない。

著者: Mooagain Mooagain
訳者: ellelellel

貪欲のサーレックス(それと永遠の下僕バーニー)

街を案内しているバーニーに対し、サーレックスは肉が食べたいと言い出す。吸血鬼だけの街にそんなものはないとバーニーが説明すると、サーレックスは他の街へとバーニーを連れて飛ぶ。そこでバーニーは文句を言いながらも店の残りの肉を彼へと食べさせた。そして、サーレックスは殺戮を目的とし、バーニーが話す人口密集地へと向かった。

どう考えても危険生物のサーレックスに、臆する様子も見せず、まるで大型動物の世話でもしているかのような態度のバーニーのバランスが面白さを引き立てている。個人的には殺しがしたいサーレックスを止めなくて良いのかと感じてしまうが、あえてそうしないところにも面白さを感じると同時に、人間なんてどうでも良さそうな人ならぬものらしさが出ているとも感じている。

著者: Mooagain Mooagain
訳者: -

Thur'lex the Devourer Commits Voter Fraud

都市の国会議事堂の前にやってきたサーレックスは、大虐殺を始めようとする。しかし、そこにはプロメテアンしかおらず、人間の虐殺を望むサーレックスは不完全燃焼となる。そこでバーニーは世界征服のようなものを望み始めたサーレックスに選挙で戦うことを提案してみる。サーレックスはこれに了承し、他の候補者と共に選挙で戦う様子を、バーニーはテレビで観ていた。サーレックスが何かをやらかさないかと心配していたところ、悪い予感は的中し、サーレックスが不正投票を行っていたことが判明してしまった。

サーレックスに選挙で戦わせるという斬新なアイデアがとても面白い作品。タイトルからしてほぼネタバレとなっている。サーレックスを面倒な生き物としか見ていなさそうなバーニーと、世界征服を求める貪欲のサーレックスのこれからに、二人に入りそうになっている亀裂からも、目が離せなくなってくる。

著者: Mooagain Mooagain
訳者: -

Thur'lex The Devourer Wins A Fight

サーレックスから逃げるように家へと戻ったバーニーは、戻ると、見知らぬリッチが居ることに気付く。そこでサーレックスが戻ってきて、頭を抱えるバーニーに対し、サーレックスの知り合いのリッチは喜びをあらわにする。サーレックスはそのリッチをはじめ、その場にいた者たちに自信の目的を高らかに宣言する。バーニーはとっとと撤収してしまおうと考えるが、そうすることもできず、街のポリシーに反したことを告げられる。

少しずつ状況が変化し、サーレックスに関連する登場人物も出てきた回。バーニーの下僕という立ち位置が少しずつ明確化されており、人間を蹂躙し、支配を目的とするサーレックスの恐ろしさというものが徐々に明確にされている。しかし、恐怖を指す感情が明確に描写されないことで、作品の雰囲気をシリアスなものから、サーレックスが何か言っている、程度の認識であると登場人物が認識しているのもまた伝わってくる。

著者: Mooagain Mooagain
訳者: -

Thur'lex The Devourer Conquers A Small House

バーニーはサーレックスに食料をもらうために労働をするようになっていた。サーレックスは、あるエージェントを捕らえ、無理やり家を譲渡させる。それをバーニーにプレゼントするつもりだったのだ。そのころ、バーニーの工場には見慣れない装備の者たちが浸入していた。彼はそんな工場から逃げ出すと、サーレックスと再開する。サーレックスは彼にプレゼントを渡すと、夜に去っていった。

サーレックスとバーニーの関係性が回復したことを抽象的に描いているように思える。目的のために引くことのないサーレックスと、平和に暮らしたいだけのバーニーは、それぞれの目的を果たすための最善を得たのかもしれない。財団のような組織も登場し、これからのクライマックスに向けてどう進んでいくのかが楽しみである。

著者: Mooagain Mooagain
訳者: -

Thur'lex the Devourer Is Barely In This One

サーレックスからある意味解放されたバーニーは、サーレックスが購入した家へと住むことを決める。それは新たな居場所を探すようなものだった。しかし、バーニーは街へ入るとともに財団に捕らえられてしまう。そこでバーニーはサーレックスを呼び寄せる囮にされると知る。サーレックスを倒せるのかと聞く彼に、財団の機動部隊隊員は出来ると明言する。その人物は、かつてバーニーの出会ったリッチだった。

現在のSCP財団の残党のような組織がとうとう本格的に登場する。それとは対照的に、サーレックスはかろうじて登場といった具合で、まさにタイトル通りであった。シリアスな局面に入ってきているが、人ならぬものになってなお、職員としての責務を果たし続ける財団というのも、なかなか面白いものだと思っている。

著者: Mooagain Mooagain
訳者: -

SCP-6550 - Thur'lex the Devourer

サイトに侵入してきたサーレックスと、囮になるバーニー。財団はサーレックスを確実に終わらせるためのある手段を持っていた。それは人ならぬもの全ての死を意味しており、バーニーはサーレックスを助け出すためにその手段を止めようと画策する。その後もサーレックスの目的は変わらないが、バーニーは新しい家を手に入れ、サイト管理官は彼らに関する全てを削除することを選んだ。

世界をもとに戻すという、カノンの終焉に近くなる内容を出してくるような作品。報告書として投稿されているが、内容的にはTaleに近いように思える。主従関係に近いものでありながらも、サーレックスとバーニーの間に確かに絆のようなものが存在していたと感じられる内容であった。
シリーズの中でもかなり壮大な話であり、人ならぬものという世界を舞台にしていることを考えるとかなり物騒な作品の方に入るかもしれない。

著者: Mooagain Mooagain
訳者: -

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