アイテム番号: SCP-2833-JP
オブジェクトクラス: Safe
特別収容プロトコル: SCP-2833-JPはサイト-8191内の耐火加工を施した低脅威物品収容セル内に収容されます。SCP-2833-JPの実験を行う際には医療班及び担当職員の許可が必要になります。
説明: SCP-2833-JPは、異常性を有する卓上炭火コンロです。SCP-2833-JPは炭等の燃料が存在していないにも関わらず、ライター等を接近させることで点火させることが可能です。SCP-2833-JPを破壊する試みは全て失敗に終わっています。
SCP-2833-JPの異常性は、SCP-2833-JPを用いて物質を加熱した際に発生します。SCP-2833-JPを用いて加熱された物質は時間経過で摂食が可能な状態に変化します。これは加熱された物質が非摂食物質であった場合も同様です。加熱後の物質の摂食実験では、「焼肉の味」と形容される味覚であることが判明しています。しかしながら、非摂食物質を摂食した場合は消化不良や曖気1、強い胸やけ等の消化器障害を引き起こすことが確認されています。
SCP-2833-JPは、2021/08/21に「██県██海岸にてバーベキューを行っていた家族の様子がおかしい」という通報を受けて調査した結果発見されました。調査時、SCP-2833-JP上には以下の物質がおかれていました。
- プラスチック製サンダル
- 金属製のネジ
- 革財布
このことから、SCP-2833-JPの所有者であった水瀬 駿氏は異常性を理解した上で使用していたものであると推測されています。水瀬 駿氏に対するインタビューは補遺2833-JP.2を参照してください。
補遺2833-JP.1: 実験記録
2021/09/15に、SCP-2833-JPを用いた実験が行われました。以下は実験記録の一部抜粋です。実験記録の全容の閲覧にはこちらを参照してください。
補遺2833-JP.2: インタビュー記録
2021/08/23に、水瀬 駿氏に対してインタビューが実施されました。以下はインタビュー記録を転写したものの抜粋です。インタビュー記録の全容は こちらを参照してください。
インタビュー記録 2833-JP.1
Record 2021/08/23
インタビュアー: 双雨博士
対象: 水瀬 駿氏
[記録開始]
インタビュアー: では、水瀬さんはSCP-2833-JP — あの卓上炭火コンロの特異性を知っていたと。
対象: はい。
インタビュアー: 何故、特異性を知るに至ったか教えてください。
対象: そうですね。あれは確か二か月位前の話です。家族でキャンプに行ってあのコンロを使ったときに、思わず使ってた割りばしをコンロの上に落としちゃったんですよ。急いでコンロから割りばしを取り出して、消火して、捨てようとしました。でも。
インタビュアー: でも?
対象: でも、何故か割りばしが異様においしそうに見えて。思わず、妻と一緒に一口食べたんです。
インタビュアー: どうなったんですか?
対象: 割りばしを食べたらめちゃくちゃ美味しくて。なんというか、焼き鳥を食べてる感じでした。でも、食べてるのは割りばしで。もうわけがわかんなくなって。どうにでもなれ、って適当にサンダルとか、うちわとか、いろいろ焼いたんですよ。[咳払い]
インタビュアー: はい。
対象: そしたら、他のも美味しくて。これで、あのコンロは焼いたものを食べれるようにすることができるってわかったんですよ。
インタビュアー: なるほど。体に異常とかはありましたか?
対象: 胸やけとかげっぷが頻繁に出るとかはあったけど、これと言って大きなものはなかったですね。
インタビュアー: わかりました。続けてください。
対象: で、そこからは結構な頻度で適当に百均とかで雑貨を適当に買って、それを焼いてたべてました。だってどう考えてもお得ですよね、100円くらいでうまくいけば高級品と同等の味のものが食えるなんて。
インタビュアー: はあ。
対象: 丁度、あの日も行きに百均によっていろいろ買っていったんですよ。
インタビュアー: はい。
対象: で、焼いてたべてたんです。そしたら、15分くらいしてから急に腹が痛くなって。思わず持ってきてた袋に吐いたんですよね。[咳払い]
インタビュアー: で、そのまま倒れて今に至る、と。
対象: そういうことです。
インタビュアー: それについて、思いあたることとかありませんか?
対象: 特には無いですね。[数秒沈黙]いや待ってください。やっぱりありました。
インタビュアー: 教えてください。
対象: お風呂用の椅子を食べて、カッターの刃を丸のみしたんです。今考えると、なかなかに野蛮なことしてますね。[自嘲的な笑い]
[記録終了]
終了報告書: 本インタビュアーの後に水瀬氏のメディカルチェックを行った結果、食道にカッターの刃が消化されないまま残留していることが確認されました。また、食道からの若干の出血が確認されており、危険な状態であったことが判明しています。水瀬氏は現在手術を終えて治療中です。
また、何故少量の出血で済んだのかについて調査が行われています。